~ミーティングルーム~

ミーナ「...今日の予定は特に無いわ。いつも通りネウロイの襲撃に備えておいてください」

ミーナ「近々別の作戦で出撃する事になるので今のうちに準備しておくように」

一同「「了解!」」

ミーナ「では・・・俺さんと友さん、小尉着任おめでとう!」

パンパンパンッ!

一同「「おめでとう! おめでとうだな! おめでとうございます! おめでとう... 」」

皆の持ったクラッカーが破裂し周りに紙吹雪が散る

俺「嬉しいですが・・・小尉ってのはねぇ・・・」

ミーナ「仕方ないわ。士官学校も行ってない人間を士官に仕立て上げるのは大変な事よ?」

俺「前の階級より降格したけど・・・まぁ良いでしょう」

バルクホルン「そういえば俺は私の部下になるんだな・・・」

俺「ええ、命令があれば何でも仰ってくださいね」

バルクホルン「命令、か・・・///」

友「私は実質昇進ですけどね」

エーリカ「ふ~ん...友小尉!今すぐシャトルから...」

友「私がその程度で簡単に応じると思ったら...」

ミーナ「ゴホン 一応彼女は上官だから命令はなるべく応じるように、ね?」

友「えぇ~・・・」

エーリカ「ニシシ どうしようかな~」

部屋に宮藤軍曹とリーネ曹長が入って来る。大きなカートを押しているようだ

宮藤「皆さんお祝いのケーキ食べますか~?」

リーネ「今日は色々挑戦してアップルケーキを作ってみたんです。どうでしょうか?」

ペリーヌ「中々良い感じに焼けているようですわね」

ルッキーニ「モグモグ・・・おいひ~!」

シャーリー「レーズンをトッピングしてあるのか。いいねぇ~」

エイラ「サーニャ、美味しいか?飲み物飲むか?」

サーニャ「モグモグ・・・」

坂本「甘いなぁ・・・緑茶は無いのか?」

皆は美味しそうにケーキを食べている。俺も頂こうと思った時

ミーナ「さて、こんな中だけど貴方達に命令が届いてるわ。ガランド少将からよ」

俺「ん?何でしょう?」

中佐は俺達に文書を見せてくれた


 『元気にしているか?アドルフィーネ・ガランド少将だ。小尉の着任、おめでとう。

  これにより君達はカールスラント空軍の一員であり私の部下だ。粗相のないようにしてくれ。

  ・・・さっそくだが君達に任務がある。

  君達はあの"船"を使う事で人を運ぶ事が出来るらしいな。

  その能力を使ってある人物の作戦遂行への支援を行ってもらいたいんだ。

  彼女は"ハンナ・ユスティーナ・マルセイユ大尉"。今は第31統合戦闘飛行隊「アフリカ」に所属している。

  彼女が基地に来たら彼女と共に作戦を遂行する。簡単な事だろ?

  本人には君達の技術の事を話している。公言する事は無いだろう。

  君達の初任務、成果を期待しているよ。

  PS:君達から貰った"トリコーダー"、ノイエカールスラントの技師に渡したら喜んでいたよ。

    彼女曰く「あの時から一度で良いので触って見たかった」らしいが何かあったのか?

