ファンタズマ

「罠を仕掛けておいてあっさり全滅とはな 使えない連中だ」


「これは警告だ 今のうちに手を引け
 貴様ごときがこのスティンガーに勝てる訳が無い」

「いいか 俺は面倒が嫌いなんだ」

フロムソフトウェアのロボットアクションゲーム『アーマード・コア』シリーズの2作目、
『アーマード・コア プロジェクトファンタズマ』(通称『PP』)に登場する巨大兵器。
ムラクモ・ミレニアム社の下部組織「ウェンズデイ機関」が極秘裏に開発した「コンバット・リグ」と呼ばれる種類の大型兵器であり、
搭乗者そのものをパーツとして完全に融合させて動かすで従来の強化人間以上の性能を発揮できる。
ただし、その代償として搭乗者の肉体は元に戻せないほど劣化するという恐るべき兵器である
(具体的にどう劣化するのかは語られていないが、四肢切断などの非人道的な処置が施されていると解釈されることが多い)。
基本的な武装は機首部のレーザーキャノンとクローアーム。しかしクローはゲームでは未使用のため、実質ただの飾り
ゲーム中では試作機のプロトタイプファンタズマ、完成型のファンタズマの2機が登場する。

パイロットはウェンズディ機関所属のレイヴン(AC乗り)、スティンガー。性格は執念深く、目的のためには手段を選ばない。
そして何よりも「面倒」が大嫌いであり、事あるごとに「俺は面倒が嫌いなんだ」と言う。
『AC』シリーズ屈指の人気キャラであり、そのセリフと共に愛されている。

ファンタズマ計画を阻止しようとする主人公の前に、上記のカスタムAC型MT「ヴィクセン」に搭乗し何度も戦いを挑むがことごとく敗北。
復讐に燃えた彼はファンタズマを強奪しようと企む。

担当声優は空気王ドス黒いクレバスな人など、美形役に定評のある 速水奨 氏。
シリーズでは『アーマード・コア フォーアンサー』に登場する反動戦力「ORCA旅団」に属するリンクス、メルツェルの声を担当しており、
彼の台詞「ビッグボックスへようこそ」は、後述のスティンガーの台詞「アビスヘようこそ」のオマージュである。
更に2013年発売の『VERDICT DAY』では人間の意識と人格をAIに取り込んでACを運用する「ファンタズマ・ビーイング」という計画が登場した他、
『アーマード・コアVI』でもこれと類似した技術が存在する可能性が示唆されているなど、
ファンタズマおよびスティンガーが後のシリーズに与えている影響は非常に大きいと言えるだろう。

プロトタイプファンタズマ


「・・・殺してやる
 ・・・殺してやるぞ」

試作型のファンタズマ。機体の色は黄色。ボディのみの試作型のため、パイロットへの処置は不必要。
試作型なので、武装は機首部のレーザーキャノンとクローアームしか装備していない。
ただし垂直ミサイルを発射して、頭上からも攻撃を仕掛けてくる。

ノルト・ハイランドにおいて、面倒な存在の主人公を倒すためにスティンガーが搭乗し、戦いを挑んでくる。
試作機なので防御力が低く、連射性能の高い武器を当てていけば簡単に撃破可能。
特にフィンガー(横5連装マシンガンの愛称。「指マシ」とも。驚愕の瞬間火力とすぐに弾切れするのが特徴)なら面倒をかけずにあっという間に倒せる。

アーマード・コア ネクサス』での旧作をリメイクしたミッションでは、スティンガーが搭乗したものに加え、
これとは別の個体が2機同時に現れて襲い掛かってくる面倒なミッションもある。

