+
|
担当声優 |
-
太田淑子
- 日本テレビ版
-
小原乃梨子
- テレビ朝日版第一期
- 丸山裕子
- テレビ朝日版第一期(代役)
-
塩屋浩三
- テレビ朝日版第一期(高校生・大人時代)
- 広森慎吾(現:森しん)
- テレビ朝日版第一期(大人時代(2代目))、『ドラミちゃん ミニドラSOS!!!』
-
橋本晃一
- テレビ朝日版第一期(青年時代)
-
大原めぐみ
- テレビ朝日版第二期以降
-
門脇舞以
- テレビ朝日版第二期(幼少時代)
-
堀秀行
- テレビ朝日版第二期(大人時代)
-
川中子雅人
- テレビ朝日版第二期(ガキ大将版)
-
寺崎裕香
- テレビ朝日版第二期(3歳時代)
- 妻夫木聡
- 『STAND BY ME ドラえもん』『STAND BY ME ドラえもん 2』(青年時代)
- 川原瑛都
- 『STAND BY ME ドラえもん 2』(幼少時代)
- 守屋楽弥
- 『STAND BY ME ドラえもん 2』(赤子時代)
太田女史は初代ヤッターマン1号、サファイア(リボンの騎士)で知られている。
小原女史はテレ朝版だと初代は ドロンジョなど『タイムボカン』シリーズの女ボス枠で知られ、日テレ版ではのび太のママも演じていた。
大原女史は本作でデビューしている。
堀氏は『竜の騎士』においてバンホーを演じた。
|
言わずと知れた漫画『
ドラえもん』の
副主人公。「のび のびた」。
よく「『ドラえもん』の主人公はのび太では?」と思う方もいるが実際にはドラえもんが主人公である。
確かに連載初期はのび太が主人公だったが、後に原作者自身がインタビュー等で「主人公はドラえもんで、のび太は副主人公」とぶっちゃけちゃっている。
なおアニメ版も同様。
頭が悪く、運動も苦手な上に、怠け者という、かなり「
落ちこぼれ」ている少年。
やるべき事があっても呑気に昼寝を決め込み、ドラえもんやパパ、ママ、先生に怒られたり、
ジャイアンにいじめられて殴られたり、
骨川スネ夫から仲間はずれにされたりするのが常で、源静香を失言などで怒らせる事も少なくない。
基本的には
運にも恵まれていない。
そんな彼だが、穏やかで優しく、思いやりがあり、正直者でお人良し、
静香のパパがのび太と静香の結婚前夜に
「人の幸せを願い、人の不幸を悲しむ事ができる青年」と評したのはあまりにも有名。
ドラえもんからも「きみが悪者になろうなんて思うのがむりなんだよ」と言われてたり、動物によく懐かれ、
イヌや
ネコの他、
蟻や
幼木、
恐竜、果ては
石ころや台風、雪(雪の精霊)や山(学校の裏山の心)にまで慕われてたりする。
また一見何もできないようにも見えるが、あやとりと射撃の腕と漫画を評価する目、
そして「
昼寝」の瞬間睡眠術という特技を持っている。
ジャンプしつつ枕を敷き、着地と同時に寝る(その速度1秒未満)という神業は、睡眠が最優先される世界ではオリンピック金メダル級。
さらに自ら編み出したあやとり
踊る蝶は、他の何者にも再現不可能というほどに高度なレベルに達している。
他にも不器用と言われながらも「ハツメイカーで大発明」などでは工作の腕前を披露したり、
王冠のコレクションは(やはりそれが流行した世界に限られるが)とんでもない希少価値のつくものを所持していたり、
ひみつ道具の思いもよらない使い方や組み合わせを頻繁に思いついたりと、なんだかんだ色々な特技を持っている。
性格的に興味のある事にしかやる気を発揮できないタイプなのかもしれない
(実際、真剣に真面目に勉強に取り組んで
100点を取った事もあるし、
内容を途中まで教えて貰った冒険小説『十五少年漂流記』の続きを読みたいが為に
夜を徹して机に向かい、ちゃんと最後まで読破した事もある)。
射撃の腕は大長編シリーズにて、
宇宙最強レベルの銃使いのプロの暗殺者と決闘して勝利したほどの達人級の腕を持つ。
しかもこの時、相手はのび太の腕前を感じ取り油断無しの本気モードだった。
ドラえもんも
「世界の神秘、現代の謎!」などと叫ぶほどだが、これも当然と言えよう。
ちなみに空気砲やショックガンなどの秘密道具を除けば、
