激走戦隊カーレンジャー


「戦う全!

 激カ~~~レンジャー!!」

1996年に放映された東映制作の特撮番組『スーパー戦隊シリーズ』の第20作目。
数々の星を花火にしてきたお笑い集団宇宙暴走族ボーゾックから地球を守るために、
ハザード星に伝わる「星座」から得られる「クルマジックパワー」で戦った。
パワーの源からも判る通り自動車をモチーフにしているが、隊員名は「カー+色名」ではなく「色名+レーサー」である。
もっとも当時の番組開始前の児童誌には「カーレッド」等と表記されていたため、初期案ではこの名称だったようだ。
挙句後の公式イベントで観客から「カーレッド」コールがかかり、演者自身も「レッドレーサーだよ!!」と突っ込む羽目に
「戦う交通安全」をテーマにしており、放映当時一大ブームとなっていたレクリエーショナル・ビークル(RV)、
第二次ブームの最中であったミニ四駆などの要素が多く取り入れられている他、
キャラクターや技のネーミング、サブタイトルなどにも自動車や交通関係の語句が多く取り入れられている。

デザインを担当したのはゴッドマーズ仮面ライダーJに携わった村上克司氏。
フロントガラス、ヘッドライト、フロントガードバー等を落とし込んでおり、特にフロントガードバーでゴーグルを囲っているのが特徴的。


