甘利田幸男


「私は給食が好きだ。
          給食のために学校に来てると言っても過言ではない。
          だが、そんな事は決して周りには知られてはならない」

日本のテレビドラマ『おいしい給食』の主人公。「あまりだ ゆきお」と読む。演者は市原隼人氏。*1
中学教師を務め、作中で授業の描写がほとんど無いため分かりづらいが担当教科は数学。
「Season1」及び『劇場版 おいしい給食 Final Battle』では常節(とこぶし)中学校1年1組担任、「Season2」では黍名子(きびなご)中学校3年1組の担任。

母親の作る料理が不味いことがきっかけで、学校のおいしい給食が一番の楽しみとなっている。
その給食愛っぷりは凄まじく、給食を愛せない者は許せないという程の「給食絶対主義者」
教師になった理由も給食を食べるためであり、頭の中は常に給食のことばかり。
その反面、教師が給食を楽しみにしていることを知られれば教師としての威厳を失うと思っており、
周りの教師や生徒にはその給食愛を隠し、厳格な教師として振舞っている。
…はずなのだが、給食好きの生徒「神野ゴウ(演:佐藤大志)」には甘利田の給食好きは完全に見透かされている。
というか強すぎる給食愛は本人の行動に顕著に現れている。そして視聴者目線からだと隠せているようには全く見えない*2
給食前の校歌斉唱
校歌斉唱 Season2
先生のウキウキっぷりと生徒達の無反応っぷりがなんともシュール

彼の給食愛の真骨頂は何と言っても、ドラマのメインでもある給食シーンである。
給食のメニューや食材に対する知識をドラマ視聴者に対し披露しながら、おいしそうに給食を完食する。
しかし、最後は必ず神野ゴウの自由な発想による給食の食べ方に驚愕し、そして自らの負けを認める。
この甘利田幸男と神野ゴウが繰り広げる「どちらがよりおいしく給食を食べられるか」という「給食バトル」がこのドラマの大筋なのだが、
甘利田先生はこの給食バトルに負け続けている「また、負けた・・・」

給食の事ばかり考えている一方で、他者に対して本音や確信を突くような言葉を吐く等、冴えているような一面も持つ。
また神野ゴウをライバル視しながらも、給食好き同士として心を通じ合わせた時もあり、そして担任として生徒である神野ゴウを庇った時もあった。
これらの部分は、給食に人一倍はしゃぐ彼の立派な大人らしい面と言えるだろう。

ちなみに給食以外では駄菓子が特に好きで、Season2では帰りに駄菓子屋に行く事が日課となっている。
一方で酒を飲まず、居酒屋のような酒に類する場所や人を苦手としている。母親は大酒飲みとのことで、酒嫌いも母の影響によるものと思われる。
苦手なだけでなく酒自体にも非常に弱く、ビール一杯を飲んだだけで二日酔いし酔っていた時のことを完全に忘れてしまうほど

+ 『おいしい給食』作品概要
『おいしい給食』は、テレビ神奈川、TOKYO MX、BS12 トゥエルビ等で2019年10月から放送されたテレビドラマ。
2020年には『劇場版 おいしい給食 Final Battle』が公開され、2021年10月から『おいしい給食 Season2』が放送開始。
そしてSeason2の続編であり映画化第二弾の『劇場版 おいしい給食 卒業』が2022年5月に公開。
また、『月刊ビッグガンガン』においてコミカライズ化もされた。

1980年代の中学校を舞台に、甘利田と神野が繰り広げる「給食バトル」をメインに描いた学園グルメコメディ。
各回ごとに様々な給食が登場し、「カレーライス」や「アゲパン」といった人気給食に「鯨の竜田揚げ」や「ソフトめん」のような懐かしの給食、
そして「鯨のオーロラソース」といった馴染みのない人も多いであろう給食も登場。
また所謂「給食/学校あるある」なネタが随所に含まれており、これらが話の鍵となることも
(酢豚にパイナップル、給食当番の不注意によってぶちまけられる食缶… 等)。
給食だけでなく、個性豊かな登場人物の面々による人間模様なども見所の一つ。
このような要素がヒットの要因か、前述のように劇場版が製作され、そして続編が製作される程の人気を獲得している。
学校に通った誰もが経験する「給食」が題材の本作はグルメドラマの異端児にして、老若男女問わず楽しめるドラマと呼べるだろう。
こんな感じのドラマです

給食は、人生初めての「会食」だった
誰もが豊かな経験値を持つ、あの「食」。
学校における一日のメインイベントである強制会食。
給食マニアの教師と生徒の成長を描く、
笑って泣ける学園グルメエンターテインメント誕生!(※公式サイトより引用)


MUGENにおける甘利田幸男

mega(目が)氏による甘利田先生が公開されている。
MAD動画系統のキャラを主に手掛けている氏が初めて製作した手描きキャラである。
最新版は2022年8月3日更新のVer2.5。

ドラマに登場した給食を食べるのではなく武器にして戦う独特の戦闘スタイル。
といっても、自分の顔より大きい先割れスプーン両手で持たなければならない大きさの硬いマーガリンという風に、
給食アイテムはほぼ全て武器っぽい表現になっている。給食バトルはついにリアルファイトに
それ以外にはドラマでの行動を再現した技が搭載されており、これまた独特なモーションのものが多い。
もちろんボイスドラマのものを使用しているので実に個性的である(特にやられ声が)。「あぁ~っ!何故ジャムを持ってるうぅぅぅっ!?」