+ 最終決戦
依頼主 :ファンタズマ

「これは依頼じゃない。
俺はこれから『ファンタズマ』 になり
全てを消してやる。

面倒だが、そのセレモニーにおまえを
招待してやる。
閉鎖施設『アビス』まで来い。」

+ 閉鎖施設『アビス』に着いた主人公、そこにいたのは…

ファンタズマ


「アビスヘようこそ
 これがファンタズマだ
 俺はついにこいつと一体になった
 もう誰も俺を止める事はできない 死ね

ファンタズマの完成型。機体色が赤くなり、見た目はエビのように見える。
武装は背中の超大型ミサイル(通称「」。ACシリーズの常連兵器で、プレイヤーもパーツが使える)の他、垂直ミサイルやプラズマキャノン。
超大型ミサイルは一発食らうだけでも致命傷となるうえ、追尾性能も極めて高いので避けるのが困難と非常に面倒。
おまけにバリアを貼って攻撃を無効化しつつ、全方位にビームを乱射する攻撃も使ってくるので非常に面倒。
まともに食らうとガリガリとAP(所謂HP)を減らされてしまうが、少し高度を取って空中に浮遊していれば全く当たらない。
なお、設定上では「エスコート・リグ」というリモートコントロール可能な遠距離攻撃兵器が搭載されているらしいが、
実際のゲーム中でそれを使用する事は無い(後のシリーズにおける「オービット」型兵器の原型と言える)。

APの量が凄まじく、強力なEN耐性を持つ一方で、実弾耐性は平均的。
そのうえ機動性も非常に悪い…というか、実質的に戦闘開始時点の位置で旋回しているだけである。
機動力のある機体で動き回りつつ実弾武器を当てていけばただのデカい的と化し、比較的楽に倒せる。
……だからフィンガーと核だけは勘弁な!!

復讐に燃えるスティンガーが遂に融合し、最終決戦において閉鎖施設「アビス」で面倒ながらも主人公を待ち構えそのまま刺し違えるが、激闘の末に敗北。
直後に機体が燃え上がり、あれ程面倒を嫌っていた自分自身が死に際に面倒に巻き込まれた事を悟り死亡した。
なお、上記の台詞はシリーズ最新作『アーマード・コアVI』における真EDのラスボス、オールドンマイオールマインド、
ならびに彼女が協力者として取り込んだG5 イグアスの台詞でそれぞれオマージュされた。

『アーマード・コア2 アナザーエイジ』においても隠しボスとして登場。動き・攻撃方法・硬さと共に『PP』時代と変わっていない。
……が、本作では接近すると全方位ビームが当たらない他、上に乗ると何故か沈黙して一切攻撃してこなくなる
そのため、ファンタズマの上に乗ると一方的にフルボッコできる。
面倒が嫌いな人は全方位ビームチャージの際に素早く接近し、上に乗ってマッハで蜂の巣にしてやろう。
……位置取りを誤ると「足元からミサイル直撃で死亡」という悲劇もあるのでそこだけは注意。

また、ヴィクセンも隠しボスとして登場しているが、
スラッとした見た目に反して重武装(3点バーストレーザーライフル、グレネード、ブレード、胸部拡散レーザー砲)となっており、
特に拡散レーザーを撃つ姿は圧巻。……なのだが、止まらなければ撃てないという致命的な弱点を抱えている。
『アナザーエイジ』の時系列は『プロジェクトファンタズマ』の数十年後なので搭乗者は不明(恐らく無人機)なのだが、
戦闘開始時にはスティンガーのものと思しきノイズ交じりの声を発するという謎めいた演出がある。


「来たか 俺は面倒が嫌いだと言っただろう 
 ファンタズマは渡さん。」


MUGENにおけるファンタズマ

     
マクシミリアンの製作者でもある石上歩氏が、ナインボール=セラフに引き続きACキャラとして製作。
劇中同様動きのモーションが全く無いが、面倒が嫌いだからスプライトを描かなかったという理由ではない。……多分。
現在はSitemixのサービス終了に伴うサイト消滅により、残念ながら入手不可。

性能としては、ミサイル、プラズマキャノンなど飛び道具の塊でほぼSTGキャラ。
自身はガード不能で機動力も低いものの、常時ハイパーアーマーで怯まず攻撃してくる上にLIFEとDEFが高く、倒すのは面倒。
原作のイメージを重視したため、性能諸々はかなり凶悪に仕上がっている。
なお、劇中同様ファンタズマの上に乗れるが、まだまだ調整中との事なのでバグが多い。
11PカラーでゲージMAX、12PカラーでゲージMAX&「ミサイルカーニバルです」状態になる。


「俺が・・・負ける・・・?
 燃える・・・燃えてしまう
 ファンタズマ・・・
 俺が・・・消えていく・・・
 これは・・面倒なことに・・なった・・」

出場大会



最終更新:2025年09月25日 14:01