作品概要

前作『超力戦隊オーレンジャー』は放送当時の1995年に相次いだ「阪神淡路大震災」「オウム真理教による地下鉄サリン事件」の影響で、
初期の軍隊組織らしいシリアスな内容や古代文明の超常的な要素からの路線変更を余儀なくされ、視聴率低迷に陥っていた。
その影響を踏まえて本作は殺伐とした世間の雰囲気への考慮から、幼年層を対象にした明る目の作品として作る事が事前に決定しており、
最終的に『不思議コメディーシリーズ』の脚本を多く手掛けた浦沢義雄氏がシナリオを担当し、
敵味方共にカオスで不条理なギャグや過去作の戦隊のセルフパロディが盛り込まれた、
歴代スーパー戦隊シリーズの中でも前例の無いシュールな物語が展開されるに至っている。
+ 具体的な例
具体的な例を挙げると、
  • 長官役の宇宙人は「ハザード星人」
    • 他宇宙人連中のパターン的に恐らく「ハザードランプ(非常時(災害時)点滅表示灯)」が元ネタだろうが、「ハザード=災害」なわけで…。
    • 更には長官役とはいったものの、お子様である(ボーゾックに母を殺され、父も行方不明とシリアスな背景はあるが)。
    • なお役立たずな事は多々あったが、「騙して悪いが」みたいな展開は一切無いので御安心を。
  • 当初カーレンジャーになるのを拒んだ理由が「(全員が具体的な金額まで言いながら)安月給で働いてるのに地球の平和まで守ってられないから」。
    • 結局ハザード星人の三文芝居に騙されて承知する事に。
  • 車の形をした星座とか、野生化した車というのまで出てくる
    • そもそもカーレンジャーの力の源は車型の星座から与えられる「クルマジックパワー」であり、車モチーフながらも所謂ファンタジー戦隊といえる*1
  • 宇宙人達が流暢な日本語を話すのはある意味お約束だが、「地球」の事だけは(ハザード星人を除き)「チタマチーキュ」と発音する
    • 『ゴーカイジャー』に客演した時でもチーキュ呼びだった
      (ただし発言者はレッドレーサーこと陣内恭介なので、宇宙人の相手に気を遣ったのだと思われる)。
  • ボーゾックが星々を花火にしてきた理由が、(黒幕が化けた)占い師からの年賀状に「そうすれば良い事が起きる」と書かれていたから。
  • 「ボーゾックの荒くれ者(今週の怪人)」第一号の異名が「宇宙のベートーベン」
    (なんで宇宙人がベートーベンを知ってるんだ?との突っ込みは誰もしない)
    • カーレンジャーに負けてボロボロになりながらも基地に帰ろうとしたものの、
      騒音に怒った通りすがりの宇宙人からの砲撃を受け死亡という、記念すべき第1号怪人としては前代未聞の最後を遂げた。
    • これ以後は「ボーゾック一の○○」という『快傑ズバット』の用心棒みたいな肩書が基本になったが、
      周りの所為で凄そうには聞こえない「偏差値が高い」(第24話)とか、実質パシリな「お使い野郎」(第35話)とかも居る。
  • 戦隊恒例の怪人巨大化手段が「芋羊羹を食べる」
    • 車がテーマの作品でなんで芋羊羹?と思うかもしれないが、
      「地球のうまいものを教えろ」と一般人の子供に詰め寄って教えてもらい、その子の親に買ってこさせ、
      もりもり食べたら何故か巨大化した(当人らも想定外)。
    • しかも個人経営の和菓子屋「芋長」の手作り限定であり、コンビニで買ってきた量販品の羊羹では逆に縮み、
      賞味期限切れのは一度巨大化したものの、すぐに戻ってしまった挙句腹を壊した。
    • そのため芋長からは真面目に購入しており、店主が廃業を考えた時は考え直してもらおうと大騒ぎだった。
    • なお、店主も最初は腰を抜かしたが、以後は「変な格好の客だな」で済ます事に。
  • 巨大ロボがボーゾックに奪われてしまう展開があるも、奪ったロボでやった事が韓国へキムチの買い出し
    • しかも未遂には終わったが目的地設定が韓国でなく北朝鮮おいほんとに大丈夫なのか東映
  • 族長の彼女(本人は族長の事を金づる程度にしか思っていないが)がレッドレーサーに惚れてしまうのだが、
    変身後の姿が素顔だと思っていたため(まぁポリス星人がそうだし)、正体である陣内恭介に対しては猿顔一般市民呼ばわり
    (当然宇宙人に「猿顔」って概念がある事に対する突っ込みは無い)
  • ボーゾック一のヒーロー研究家SS(スースー)パマーンがカーレンジャーにダメ出し。
    • 更には番組を乗っ取って『暴走戦隊ゾクレンジャー』に変える。
    • 替え歌とは言え主題歌も存在する。歌手はカーレンジャーの主題歌と同じ人なので、歌詞の内容に反してとっても爽やか
    • 「5対1は卑怯」と言う戦隊最大のタブー発言(怪人側だって数十人のワンパー(戦闘員)を引き連れているはずだが一切無視)。
    • 巨大戦におけるこいつの敗因は技名が長すぎた事。
  • 追加戦士枠のはずの宇宙警察官(ポリス星人)が何かと言うと横やりを入れて結果的にボーゾックをアシスト
    • てか、多数の星を花火にしてきたはずのボーゾックが地球に来るまで放置されていたわけで(当然本編では突っ込みさえ無い)。
    • 実は過去にボーゾックの総長を捕まえた事があるのだが、シートベルト未着用を注意しただけ。
      そのため最初は「ワルとして箔が付く」と喜んでいた総長も「恥をかかされた(小物扱いされた)」と逆に恨んでいる。
  • 黒幕が悪人向けの雑誌「宇宙ランド(幼児向け雑誌「テレビランド」のパロディ)」を発行している
    • 宇宙ランドの組み立て式付録、厚紙と割ピンで作る巨大ロボ「ノリシロン」
      (昭和の雑誌付録はそういうもので、今みたいなプラスチック製完成品は(学研の学習雑誌(教材)を除き)無かった)。
    • 最後に出てくるのは当初の予定では「バリンガーZ」というどこかで見たようなロボだったが、
      総長の中の人が悪ノリをやらかした等の問題があり大人の事情でお蔵入り。
  • カーレンジャーの2大ロボに完勝寸前だった巨大ラスボスの敗因が腐った芋羊羹(普通サイズ3個)を口に投げ込まれた事による食あたり
  • 前作『オーレンジャー』との共演の際、オーレンジャーの母体組織「UAOH」を「うあおー」とマヌケな読み方をしてしまう
    • 「ユーエーオーエイチ」と口で説明されても今度は「遊園地の人」とさらなるボケをかます。
    • 民間人でありながらも(無報酬で)地球を守る羽目になった自分達と比べたのか「地球の平和を守るくらいで組織なんて作らないで!」と文句を垂れる。
    • 仕舞には後の『海賊戦隊ゴーカイジャー』の予言ロボが「うあお~!うあお~!」との予言を下し、
      絶叫マシンの事か何かかと思ったゴーカイジャー達が遊園地に行くと、見透かしたかのようにオーピンクがお出迎え
      なおこの回にカーレンジャーは一切登場しない。ただし脚本は浦沢氏の弟子の下山氏が書いた)。
といったように突っ込み所やパロディが満載の作風となっている。

