「せめて痛みを知らずに安らかに死ぬがよい」
概要
原作での北斗有情破顔拳
両手から闘気を発射し、相手の体に触れずして秘孔「牽正」を突く。
この技を受けた人間は死の際に天国を感じ、一切の苦痛を感じることなく死ぬという。
トキが初登場時に披露した奥義で、トキの処刑を命じられた二人の獄吏を同時に葬った技。
己の手足があらぬ方向に折れ曲がるのを目の当たりにしながらも、
満面の笑みを浮かべて
「ちにゃ!」と爆死した姿が印象的。
これならまだ
たわばしたり
切り裂かれたりするほうがマシ、
という感想を抱いた読者および視聴者も少なくなかったはず。
(なお余談になるが漫画原作においてトキ本人は「有情破顔拳」という名前を口にしていない。
使用時の本人の台詞は「北斗有情拳!! せめて痛みを知らずに安らかに死ぬがよい……」であり、
その直後にケンシロウによって有情破顔拳の名前が出されている。アニメ版では「北斗有情破顔拳!! せめて痛みを知らずに死ぬがよい……」となっており「
安らかに
」が省略されている。なおゲーム版では一字一句完全に欠かすことなく言っている)
ちなみにアニメにおいては「北斗破顔拳」という奥義があるが、こちらは相手の顔に強烈な裏拳を叩き込むという物理的な意味で相手を破顔させる奥義であり、有情破顔拳とは何の関係もない。
AC版での北斗有情破顔拳
格ゲー版では見栄えを重視してか、
- その場であぐらをかき、両手から闘気を放って相手をロックした後、
ポーズをとりながら技名を叫ぶ。 「北斗有情破顔拳!!」
- 直後、衝撃波を放ちフィニッシュ。「はああああぁっ!!」
という流れとなっている。ちなみに衝撃の部分はゲームオリジナル。
なお(他の一撃にも言えることだが)これを受けてもその場に倒れるだけで、身体がねじれたり破裂したり、アヘ顔になったりはしないのでご安心を。
通称は「あぐら」「スマイルビーム」「友情破壊拳」など多数。
特に
ぶっぱなしで使用したものを
「牽制破顔拳」「クソルビーム」と呼ぶ。
また、海外ではその見栄えから「Jesus Beam(イエスビーム)」と呼ばれている。
+
|
余談:『北斗無双』について |
といっても『北斗無双』の幻闘編は全て「占い師が見せたもしもの世界」であり、どのキャラの場合も最終的には
自身の運命には抗わず、原作通りの末路を迎えることになる。
( 一名抗おうとしても変わらなかった人間もいたがそれはまた別の話)
つまりは文字通り「幻の闘い」であり、さすがに本来の運命で宙に舞うことなどは無いのだろう……
と言いたいところだがアニメではジュウケイが 座禅しながら浮いているという前例が。
より闘気の扱いに長ける北斗琉拳の例とはいえ、闘気を操れば重力くらいなんとかなるのだろう。
そもそも北斗琉拳自体、暗琉天破などかなりトンデモな拳法だという事については 何、気にする事は無い。
|
性能
発生は25F(暗転前20F、暗転後5F)と至って常識的な数値だが、
発生後一瞬で画面端に到達するスピードと攻撃範囲の広さ(十字陵に乗った
サウザーにすら届く)に加え、
と、数ある一撃必殺奥義の中でも驚異的な汎用性の高さを誇る。
結果、数え切れぬほどのプレイヤーがこの技の前に散っていった。
一説によれば『
北斗の拳』の死因の半分以上を占めるとも。
また、しゃがむために喰らい判定が小さくなり、一部の攻撃をすかすことが出来る。
が、大抵のトキ使いはこの技をコンボに組み込むためにこのことはあまり知られていない模様。
まあ知ってても役に立たないけどね!!!
