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第1話 扶桑より変態教官来たる





118 :熊はひばりに恋をした[sage]:2011/07/03(日) 04:36:07.38 ID:OcjQJ/Bk0

第1話 扶桑より変態教官来たる

俺「ユーティライネン!! 何回言ったら分かるんだよ!! 避けてばっかりいないでちょっとはシールドを張れ!!」

エイラ「フフン♪ シールドなんて私には必要ないヨ♪」ヒョイヒョイ

ニパ「クッ……当たらない…!」ダダダダダ

ここはスオムス、カウハバ基地の演習場上空。

今、俺の後輩ウィッチ二人、エイラ・イルマタル・ユーティライネン曹長とニッカ・エドワード・カタヤイネン軍曹が模擬戦をしている。

ニパ「それなら……当たる位置まで近づくまで…!」ビュン

俺「バカ野郎!! むやみやたらに敵に近づくな!! 
  だからお前はすぐにストライカーを壊すんだよ、ボケッ!!」

ニパ「うぅ…ご、ゴメン…俺さん…。」

エイラ「なんだヨ~。黙って見てろヨ、俺。」

俺「うっせぇ!! 俺はお前らに口を出すのが仕事なんだよッ! 
  ユーティライネン、お前も少しはシールドを張る癖をつけろ!! いざという時に命取りになるぞ!!」

エイラ「私にはいざという時なんてないヨ。」ヒョイヒョイ

ニパ「ああもうっ! やっぱりもっと接近するしか…!」ビュン

俺「だから、むやみに近づくなってつってんだろ!!」





120 :熊はひばりに恋をした[sage]:2011/07/03(日) 04:39:55.42 ID:OcjQJ/Bk0

俺はこいつらの教官をしている、俺スオムス空軍曹長。

一応、大戦初期から戦場に出ているベテランだ。まぁ、だからこそ今みたいに後輩にでかい口叩けるわけだが。

エイラ「スキあり!!」ダダダダダ

ニパ「うわっ!?」パパパッ

模擬戦は接近してきたカタヤイネンをユーティライネンが返り討ちにする、という形で決着が着いた。

あそこまで接近できたカタヤイネンは見事だったが、あれほど接近しても攻撃を避けきるユーティライネンにはさすがに敵わんか……。

俺「よ~し、御苦労! 今日はもうあがっていいぞ! 
  カタヤイネンは明日までにユーティライネンをなんとか倒せる方法を考えてこい。ただし、極端に接近するのは禁止だ。
  ユーティライネンはシールドの重要性についてもう一度しっかり考えてこい。一晩かけてじっくりとな。」

ニパ「ハァ…了解。」

エイラ「だから、私にはシールドは必要ないって言ってんだロー。」

こんな感じに偉そうな口を利いているが、こいつらと模擬戦したら負けるんだろうな、俺。

さて、次の模擬戦は、ウィンドとニッシネンか。





121 :熊はひばりに恋をした[sage]:2011/07/03(日) 04:44:13.31 ID:OcjQJ/Bk0

エルマ「えっとですね…射撃の体勢で最も無難なのは……」

ハンナ「ハイ。」

俺「ウィンド、何してやがる!! お前の番だぞ!!」

あっやべっ……。

エルマ「す、すいません、俺曹長! ハッセさん、行ってください!」

ハンナ「ハイ。」フフッ

ああ…やっちまった……。レイヴォネン少佐が話し中だったじゃねぇか…。

エルマ「すいませんすいません…!」ペコペコ

ほら…レイヴォネン少佐があんなに謝ってる。悪いのはこっちだっていうのに…。

ここで、笑顔でフォローとか出来たらいいんだが……。それが出来ない仏頂面だからこそこんなに怖がられているわけで……。

俺「ハァ……。」

ハンナ「俺曹長?」

俺「へっ!? お、おう…来たかウィンド! えっと…ニッシネンも来ているな?」

ラウラ「ああ、とっくに来ている。アンタの指示待ちだよ。」

俺「スマン……。それじゃあ、いつも通りに模擬戦を始めてくれ。」






122 :熊はひばりに恋をした[sage]:2011/07/03(日) 04:49:20.46 ID:OcjQJ/Bk0

ラウラ「なんだ? 教官なんだから、アドバイスの一つでもないのか?」

俺「あっ…………………。重ね重ねスマン………。
  えっと…ニッシネンは少しは俺の言う事を聞け。確かに、お前の判断が正しい時の方が多いが、俺の指示が正しい時だってちゃんとあるんだからな。頭ごなしに否定はするな。
  ウィンドはもう少し大胆に攻めていいぞ。」

