• 数時間後・
~俺サイド~

俺「出来た!!出来たぞぉ!!ハッハッハ!!やれば出来るじゃないか俺ぇ!!」

俺「・・・・・・あれ?何か本の見本と違って形が歪な感じがする?いやいや!!これは味があると言うんだな!!」

俺「・・・・・・・・・・・・」

俺「ど、どどどどどうしよう!!今何時だ!?・・・23時10分!!作り直すか!?い、いや駄目だ!!け、計画では24時ぴったりに俺が美緒を砂浜に呼び出して、そこで格好良く『美緒の人生で初めてバレンタインプレゼントは俺からだぜ』って言う予定なんだ!!」

俺「ひぃ~!!味は悪くないよな!!箱の包みも綺麗にしたし大丈夫だよね!!」

俺「あぁ~!!扶桑に居ます黒江姉さんに我が神バルクホルン神よ!!俺はどうしたら良いですか!!」※緊張により取り乱し中

サーニャ「良いにおい・・・お腹空いた」フラフラ

俺「本の通りにしたのに何で形が悪いのかな!?」

サーニャ「あ、チョコレート・・・・・・いたらきまふ」パクッ

俺「作り直す、作り直さない、作り直さない、作り直す・・・」ブツブツ

サーニャ「ちょっぴり苦いけど・・・おいひぃ・・・あむ、もぐもぐ」パクッ、パクッ

俺「うごごごご!!やっぱり俺の腕前が未熟だったからかぁ~!!普通の料理なら人並み程度には出来るのにぃ!!」

サーニャ「・・・・・・ごちそうさまでした・・・ふぁ~・・・夜間哨戒がんばろう・・・」テクテク

俺「はっ!!そう言えば予備に作ったやつから綺麗な形のを選んで、また包み直せば良いじゃない!!流石は俺だな!!」ガタッ!!

俺「・・・・・・あるぇ?予備に作ったチョコは?この入れ物に入れてたよねぇ」

俺「か、神隠しまでもが俺の邪魔をするのか!?きぃ~!!許せませんわ!!」※取り乱し中です

俺「って時間がねぇ!!し、仕方ない・・・美緒を呼び出すために探しに行こう!!形については扶桑で鍛えた土下座で謝る!!」

俺「最終確認・・・・・・大丈夫だな!!よし、待ってろよ美緒!!」


~坂本サイド~


エーリカ「・・・・・・」モグモグ

坂本「ど、どうだハルトマン?変な味はしないか?」ドキドキ

エーリカ「・・・・・・にしし、ぶいっ!!全然大丈夫!!とっても美味しいよ!!」

坂本「本当か!?形もおかしくないな!?」

エーリカ「うん、形もおかしくないよ。坂本少佐が頑張ったんだもん、俺君もきっと喜んでくれるよ」

坂本「ふ、ふむ。ハルトマンの言う通りに俺も喜んでくれるだろうか・・・そうなれば私も嬉しいのだがな」

エーリカ「やる事はやりきったからさ、後は坂本少佐が自信持って渡すだけだよ」

坂本「・・・・・・ふふふ、弱気になっては駄目だな。よし、今から渡しに行こう!!そうだ、24時丁度に渡すのも中々良いと思わないか?」

エーリカ「おお~坂本少佐も中々ロマンチックな事を考えるねぇ~♪」

坂本「そ、そうか?」

エーリカ「うんうん、良い案だと思うよ!!ささっそうなると予定の時間に刻々と近付いてますが、大丈夫ですかな坂本少佐」

坂本「に、23時10分!?あわわわ、お、俺を探さなくてはならないし、い、急がなくては!!」アタフタ

エーリカ「包装も綺麗にしたし、味も大丈夫!!頑張って行ってらっしゃい!!片付けとかも私がしとくから大丈夫だよ~」

坂本「何から何まで・・・本当にすまないハルトマン!!この礼は必ずするからな!!約束だぞ!!」タタタッ

エーリカ「はいな~♪上手くいく事を願っておくよ~・・・・・・上手くいく事を、願ってるよ・・・」

エーリカ「・・・・・・あはは、坂本少佐を応援する気持ちと自分の気持ちとが混ざって、頭がごちゃごちゃするなぁ」

エーリカ「はぁ~・・・まっとりあえずは坂本少佐に負けないよう、チョコにもっと愛情を込めようかな。ちょっぴり虚しいけどねぇ」


~基地・廊下~


俺「はぁ、はぁ・・・この曲がり角を曲がれば美緒の部屋に」タタタッ

坂本「はぁ、はぁ・・・この曲がり角を曲がれば俺の部屋に」タタタッ


ドンッ!!