もちろん、戦隊作品にギャグ回があったりお間抜けキャラがいる事は珍しくなかったが*2
敵も味方もバカばっかり(褒め言葉)で1話から最終回まで一貫してギャグの作風を貫いた作品は『カーレンジャー』以外例が無い
一方でギャグ抜きで見ると「地上げ屋暴走族を操って高速道路建設に邪魔な家々に放火させている」と言うエグイ内容であり、
ボーゾック達も仲間が死んだところで気にも留めずに普段通りに馬鹿騒ぎと言う、チンピラにふさわしい性格である

ただし、コメディ一辺倒の作風だと思われがちだが、実際は時折シリアスな話も挿入されており、
こうした回のギャグとシリアスを両立した展開は見応えがある
(浦沢氏はギャグの作風が有名だが、その気になればウィザードが妊娠する話や集合したライダーが野球をやる話をやろうとして却下されつつも
 『MOVIE大戦アルティメイタム』のようなシリアスも書ける)。
別戦隊と共演した時もオーレンジャーやゴーカイジャーはカーレンジャーのノリに引き込んだのに対して、『電磁戦隊メガレンジャーVSカーレンジャー』では、
ライターの違いもあり「子供(高校生)のメガレンジャーに対して、大人で社会人の(そこそこ)頼れる先輩のカーレンジャー」という対比がなされている。
またアクションシーンに関しては、「歴代トップクラスの出来映え」と評価する声もある。
主題歌もOPが真っ当なヒーローソングなのに対して、ED曲は戦闘員をテーマにしたギャグ色が強いもの。

視聴率面では初期こそ前作『超力戦隊オーレンジャー』程ではなかったものの苦戦し、
SSパマーンの回では『地球戦隊ファイブマン』が記録していた最低視聴率の記録1.8%をさらに下回る1.4%と言う戦隊シリーズ最低視聴率記録を叩き出した。
ただしこの時期は上記の情勢が理由で戦隊に限らず子供向け番組全体が低迷気味であった事は留意されたし。
また、メインライターである浦沢氏の作品の特徴が、ストーリー性よりもネタやアイデアを重視した傾向にあり、
「笑える人には面白いが、そうでない人は白ける」とはっきり好みの分かれるものであった事も原因である。
子供には理解が特に難しく難解なネタも多かった。
もっとも、『不思議コメディーシリーズ』時代から氏の作風を知っている視聴者は「いつもの浦沢」と見なして気にしていなかったようだが。
シリアスなストーリーを求める層の視聴者からはあまり評価が高くなかったが、こうした濃厚なギャグ明るい作風を評価した層も多く、
物語が進むにつれて評価は高まり、売り上げ面においては『オーレンジャー』よりは下がったが、
それでも総売上118億円と当時としては高い部類を記録していた他、アニメーション監督の庵野秀明氏も本作を高く評価し、撮影現場にも見学に訪れていたらしい。
なお浦沢氏は『銀魂』等でも知られる大和屋暁氏(元々彼の父の大和屋竺氏が浦沢氏の師に当たる)や、
下山健人氏等今日も活躍する脚本家の師でもあり、浦沢氏自身が第一線を退いた現在でもそこはかとなく浦沢イズムは彼らに受け継がれ、
後の『怪盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』では、
大和屋氏が登板した回の怪人に「ヨシー・ウラザー」なんて名前が付けられたりもしている。

また昨今の戦隊では常識となった「マルチ合体」を初めて行ったスーパー戦隊としても知られている
(スーパー戦隊にこだわらなければ『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』の「スクランブル合体」が存在した)。

数値だけ見れば歴代戦隊作品と比較して突出して高いわけではないが、
後年『海賊戦隊ゴーカイジャー』で描かれたカーレンジャーのゲスト回があまりにギャグ色強めだったため、
未視聴の層から「あれ1年続けたの…?」と妙な形で評価されたり、
一方劇場版に本人キャストで登場した6人目のシグナルマンは、レジェンド大戦で「本官もチーキュのために戦うぞ!」とおいしい台詞をもらい、
ファンを感激させていた