ラウラ「善処する。」

ハンナ「了解。」

俺「それじゃあ、位置に着け。」

ラウラ・ニッシネン少尉、ハンナ・ウィンド少尉の二人に指示を出して、さりげなくレイヴォネン少佐に視線を向ける。

エルマ「………。」オロオロ

レイヴォネン少佐はさっきと変わらない位置でオロオロしていた。こっちに来ていっしょに指示をしてくれると助かるんだが……。

エルマ「………。」チラッ

無理…だよなぁ……。さっきのこともあるし。

俺「ハァ……。」

ラウラ「俺さん、もう位置に着いたぞ。」

俺「へっ!? す、スマン! それでは、模擬戦始め!!」

何してるんだろうな…俺……。






123 :熊はひばりに恋をした[sage]:2011/07/03(日) 04:54:03.16 ID:OcjQJ/Bk0

俺が今所属している部隊は、スオムス空軍第24戦隊L中隊。

2カ月限定で特別に編成された部隊だ。設立されたのは、今から2週間前の1942年9月9日。

メンバーは、エイラ・イルマタル・ユーティライネン曹長、ニッカ・エドワード・カタヤイネン軍曹、ハンナ・ウィンド少尉、ラウラ・ニッシネン少尉、
俺曹長、そして隊長であり、部隊の名称の由来にもなったエルマ・レイヴォネン少佐。

俺「あの…レイヴォネン少佐。先程は失礼しました。」

演習場から基地に戻る途上、俺はレイヴォネン少佐にさっきの非礼を詫びた。

エルマ「い、いえいえ! こちらも訓練の邪魔をして申し訳ありませんでした……!!」

レイヴォネン少佐はそう言ってペコペコと頭を下げた。

いやっ…あのっ……別にそういうわけでは…!

エルマ「え……えっと! 私はちょっと用事があるので、お先に失礼しますね…!」ペコペコ

タッタッタッタ

俺「あっ……。」

レイヴォネン少佐は、そう言って逃げるように走っていってしまった。

よっぽど俺といっしょにいたくないように見える。






124 :熊はひばりに恋をした[sage]:2011/07/03(日) 05:00:15.03 ID:OcjQJ/Bk0

俺「ハァ……。」

へこむ。いや、実際のところ尋常じゃなくへこんでるんだよ、俺。

ポンポン

俺「……ん?」

ハンナ「頑張ってくださいね、俺曹長。」ニコッ

ラウラ「アンタも大変だな。」

ああ…お前らイイ奴だなぁ……!

俺はそのぅ…レイヴォネン少佐が気になるというか……つまりそうっ! アレだよ、アレ!

でも、さっきみたいな状況なんだよなぁ…。

あの娘のことだから、嫌っているということはないだろうとは思う。ただ、俺が怖いんだろうな。

男に慣れていないということもあるんだろうが………それよりも俺の見た目や態度が問題なんだろう。

身長が高くて、毛深い。付いた渾名が『ビョルン』、大熊だ。そりゃ、女の子からしたら怖ぇよな。

それと相まってこのぶっきらぼうな態度。ついつい口調が荒くなっちまう。

怖がられてもしゃあねぇか……。

俺「ハァ……。」




128 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 09:07:44.19 ID:Jin7nT6I0

L中隊の設立目的は『若手エースのさらなる技術向上』だ。

スオムスの将来を担うであろう若手エース4人を一つの部隊に集め、そこに大戦初期から最前線で戦っているベテランを加えることで、エース達にいい刺激を与えようというのだ。

最近ネウロイとの戦闘も小康状態に入っているからな。こういう時に何か新しい試みをしてみるのはイイことだろう。

白羽の矢が立ったのは、今スオムス空軍で最も有名なウィッチ、スオムス義勇独立飛行中隊隊長エルマ・レイヴォネン少佐。

そして、鬼教官として畏れられている、俺曹長だ。

いや…鬼教官って……。俺の訓練はそんなにキツくないぞ…?

