テラ


「いつかおまえが 俺を救ってくれるのかもな」

スクウェア・エニックスとディズニーのコラボゲーム『KINGDOM HEARTS』シリーズ(以下KH)の登場人物。
『KINGDOM HEARTS Birth by Sleep』では操作キャラを務める。
担当声優は 置鮎龍太郎 氏。
ちなみにスクエニゲーでは『FINAL FANTASY IV』にも同名の人物が登場し、
『FINAL FANTASY VI』のメインヒロインの海外名もテラだがいずれも無関係。

アクアヴェントゥスと共にマスター・エラクゥスの元で修行する三人の弟子の内の一人で、
「アースシェイカー」と呼ばれるキーブレードを使う。

正義感が強く実直でお人好しではあるが、それが災いして非常に騙されやすい性格。
「キーブレードマスターになる」という夢に非常に強いこだわりを持っており、
友を守りたいという思いから力を求める傾向が強いが、それ故にエラクゥスには闇に捕らわれやすいと危惧されている。

アクアと共にマスター承認試験を受けるが、試験の一環のアクアとの模擬戦で劣勢になり、
負けたくないという強い思いから、ほんの一瞬だけ闇の力を発現させてしまう。
すぐにその力を掻き消したものの、これを見たエラクゥスからは、
「心の闇を制御しきれていない」と判断され、不合格とされてしまう。
直後、突如として世界各地に現れ始めた魔物「アンヴァース」の討伐と、
行方不明になったマスター・ゼアノートの捜索の命を師から受ける事になる。
その際エラクゥスに今回の任務次第ではマスター承認を再考すると伝えられ、必ず期待に応えてみせると誓うが……。

本格的な出番は『BbS』であるが、初出は『KHII』の次回予告に相当するシークレットムービーであり、
しかもそのバージョンアップ版である『KHIIFM』のムービーで闇堕ちを示唆する描写があった事、
テラの容姿が『KH』『KHII』の敵キャラ「ゼアノート」に酷似していた事から、
ユーザーからはその顛末を不安視されていたが……。

+ ネタバレ注意
『KH』及び『KHII』においてラスボスとして登場してソラと戦った闇の探究者アンセム及びゼムナスは、
それぞれ「ゼアノート」という人物のハートレス及びノーバディとされているが、
そのゼアノートの正体はテラがマスター・ゼアノートの心を植え付けられ身体を奪われた存在であった

『BbS』エピソード終盤、テラはキーブレード墓場にてヴェントゥス、アクアと合流した後、
激戦の末に全ての元凶であるマスター・ゼアノートと一』騎打ちを行い、これに勝利する。
しかしこれはゼアノートの罠であり、自分への負の感情が最高潮に達したを見計らったゼアノートは、
自らの老いた肉体と心を分離し、闇の力を利用してテラの若い身体を乗っ取ったのである。ところが……!!

+ テラの変遷(時系列順)
  • 留まりし思念
肉体を奪われてなお果てぬマスター・ゼアノートへの強い怒りや憎しみの思念がテラの着用していた鎧に宿った存在。
ハートレスでもノーバディでもない、純粋な思念の塊であり、
その執念によって自身の身体に憑依したテラ=ゼアノートを激戦の末に撃破した。
その後χブレード消滅の衝撃で墓場にいた者達が別の世界へ飛ばされていった中、
思念が宿った鎧は荒野に残り、以後「留まりし思念」として墓場に留まり続けた。

+ どこへつながっているんだろう? なぜか心がふるえだす……。
アクア── ヴェン──

『KHII』のシークレットムービーにて初めて姿を現し、『KHIIFM』の裏ボスとして登場。
本編クリア後に条件を満たすと、ソラはキーブレード墓場のような場所へ転移して留まりし思念と対面する事ができるようになる。

キーブレード──
おまえは何者だ──

感じる おまえには会った事がある
あの時の──

いや おまえでは無い──
俺はおまえを選んでいない──

なぜ ではない?

鎧姿を見てソラが咄嗟に出したキーブレードから、留まりし思念はテラであった頃に出会った少年達を思い出すが、
彼が選んだのはソラではなくリクであり、選ばなかったソラがキーブレードを持っている事を不審に思う。

ゼ ア ノート──
なのか?

ゼア ノート──


そして、それをゼアノートの差し金と思い込んだ彼は怒りを目覚めさせ、ソラに戦いを仕掛けてくる。

キーブレードを剣のみならず様々な武器に変形させて多彩な攻撃を繰り出し、
しかも動作中はスーパーアーマーどころか完全無敵なので上手く防いで攻撃後の硬直を突くしかない。
そして、例えこちらの攻撃を当てても中々ダメージを与えられず、長期戦は必至
(格ゲー的に表現すると「1ヒット目のダメージは極めて低く抑えられるがコンボヒット数に応じてダメージが増えてゆく」
 という逆向きの補正がかかっている)。
その圧倒的強さから『KH』シリーズ史上最強の敵として名高い。

そうか おまえの強さは──
おまえから感じたのは──

ソラが勝利すると、留まりし思念はソラから感じたものの正体を察して怒りを解き、両者は別れる。
その後も、この場所を訪れると留まりし思念(ソラ曰く「ヨロイの男」)との再戦になる。