おもちゃ・実銃問わず「コルト・シングルアクションアーミー」モデルの銃(所謂「
ピースメーカー」)を使う事が圧倒的に多い
(これはのび太がお気に入りというよりかは藤子F氏の趣味であろう。ジャイアンも使ってたし)。
並べた空き缶を6発装弾された銃で撃ち、何発当てられるかを競うというゲームをした際には、
1発目で宙に浮かせた空き缶に残りの5発を全て命中させるという神業を見せている
(しかも
回転しながら跳ね上がっている缶に、初弾と同じ方向から命中させて、6発全ての弾痕と弾丸を缶に残した)。
その命中率と成功率は、単純に原作や劇場版での対決を計算しただけでも
超A級スナイパーに匹敵するとも言われている。
単純な命中精度だけでなく、銃に関する操作テクニックの精度やスピードも極めて優れている。
その為、
「生まれる時代と場所を間違えた」と言われる事もしばしば(本人も「西部開拓時代なら活躍できたのに」と言った事も)。
実際「ガンファイターのび太」の巻では過去の西部開拓時代で、
無法者の一団を退治して伝説のガンマンとして名を残した事もある。
銃を持つと頭が冴え渡るのか、この時ののび太の状況判断力は(後述の補正が入っているのもあるが)凄まじく高い。
これらの射撃能力はよく他作品の銃を使用するキャラクターと比較されるのだが、
早打ちに関してはのび太は0.1秒を記録し、有名どころでは『
ルパン三世』の
次元大介や銭形警部、『シティーハンター』の
冴羽獠どころか
ゴルゴ13をも上回る、
のび太より速いとなると人外キャラかギャグ時空の
両津勘吉位のものである。
なお、現実世界での最速はのび太よりも5倍の速さである0.02秒を叩き出している。正に事実は小説より奇なり。
また、「けん銃王コンテスト」の巻では(この話が射撃が特技という話の初披露)10発の弾丸で他の相手の倒し方を計画。
相手の照準が定まっていない事を瞬時に見抜いて無駄撃ちさせ、弾切れを起こした所で1発で仕留める。
また背後からの奇襲を、脇に止まっていた自動車のバックミラーで事前に確認、奇襲してきた所を的確に迎え撃つ。
策略によって弾切れになっても、倒した相手の残弾数を全て把握していたため、それを利用して反撃に出る。
……という信じられない計算能力と計画性を見せ付けた(ただオチは彼らしい間抜けな結末ではあるが)。
また『銀河超特急』のラストの戦闘では敢えて巨大な敵に捕まり、敵の本体(豆粒ほどの大きさの
寄生生物)が、
自分を乗っ取りに現れた瞬間に銃を抜いて決着を付けている。
が、人を撃つ事に対して
「当たったら痛がるでしょ。悪くすると死んじゃうかも」と言ったり
(これほど実戦向きの特技だというのに、のび太はジャイアン達にいじめられた仕返しに射撃を使う事は基本的には無い)、
撃ってしまった後も気絶したり、上記の西部開拓時代では
実銃が重すぎて構えられなかったり
*1と、基本的には心優しい少年である事に変わりは無い。
性格的には決闘だの戦闘などよりも、曲芸や競技射撃向きなのかもしれない。
また主にメンタル面が理由でドラえもんやジャイアンに破れた事もあり、「完全無比なガンマンではない」というのも彼らしい所である。
ちなみにドラえもんに早撃ちで負けた話では原作者がその話を書いた当時、のび太が射撃が得意な設定を忘れていたとの事らしい
勿論、平和な日本で生まれ育ったという環境的なものもあるだろうが。
さらに余談として、射撃が得意という設定は連載初期はまだ無かったため、連載初期の頃は普通に?射撃が下手だった。
運動音痴ぶりから基本的にスポーツは苦手なものの、昭和作品の少年らしく外で遊ぶこと自体は好んでいるのだが、
「今年の夏こそ泳げるようになるぞ」「今年の冬はスキーを滑れるようになるぞ」と意気込んではすぐに諦めるのを繰り返すのが恒例ネタと化している。
数合わせでジャイアンがキャプテンを務める野球チームに所属しており、度々引っ張り出されることがあるのだが、
スネ夫の集計したチーム成績表によると打率は1分という驚異的な数値を記録している。むしろ百打席以上回っていることが凄い。