2:06くらいにあぐらで対空の図
MUGENでの北斗有情破顔拳
MUGENにおいてもその強さは変わらず、今もなお犠牲者は増える一方。
特にタッグ戦では
光線と衝撃波の両方が複数の相手に当たる上衝撃波は光線よりさらに攻撃判定が広いため、
光線をガードor回避したにも関わらず巻き添えをくって倒れる者が後を絶たず回避例は非常に少ない。
たいてい2人同時に刺さるが、二人まとめて倒すのは
原作再現だから仕方ない。
さらに、原作とは違い
ビームが当たろうが外れようが動作終了まで完全無敵がついている模様。
また、
プレイヤー操作でクソルビームすると、相手が遠い場合ガードしないことが多く、近ければ前述の無敵中に手を突っ込んでちにゃ、またはガード後に反撃を試みて
後ろに撃ったビームに手が当たってちにゃ!となることが多く
AI殺しとして機能する。
ただし最新のモヒカン氏AIではこの無敵は削除された模様。牽制や割り込みにはほぼ使えなくなった。
それでも動作を中断させられた場合は原作とは違って星もゲージもそのままなためまだまだ無情と言えるだろう。
また最近公開されたTs氏のトキのものは原作とほとんど変わらないが、タッグ戦の場合は「光線に当たった相手にだけ衝撃波も当たる」ようになっている。
おかげで(本当の意味で)多少有情な性能になっているが、先述したとおり衝撃波の部分はゲームオリジナルなため、「光線に当たった相手だけを倒す」ことになり、より原作を再現している、と解釈することもできる。
トキ以外では、霊夢のアレンジキャラが持っている場合が多く
特に
たふれいむの物はAC版以上にアニメ版を忠実に再現している。
上記の「北斗有情鴻翔波」をMUGENで一番初めに習得したトキ
…トキ?
本格版AA
北斗有情破顔拳
\ テーレッテー /
\ ∧_∧ /
.|∩( ・ω・)∩|
/ 丶 |/ \
/ ( ⌒つ´) \
簡易版AA
>∩(・ω・)∩<
どちらも破顔拳が決まったらよく出没する。
またネタ要素が極めて強いためか
サムネホイホイ効果もあるかもしれない
そんな破顔拳であるが、特殊な相手には効かないこともあるようだ(9:23~)。
+
|
孤独な天才 ネタ注意 |
弘法も筆の誤り、ホメロスも居眠りをする。 真の天才も時には過ちを犯す事がある。
ここでは彼がMUGENで使う、もう一つの北斗有情破顔拳について触れていく。
ゲーム内で彼がこの技を使うとき、彼は確かに「間違ったかな?」と呟いている。失敗したのだ。
ではもしもこの奥義が成功していたらどうなっていたのか?
筆者が思うに、対戦相手の頭上に 死兆星を見た彼は相手を仮死状態にするなりなんなりして救おうと尽力していたのではないか。
現に 殉星の男も 仮死状態になることで死兆星の定めを回避することに成功している。
(「あれは飛び降り自殺だ」とかいう大馬鹿者もいるが、まっ平らな地面からどうやって飛び降りるというのだ。)
思えば原作の彼は、 トキが去り病魔に蝕まれた村に現れ人々を治療したこともある。戦いの真っ最中に相手を救おうなどという無茶をしようとしてもおかしくない。
しかしその為に必要なのことは、死兆星の定めを覆すほどの効果をもたらす秘孔を的確に突くこと
それも本気で死合っている相手のである。その困難さは計り知れない。
そして、 悲劇は起きた。それについてここでは語らない。ただ起きたことをありのまま受け止めるだけである。
(どう聞いても「死ねぇ!」と言っているじゃないかなどと言う者もいるが全てネット弁慶 トキによる工作である。)
彼ほどの巨大な才能を持ち天才と自負する者にとって、「失敗」や「過ち」は有り得ないことであり、恐怖の対象であろう。だが彼は違う。
コロネ髪のギャングスターは言った、「人というのは成功や勝利よりも『失敗』から学ぶことが多い」と。
彼も犯した間違いから目を背けず、はっきりと言葉にして刻み込むことによって成長の糧としているのである。その後彼は沈痛な面持ちで背を向け猛省する。
彼の求める北斗神拳とはどのようなものか、ここまで読んで頂ければおわかりだろう。
彼は救済を願う時代の声に応えて暗殺拳・北斗神拳を活人拳に昇華させようとしていたのである。
それは忌まわしき核戦争の前に トキが ケンシロウに語った北斗神拳を医療に活かしたいという希望を発展させたものである。
北斗有情破顔拳、慈悲と優しさによって人々を救う究極の拳。
真の天才が求道の果てに見つめるものは人々の笑顔であった……。
「俺の求める北斗神拳はまだ遠い…」
|