「友達だから頼みたいんだ。
俺を ─── 消してくれ」
スクウェア・エニックスとディズニーのコラボゲーム『KINGDOM HEARTS』シリーズ(以下KH)の登場人物。
『KINGDOM HEARTS Birth by Sleep』では操作キャラを務める。
担当声優は
内山昂輝
氏。
噛みそうな名前のためか「ヴェン」という愛称で呼ばれることが多い。
マスター・エラクゥスのもとで修行をしているキーブレード使いの少年で、
テラと
アクアの2人とは、修行仲間であり親友。
「フレッシュブリーズ」というキーブレードを所持しており、
キーブレードを逆手に持って振るう戦い方が特徴。
その姿は『KH2』に登場した
ソラのノーバディである
ロクサスに瓜二つであり、
ユーザーからは両名との関係を疑われていたが……。
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ネタバレ注意 |
実は マスター・ゼアノートのかつての弟子。
マスター・ゼアノートは当初はヴェントゥスを自らの器にしようと企んでおり、
本編開始以前、ハートレスに追い詰めさせ、ヴェンの闇の部分を引き出そうとしていた。
しかし、優しすぎたヴェントゥスは最後まで心の闇を解放しないままハートレスに敗れた為、
業を煮やしたマスター・ゼアノートは方針転換し、「χブレード」を作るための、
「純粋な光と闇の心を均等な力で衝突させる」計画に利用するべく、
ハートレスによって染められたヴェントゥスの心の闇を強制的に抜き取った。
その結果ヴェントゥスの純粋な闇の存在として ヴァニタスが生まれ、
代償にヴェンの心は大きなダメージを負わされ崩壊寸前となるが、
せめてもの情けとばかりにマスター・ゼアノートがデスティニーアイランドの小島に安置しようとした際に、
半ば偶発的に他者の心と結ばれたことで、欠けた心の部分が補われ、
それまでの記憶こそ失ったが、自我の崩壊は免れた上にキーブレード使いとしての資質も健在であった。
これを見たゼアノートは「自分が不在の時に闇の怪物に襲われて記憶を失った」「ヴェンを危険に晒した自分にはもはや師の資格はない」と詐称して、
彼をエラクゥスの元へ預けて後の計画の駒となる「純粋な光の心の持ち主」として育てさせた。
なお、劇中では曖昧に描写されているが、上記のようにヴェンと心を同化させて救ったのは、
当時生まれたばかりだった『KH』のメイン主人公であるソラである。
物語終盤、真相を知ったヴェンはχブレードが何なのかは知らないまでもただならぬ存在であることを直感し、
「キーブレード墓場」にて万が一があったら自分を消してマスター・ゼアノートの陰謀を阻止するように頼んだ。
そして懸念通り、追って現れた自分の闇の側面であるヴァニタスと交戦して勝つが、
それと同時に「純粋な光と闇の心を均等な力の衝突」という条件を満たしてしまい、
ヴァニタスと融合した挙句、χブレードとなってしまう。
しかしヴェンの抵抗により不完全な融合だった為、精神世界「目覚めの園」にて完全な融合を目論むヴァニタスと再度交戦。
χブレードを破壊することは、その素材となった自分の心をも破壊することに等しかったが、
ヴェンは承知の上でχブレードをヴァニタス諸共粉砕し、自分の心を代償に惨劇を食い止めた。
これにより、心を失い眠りについた身体はアクアによって「忘却の城」となった「旅立ちの地」に運ばれ、
魔法による疑似コールドスリープを実現する「目覚めの部屋」に保管された。
一方、壊れかけたヴェントゥスの心は光と闇の狭間をさ迷った挙句、
かつての繋がりを道標に当時4~5歳のソラと再会した後、心の修復のために再度彼の心と一つになった。
しかし、この一件による心の修復は容易ではなく、
それから十数年の年月が経った『KH1』時点でも、ヴェンの心はソラの心の中で眠り続けていたのである。
ロクサスと外見が瓜二つなのは、ロクサスはソラと彼に宿ったヴェントゥスの心を媒介に誕生した影響のため。
そのためロクサスは「ソラ」と「ヴェントゥス」のノーバディであるとも言える。
『ドリーム ドロップ ディスタンス(3D)』では、
終盤にソラはゼアノート達によって深淵の眠りについてしまい、心は闇に浸食されそうになったが、
ソラの中にいたヴェントゥスの心の抵抗でソラの心はヴェントゥスの鎧を纏い、辛うじて闇の浸食から守られた。
その後、ソラの心の中で リクに会い、「君にとって一番大切なものって何?」と問いかけた。
なお、リクは一瞬ロクサスと勘違いしたが、人違いに気が付くことができた。
なお、この時はまだ心の修復が完了していないのか感情表現が乏しかったが、
