「友達になるのにだって資格なんていらない!!」
『週刊少年ジャンプ』連載の
冨樫義博による漫画『HUNTER×HUNTER』の主人公。
アニメ版の声優は
松本梨香
女史(1998年パイロット版)、
竹内順子
女史(1999年フジテレビ版)、
潘めぐみ
女史(2011年日本テレビ版)。
潘女史ボイス集(『JUMP FORCE』)
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くじら島出身の少年。幼少期に出会ったハンター(簡単に言うと何かを探し求める人達)・
カイトにより、
行方不明だった父親・
ジンが彼の師匠で偉大なハンターであると教えられた事からハンターに憧れを抱き、
自分もハンターになって父親を探す為に旅に出た。
その最中で
キルアやクラピカ、レオリオといった面々と出会い、紆余曲折を経てハンターの資格を得る事に成功する。
基本的には単純(純粋)で正義感が強い性格。
ただし好奇心旺盛で興味のある事に関しては善悪の頓着があまりなく、作中では何度か危ういと評されている。
そしてもの凄く直情的で頑固。相手が格上だろうが凶悪な犯罪者だろうが感情を抑えたりする事は無い。
時には
自分の命を省みない言動をする事もあり、「イカれてる」とさえ言われた。
戦闘では連載初期は
釣り竿を武器としていたが、後に「念」が登場してからはそれを習得し、念中心の徒手空拳の戦い方へとシフトしていった。
念能力の性質はやや放出系よりの強化系
*1。
また、回復力が非常に高く、全治四か月の怪我を一か月で完治した程。
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念能力 |
「最初はグー」の掛け声で構えを作りオーラを高め、「グー(殴打)」「チー(切断)」「パー(飛び道具)」の 三択を仕掛ける。
ちなみにグーが強化系、チーが変化系、パーが放出系の念能力である。ゴンの念の適性上、変化系であるチーがやや不得手。
「硬」と呼ばれるオーラを身体の一点に集める高等技術から技に繋げるため威力は高いが、オーラを溜める隙が大きいのが欠点。
また、「硬」状態の時はオーラを集中している箇所以外のオーラがほぼなくなってしまう、
つまりジャジャン拳の場合だと拳以外の部分が構えから技の発動まで無防備になるのに等しく、
そこを狙って攻撃されると半端な念攻撃でも重症になりかねないリスクも伴う。
加えて、「硬」は念の高等技術なので必然的にオーラの消耗も激しくなり、乱発した場合はオーラ切れを起こす
(キメラアント編のナックル戦時点では、相手が格上という事もあったが発動3回&1回の不発でガス欠)。
上記の欠点を差し引いても構えさえ出来てしまえば「遠」「中」「近」の全射程に対応可能な攻撃の準備を整え、
待ち構えたり移動しながら放つなど応用がいくらでも効き、拳に高まるオーラによって警戒させられることから、
手の内が割れてもプレッシャーの中で何が出るかわからない三択の攻撃に警戒せざるを得ない状況を強いられ、
一つの技にのみ警戒すると別の二択で対抗されたり、上記の隙を突こうとしてかえって攻撃を読まれるなど、意外に弱点も突かれにくい。
名前は即興で決めたもの。
……というか元々考えておらず、ナックルに技名を聞かれ「ジャ… ジャン拳………!!」と詰まってしまったのを勘違いされた挙句、
「必殺技をジャジャーンと出す」と深読みされた上にネーミングセンスを褒められてしまったので、引っ込みがつかなくなってしまった格好。
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ゴンさん |
「もうこれで終わってもいい だからありったけを」
キメラアント(以下「蟻」)編にて恩人のプロハンター・カイトが、
ネフェルピトー(以下「ピトー」)に捕まり、無残な姿に改造されてしまう。
ゴン達は蟻による被害を食い止める為、そしてカイトを元に戻す為に蟻達と対峙する。
ゴンはピトーにカイトを治す事を約束させる事に成功したが、
後にカイトは既に死亡していて治せない事が発覚。
そこから生まれた「二度と念を使えなくてもいいからピトーを倒す」という思いから強制的に成長 *2。
ついさっきまで敵うはずのなかった実力者ピトーをものの数発で殺害した。
しかし、その圧倒的な戦闘力の代償を支払い、危篤状態に陥る。
このように非常にシリアスなシーンなのだが、そのあまりの超展開や 童顔+短パン+マッチョという容姿。
成長によって伸びた髪でコマを割るという斬新なコマ割り、そしてその圧倒的な強さと多大なインパクトを読者に与えた。 あまりのネタ性と豹変ぶりにネットでは(本来のゴンと区別する意味も込めて) 「ゴンさん」と呼ばれるようになった *3。