  幸運を祈る。俺小尉、友小尉。』


俺「初任務、ですか」

俺「"ハンナ・ユスティーナ・マルセイユ大尉"。彼女はどういった...」

バルクホルン「マルセイユだと・・・!あいつがココに来るのか!?」

友「そのハンナ何とか大尉はどういう方なんです?」

ミーナ「ハンナ・ユスティーナ・マルセイユ大尉。カールスラント出身のウィッチよ」

ミーナ「ネウロイの撃墜数は100機以上だけど戦闘能力ではカールスラント最高峰と言われているわ」

宮藤「マルセイユ大尉って確か凄い人気らしいですよ。ファンが大勢いるとか~」

友「・・・で、性格面では?」

バルクホルン「最悪だ。上官に生意気で反抗的。任務では護衛目標を捨てて単身突撃する事もあった」

友「それは・・・面白いですね」

バルクホルン「? お前も知ってるだろ?ハルトマン」

エーリカ「モグモグ・・・え?ハンナがここに来るの?」

バルクホルン「今までの話を聞いていなかったのか?奴が来るらしいぞ」

エーリカ「...メンドウナノガクルノカー...」


~バルクホルンの自室~

ミーティング終了後、俺とトゥルーデは彼女の部屋に入った

トゥルーデはベットに腰掛け、俺は彼女の机に置いてあった本を手に取ってみる

読もうと思ったがカールスラント語が分からず、仕方ないのでペラペラ捲っていた

俺「...トゥルーデを困らせた人、か」

バルクホルン「俺?」

俺「マルセイユ大尉、一度会ってみたいね。トゥルーデの昔の友人で部下なんでしょ?」

バルクホルン「確かにそうだが...」

俺「トゥルーデの昔話を聞いておきたいからね。ここに来る前の性格とかは特に」

バルクホルン「やめろっ/// 私は昔も今も変わって無いぞ!///」

俺「そうかな?エーリカ中尉は"もっと堅物だった"って言ってたけど」

バルクホルン「くっ・・・ハルトマンの奴・・・!」

俺「そんなトゥルーデも見てみたいと思うけどね・・・それにしても」

ジークフリート線の向こうの部屋を覗く

エーリカ中尉の部屋は相変わらずゴミだらけだ。ただ一つ変わっているのが...

俺「エーリカ中尉が最後に帰って来たのは?」

バルクホルン「一週間前だったはずだ。ズボンを取りに来たと覚えている」

俺「友も好かれていますね・・・ま、そのお陰で」

本を持ったままトゥルーデの横に腰掛ける

俺「ゆっくり出来るんだけどね」

バルクホルン「俺・・・」

俺「トゥルーデ...」

バルクホルン「どうして辞書を持っているんだ?」

俺「・・・え?これって辞書なのか?」

手に持っていた辞書をフリフリさせた。確かに本にしては分厚いな・・・

バルクホルン「・・・カールスラント語が分からないんだな」

俺「・・・ブリタニア語以外のココで使われる言語は分かりません」

バルクホルン「カールスラント軍人ならカールスラント語は読み書きできないと辛いぞ?教えようか?」

俺「お願いします!トゥルーデに教えてもらえるなら何でも習いますよ!」

バルクホルン「よし!では手始めに...」


~シャトル、船室内部~

エーリカ「ムシャムシャ...」

『お前のせいでこんな体になったんだ!...』

『ジョニー・・・』

『お前も一緒に地獄に落ちてもらうぞ!』

エーリカ「ズズズズズ...」

エーリカをここに泊らせて十数日、シャトルは彼女にほぼ占領されてしまった...

船室後部には二段式ベット(最初は私のベットを使わせていたが床に寝る私に配慮して二段式になった)が置かれ

彼女自身は下のベットに寝そべり昔のドラマを見ながらジュースを啜っている

友(あれ?これってコンピュータウィルスより達が悪くないか?)

友「ゴホン ゴミ片付けてくれますか?」

エーリカ「ズズズ...コンピューター、ゴミを捨てて~」

次の瞬間、エーリカの出した食べ物の皿やコップが瞬時に転送されていった

友「! 今のゴミはどこに行ったんです!?」

エーリカ「あぁ、レプリケーターに再利用させてるよ~」

コンソールにアクセスし彼女の言葉が本当なのを確認した

友「こんな事するには設定にかなり時間が...」

エーリカ「確かにコンソールの操作には苦労したけど...これ見たら分かるでしょ?」

エーリカは今までドラマを見ていたコンソールパネルをこっちに傾ける

エーリカの下のベットに腰掛け、パネルを観察すると...