この出来事を機にソラとのシンクロ率が大きく高まったらしく、『III』でソラはヴェンの影響を受けていると思わしき言動を頻繁に取っている。
『KHIII』では、ソラ達に闇の世界から救出されたアクアが忘却の城の封印を解いたことで、ソラ達とようやく対面した。
しかし、アクアの呼びかけを受けてもまだ目覚めず、直後に襲撃してきたヴァニタスにアクアが追い詰められた際、
ソラが取り戻した目覚めの力を発動させた事で心が解放され、遂に復活を果たした。
「夢」という形でソラの行動を漠然と把握していたらしく、ソラ達ともすぐに打ち解け、
真XIII機関との戦いに参加し、苦心の末に肉体を取り戻したテラと再会を果たした。
最終決戦後は戦いの後は旅立ちの地に戻るが、1年後にテラ、アクアと共に、
世界から消え去ったソラの側索のために、「闇の世界」へと旅立った。
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彼に纏わる謎 |
『KINGDOM HEARTS X』及び『KINGDOM HEARTS Unchained X』において、
ヴェントゥスはキーブレード戦争の時代のキーブレード使いであったことが明かされている。
これは、ソラ達の時代からすれば神話に相当する時期の出来事であり、
その時代の人物であるヴェンが何故健在なのかは永らく不明であった。
マスター・ゼアノートの一件で記憶を失っていることから、この事実はヴェン自身も把握していないようである。
また、『III ReMIND』では、過去作において彼の心の闇とされていたヴァニタスが、
実は「長い間ヴェントゥスの中に隠れていただけで、実際はヴェンの心の闇と同化していただけの別の存在」であるという、
これまでの前提を覆す驚愕の事実が明かされている。
当時もキーブレード使いだったが、特別な力を持たず目覚ましい成果を上げていた訳でもないにも拘らず、
ロストマスターのマスター・アヴァによってダンデライオンと呼ばれる役職に選出され、さらに5人のユニオンリーダーの1人へと抜擢された。
しかし、後に同じくユニオンリーダーの1人であるブレインによって、実はヴェントゥスはユニオンリーダーに選ばれていなかった事、
彼の枠には本来はラーリアムというキーブレード使いの妹のストレリチアが入るはずだった事が突き止められるが、
後のゼアノートのご先祖となるユニオンリーダーのエフェメラはヴェントゥスに入れ替わりの自覚は無いと考えていた。
その真相は「始祖の闇」の1体がヴェントゥスと同化し、ヴェントゥスを操りストレリチアを消滅させ、
無自覚のまま「自分はアヴァにユニオンリーダーに任命された」と認識を改竄していたというものであった。
その始祖の闇はヴェントゥスの心の闇を吸収し意思を得た「純粋な闇の個」と化し、しかも実体が無いため消滅させることが不可能な状態であったが、
ヴェントゥスは闇が純粋な闇の個となったということは今の自分は純粋な光であると語った、
つまり心に闇がない自分自身を器として始祖の闇と融合する事で実体を与えて倒そうとしたのである。
始祖の闇を退ける事には成功するもヴェントゥス自身も意識不明に陥り、最後は意識が戻らないままラーリアムとエルレナと共に、
それぞれ箱舟という装置に乗って未来へと跳ばされた。その後、マスター・ゼアノートに拾われた。
恐らくだが、この時に宿っていた始祖の闇がヴァニタスと思われる。
ヴェントゥスを宿主にしたのは、予知書を見てヴェントゥスに闇が宿ると知っていたからとの事で、
これが嘘でないなら予知書を書いたマスター・オブ・マスターは意図的にこの事態を見越していながら放置したと思われるのだが、
ルシュ以外のロストマスターが厳重に保管していた予知書を始祖の闇がなぜ把握できていたのか……?
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原作中の性能
素早い攻撃や高性能の回避アビリティを持つスピードタイプ。
他の二人に比べると、攻撃力・体力は若干低いが、素早い連続攻撃を生かした、
手数の多さが特徴であるのスピード・コンボによる戦闘が得意。
ただし、武器のリーチは三人の中で最短となるので、魔法を主体に戦わない場合は敵への接近は必須となってくる。
MUGENにおけるヴェントゥス
テラ大地氏の製作したキャラが公開中。
スピードを活かした突進技からの
コンボが特徴的。
また、「トルネド」などの拘束技も強力である。
超必殺技ではヴェントゥス編のラストバトルにおけるヴァニタスとのD-Link技「ラストチャージ」を行う。
AIもデフォルトで搭載されている。
出場大会
最終更新:2025年01月21日 19:41