更に丁度この頃、同誌掲載の漫画『バクマン』で「シリアスな笑い」という話が上がっており、
この展開とのマッチングから、あっという間に「シリアスな笑い」の代名詞的な存在となった。
なお、よく言われる 「ボ」とはキックの 音であるが、この時ムキムキの太い足が とんでもない角度で上がっている。
後に2011年からの日テレアニメ版第131話「イカリ×ト×ヒカリ」(2014年5月27日放送)でこのエピソードが放映。
ゴンさんの顔立ちは原作と違い体格相応に大人びたものとなったが、忠実な再現で視聴者を沸かせた。
さらにこれに前後してフィギュア化がされたり雑コラが大量に作られるなど、ネット上で再びゴンさん旋風が吹き荒れるのであった。
他にも日テレ版ゴンを演じている藩氏が出演している2014年放送の朝アニメ『ハピネスチャージプリキュア!』の
登場キャラである白雪ひめが「ひめさん」と呼ばれる声優ネタも…。
フジ版ゴンを演じた竹内さんも「りんさん」役でプリキュアに出演した事があるのにこっちは何故かゴンさんネタが使われていないのが謎。
更に1年後にはニチアサの戦隊で方法は不明ながら強制的に妖怪化した元人間の幹部を演じるが、こっちも「九衛門さん」とか呼ばれたりはしていない
ニコニコ動画では上に挙げた原作のまとめ動画で使われた楽曲「斬り姫(ゲーム『 ワイルドアームズ アルターコード:F』の楽曲)」が、
ゴンさんの悲劇性にマッチしていた事もあって「 ゴンさんのテーマ」として親しまれMAD素材に使われる事が多い。
ただし、あくまで二次創作ネタであり、当たり前だが『ワイルドアームズ アルターコード:F』と『HUNTER×HUNTER』は無関係。
原作動画でむやみにこのネタを使わないように注意しよう。
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外部出演 |
『Jスターズ ビクトリーバーサス』ではキルア・ヒソカ(サポート専用)と共に出演。
能力は小柄ゆえにリーチに難があるが割と平均的。スタミナに強く依存した戦いを要求されるためスタミナ管理が重要となる。
ジャジャン拳は構えから追加入力で分岐させるタイプになっており、構え中はスタミナを消費して動き回れる。
超必殺技は ゴンさんの「渾身ジャジャン拳グー」(ただし元の肉体のまま、特に代償を払わされたりもしない)。
原作の流れ通り 「相手を垂直に蹴り上げる」→「落下してきた相手に渾身の一撃」という二段技なのだが、
蹴り上げた相手は受身が可能で、そのせいで 肝心の2段目が当てられないというかなり残念な性能となっている。
子供の肉体では無理のある技だったようだ。
Jアドベンチャーでは 幽助と共に希望編主人公・ ナルトのチームメイト。後にはぐれたキルアとも合流する。
『パズル&ドラゴンズ』では 期間限定のコラボガチャ限定で入手可能。
レベルを上げる事で、「ゴン=フリークス」から、「ジャジャン拳・ゴン=フリークス」に進化する事が出来る。
攻撃タイプで、属性は木⇒木+火。
決して弱くは無いのだが……。
スキル及びリーダースキルがゴンの闇属性バージョンなキルアに比べると使用人口は少なく、木属性にサブとして戦力となるモンスターが少ない
( オーディン、 バステト、 クシナダヒメ等、サブとして使うよりもリーダー向けなキャラの方が多いだけで決して 弱すぎて論外なわけではない)。
ダメージを半減される属性がない闇と違って木属性は 火属性の敵に攻撃が効きにくい。
等の事情から 使用人口が少なく、 パズドラにおいてはMUGENで言う所の 主人公(笑)の烙印を押されてしまっている。
また、劇場版(キメラアント編)を舞台としたコラボだったのに、ゴンさんに進化できない事を残念がるファンも多かったが、
後に究極進化としてゴンさんが追加された。
しかし、同時期にキルアも究極進化が追加されたり、カイトがコラボガチャの新モンスターとして登場したため、使用人口は…。
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「仲間のために泣けるんだね 血も涙もない連中だと思ってた
だったら なんでその気持ちをほんの少し…
ほんの少しだけでいいからお前らが殺した人達に
なんで分けてやれなかったんだ!!!」
『HUNTER×HUNTER』作品概要
週刊少年ジャンプ連載の漫画の中でもとりわけシリアス濃度の深い作品であり、
どれほど重要なキャラだろうが、どんな強いキャラクターだろうが死ぬ時は死ぬというシリアスさと、
「念能力」と呼ばれる異能による戦闘の綿密な駆け引きや術数謀略が大きく評価され、
ジャンプ漫画の看板作品の1つとなっている。
元々作者は様々なコンテンツを収集する趣味があり、コレクションの面白さを題材としてこの作品を構想していたが、