友「コンソールの仕様変更・・・扱いやすいようにしたんですか」

エーリカ「うん!これで簡単に操作出来るようになったんだよ! まぁ音声認識機能も使ったんだけどね~」

友「流石エースパイロットなだけはありますね・・・恐れ入った」

エーリカ「えへへ・・・褒めて褒めて~♪」

エーリカの頭を優しく撫でてあげた

エーリカ「んっ・・・友って撫でたりするの好きなの?」

友「・・・昔猫を飼っていた頃がありましたから。エーリカ中尉は撫でられるの嫌いですか?」

エーリカ「ううん。友に撫でられると心が落ち着いてくる感じ・・・」

友「そうですか・・・他に出来る事があったら言っておいてください。今のうちに驚いておきたい」

エーリカ「他に出来る事は...


~数日後、朝~

俺達はもうすぐ行われる作戦のために訓練と言う名のマラソンを行っていた

バルクホルン「タッタッタッ お前も中々やるじゃないか! タッタッタッ」

俺「タッタッタッ トゥルーデにっ今負けたらっ俺の見せ場が無くなるじゃないか!ハァハァ タッタッタッ」

友「タッタッタッ 無茶しすぎると足壊しますよ~ タッタッタッ」

エーリカ「タッタッタッ ふあぁぁぁぁぁ... タッタッタッ」

俺「タッタッタッ そういえばそろそろミーナ中佐が帰ってくるようですね! タッタッタッ」

バルクホルン「タッタッタッ ああ、奴を連れてな・・・ タッタッタッ」

友「あれは・・・ミーナ中佐のJu-52?」

皆が足を止める。基地へと向かう輸送機が見えた

俺「滑走路に着陸・・・あれ?」

輸送機はこっちに向かって来ている

輸送機が上空を通過した時、機体から何かが飛び降りた...