また来たか 若きキーブレード使い…

俺にはもう何もおまえに伝えられる力は無い…
ただ一つ我が身に残りしゼアノートへの憎しみ…

それをおまえの心に刻ませてくれるのか…

ゼアノートへの憎しみをソラに刻むという、所謂八つ当たりで
(一応、勝利するとご褒美として希少な合成素材がもらえるが。
 そして、ソラの方は「よし、もう一度戦ってやる!」とノリノリ)。

  • テラ=ゼアノート
ゼアノートがテラの肉体に心を移した存在。
当初は人格はマスター・ゼアノートが主導権を握っていたが、
留まりし思念に完敗した挙句、衝撃で記憶を失った状態でレイディアントガーデンに漂流し、
そこに駆け付けたアクアからテラの名前を呼ばれた事ですぐに記憶を取り戻し、そのままアクアと対決。
その際中にマスター・ゼアノートは彼の心を肉体から追い出そうとするテラの妨害に遭い敗北。
苦し紛れにテラの心を追い出そうと自身の体にキーブレードを刺し、闇の世界に落ちかけてしまうが、
アクアが自分を犠牲にする形で光の世界に戻された。
これらの戦いのせいで「ゼアノート」という名前以外の記憶を完全に失ってしまい、
賢者アンセムに拾われて弟子として迎えられた。
その肉体の中ではテラ本人の心とマスター・ゼアノートの心が肉体の主導権を争っている状態で、
おまけに記憶を失ったことがきっかけで、両者とも異なる自我が形成されるに到った。

その後、レイディアントガーデンを訪れたキーブレード使いとの接触がきっかけで*1
かつての記憶の残滓の影響か、キーブレード及び外の世界に興味を持つようになり、
加えて失った記憶を回復させるため心の奥底を探る実験の被験者となった結果、
闇に囚われてしまい、密かに心の闇に関する危険な実験を行うようになる。
やがてその事実は露呈するも、彼を止めようとした賢者アンセムを無の世界に追放した上で彼の名前を奪って「アンセム」と名乗るようになり、
研究の末にハートレス製造施設が作られた結果、レイディアントガーデンでエンブレムハートレスが大量発生し、崩壊に繋がった。
その後、ハートレスになれば彼等を操れると考えた末自らハートレスになる事を選ぶ。

『KH』のラスボス。CVは大塚明夫氏。
アンセムと名乗っているがその実態は上記の経緯でハートレス化したテラ=ゼアノートであり、
「マスター・ゼアノートに憑依されたテラが記憶を失った人格であるゼアノートがハートレス化し、アンセムを詐称している」
という非常にややこしい存在。
ヴィランズの裏で暗躍し、世界の心を集結させて作ったキングダムハーツの力で闇の扉を顕現させて全ての世界を闇に飲み込もうとした。
更なる詳細は該当ページを参照。

『KHII』のラスボス。CVは若本規夫氏。
「マスター・ゼアノートに憑依されたテラが記憶を失った人格であるゼアノートがハートレス化した際に生まれたノーバディ」
というやっぱり非常にややこしい存在。
XIII機関を使役し、キーブレードでハートレスから解放された心を集めて人工的に「人の心」のキングダムハーツを創り、
それを使って心を手に入れる事が目的。
この行動により、心があるべき世界に還らず、ハートレス化した人間が元に戻らない事態を招いていた。
更なる詳細は該当ページを参照。


このように、肉体を奪われたテラは不可抗力とはいえ、
『KH』シリーズにおいて世界に多大な実害を与えてしまった。
しかし、『KHIII』において、留まりし思念やヴェン・アクアの協力により、ようやくゼアノートの支配から解放された。
劇中ではテラ=ゼアノートの召喚したアンセムが使用するのと同じ影(通称「後ろの人」)の身体を操っていたが、
攻略本によるとこれはアクア達との接触で活性化したテラの心が後ろの人の身体の主導権を強引に奪い味方したのであって、
後ろの人の正体がテラだったわけではないらしい。


原作中の性能

物理特化のパワータイプとなっており、レベルを上げれぱ攻撃力はどんどん伸びるが、魔法力はほとんど上がらない。
シリーズの主人公の中ではとりわけ大きい体とキーブレードのリーチを活かした、力強い攻撃が特徴。
ただし、攻撃後のスキが大きいので注意が必要。


MUGENにおけるテラ

テラ大地氏の製作したキャラが公開中。
見た目通りのパワーキャラだが、突進技や飛び道具も備え、
機動力や遠距離攻撃の面も優秀。
超必殺技「アルテマキャノン」は近距離であれば連続ヒットし、非常に威力が高い。
AIもデフォルトで搭載されている。
紹介動画

出場大会



*1
このレイディアントガーデンを訪れたキーブレード使いというのが、他ならぬミッキーであった。
なお、ミッキーはこの時点でアクア、ヴェンとは面識があったが、テラは名前しか知らず、
ゼアノートの正体に気付くことは無かった。
その時点ではマスター・ゼアノートがテラたちの失踪の黒幕だった事実も把握していたが、
賢者アンセムの弟子のゼアノートの事は単に同姓同名の別人と見なしていたため、
彼がゼアノートに肉体を奪われた存在である可能性を見落としていたと『III』で振り返っている。


最終更新:2023年12月18日 15:15
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