そんな成績なので当然度々チームをクビにされかけるのだが、
その度に「このままじゃ二度と野球できなくなっちゃうよー!」とドラえもんに泣きついており、割と野球に対してはやる気があるらしい
(彼に限らず藤子漫画の主人公or副主人公の少年は高確率で「野球が下手の横好き」という設定がある)。
真水を無限に生成する道具だけで無人島でのサバイバル生活を10年も孤独に耐えながら生き延びるという逞しさも秘めている。
大長編シリーズおよび映画シリーズでは上に述べた欠点が希薄になり、多少はヘタレなものの、仲間思いで勇敢な少年として描かれる事が多い。
この事は作品内でもスネ夫に「
のび太は大長編だとかっこよくなるんだから」と言われている。
大長編補正とでも言うべきか。
なお、ジャイアンも大長編シリーズおよび映画シリーズではいつものいじめっ子分が(毎回冒頭で描かれてるが)希薄になり、
カッコいい親分肌の少年として描かれており、のび太同様の補正がかかっていると言える。
スネ夫と静香ちゃんはまぁ、いつも通りである(多少の補正はあるが)。
本来は「あんまりにアレなので何処にも雇って貰えず、仕方が無いから自分で会社を作ったらあっさり倒産して借金まみれ」という悲惨なもの。
孫のセワシのお年玉が50円しかないと言う状態らしい。
しかし
自分で会社を興す行動力、その上で、火災でビルを潰してしまう=
自前のビルを持つほど成功していた、ともとれる。
それらを考えてみると、内包したポテンシャルが高い事は窺えるだろう。時代の影響もあるだろうが。
尤も
火事の原因はのび太が室内で花火をしたせいだが。*2
なお、彼は本来の未来ではジャイ子
*3と結婚する予定になっており、それを静香ちゃんと結婚させるためにセワシが来るのだが、
彼は何故か
のび太が誰と結婚しても生まれる事が確定している。
その根拠としては、出発地点と到着地点さえ固定すれば、
その途中の経過はどう辿ろうと構わない、という事だそうだ。
*4
ちなみに、セワシはのび太からは曾孫にあたるので、静香ちゃんとの結婚後に、その子孫が上手くセワシに繋がるように調整すればいいらしいのだが、
それって重大な時空犯罪では…と言う問題点も。っていうかタイムパトロールは何してるんだ?
ここら辺、まだ骨格が固まりきっていない頃の最初期設定な為、
「突っ込むのは野暮」という意見や「タイムパトロールが許可書を発行している」という説もある。
*5
また、公式設定では無いと思われるが、一昔前にあった『ドラえもん学習シリーズ』の英語では、のび太の100mのタイムがなんと15分となっていた。
一コマのみであるため途中の経緯は不明、また英語は他の巻と違い四コマ形式なのでストーリーは皆無である。
ただ、同じシリーズの陸上編では、50mのタイムが15秒(ドラえもんも同じ)という幾分現実的な数値となっている。
ちなみに「あべこべの星」という地球とは様々な物があべこべになっている星に行くエピソードでは、
おっとりした性格で泣き虫なジャイアンそっくりな少女が、
乱暴な性格で気の強いスネ夫そっくりの少女にいじめられている現場に、
「世界一の天才」と称されるのび太そっくりの少女が登場して問題を解決するというなんとも屈辱的な場面が描かれていた。
アニメではこののび太そっくりの少女についてさらに深堀されており、
優等生のためか虐められた経験が無く、のび太と入れ替わった際にジャイアン達にいじめられそうになった時、
「いじめられる事に憧れていた」と喜び、逆にジャイアン達をドン引きさせている。
なお、彼女の家には、彼女をダメにするために未来からやってきたドラえもんそっくりの猫型ロボット(女)が居候している。
なお、原作においては
「頭も悪い、顔も悪い、スポーツもなにもできない、よりごのみできる身分か」を代表とする罵倒の数々と、
眼鏡を外したら
「目が3」になっている描写から「顔も悪い」とはっきり設定されており、作中の扱いもそれに倣っているのだが、
アニメ後期(それもわさドラ版に顕著)では、公式で眼鏡を外したら美人設定の野比玉子の息子であることを反映してか、