俺「あれは・・・人?!」

"それ"はこちらに向かって急降下していく

友「助けないと!...」

バルクホルン「その必要は無い。おそらくアレは...」

"それ"は急激に落下速度を落とし俺達の目の前に綺麗に着地した

俺「魔法で落下速度を相殺した・・・?」

?「ファサァ 悪いけどサインは・・・ハルトマンじゃないか!」

彼女はエーリカ中尉の元に走っていく

?「航空学校以来か?いや違うな。JG52の第4中隊だ!そうだよ!覚えているか?同じ中隊に居た融通の利かない上官の...」

バルクホルン「バルクホルンだ」

?「あぁそうだった。久しぶりだなバルクホルン?元気だったか?」

俺「貴方はハンナ・ユスティーナ・マルセイユ大尉でしょうか?」

ハンナ「そうだ。私はハンナ・ユスティーナ・マルセイユ。君達は知らない顔だな...」

俺「第44戦闘団所属、俺小尉です。よろしくお願いします」

友「同所属の友小尉です」

ハンナ「あぁ・・・君達が今回の私の作戦援護役の方々か。よろしく」

俺は彼女と握手した

俺「で、今回我々が参加する作戦とは何なんです?」


~ブリーフィングルーム~

ミーナ「今回の作戦、それはネウロイに奪われたマルタ島の奪還」

壁に大きなドームの写真が投影されていく

ミーナ「これが今回の攻撃目標であるマルタ島のネウロイの巣よ」

俺「街全体を覆っているのですか?」

ミーナ「ええ、おそらく内部は空洞でここから他のネウロイが出撃していると考えられてるわ」

俺「・・・内部に突入しネウロイのコアを破壊、という事ですか」

ミーナ「そういう事よ。貴方達の転送技術を使って誰かを中に送り届け、コアを破壊する」

ミーナ「友さん、一回で転送出来るウィッチの数は何人かしら?」

友「転送可能人数はストライカーも合わせて3人が限度でしょう」

友「後マルタ島とは距離が離れすぎているので近くまでシャトルで行かないといけません」

俺「シャトルに乗れる人数も限られてきますね」

ミーナ「なるほど・・・友さん、転送の方で何か言う事は無いかしら?」

友「転送前の位置のスキャンに十数秒、次の転送に数秒掛かるのでその3人には20秒ほど内部で耐えてもらう事になります」

友「転送先は敵の本拠地。攻撃は熾烈でしょう」

ミーナ「今回の作戦では上層部からの命令でマルセイユ大尉が参加する事になっています」

バルクホルン「なら残り二人は私とハルトマンだな?メンバーは」

ハンナ「私とハルトマンなら簡単な事だな。ただ...」

ハンナ「バルクホルン、落ちるなら私が見て無い所で頼むよ」

ミーナ「大尉!」

バルクホルン「なんだと!・・・私はベテランのウィッチだぞ!!」

ハンナ「私よりは下手だけどな」

バルクホルン「くっ・・・お前はカールスラント撤退戦の時から...」

俺「トゥルーデ!」

マルセイユ大尉の元に向かおうとするトゥルーデを引き留める

バルクホルン「離せ!アイツは昔から上官の事を...」

俺「お願いだから落ち着いてくれ。後マルセイユ大尉、貴方も他人を怒らせる事はしないでほしい」

ハンナ「・・・この後訓練があるんだろ?ミーナ中佐」

ミーナ「突入メンバーで訓練する予定です」

ハンナ「先に空に上がらせてもらう」

マルセイユ大尉はそのまま部屋を出ていった

バルクホルン「アイツ・・・俺も奴にもっと言うべきだろ?!」

俺「今の俺は下っ端小尉で彼女のサポート役だよ。それに彼女は俺の意見を聞くような人では無いだろうね・・・」

バルクホルン「・・・そうだな。取り乱してすまない」

友「・・・」

エーリカ「友?どうしたの?」

友「・・・何でもないです。先に失礼させてもらいます」

友も同じように部屋から出ていってしまった

宮藤「友さん、どうしたんでしょうねぇ・・・」

リーネ「ちょっと前からあんな感じだったけど・・・」

エーリカ「友・・・」


~アドリア海上空~

バルクホルン「・・・」ズドドドドド...

エーリカ「・・・」ズドドドドド...

ハンナ「♪~」ズドドドドド...

ミーティングの後、最初の突入メンバーの合同訓練が行われた

トゥルーデがマルセイユ大尉に突っかかりに行かないか心配だったが

二人とも何事も無かったように(彼らの間の空気は冷めきっているが)ターゲットの阻害気球を落としている

宮藤「3人とも凄いですねぇ~」

シャーリー「3人ともカールスラントのトップエースだからな」

リーネ「まさかこの作戦って...」

ミーナ「部隊の垣根を越えたトップエースでの協力作戦」

ミーナ「連合軍上層部が人気取りを企んで、マルセイユ大尉をこの作戦に参加させようとしてるの」

俺「マルセイユ大尉は広告塔って事ですか」

坂本「ま、それで作戦が成功するなら文句無し。今彼らの息は合ってないが3人いればなんとかなるか・・・」

遥か上空に彼らの編隊が見える

不意に一つの機影が編隊から離れ別の機の後ろを取った

ハンナ≪ダダダダダダダダダ....≫

バルクホルン≪マルセイユ!≫

ハンナ≪これで9勝目だ!≫

コムバッチから無線の音声が入って来る

俺「一体何が...」

他の皆も驚いているが視力強化の無い俺には何が起こっているのか分からないままだ

だがその瞬間・・・

俺「あの光は...転送?」


バルクホルン「・・・これで目標は全部破壊したな。基地に戻るぞ」

私達は編隊を組んだまま飛行を続けていた

ハンナ「・・・」

おかしい。いつもなら何か言うはずのマルセイユが黙っている...

ハンナ「・・・」フッ

マルセイユの機体がブレイクしエーリカの後ろを取る

彼女はそのままMG42をエーリカに構えた!

バルクホルン「マルセイユ!」

ハンナ「ダダダダダダダダダ....」

銃を撃たずに口で言っている。実弾を撃つ気は無いようだが味方を撃とうとした行為には変わりない

ハンナ「これで9勝目だ!」

彼女の勝ち誇った顔を見てハルトマンは胸を押さえながらデタラメに演技をした

エーリカ「や~ら~れ~た~」

ハンナ「くっ・・・」

バルクホルン「マルセイユ!次にふざけたら...」

マルセイユの後ろに光の柱が現れる。光の中からストライカーを履いた友が現れた...

