行者武松

「行者武松」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

行者武松 - (2017/06/07 (水) 21:42:39) の編集履歴(バックアップ)


武松(ぶ しょう)は、中国の小説で四大奇書の一つである『水滸伝』の登場人物。

天傷星の生まれ変わりで、序列は梁山泊第十四位の好漢。
行者(修行僧)の格好をしている為、「行者(ぎょうじゃ)」がそのまま渾名となった。
あくまで役人から逃げる際の変装であって 本来は行者でも何でもない のだが、気に入ったのかその後もずっと行者スタイルで通している。
第23~32回で主役として活躍しており、この10回のエピソードは「武十回」と呼ばれている。*1
酒に酔って入った山で偶然出会った人食い虎を素手で退治するなどの破天荒な性格から、百八星の中でも屈指の人気を誇る。

梁山泊にとって最後の戦いとなる方臘討伐戦では、敵の道士・包道乙と交戦して片腕を失うものの最後まで生き延び、
凱旋途中に駐屯した杭州六和寺で寺男となりそのまま残った。
病に倒れた豹子頭・林冲の最期を看取った後は特に何事も無かったのか、80歳で天寿を全うした。

(wikipediaより引用・改変)

格闘ゲームにおける行者 武松

  

「好きな時ィー好きな場所でー
 いつでもかかって来い!」

データイーストの世紀末コンボゲー『水滸演武』にも登場。
一部では 「たけまつ」 という愛称で親しまれている。

原作通りの豪快で破天荒なキャラクター……なのはいいのだが、
勝ちポーズで 「1、2、3、ダー!!」 と雄叫びをあげ、挑発ではわざわざ寝そべって「かかってこいコノヤロー」と言い放つ。
そして専用BGMのタイトルが 「燃えよ闘魂」
どう見ても猪木です。本当にありがとうございました。
なお、「行者」の要素は首に巻いた数珠のみ。修行僧の格好はしていない。
原作では戎刀を得物に使うが、ゲームではトンファーになっているので「武松」としての要素もあまり残っていない。
もはや原作との共通点は豪快な兄貴というぐらいだろうか。デコアレンジが効き過ぎである。

ちなみにAC版のポスターとSS版及びPS版のパッケージは虎と格闘している彼の姿がデカデカと描かれていたため、
「こいつが主人公じゃね?」と思った人もいたとかいないとか。
(『水滸演舞 風雲再起』のパッケージではちゃんと九紋龍史進がセンターを飾っている)


彼の技の中で最も重要なのはコマンド投げの「烈旋空舞」。
決めた後の相手に追撃することが可能であり、相手の体力をゴッソリ減らすことが可能。
追撃可能な技は打撃全般と、 投げ 。投げである。
つまり、烈旋空舞→烈旋空舞→烈旋空舞→…… 相手は死ぬ
流石にこれは卑怯だと思う人も多いことだろうが、普通に追撃しても相当痛いので大して問題は無かったりもする。
しかしこれでも入雲龍公孫勝には一時期 0:10というダイヤグラムが付けられていた辺り
『水滸演武』という作品の世紀末ぶりを物語っている といえる。
AC版の烈旋空舞絡みの連続技。実際はまだまだこんなものではない。

また、一本取られた次ラウンドのイントロ中限定に使用可能な、その名も 「卑劣先制撃」 という技も所持している。
威力はそれほどでもないが、開始前なので当然ガード不能である。
人気があれば何をやってもいいのか

MUGENにおけるアントニオ行者 武松

ですからー氏の製作したものが存在する。
AC版や風雲再起などの要素を合わせ持っているが、基本的には原作再現の模様。
当然の如く、 烈旋空舞永久や卑劣先制撃も可能
ただ、MUGENではフライング攻撃の後に位置が強制的に開幕時まで戻されたり、
吹き飛んでいる相手が立ち状態に戻されて空中に浮いてしまったりするので、ご利用は計画的に。
AIも標準搭載されているが、烈旋空舞永久は自重している。

なぜか時々「晁蓋」というシステムボイスが鳴ることがある。
条件はランダム。

勝利するとエンディングを始める。
コンフィグにはAIのレベル設定や、AIが特殊ガードを使うかどうかの選択ができるが、
エンディングをやるかどうかの設定項目は無く、必ず見せられることになる。
あと卑劣先制撃の有無も選択できない。

付属テキストには技性能などが詳細に書かれている他、全体的にテンションがぶっ飛んでおり一読の価値有り。

参考動画

東洋の巨人にキャノン娘氏製作AIを導入、AIに付属しているファイルを武松に追加する事で
二人同時にガッツポーズを取る特殊勝利演出が作られている。

出場大会


出演ストーリー


*1
同じく四大奇書の一つである『金瓶梅』は、先述の「武十回」を膨らませたスピンオフ作品である。

「もしも、水滸伝では武松に成敗された悪い金持ちのプレイボーイ・西門慶が生き延びていたら?」
という設定で主人公となった西門慶がハーレムプレイに興じるエロ同人作品。
花関索伝』といい、古代中国においてもハーレムモノの需要は昔っから尽きないようである。
本当に一夫多妻制の社会であった事もあり、日本よりも設定を作りやすいし。

『金瓶梅』では、武松は冒頭で『水滸伝』では成功したはずの仇討ちに失敗して流罪になってしまうが、
最終的に戻ってきて復讐を成し遂げるという役どころで、最初と最後にちょっと登場するだけ。
まあ全編出ずっぱりだったら登場人物がことごとく武松に殺されるであろう事は想像に難くない。
登場する女性のほとんどは武松とは無関係だが、『水滸伝』では何の罪もない民間人がその場に居合わせただけで殺されるのは日常茶飯事なので……。

ところがハーレムエロ同人だからと言ってそうそう上手い話というわけではなく、妻同士の嫉妬で生まれた子が殺されるなど嫌な展開になっていき
せっかく殺されずに生き延びたという設定で話が始まった西門慶も天罰とばかりに落命(武松の手にかかる展開では無いので水滸伝とは異なる)、
登場人物のほとんどは悲惨な末路の末に死ぬという全滅エンドに近い話である。諸行無常と言うか、悪行の報いと言うか……。
『水滸伝』の方も全滅エンドだし、儒教文化にそぐわない人物は碌な目に遭わないのが中国文学のお約束。