以降の創作物でも「芋長の芋羊羹」が逆にパロディされたり、仮面ライダードライブが本編中でカーレンジャーの名乗りと同じポーズを披露したり、
『動物戦隊ジュウオウジャー』のショーにレッドレーサーが登場した時は、元ボーゾックという設定の新規怪人が登場した上、
ジュウオウジャーの4人をブルー、イエロー、グリーン、(白色なのに)ピンク呼ばわりした挙句、
「戦う交通安全!激走戦隊カァァァァレンジャーー!!」のポーズを無理矢理させてしまうと半ばショーを乗っ取る等、
他作品でネタにされる事も多々あり、各所に影響を残していた痕跡が確認されている。
ニコニコ大百科の言葉を借りるなら、記録よりも記憶に残る作品と言えるだろう。

ニコニコ動画では放送20周年となる2016年、「東映特撮ニコニコおふぃしゃる」にて1月から12月までアップロードから3日限定で無料配信されていた。
現在は有料だが、コメント付きで楽しみたい方はぜひ見てほしい。

+ メンバー
名字の頭文字を並べるとじどうしや(=自動車)」になる。
なお初代スーパー戦隊『秘密戦隊ゴレンジャー』の「かしおぺあ(カシオペア座)」以来に採用され、
これ以降度々採用される由緒正しきネーミングパターンである。

  • 陣内恭介/レッドレーサー
カーレンジャーのリーダー。
元レーサー志望であり、ドライビングテクニックはメンバーの中で一番高い。
ペガサスではテストドライバーという事になっているが、会社の規模が小さいさ故に仕事に恵まれず、
修理を終えた車の試運転や代行運転・雑用係が中心となっており、そのせいでモチベが上がらないのか、サボりや居眠りの常習犯となっている。
そもそもテストドライバーなんて要るほどの会社か?
一方で車に対する思い入れは人一倍強く、誰も乗りこなせないと言われていた野生の車を苦心の末に乗りこなしたり、
敵に奪われ操られていたRVロボに単身乗り込んで奪還するなど、普段のいい加減な態度とは裏腹に操縦技術や実力は高い。
なお、変身時以外でもボーゾックと顔を合わせる機会は何度かあるのだが、
ボーゾックには正体を気づかれておらず、前述の通り良く見かける「サル顔の一般市民」としか思われていなかった。
フォーミュラーウェポン(専用個人武器)は長剣の「フェンダーソード」。
空中から殴り掛かる「ドライビングアタック」、二刀流による「ツインソード・ツインカムクラッシュ」が必殺技

『ゴーカイジャー』で客演した際には何故か劇団員として活動しており、ルールに疎い海賊達に交通安全の大切さを叩き込んだ。
何らかの事情でペガサスを退社したのかそれともペガサスが倒産したのか、会社員と兼業なのかは浦沢氏がそんな事考えるはずもないので不明。
ちなみに5年後の『ジュウオウジャー』のショーはこの後日談となっており、
一人称も最初は『ゴーカイジャー』客演時の「私」だったのが、カーレンジャー当時の覇気を取り戻して「俺」に戻るという一幕があった。

演じた 岸祐二 氏は本wikiを日頃から覗いている方々にとっては猿顔繋がりでケンの声優(『ストIII 3rd』以降)としてもお馴染みと思われる。
また『忍風戦隊ハリケンジャー』では「天空忍者シュリケンジャー」に変身する戦隊OB「シュリケンジャーゲスト」の一人として登場したり、
その他のシリーズ作品でも怪人役の声優として度々出演しており(上記のドライブが『ニンニンジャー』と共演した1時間SPも含む)、
『特捜戦隊デカレンジャー』では後の夫人である菊地美香氏演じるデカピンク・胡堂小梅(ウメコ)と共演したりしたが後に離婚
また九州ローカルから全国展開の特撮番組『ドゲンジャーズ』では、監督がカーレンジャーの大ファンという事もあり、
薬剤戦師オーガマンの声を担当している。
なお同作ではスーツアクターの横山一敏氏も揃ってオーガマンを担当。