友「銃を降ろしてください」

友は彼女にフェイザーライフルを突き付けている。まさかエーリカを守るためにここまで?

マルセイユ「チッ・・・君はハルトマンの保護者か?それとも好きなのか?」

友「味方に銃を向けるような方に言う義理はありませんね」

マルセイユ「・・・目障りだ」

マルセイユは勢いよく減速し友の後ろを取ろうとする。だが

友「そうは行きませんよ」

友はスライスバックで射線上から回避しドッグファイトに突入した

バルクホルン「おいお前達!」

エーリカ「もう二人ともスイッチ入ったみたいだよ・・・」

必死にマルセイユの後を追う友。マルセイユはローリングシザーズで友を回避し続けている

バルクホルン「マズイな・・・友のBf109はマルセイユのBf109よりも旋回能力が低い」

友も頑張っているようだが機体のスペック差とマルセイユ自体の空戦技術に追いつける訳が無い...

友がマルセイユの切り返しに付いていこうとした時

マルセイユ「そこだっ!」

マルセイユは素早く急旋回し友の後ろに付く

マルセイユ「チェックメイトだ、友」

友「・・・」

マルセイユの満足そうな顔とは対照的に友は無表情だ...

ミーナ≪飛行中止よ!今すぐ基地に帰投しなさい!≫

ミーナからの命令だ。かなり怒ってる・・・マルセイユはともかく友まで初めての軍規違反をしたのだ。当然だろう

バルクホルン「二人とも気は済んだだろ。戻るぞ!」

マルセイユ「了解...     」

マルセイユは友に何かを告げた後、旋回しながら基地へ戻っていった

それを聞いた友の顔は怒りに満ち溢れている・・・

エーリカ「友、今回のは本当に私が危ないと思って...」

友「ピピッ 転送収容しろ」

バルクホルン「おい!人の話を・・・遅かったか」

彼の姿は既に消えている。おそらくシャトルの中にいるだろう

バルクホルン「まさか友がココまで来るとはな・・・」

エーリカ「う、うん・・・」

エーリカ(友・・・どうしたの・・・?)


友(これがトップエース・・・)