俺「のわっ!?」

坂本「うわっ!?」

俺「ってぇ~・・・す、すみませんよそ見してて、大丈夫です・・・・・・か?」

坂本「こ、此方こそすまない。私もよそ見をしてい・・・・・・た?」

二人『美緒(俺)!!』

二人『丁度用事があって探していたんだ!!』

二人『23時50分にいつもの砂浜に来てくれ!!』

二人『・・・・・・へ?』

俺「み、美緒さんや。砂浜に来てくれってどうしたんだ?」

坂本「お、俺こそなんだ?」

俺「あ、いや、それは・・・・・・い、言えない!!とにかく砂浜に来れば良いんだろ!!絶対に行くからさ!!そして美緒も来てくれ!!」

坂本「わ、私も詳しくは言えんが・・・とにかく砂浜に来てくれ!!そして私も絶対に来る!!」

俺「そ、それじゃ23時50分に砂浜な!!お、俺はちょっとやる事あるから一体部屋に戻るよ!!」スタスタ

坂本「う、うむ!!私も一体部屋に戻ろう!!それじゃまたな!!」スタスタ


俺「(・・・・・・うぉぉぉぉ~!!何か猛烈に緊張したぁ!!と、とりあえず美緒に会うんだ、部屋で身だしなみを整えて心を落ち着かせよう!!うんそうしよう!!)」

坂本「(・・・・・・うぁぁぁぁぁ~!!何故あんなに緊張したんだぁ~!!と、とりあえず俺に会うからな、身だしなみをきちんと整えて心を落ち着かせる!!うむそうしよう!!)」