  • 土門直樹/ブルーレーサー
メンバー最年少の17歳の少年(劇中で誕生日があったため途中で18歳になった)。つまり中卒か高校中退?
ペガサスではカーデザイナーを務めており、大手から引き抜きの話が来る程の才覚があるが、
会社の規模が小さいため車の設計に関わる機会に恵まれず、恭介と同じく雑用が主な業務となっている。でも給料は一番高い。
裕福な家の出身らしく、一人称は「わたくし」で語尾には必ず「でございます」を付けるなど、
普段から誰に対しても必要以上に丁寧な言動をとる。
高速で回転しながら放つ「ヘアピンキック」が必殺技。フォーミュラーウェポンは2丁1組の光線拳銃「マフラーガン」。
高校生でもおかしくない年齢だが、翌年の『メガレンジャーVS』で他のメンバーと一緒に学生服を着たら、
他のメンバー同様に「似合ってない」と酷評された。
演じた増島愛浩氏はリアル高校生なうえメガレンジャーのメインキャストよりも年下なのだが

また、増島氏もシュリケンジャーゲストとして「ハリケンジャー」に登場している。

  • 上杉実/グリーンレーサー
メンバー最年長(24歳)の青年。ペガサスでは営業を務めている。ただ第1話で他のメンバー共々白状してた月給が一番安いのが気になる
(仮に歩合制で契約取れないから低いとしたら、今度はこいつしか営業がいないのに仕事を取れないペガサス全体がヤバい事に…)。
生粋の関西人であり、関西弁で話す他、タイガースの大ファン
コミカルなキャラが多いカーレンジャーの中でも特に目立つコメディリリーフだが、ボケだけでなくツッコミもこなせる。
ドジでお調子者かつトラブルメーカーだが、自分の失敗は責任は自分で取ろうとするなど、責任感は強い。
また、巨大ロボが中破した際には無事だったパーツを組み合わせてスーパー緊急合体させるなど、発想力は高い。
歴代スーパー戦隊で初めてマルチ合体の発想に至ったのはこの人であり、戦隊の歴史的にも重要人物である。
……ただし合体したロボを勝手に「天下の浪速ロボスペシャル」(公式名称です)と名付けたため、仲間達から非難は上がったが。
必殺技は空中できりもみ回転しながら放つ「浪花()り」。フォーミュラーウェポンはビームを放つ「エンジンバズーカ」。

  • 志乃原菜摘/イエローレーサー
メンバーの中で一番の常識人。
とはいえあくまで「メンバーの中ではマシ」というだけであり、「地球の平和守るくらいで国際組織作らないでよ!」と言い放つなど、
時折見せる珍行動は他のカーレンジャーのメンバーと大差ない。
ペガサスではメカニック(整備士)を担当しており、恭介と直樹は本来の仕事がほとんど来ず、実は営業で外出が多く、
洋子は経理の為、ぺガサスでの仕事は基本的に菜摘一人がこなしている。
フォーミュラーウェポンは2つ1組のナックルダスター「サイドナックル」。打撃と同時に感電させる。
やたら発音がいい「チェッカーチョップ」や整備士としての腕を生かした、
スパナ一本で猛スピードで走る敵マシンを瞬時に解体する「激走メカニックばらし」という必殺技を持つ。
なおこの激走メカニックばらしは後に『機界戦隊ゼンカイジャー』でも、
カーレンジャーのセンタイギア(各戦隊をイメージした力を使えるアイテム)でガオーン(同作のイエロー)が使用し、
敵が飛ばしてきたミサイルを解体してみせた。10年前とは違いまともに役立っているな…

なお、『ゴーカイジャー』でカーレンジャーの大いなる力が役に立たなかった際には、演者がブログで謝罪していた。
また演者は後に『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』にも出演したのだが、
その役柄は終盤急に出てきてドンブラザーズと敵対したまま退場したラスボスの一人であり、
カーレンジャーが最終的にボーゾックと和解した事を考えると、ある意味では皮肉とも言える扱いであった。
しかしながら2024年に亡くなられてしまった為同作が最後の戦隊への出演となった。