作中設定とは裏腹に眼鏡を外すと二枚目チックに描かれている描写も度々見られる。
(以上、Wikipediaより一部抜粋・改変)
「リルル!行けば撃つぞ!」「本当に撃つよ!」
MUGENにおける野比のび太
以下ののび太達が確認されているが、現在はその多くが公開サイトの閉鎖により入手不可となってしまっている。
+
|
Real_espectro氏製作 手描きドット |
性能としては得意の射撃で戦う 波動昇龍キャラで、バッティングも可能。
ただし、 この人や この人のような 飛び道具打ち返しは出来ない。
また、 ストライカーとしてジャイアンを呼び出す事が可能で、上空から突然現れ相手に突撃してくれる。
ドラえもん・静香ちゃん・スネ夫も 勝利演出等で姿を見せるが、 何故かドラえもんにヒゲが描かれていない。
また、五右衛門氏とNAOSU Windows氏による外部AIが存在する。
|
+
|
SUGIO氏製作 『ドラえもん4』ドット |
氏製作のドラえもんと同様、第一期の頃に製作されたものなので、ボイスは小原乃梨子女史のものが使われている。
ドラえもんに道具を出してもらうため、暴れたりして攻撃する。
また、2021年には弾丸マックス氏による上記SUGIO氏製の改変キャラ「のび太くん」が公開されている。
|
+
|
Schizoid氏製作 ゴルゴ13改変 |
ゴルゴ13の改変キャラ。
ボイスは『のび太の鉄人兵団』のものを使用している。
現在は公開先であった無限ロダ閉鎖に伴い入手不可。
|
+
|
ArthurDM氏製作 |
上記Real_espectro氏のものの改変版。
改変元同様にストライカーとしてジャイアンを呼べる他、
銃の連射やスモールライトからのレーザービーム、タイムマシンでの爆撃、 瞬獄殺といった超必殺技も体得している。
|
+
|
OWATANKS氏製作 |
2018年公開。こちらはReal_espectro氏製を強化改変したもの。
強力な AIもデフォルトで搭載されており、ストライカーを自重しない。
ランクは凶中位~凶上位程度との事。
|
+
|
千歳ヶ丘もなか氏製作 レッドコートのび太 |
フリーゲーム『ドラえもん のび太のBIOHAZARD』の二次創作ゲームの一部に登場する、
ダンテのコスチュームを身に着けたのび太。
スプライトは原作の歩行グラフィックを拡大したものを使用している。
性能は狂クラスを想定しており、ダンテ譲りの斬撃や 白羅滅精の他、
暴走レオナの声と共に髑髏のオーラを画面中に出すといったスタイリッシュな戦い方をする。
防御面では受けるダメージは固定となっており、さらに自動回復持ちのためかなりタフ。
高カラーほど受けるダメージ量が減り、11Pカラーは設定で性能を自由に変えられるカスタムカラー。
12Pは神キャラ向けの撃破挑戦カラーとなっており、readme曰く「マトモなやり方では死にません(一応即死可能)」との事で、
普通に攻撃しても体力は減らないため特殊な 即死攻撃を当てる必要がある。
AIはデフォルトで搭載されている。
1Pカラーでも狂上位程度の強さがあり、高カラーは更に上の強さとなる。
|
これらの他に、ダガー氏によるみきた氏製
塞の見た目とボイスをのび太にするパッチも存在し、現在はolt-EDEN氏によって代理公開されている。
ちなみに声は小原乃梨子女史のもの。
この他、Anomi Polis氏による『
KOF』の要素を加えた「Cyclone Nobita」という上記Real_espectro氏製の改変キャラなどが存在する。
キャラ以外ではMINI43氏があの空き地を専用
ステージで作っており、ジャイ子やスネ夫や神成さん、
さらにはラーメン大好き小池さん等、時間経過と共に様々なキャラが背景に登場するというステージになっている。
「見たろ、ドラえもん。かったんだよ。
ぼくひとりで。もう安心して帰れるだろ、ドラえもん」
+
|
おまけ |