事前に「ハンター」を題名に含むことこそ決めていたものの、「せっかくなら色々な種類のハンターを描きたい」と考えていたため、
タイトル付けに悩んでいた所で、たまたま見ていた
ダウンタウンの番組の「なんで二度繰り返すねん」というツッコミを見てこの作品名にしたという。
また、読者の間では作者が休みがちなことでも有名で、その休載の多さは度々ネタにされている。
「『鬼滅の刃』が『H×H』休載中に連載開始し同休載期間中に完結した」とか
無論、作品の設定の緻密さと人間描写の濃密さから、ストーリーや設定の構成と構想に非常に時間と労力をかけているのは読んでいて分かるのだが、
連載開始以降徐々に休載が長く連載が短くなり、キメラアント編頃からは実質不定期連載化しており、
ファンの間では無事に完結できるか不安視されている。
元々『幽☆遊☆白書』連載終盤での編集部との対立などから作画負担が増した事で、持病の腰痛を抱えていたのだが、
これが近年になって悪化し、椅子に座れず寝そべった状態でないと執筆できないというような状態に陥ってしまい、
こうした事情による制作時間の長期化が、主な休載理由であるとされている。
そして、第401話以降は作者の体調を考慮して「週刊連載ではない掲載形態」で掲載する旨が集英社から発表された。
以後は大きく間隔を開けながら掲載が続いており、時折X(旧・Twitter)で制作中の原稿が発表されるなどしながら、
2024年12月現在も人気ジャンプ漫画の一つとして連載が続いており、本誌に掲載される度に大きな話題となっている。
MUGENにおけるゴン=フリークス
Tigermask氏によって製作された『JUMP SUPER(ULTIMATE) STARS』ドットのものが存在する。
念を習得して以降のスタイルで戦う。得意技であるジャジャン拳は溜め可能な技になっており、溜める事で威力・性能が強化される。
他にも
岩を投げたりキルアやクラピカを
ストライカーとして使用できる。
弱点としては上記のジャジャン拳が溜めないとあまり使えない技であり、かといって溜めてると大きな隙を晒してしまうという点。
原作でも溜める際の隙が欠点と言われていたのを考えると原作っぽいとも言えるが。
手描きドットで製作されたゴンさん。もちろん原作通りに髪の毛は天を突き、ライフバーにも常時被さっている。
ガードが一切できない代わりに常時
ハイパーアーマー&投げ無敵で、
ステートを奪う技は全て無効化し、しかも攻撃モーション時にしかダメージが通らないという凶悪ぶり。
攻撃面でも優秀で、高性能なガード不能技を3種類も持っている。
原作の「ボ」→「FIRST COMES ROCK…」コンボも当然ながら再現可能。
LIFEは驚愕の100000。通常カラーでは大幅な被ダメージ補正が入るため体感できないが、
強化カラーの12Pではまともに攻撃が通らない狂キャラと化す。
挑発はコシ=フリークスとタンバリンの2種類を使い分けられる親切設計。
AIは未搭載だが、基本性能の高さもあってAI無しでも結構強い。
外部AIはIX氏によるもののの他、小物ロダにも作者不明のAIが公開されている。
この他にMyGinger氏による上記のゴンさんを改変した「EXゴンさん」も存在。こちらは狂ランクキャラとなっている。
出場大会
【ゴンさん】
【EXゴンさん】
「もし本当に大切な二人の内一人しか助けられない場面に出会ったら…どうする?
どちらを選んでも本当の正解じゃないけど
どちらか必ず選ばなくちゃならない時…いつか来るかも知れないんだ」
*1
オーラで身体能力や物の機能・性能を文字通り強化することに秀でた系統。
稀に、コムギのように脳機能(知能や演算能力)を強化する能力者もいるが、原則身体能力を強化する使い手が多い。
ウィングに特別な能力や制約を付けなくても基本的な修行を積んでいけば念能力者として大成すると言われた通り、
特殊な効果の「発」や制約と誓約に頼らずとも念の基本技や応用技を鍛え上げるだけで強力な戦闘力を実現できるため、
戦闘面においては六系統で最もバランスが取れている。
ただし、シンプルかつ直接戦闘に特化した能力になりがちなため、搦め手を苦手とする傾向にある。
*2
念能力を使用する際、基本的に「制約と誓約」というルールに則る事で発現される。
ケルト神話に喩えると「
ゲッシュ」みたいなもので、制約の縛りが強いほど爆発的な威力となる
(例:特定の集団のみへの使用、複雑な手順を踏んで使い勝手を悪くする等)。
また制約が緩くとも破った際の代償が重ければ強力な念能力を得る事ができる
(例:特定の集団のみへの使用は制約としては緩いが代償を命にする事により強力な能力を得る)。
最終更新:2025年04月09日 15:00