ただ、あの口調は女の子としてはイヤなんだろうなぁ…。

とはいえ、俺の指導した後輩はそれなりの実績を挙げている。今更、このやり方を変えようとは思わない。

が………。

エルマ「え、えっと皆さん! 今日は大事なお知らせがあります!」チラッチラッ

レイヴォネン少佐……そんなに俺の顔色を窺わなくても、別に取って食いはしませんよ……。

この指導者二人のギクシャクっぷりはよろしくないよなぁ…。





129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 09:12:06.78 ID:Jin7nT6I0

スオムス空軍の英雄で、名声、人望、実務能力の面で優れているレイヴォネン少佐と、新人教育に長けていて、実戦経験豊富な俺を組ませるという考えはイイと思う。

ただ、各個人の相性というのも考慮するべきだったな。

ひばりのように気が弱い彼女にとって、俺は自分を食ってしまうかもしれない熊にしか見えないだろうから。

エルマ「あ、あのぅ……! 話を進めてもよろしいでしょうか、俺曹長?」チラッチラッ

俺「あっ………はははハイ!」

真横に立っている俺の顔色ばっかり窺っているレイヴォネン少佐と、それとまともに目が合わせられない俺。

これじゃあ、新人に示しなんかつかねぇよな……ハァ…。

エルマ「明日からですねぇ、新しい教官さんが――」

ハルカ「エルマ少佐ァァァァァァァァァ!」バァン

基地のブリーフィングルームの扉が、まるで弾き飛ばされるように開かれた。

ハルカ「今日もかわいいですねぇぇぇ!」サスサス

エルマ「イヤッ…や、やめてください、ハルカ准尉! 今はブリーフィング中……ンッ…!」

部屋に入って来たのは、迫水ハルカ准尉。

俺「よ~し、皆一旦部屋から出ろ~。お前らにはまだ早すぎるぞ~。」

俺がそう言うと、エース達は素直に部屋から出て行った。まぁ、もう慣れたもんだからな。





130 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 09:18:11.87 ID:Jin7nT6I0

この迫水准尉は、義勇独立飛行中隊の隊員で、レイヴォネン少佐の姿を見るたびにセクハラをしてくるのだ。

いや、レイヴォネン少佐に限ったことではない。この娘は女の子と見るやすぐに手を出す、なんともお茶目な女の子だ。

通称『味方撃ちの迫水』。

これ、そのままの意味だとけっこうヤバいよな…。

エルマ「アンッ……もう………やめてっ…!」

ハルカ「グヘヘ…そうは言っても体は正直ですよ…!」

いや、これでも充分ヤバイか…。

この迫水准尉の所属する義勇独立飛行中隊も俺達と同じでカウハバ基地の所属部隊なので、顔を合わせることが多々ある。

多分、上層部が俺をココに遣った理由の一つに、期待のエース達をこの娘の毒牙から守れるようにするため、というのもあるのだろう。

さすがに俺を襲うことはないだろうし。

ハルカ「フヒヒ…ここはどうですかぁ…?」

エルマ「ひゃぁ…!? ンッ……!」

とりあえず、これをなんとかしないと…。

なんというか…………正視に堪えん…!




131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 09:24:09.66 ID:Jin7nT6I0

俺「そろそろいい加減にしてください、迫水准尉。」ヒョイッ

ハルカ「わわっ!?」

ポイッ

迫水准尉の首根っこを掴んで持ち上げ、そこら辺に放り投げた。

たしかに、腕の力には自信があるが、この娘は妙に体重が軽いのだ。

背が低くて顔立ちも幼く、とても自分よりも階級が高いとは思えん。

だが、この娘の実力は本物らしい。

大型ネウロイ撃墜数、スオムス国内一位。

この見た目からはまったく想像できないけどな。

ハルカ「何するんですかぁ!?」

俺「話が進まないんで、少し大人しくしていてください。」

そういえば、今日はなんだかはしゃぎすぎているような…。

何かいいことでもあったんですか、迫水准尉?

ハルカ「エヘヘ……♪」

迫水准尉はかわいらしく笑うだけだった。





132 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 09:29:44.14 ID:Jin7nT6I0

エルマ「あの…俺曹長、ハルカさんにあんまり乱暴しないであげてください…。」

レイヴォネン少佐が怖々と俺に話しかけてきた。

遠慮がちに……でも、非難する意思を確実に含んで。

あんな目に会っても、仲間が傷つくのは絶対に許せないのか…。

この娘は些か優しすぎるよな。

エルマ「………。」ジーッ

レイヴォネン少佐は俺から目を離さない。本当は怖いだろうに…。

俺「す――」

?「失礼するよ。」

俺がレイヴォネン少佐に謝ろうとした瞬間、誰かがブリーフィングルームに入ってきた。

聞いたことない声だな。

ハルカ「教官さん!」

その教官と呼ばれた男は、L中隊のメンバーを引き連れてやってきた。

教官「ひさしぶりだね、エルマ中尉。あ、スマン…もう少佐だったか。」





133 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 09:36:18.24 ID:Jin7nT6I0

男の印象は一言で言うと、地味。

でも、人当たりは良さそうだ。

歳はだいたい24、5歳くらいか?