1ゲージ消費の超必殺技として、飛び道具の「早撃ちのジョニー」(勿論ではない)と近距離攻撃の「校歌独唱」が搭載されている。
特に「校歌独唱」は使用時にアーマーが付与されるため相手の攻撃で潰されることが無い上に、最後の一撃がガード不能ととても強力。
またVer2への更新で、2ゲージ消費の「海皇機神メルルーサ」(所謂ビッグボディ系の技)と、
3ゲージ消費の「ヤキソバ・パンデミック」が追加され、更に強力な超必殺技が使用可能となった。
そして、Ver2.5では新たな2ゲージ消費技「冷凍みかんじゃんけん」が追加。
これはじゃんけんに勝てば相手に、負ければ自分に大ダメージ(あいこ時には両者に小ダメージ)を与えるというユニークな技で、特殊やられにも対応している。
詳しい対応方法は同梱のテキストに書かれているので、腕に覚えのある方は挑戦してみてはいかがだろうか。

その他、相手の挑発に対して挑発することで自らのゲージを溜める「挑発返し」、
相手のダッシュに反応して周辺の相手の動きを止める「廊下は走るな!」といった特殊技も持っている。
Ver2では、特殊技「ミルメーク」が追加。少々面倒な手順を踏む必要があるが、成功すれば一部の技が強化されるため積極的に狙っていきたい。

AIもデフォルトで搭載されており、ランクは
AI殺しとしても機能する校歌独唱を多用するので中々侮れない強さを持っている。
ただ、色んな意味で癖の強い技が多いものの性能面で突出している部分は無いため、一般的な格ゲーキャラ辺りと戦わせるのがちょうどいいだろう。
Ver1。MUGEN給食道、ここに極まる
Ver2.謎ジャムにも対応
Ver2.5。冷凍みかん争奪戦
プレイヤー操作(3:47~)

+ 大会ネタバレ注意
大会デビューとなった大乱闘!!MUGENタッグマッチでは、なんとあの川尻浩作チーム社会人としてタッグを組み出場。
何気に両者ともに裏の顔を知られてはいけない者繋がりでもある
一回戦では紳士のチームと戦い、川尻の正確なコンボによるラッシュと自らの校歌独唱アタックの連携プレイで彼らを追い詰めた。
一時は相手チームの抜け目ない総攻撃によって逆に追い詰められたものの、
川尻が決死の反撃として発動したバイツァ・ダストによって、まさかの逆転勝利を果たす。
初戦の光景

続く二回戦では自らの母校を舞台にダルシムズカザーナのチームインド人と対戦。
変わらぬ連携プレイで彼らを攻めていくが、突如ダルシムズが放ったヨガエヴォリューションの餌食となり、
相方共々ダルシムとなってしまい形勢逆転。そのまま手も足も出ずに敗北してしまった。
お前もダルシムになるんだよ!(1:21~)

完結編では無事元の姿に戻り、優勝チームの片割れと、
悍ましい怪物に憑依されていたある人物が交わした友情を祝福した。
感動のクライマックス(13:10~)

試合以外でも、一回戦の動画の冒頭でだ~れだ?風のクイズ(上記動画サムネ参照)になったり、
二回戦の中盤のアイキャッチでダルシムにされた状態でダルシムの群れに囲まれるなど、良くも悪くも大活躍(?)していた。

そして、『大乱闘!!MUGENタッグマッチ2 宇宙丸ごと大決戦!!』においても、
二回戦前半のラストにおいて同じく前回出場者のブロリー共々まさかの再登場。
後半動画においてスコーピオンとマダリツォを打ち倒すという活躍を見せた。
うp主も甘利田先生の事がよほど気に入っている事が窺える。
でも、宣戦布告する際相手に銃を向けるのは教師としてどうかと思うんですよ…
相方が変わっても見事な連携プレイ(6:00~)



「俺は今、充実している」

出場大会

プレイヤー操作



*1
完全に余談だが、市原隼人氏は2017年にスマホゲーム『THE KING OF FIGHTERS '98 ULTIMATE MATCH Online』のCMに出演しており、
格ゲー及びMUGENで人気のキャラ達とは一応縁がある人物でもある。だいぶ薄いと思うけど
CM

*2
給食前の校歌斉唱時や給食時に甘利田先生はかなり激しく動いていたりするのだが、それでも周りの生徒達は基本無反応。
しかし、神野以外にも甘利田の給食好きとその奇行に気付いている人はいるようで、
副担任は校歌斉唱で踊る甘利田に気付いたような描写があったり、校長はFinal Battleで給食好きに気付いていたことが判明。
給食調理員のおばさんはSeason2で給食好きに勘付いており、甘利田をからかう場面も。
やはりというかなんというか、バレバレであった

またSeason2で新たに登場する学年主任の「宗方早苗(演:土村芳)」はSeason1にはいなかった甘利田の給食好きを最初から疑っている人物であり、
甘利田の奇行の数々から給食への執着っぷりを感じ警戒している。
それ以外にもSeason2では校歌時の先生の踊りがストーリーに絡む回があり、その回では今まで無反応だった生徒達が先生の踊りを皆で真似するという場面が。
同話終盤で「私の事など誰も見ていない…」と嘆く先生だったが、生徒達はしっかり先生の事を見ていたようだ。


最終更新:2024年03月07日 16:51