_____ / ̄ ̄ ̄ ̄\,, /-、 -、 \ /_____ ヽ / | ・|・ | 、 \ | ─ 、 ─ 、 ヽ | | / / `-●-′ \ ヽ | ・|・ |─ |___/ |/ ── | ── ヽ | |` - c`─ ′ 6 l |. ── | ── | | ヽ (____ ,-′ | ── | ── | l ヽ ___ /ヽ ヽ (__|____ / / / |/\/ l ^ヽ \ / / | | | | l━━(t)━━━━┥
|
出場大会
更新停止中
出演ストーリー
*1
それでも何とか撃って、相手を無力化する事は出来た
(ただし、撃たれた相手の安否は描かれていない上にそのうち二名は明確に胴体を撃ち抜かれて出血する描写まである)。
なお、伝説の方はドリームガン(無痛麻酔銃)と言う未来の子供の玩具(=軽い)を使用した事によるものだが、それ以外のひみつ道具には頼っていない。
アニメ(水田ドラ版リメイク)では「(実銃でも)人に当てなければ大丈夫」という発想に至った事で、
実弾を一発も人間には当てる事無く無法者を壊滅させている。
+
|
メタ的な事情 |
本来ののび太の未来の顛末は、第1話「未来の国からはるばると」にて未来ののび太が残したアルバムから明らかになったものなのだが、
実は雑誌連載版ではこの一件の社長就任パーティの写真のページには「父の会社をつぐ」と書かれており、
「しゅうしょくできなくて自分で会社をはじめる」へと変わったのはてんとう虫コミックス版になってからである
(てんとう虫コミックスにおいても、全学年誌の連載第1話を集めた『第0巻』では修正前の物が読める(62ページ目))。
確かにこのパーティの写真、のび太と会社の関係者らしい男が乾杯しているのだが、
この男、連載版・単行本版のどちらにおいても、やや老けてはいるがのび太の父のび助にそっくりだったりする。
要するに連載当初ののび助は「会社経営者」という設定であり、
のび太はせっかく先代から継いだ会社を火の不始末で台無しにするようなダメ人間だった……という設定だったようだ。
ご存じの通り連載が進むにつれてのび助はごく普通のサラリーマンとして描かれるようになってこの初期設定は無くなり、
それに伴ってのび太も父から社長の座を譲り受けるという展開も不可能になったのだが、
第1話で「社長に就任する」と「火事で会社が燃える」という二つの写真がきっちり残ってしまっているためそれと矛盾しないよう加筆修正をした結果、
「自分で立ち上げた会社が借金を負う事になるがあくまで原因は火事」
という斜め上にバイタリティ溢れるムーブを決める事になったものと思われる。
恐らく当時の藤子氏にとってもツッコミ上等の苦肉の策だったのだろうが、連載が長期化して映画・大長編シリーズ等も展開されるようになった結果、
のび太自身も多くの冒険を潜り抜ける謎にハイスペックな小学生化していったため、
一周回って「まぁのび太ならそれくらいのポテンシャルはありそうだ」と説得力を増すという不思議な因果となっている。
なお、てんとう虫コミックス第1巻収録の「未来の国からはるばると」は、
『小学四年生』の連載第1話がベースとなっている(セワシがのび太の疑問に答える部位は『小学三年生』第2話のもの)が、
パラレル展開の『小学三年生』連載第1話では、
「9年後に大学を滑り、(どうにか就職したが)15年後に大失敗してクビ、20年後に宝くじに当たって小さな会社を作って社長になる」
とある(案の定「一年後に会社が倒産、その時の借金が多すぎ百年後でも返済しきれない」と続くが…)。
幸運に見舞われたとはいえ自力で企業するパターンも当初から一応用意されていたようである。
ちなみに他誌の連載第1話ではどうなっていたかと言うと、『よいこ』『幼稚園』『小学一年生』ではセワシが何故のび太を助けようとするのかが未説明、
『小学二年生』では「君は大人になってもろくなことをしないから助ける」としている。
|
*3
尤も、結婚相手のジャイ子は原作初期と中期以降では性格が大幅に異なっており、
原作初期では木に服が引っ掛かって宙吊りになっているのび太を見て
「やあ、首吊りだ。ガハハ」などと笑ったり、