その男は、馴れ馴れしくカタヤイネンの肩を抱いていた。

ニパ「………。///」

でも、カタヤイネンも満更ではなさそうだ。

たしかに、この馴れ馴れしさが許されるくらい、この男は愛想がいいな。

エルマ「教官少佐、お久しぶりです。」

教官「いやぁ、ますます美人になっちゃって…。」

エルマ「そそそそんなことないですよぉ…!///」

なんだ? 教官少佐とやらに会ってから、若干レイヴォネン少佐の機嫌がいいような気がする。

ムムム……なんか気に食わないなぁ…。





134 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 09:42:17.79 ID:Jin7nT6I0

エルマ「えっと…皆さん、こちらは教官扶桑陸軍少佐です。扶桑で新人ウィッチの育成教官をされている方です。元ウィッチで、スオムス義勇独立飛行中隊に所属されていたこともあるんですよ?」

ニパ「へぇ~。」

エイラ「意外とスゴイ奴なんダナ。」

ハンナ「へぇ。」

ラウラ「ほぅ。」

ウチの自慢の4人娘からも感心する声が漏れた。

俺も正直驚いた。こんな地味なナリして、スオムスの英雄部隊に所属していたとは…。

それにしても、

ハルカ「………。///」モジモジ

迫水准尉がさっきから顔を真っ赤にしてモジモジしているのは一体どういうことだ?

教官「教官少佐です。あまり堅苦しいのは好きじゃないので、教官さん…とでも呼んでくれ。
   本当は休暇でここに来たんだが、やることもないし、他ならぬエルマ少佐の頼みだからな。
   明日から一週間ほど、君達第24戦隊L中隊の指導教官をさせてもらう。」

エルマ「よろしくお願いしますね、教官さん。」ニコッ





136 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 09:48:19.85 ID:Jin7nT6I0

俺「………。」ポーッ

エイラ「教官さんがいてくれたらもう俺は用済みダナー。っておい何ボーッとしてんだヨ。」

俺「えっ!? あっ…うん、そうだな!」

エイラ「何だよモー。張り合いがないナー。」

いかんいかん、レイヴォネン少佐の笑顔に見惚れてしまうとは。

やっぱりかわいいなぁ…。

まぁ、俺に向けられたものじゃないけど。

エルマ「………。」ニコニコ

この男が来てから、レイヴォネン少佐はずっと笑顔だ。

いや、彼女の笑顔が見れるのはうれしいけども……

教官「よろしくな。」ニカッ

やっぱり、なんか気に食わないよなぁ…。




137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 09:54:15.43 ID:Jin7nT6I0

エルマ「それでは、教官さんの詳しい経歴を説明しますね。教官さんは――」

レイヴォネン少佐が教官少佐の経歴を説明し始めた。

俺は、何故だか聞く気になれず、教官少佐にチラッと視線を向けた。

教官「おちんピーんびろんびろ~ん」ボソッ

え? おい、今コイツ何つった?





138 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 10:00:12.95 ID:Jin7nT6I0

教官「構え方はこう、な。」ギュッ

エイラ「あ、ああッ!///」

翌日、俺達L中隊はカウハバ基地射撃演習場に来ていた。

今は射撃練習中。指導をしているのは、今日からしばらく臨時教官をしてくださる教官少佐だ。

少佐はずいぶんと丁寧なご指導をされるようで、ユーティライネン曹長に覆いかぶさって、手取り足取りご指導されている。

しかし、

教官「ハァ……ハァ…もっと脇をしめて…」ハァハァ

エイラ「わ、分かっタ!///」

そんな息を荒くしていると、まるでユーティライネンに欲情しているように見えますぞ、少佐殿?

やっぱこの人ヤバイ人なんじゃ…。

ハルカ「……教官さん…。///」

ところで、この娘はどうしてここにいるんだ?