~基地外・砂浜~


俺「・・・・・・」

ザッザッザッ

俺「!?(き、来たな)」

坂本「す、すまない俺。少し待たせてしまっただろうか?」

俺「だ、大丈夫だぞ。ほら立ったままはあれだし、隣に座りなよ」

坂本「そうだな・・・お言葉に甘えて失礼しよう」ポスッ

二人『・・・・・・・・・・』

俺「ご、ごめんな。こんな夜更けの寒い時に呼び出しちゃってさ」

坂本「そ、それは私の方も言える事だ。寒い時に呼び出してすまない」

二人『・・・・・・・・・・(き、緊張して何を話して良いか分からん!!)』

俺「その、あれだ・・・今日は満月が綺麗だな」

坂本「う、うむ。空気が澄んでいて星も月も綺麗に見える」

二人『・・・・・・・・・・(だ、駄目だったぁ~!!)』

俺「(いや、このままじゃ埒があかない!!)」

坂本「(悪戯に時間を使っては24時を過ぎてしまう!!)」

二人『その・・・俺(美緒)』

二人『あ、先に良いぞ・・・』

二人『・・・・・・』

俺「・・・・・・ぷっ、くくく」

坂本「・・・・・・ふっ、ふふふ」

二人『はっはっはっハッハッハッ』

俺「はぁ~あ、おかしい・・・・なぁに緊張してんだ俺達はよ~」

坂本「ははは、まったくだ・・・私達に遠慮や緊張なんて馬鹿馬鹿しい物なのにな」

俺「本当だよ。んじゃ俺から呼び出した理由言うぞ?多分同じ様な理由だと思うけどさ」

坂本「ああ、言ってくれ。私も大体分かっている」

俺「・・・・・・24時になったな。ほい、心から大事だと思っている美緒に俺からのバレンタインプレゼントだ。どうか受け取って下さい」

坂本「ふふふ、本当に心の底から嬉しいぞ・・・ありがとう俺。そして私からも親愛なる俺へバレンタインプレゼントだ。どうか受け取ってもらいたい」

俺「ありがとう美緒・・・・・・な、なんだかすまんな。嬉しくて勝手に顔が緩んでしまうんだよ」

坂本「安心しろ、私の顔も俺と同じく緩みっぱなしだ」

俺「ははは、本当だな。俺と全く一緒だ。笑顔の美緒も本当に可愛くて良いな」ニコニコ

坂本「ふふふ、今の俺も普段と比べて別格に格好良いぞ?」ニコニコ

俺「そりゃ光栄だな。あ、そうだ・・・こほん、えぇ~美緒の人生で初めてのバレンタインプレゼントは俺からだぜ?」

坂本「なんだそのクサイ台詞は・・・」

俺「ありゃ?格好良い台詞だろ?胸がきゅんっとしなかったか?」

坂本「きゅんっとはしなかったが背筋がぞわっとはしたな」

俺「うわぁ・・・かなりくるぞその言葉。考えに考えぬいた台詞だったのに・・・・・・」

坂本「まあ強ち間違えでは無い台詞だがな。俺が初めてと言うのは・・・・・・も、貰えて嬉しいのは本当だぞ?」

俺「・・・・・・美緒はずるいなぁ色々と。俺をすぐにきゅんってさせるんだからさぁ」

坂本「む?そうかそうか、ならば私は俺をきゅんとさせる達人だな!!はっはっは!!」

俺「へいへい・・・それより美緒、いくら厚手の軍服とは言えそれだけだと寒くないか?」

坂本「そうだな・・・うむ、少し寒いかもしれん。急ぎすぎて防寒具を身につけるのを忘れていた」

俺「あぁ~・・・そいつはすまんかった。あ、美緒。ちょっと少し近付いてくれないか?」シュルッ

坂本「・・・・・・なるほど」

俺「これで、よしっ!!ほら、このマフラーと俺のコートを一緒に羽織れば少しは寒くないだろ?」

坂本「確かに寒くないな。マフラーとコート、そして俺の体温のお陰で大丈夫そうだ」

俺「んで俺も温かいから一石二鳥!!あ、いや美緒とこうして触れ合えるのも嬉しいから一石三鳥かな」

坂本「まったく、最高の贅沢だな」

俺「まあまあ、今日位は許して下さいな」

坂本「ふふふ・・・さて、そろそろお互いにプレゼントの中身を見てみるか?」

俺「お、それもそうだな。気になって夜も眠れなくなりそうだし、そうしよう」

坂本「ではお互いに蓋を開けるぞ・・・」

二人『1、2の3!!』パカッ

二人『・・・・・・あれ?』

俺「み、美緒。俺ってプレゼント渡したよな?」

坂本「た、互いに渡して貰った・・・筈だが、まさか俺が作った物が」

俺「まさか美緒が作った物が」

二人『同じトリュフだとは思わなかった』

俺「・・・・・・偶然って怖いな」

坂本「・・・・・・偶然とは恐ろしいな」

俺「ちなみに誰から作り方を教えてもらったんだ?」

坂本「私はハルトマンに借りた『チョコで作る貰ったら嬉しいお菓子大☆全☆集☆』を見て作った・・・・・・まさか?」

俺「・・・・・・俺はバルクホルン大尉に借りた『チョコで作る貰ったら嬉しいお菓子大☆全☆集☆』見て作ったよ」

二人『・・・・・・カールスラント出身に人気なんだな(そしてその二人には感謝せねば)』

俺「ま、まあとりあえず一つ戴こうかな!!」パクッ

坂本「う、うむ!!一つ戴こう!!」パクッ

二人『(モグモグ)・・・・・・!?』

俺「お、おお!!これは美味しい!!美緒、このトリュフ程よい甘さと良いかなり俺好みだよ!!」

坂本「俺のも美味しいぞ!!甘さが控えめでほろ苦さが私好みで食べやすくて良い!!」

俺「良かった良かった、満足してもらえたみたいだな」

坂本「俺好みに作れて私も安心した」

俺「しかし美緒のは綺麗に真ん丸だなぁ・・・・・・見ろよほら、満月みたいだ」

坂本「俺の物は・・・何とも、でこぼこした丸だな」クスクス

俺「むむっ、それは本当に申し訳ない。だけどさこれでも丸くしようと頑張ったんだぞ」

坂本「食べる分には申し分無いし、何より私に対しての気持ちが込めてあるのが分かるから私はこの丸が好きだがな」ニコニコ

俺「う、うるせぇ///」ギュッ

坂本「ふふふ」ギュッ

俺「・・・・・・な、なあ美緒」

坂本「・・・・・・どうした?」

俺「その、えっとそ・・・・・・き、キスしないか?///み、美緒を見てたら愛しくなってきてさ、だ、駄目か///」

坂本「そ、そうか・・・よ、よし分かった。少し目を瞑ってくれ///」

俺「りょ、了解・・・・・・」

坂本「(パクッ)・・・・・・い、いくぞ///」

俺「・・・んむ・・・んっ・・・」

坂本「ちゅっ・・・ぅむ・・・」

俺「んく・・・ちゅく・・・」

坂本「ふぅ・・・っはぁ・・・」

俺「・・・・・・美緒の口、甘くて美味しいな///」

坂本「・・・・・・俺のも甘かったぞ。お互いチョコを食べたばかりだしな///」

俺「癖になりそう甘さだ・・・・・・もう一回美緒の甘い口を堪能させてくれよ」

坂本「仕方ない奴だ・・・・・・好きなだけ互いに堪能しよう」



『・・・・・・ちゅっ・・・・・・ぁむ・・・・・・んんっ・・・・・・』




  • 翌日・
~基地・食堂~

俺「おはようございま・・・ってあれ?ハルトマン中尉しか居ないとは珍しいな」

エーリカ「おっはよ~俺君♪何か皆一斉に体調を崩したんだって。しかもこの基地の皆も」

俺「うへぇ~・・・・・・流行り病かなんかかなぁ。皆の容態があまり酷く無いと良いが」

エーリカ「本当だよね。あ、そうだ・・・・・・ハイッ!!俺君にバレンタインのプレゼント♪」

俺「おお~ありがとうハルトマン中尉!!早速食べてみて良いかな?」

エーリカ「もちろん♪さあ召し上がれ♪」

俺「(モグモグ)・・・・・・うん!!相変わらずハルトマン中尉の料理は美味いな!!これならいくらでも食べれるよ!!」パクパク

エーリカ「沢山あるから沢山食べてね♪」


基地の医務室はエーリカ・坂本・俺を除く者達で溢れかえっていた。皆腹痛や頭痛・身体中の痛みを訴え、そして皆は口々にこう言った『天使から貰った普通のチョコケーキを食べたら気を失い、気が付いたら身体中が痛かった』と。
こうしてとある者は幸せなバレンタインデーを、とある者は医務室で痛みと戦いながら苦痛なバレンタインデーを過ごしたのであった。
最終更新:2013年02月02日 12:56