「手術ごっこと称して人形を包丁や鋸で解体しようとする」など、正に「女版ジャイアン」であったが、
中期以降は茂手もて夫と知り合った事が切っ掛けで
「少女漫画家「クリスチーネ剛田」を目指す心優しい女の子」へと変わっていった。
もしかしたら、中期以降のジャイ子ならのび太と結婚してもそれほど悪い未来にはならないかもしれない。
ジャイ子のイメージがすっかり中期以降のそれで定着している『わさドラ』版でこのエピソードを放送した際には、
のび太が極端にジャイ子を拒絶する描写が不自然と思われたためか、
「ジャイアンの妹と結婚するってことはジャイアンが義兄になるってことじゃないか!」
と、ジャイ子個人が嫌というよりはジャイアンの身内になるのが嫌という
非常に説得力がある理由に変更されている。
また、
「のび太と結ばれるはずだったジャイ子が割を食っている」という批判を受ける事もあるこの歴史改変だが、
この歴史改変によってジャイ子は夢だった漫画家を目指す道が拓けたとも受け取れるので
(少なくとものび太と結ばれて借金まみれになった場合、
やたらと子沢山だし漫画を描くどころではないと思われる)、
のび太だけではなくジャイ子にとっても最良の未来を提示したと言えなくもない。
え?ジャイ子との間の子供達はどうなるんだって?それはわしにもわからん・・・・
ちなみに、トヨタの実写CMに登場する
28歳のジャイ子は元AKB48の前田敦子女史が演じており、
優しい性格とのび太への好意はそのままで美人になっているという凄まじい状態になっている。
……あれ?これ未来変えなくても良かったんじゃ?
まぁジャイ子と結婚した未来を見に行ったら、我侭な娘(のび太との娘)と一緒に図々しい性格になってたけどな!
*4
この理論にある程度近い理論がマサチューセッツ工科大学(MIT)のセス・ロイド(Seth Lloyd)氏率いる研究チームによって発表されたと言われている。
セワシの行おうとしている事は所謂「親(祖父)殺しのパラドックス」と呼ばれる問題に触れるのだが、
これを回避する方法の一つが、この理論に近いのである。とはいえ、どれも確証か定かではない理論ではあるが。
気になった方は「タイムパラドックスを回避する方法」でググってみよう。
一方『
ドラゴンボール』では「平行世界に分岐するので問題はない」としている。詳しくは
こちらで。
つまりこちらの解釈ならば、過去を変える事に成功しても「セワシがお金持ちな平行世界」が生まれるだけで、
ドラえもんを過去に送り込んだセワシ自身は貧乏なままである。
*5
異説として
「のび太と静香が結婚してセワシが生まれるのが正しい歴史で、ジャイ子と結婚する歴史にしない為にドラえもんを送った」や、
「そもそものび太とジャイ子と結婚する未来自体がセワシ達のハッタリだった」という可能性もある。
ジャイ子が写っている家族写真が登場する回もあったりはするが、
本編では基本的にのび太と静香が結婚してノビスケが生まれる未来ばかり描かれているため、これらの説が有り得ないとは言い切れないだろう。
他にジャイ子ルートに関しての珍説としては、
「未来の町にただひとり」で未来世界でジャイアン・スネ夫・静香のそっくりさん(無難に考えて各自の子孫)が登場するのだが、
何故か
静香のそっくりさんがセワシの親類にしては他人行儀すぎるのと、セワシだけ夏休みに旅行に行けずに一人だけ町に残っている描写から、
「のび太がだらけていてジャイ子側の未来に戻ってしまい、貧乏(で旅行に行けない)セワシ一家と、源家とは他人のまま」になったというものも……。
なお、設定が安定しない事に対して藤子F不二雄氏は、
「
ギャグ漫画だから」「六年で読者が完全に入れ替わるから(掲載誌が
小学館の『小学〇年生』だから)」とあまり気にしていなかったとの事。
実際、連載初期では先生のデザインが毎回変わっていたり、ジャイアンとスネ夫がのび太を揶揄う様子を静ちゃん(静香ちゃん)も面白がっていたり、
単行本未収録だが、メインキャラポジで犬型ロボットが居た事もあったのだ。
最終更新:2024年12月29日 18:35