ストライカーに初めて乗った時、今なら何でも出来ると信じていた

人類最強とも言われる彼女に戦いを挑んだのも勝てる可能性があると僅かに信じていたからだ

だが・・・

マルセイユ『チェックメイトだ、友』

切り返しながらクルビット。常人が出来る芸当では無い

自分が持ってない固有魔法、筋力強化、操縦のセンス・・・それを彼女は全て持っている

完全に敗北した事をゆっくりと噛みしめていると

マルセイユ『了解  お前程度の能力でハルトマンは守れん』

友『なっ・・・』

マルセイユ『アイツを守る気ならもう一回私に挑むんだな』

彼女はそう言うと離脱していく

エーリカと対等に戦える存在。彼女を超えないと・・・

エーリカ『友、今回のは本当に私が危ないと思って...』

友「ピピッ 転送収容しろ」

コムバッチから命令を送る。彼女の心配そうな顔を横目に私はシャトルの船室に転送されていく

履いていたストライカーの出力を止めそのまま床に脱ぎ捨てる。ストライカーは五月蠅い音と共に床を転がった

友「コンピューター、さっきまでのセンサー記録を出せ。501基地周辺上空ので良い」

ディスプレイに多くのデータが表示されていく

友「・・・マルセイユ大尉の情報はこれか」

友「勝つためのポイントは・・・無いのか」

ディスプレイに表示されるストライカーの予測戦闘能力。ほぼ文句無しの数値だ

友「コンピューター、私が持ちうるストライカーでの戦闘能力で彼女に勝つ確率はどれぐらいかシュミレートしてくれ」

コンピューター「6パーセントと予測されます」

友「17回目で勝てる・・・訳がないな」

ゆっくりと椅子に腰かけ天井を仰ぎ見る

友「ハンナ・ユスティーナ・マルセイユ...」



5年前、宇宙艦隊アカデミー本部、庭園

友「お~い!」

俺は芝生の上を走ってた。前には奴がベンチで座っている

奴「友じゃないか!どうだったんだ?」

友「卒業してどっかの基地に配属だと思う。そっちは?」

奴「訓練でディープスペースに出る事になった。訓練艦はディファイアント級らしい」

友「艦隊の最新鋭戦闘艦じゃないか!」

奴「それだけ上層部も目を掛けてくれているらしい。俺自身は上層部なんてクソ食らえだけどな ハハハ」

奴はベンチを立つと空を見上げている。空に浮かぶ月のクレーターには多くの都市が見えていた

奴「今なら何でも出来る気がするよ・・・友は宇宙艦の機関部員になるのが夢なんだろ?」

友「ああ、そうだよ」

奴「もし良かったら俺の船に来ないか?機関部長及び専属コックとして雇ってやるぞ?」

友「早すぎないか?」

奴「大丈夫だ。艦隊エリートクラスに所属しているんだぞ?昇進は約束されているようなものさ」

友「そこまで言うなら期待しておくよ。後料理を作るのは気が向いた時だけだからな?」

奴「なるべく君の機嫌を取るようにしておくさ」

友「フッ またこうやって話せたら良いな・・・」



友「ん・・・」

どうやら寝てしまっていたらしい。ディスプレイを見る限り8時間ほど寝てたようだ

何故か体に毛布が掛けられている。周りを見渡してみると...

エーリカ「すぅ・・・ふぅ・・・」

彼女が掛けてくれたらしい。本人は既に寝ている

友「エーリカ・ハルトマン。今じゃ貴方をリードする事は出来ないようです」

ベットに腰掛けて起こさないように優しく頭を撫でた

エーリカ「ん・・・すぅ・・・ふぅ・・・」

友「今のままなら貴方を守れない。ですが・・・」

床に捨てられていたストライカーはちゃんと並べて置かれている。エーリカがやってくれたのか

友「まだ出来る事はある」

ストライカーの外部装甲を取り外し中の状態を探る・・・

友「マルセイユ大尉・・・必ず勝ってみせますよ」


~バルクホルン、ハルトマン自室~

バルクホルン「今日もハルトマンは帰って来ないか・・・」

バルクホルン「・・・今日は色々疲れたし、もう寝るか」

いつも道理に服を脱ぎ寝ようと思ったその時、コムバッチから通信が入った

バルクホルン「?  俺かい?どうしたんだ?」

俺≪ちょっと話があってね。今そっちに行く事は...≫

バルクホルン「いいいいまは絶対駄目だっ!///」

俺≪? まぁ口で説明出来る事だけど・・・ゴホン≫

俺≪友が最初に突入するメンバーとして行きたいと言って来たんだ≫

バルクホルン「それは私に代わって欲しいと言ってるのか?」

俺≪だから俺から説明してほしいって事って言われたよ≫

バルクホルン「・・・理由は聞いたのか?」

俺≪聞いてない。聞くのは野暮だと思ってね≫

バルクホルン「俺はどう思ってるんだ?」

俺≪まぁ・・・彼がそうしたいなら良いと思うよ。トゥルーデも前に同じような事やったんでしょ?≫

バルクホルン「あの時は・・・」

俺≪きっと友も何か大切な事があるから代わって欲しいと言ってるんだよ。きっとね≫

バルクホルン「お前は気付いているんじゃないのか?」

俺≪さぁ、なんの事でしょう? ♪~≫

バルクホルン「・・・友に代わっても良いと言ってくれ。ただ・・・」

バルクホルン「ベストを尽くせと言っておいてくれ。後悔しないようにな」

俺≪分かった。伝えておくよ。後・・・≫

俺≪どうして今行ったらいけないんだ?エーリカ中尉は居ないんでしょ?≫

バルクホルン「もし来るのならちょっと待ってくれ...」

私の目の前に光の柱が現れていく...

俺「ハハハ 気になっちゃったからつい・・・え」

バルクホルン「・・・」プルプル

俺「ななななんで裸で!..ボグッ ドタッ...
最終更新:2013年02月03日 16:26