  • 八神洋子/ピンクレーサー
ペガサスで経理を担当。
自動車会社に勤めているのが信じられない程に機械音痴で方向音痴。まあ経理担当でよかった。
普段は穏やかな性格だが、キレると怖い。
スイーツ好きだが脂肪が体に付きやすい体質らしく、よく体重を気にしている。
演者はぽっちゃりという訳ではないが、上記の体質故に劇中では何かとデブネタで酷い目に遭う事が多く、
圧し掛かった敵に「重い!どけこの豚!」と言われてショックを受けて無理なダイエットをしたり、
作中世界のテレビでも変身後の姿を「太い」と言われてしまっている。太くねえって!!
実際太った事はあり、第7話で浴びると太るスプレーで直樹以外の4人がやられた際、最終的にメンバーの中で最も太った身体になっている。
そして番組を見ていた多くの少年達にボテ腹や肥満化・膨体の性癖を植え付けた
逆に第11話で数字を書き換える怪人が悪さをしてた際「体重計の数値が上がったのはこいつのせいだ」と冤罪を着せてボコボコにした事もある。
必殺技は「ホイルスピンキック」とダイレンジャーのパロディの「ピンク爆弾パンチ」。
弓型フォーミュラーウェポン「バンパーボウ」から光の矢(ライトニングアロー)を放つ。



MUGENにおける激走戦隊カーレンジャー

                    
ガ・タキリ・バ氏の製作したキャラが公開中。
α版という事だが使用する分には問題無い。
スプライトはスーファミターボの横スクロールアクションゲーム『激走戦隊カーレンジャー 全開!レーサー戦士』のもの。
操作キャラはレッドレーサーで、他4人をストライカーとして搭載する事でカーレンジャー全員のMUGEN入りを実現している。
ストライカーにはそれぞれ個別のゲージが設定されており
一度使用した後はゲージが再チャージされるまで使用できない。
超必殺技は1ゲージ技の「スピーダーマシン」と、2ゲージ技の「フォーミュラーノバ」。

2022年2月25日の更新により、新たに5人揃って戦うモードも追加された。
こちらはレッドレーサーを操作しつつコマンドで他の4人を動かす形式で、
原作同様1の力を5分割して集団リンチを繰り広げる戦うカーレンジャーの雄姿を拝む事が出来る。
ただし、フォーミュラーノバは使用不可となっているので注意。
もちろんストライカーモードもdefファイルを使い分ける事で使用可能なので、登録はお好みで。
両モード共にAIがデフォルトで搭載されている。
5対5なので公平な勝負です(00:40~)


「オメェら、5対1だぞ!卑怯だとは思わねェのか!?」
(※副長の発言。本作はこのネタを何回もかましている)*3

「勘違いするな!俺達は1の力を5分割して戦ってるだけだ!!」
(※実はこの時はロボの合体を解いた状態で戦っていたので、実際5分割ではある)

「ん~、でもそんな風に言われると卑怯な気もしてきたな」

出場大会



*1
ただし公式TCG『レンジャーズストライク』(2011年終了)では、
スーツがハザード星製なせいか「オーバーテクノロジー(未来科学・異星科学)」に分類されていた。
一方で同じく星の力(アースフォース)で戦い、実は長官が異星人だった『電撃戦隊チェンジマン』は「ミスティックアームズ(神秘系)」、
同じ車モチーフで味方に妖精まで居るものの、現代科学で作られた事に成っている『高速戦隊ターボレンジャー』は「アーステクノロジー(地球科学)」である。

なおレンストの分類には他にも、野生の力で戦う「ワイルドビースト」と、悪役用の「ダークアライアンス」が存在する。
そして仮面ライダーディケイドは一人で全属性をコンプリートしていたりした(中盤から仮面ライダーメタルヒーロー等も参戦した為)。
同じく歴代に変身可能な『海賊戦隊ゴーカイジャー』はオーバーテクノロジー固定だったのに…流石だな世界の破壊者

*2
そもそも元祖スーパー戦隊である『秘密戦隊ゴレンジャー』(TV版)が機関車仮面とか野球仮面とか黄色はカレーとかで余りにもふざけすぎたため、
原作者である石森章太郎氏による漫画版が『ひみつ戦隊ゴレンジャーごっこ』と言うギャグマンガに路線変更したぐらいである。
その反動からか次の『ジャッカー電撃隊』はシリアス路線で行ったのだが、1年待たずに打ち切りを喰らってしまった

*3
シリーズ第41作目『宇宙戦隊キュウレンジャー』でも同様の非難をキュウレンジャー達がされており、
リーダーのシシレッドは「お前の敵は宇宙そのもの、俺たち11人は宇宙の人々全ての思いを背負って戦っている」と返している。
同作の敵組織は銀河を脅かす規模の組織であり、様々な星の種族が結集して戦っているキュウレンジャーの言い分は実に真っ当である。


最終更新:2025年03月22日 03:21