ハンナ「エルマ少佐の計らいで、教官さんがいる間は私達といっしょに行動することになったんです。」

俺「ふ~ん……ってなんで?」




139 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 10:04:03.98 ID:Jin7nT6I0

ニパ「え? ってそうか、俺さんは聞いてないのか。昨日ウィッチ宿舎の談話室で聞いたんだけどさ、彼氏さんなんだって、迫水准尉の。」

あ~なるほど、だからあんなに照れくさそうに…

俺「ってええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?」

いやっ……この性欲絶倫エロ百合娘に彼氏!? しかも、男の!?

ハルカ「あの、俺曹長…これでも私は一応あなたの上官なんですよ…?」

ありえねぇ…そんなの絶対ありえねぇ……そうか、あの人実は女なんじゃねぇか?

ハルカ「アレが女性に見えますか?」

俺「いや、どう見てもそこら辺にいるセクハラ親父だな。」

教官「………。」

俺「ってか一体どういった馴れ初めで…」

ハルカ「あのっ3年前教官さんがスオムスに来た時に仲良くなって、そのまま…。///」

はぁ……3年前か…。3年前っつうと迫水准尉は13、4歳。教官少佐は少なくとも20歳は越えてただろうな。

あれっ? 20歳と13歳?

しかもこのチンチクリンと?

教官少佐ってもしかしてロ――




140 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 10:06:00.10 ID:Jin7nT6I0

俺「レイヴォネン少佐、ちょっとよろしいですか?」

その日の夕方、俺はウィッチ隊舎に戻ろうとしていたレイヴォネン少佐に話しかけた。

エルマ「は、ハイッ!! な、何の御用でござりまするかッ!?」

いや、ござりまするって……

俺「あの…教官少佐についてなんですけど……。あの人、本当に大丈夫なんですか?」

エルマ「え? 教官少佐に何か問題でもありましたか?」

俺「いや、ですね…。もしかして彼は変態という名の紳士さんではないかなぁ…っと思いまして…。」

あの人はマジもんな気がする…。

このままだと将来有望なエース達が汚されてしまうかもしれない…。

エルマ「えっ……?」

俺の問いに対し、レイヴォネン少佐は心底驚いたというように、目を丸くした。

やっぱりこの娘は気付いていなかったのか。





141 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 10:07:14.91 ID:Jin7nT6I0

エルマ「どういう意味ですか……?」

俺「俺の気のせいかもしれないんですけど、教官少佐はウチの隊員達に邪な思いを抱いているように見えるなぁ……と、思いまして…。」

エルマ「どうして…そんなこと言うんですか……?」ジトーッ

珍しく不快感を露わにするレイヴォネン少佐。

エルマ「教官さんに限ってそんなことがあるはずありません。たとえそう見えたとしても、ただ熱心な指導が過ぎて、スキンシップが過剰になってしまっただけです。」プクーッ

レイヴォネン少佐はすねて頬を膨らませた。何これかわいい。

しかし、この娘は少しくらい人を疑う気持ちを持った方が……。

エルマ「えっと…そろそろ失礼します。」

レイヴォネン少佐は逃げるようにウィッチ隊舎に帰っていった。

ううむ…怒らせてしまったかな……?

ハァ………。

サウナにでも行こう…。





142 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 10:08:41.79 ID:Jin7nT6I0

カウハバ基地のサウナは一般兵士用宿舎と、ウィッチ隊舎の間にある。

当然男性用と女性用とで別れている。

日中は訓練で忙しいからなかなかウィッチ以外の兵士の方々とは話せないんだよな。

というわけで、俺はこの毎日のサウナの時間がけっこう気に入っている。

男だけで話せる時間っていうのは、かけがえのない時間だからな。

教官「………。」スタスタ

ん? アレは教官少佐か?

ちょうどいい。あらぬ誤解だったら解いておかないと。

これ以上レイヴォネン少佐とギクシャクしてしまうのは勘弁だからな。

教官少佐は、

教官「………フヒヒw。」

にやけた顔でサウナの女性用入口に入っていった。




143 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 10:11:57.01 ID:Jin7nT6I0

……………………………。

アレだよな? 入口間違えただけだよな? すぐに間違えに気付いて出てくるよな?

入口で待っていよう…。

……………………………。

ガチャッ

教官「おや? 俺曹長じゃないか。奇遇だな。」

5分後、教官少佐がサウナから出てきた。

頭にズボンをかぶって。

俺「アンタ何してんのォォォォォォォォ!?」

教官「ハッハッハッ! 俺としたことがうっかり入口を間違えてしまったよ!」

俺「今更そんなんで言い逃れできねぇよ!?」ユッサユッサ

教官「いや~この匂いはたぶんユーティライネン曹長かな?」ガクンガクン

ハルカ「ちょっ…教官さん!? け、ケンカはよくありません!」

サウナの入口から迫水准尉が出てきた。

頭にズボンをかぶって。




144 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 10:13:36.61 ID:Jin7nT6I0

俺「アンタもかぁぁぁぁぁぁ!!」

何この変態カップル!? 扶桑人って変態しかいないのっ!?

ちなみに迫水准尉がかぶっているのは、レイヴォネン少佐のズボンだ。

い、いやっ…たまたま知っているだけだからな!?

教官「君も好きだねぇ。」

俺「うるせぇ!! っていうかいい加減ズボン取れっ!」グイッ

変態の頭からズボンをはぎ取る。

その時…

ニパ「大変だ! イッルのズボンが盗まれt―――あれ? 俺さん……何してるの…?」

俺「」

右手を見る。まっ白いズボンを握っている。

いやっ……これは違う…。息遣い荒いけど、別に興奮しているわけではっ……

エイラ「アレ…私のズボン…。」

エルマ「俺曹長…。」




145 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 10:16:17.40 ID:Jin7nT6I0

レイヴォネン少佐、これはその…。

エルマ「最低ですっ!」

バシッ

俺「………。」

ビンタをされた。

痛くはない。

エルマ「………。」プルプル

レイヴォネン少佐は俺から目を離さない。明確な敵意をむき出しにして俺を見つめている。

目尻には涙が溜まっており、足はガクガクと震えて今にも折れてしまいそうだ。

そうだよな。目の前の男はまだ年端もいかない少女のズボンを盗んで喜ぶような変態だ。

変態で毛深い大男が怖くないわけがないだろう。

それでも、俺から目を離さない。

自分の部下を、後輩達を守るために。

俺も同じ立場の人間として…いや、彼女に好意を持つ人間として彼女のその勇気に答えてあげたい。彼女の敵を思いっきり殴りつけてやりたい。

その敵が俺自身じゃなかったらな。





146 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 10:18:36.69 ID:Jin7nT6I0

エルマ「えっと…あのっ……俺曹長はちょっと疲れているんです…。今夜はしっかり休んでください。」

レイヴォネン少佐はそう言うと、L中隊の隊員達を引き連れてウィッチ隊舎に戻っていった。

ニパ「俺さん…えっと…その……」

ハンナ「ドンマイです。」

ラウラ「今日はもう寝ろ。」

エイラ「とりあえず……わ、私はお前を信じているからナ…!」

ああ……この娘達の優しさが痛い…。

ハルカ「ウヘヘ…エルマ少佐の匂いがします……。」

そういえば、みんな迫水准尉についてはスルーするんだな。

まぁ、いつものことか。

ポンッ

教官「ズボン盗むのはねぇy――みゅっ!?」

股間に膝蹴りをくらわしてやった。地面に蹲る変態。ざまぁみろ。

教官「アアンッ…もっとぉ❤」

もうやだこの人………。




147 : 忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/07/06(水) 10:21:03.19 ID:P51DflcsP

カワイソス





148 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/06(水) 10:21:13.22 ID:Jin7nT6I0


エイラ「パロメータチェックのコーナーなんダナ。」

俺「やめろ…やめてくれ…!」

エイラ「エルマ先輩の好感度:-15、信頼度:-20ダナ。」

俺「ああああぁぁぁぁ…もうダメじゃねぇかぁ……!」

エイラ「だ、大丈夫だっテ! アレはきっと√突入に必要なイベントなんダナ!」

俺「好感度が高かったらいけるだろうけど、この好感度だったら即バッドENDだろう…。」

エイラ「あ、ちなみに教官さんのパロメータは好感度:85、信頼度:52なんダナ。」

俺「高っ!?」

エイラ「ちなみに、好感度100越えたら√突入ダ。」

俺「やべぇ…このままだとホモEND直行じゃねぇか…。」

次回「熊はひばりに恋をした」第2話 ニッカ・エドワード・カタヤイネンの憂鬱
最終更新:2013年02月07日 14:00