ヤンキーＡ「どこだ出てこい！チキってんじゃねえぞゴラァアアアアア！！！」
ヤンキーＣ「いねぇ・・・どこにいきやがったんだ？」
ヤンキーＡ「探せ！見つけ次第囲んでボコるぞ！」
ヤンキーＣ「ウィザードファミリーの意地を見せるぞ！」
「隙あり！」
突如空から降ってきた刃がヤンキーＡの頭を叩く
殺傷能力の落ちた刃を潰した
魔法剣に叩きつけられたヤンキーＡは意識をなくす
ヤンキーＤ「っ！誰だお前は！」
王子「皆さんのお相手は俺がします！」
ヤンキーＢ「あの顔・・・間違いねぇ！奴だ！奴が標的だ！」
王子「注意する人は俺だけじゃないですよ」
「雷よ！降り注げ・・・！」
轟音と共に白き雷が降り、敵を一気に蹴散らす
ヤンキーＢ「くっ！・・・どうして雷が・・・！」
カイエン「・・・全てを正す雷・・・貴様らに耐えられるか・・・？」
ヤンキーＢ「怯むな！相手はたった二人だ！」
王子「１+１は・・・」
カイエン「２とは限らん・・・」
ヤンキーＢ「行くぞ！叩きのめせ！」
ヤンキー一同「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお！！！」
刃を潰した魔法剣で急所を狙い、次々に気絶させる王子と
威力を最弱に収めた雷や風なので、翻弄するカイエン
二人は戦い方は異なりながらも息の合った戦闘で他を寄せ付けない
王子「たあっ！」
勢いよく降った刃は自分の体格より大きい者を吹き飛ばし
尻もちをついた敵の首に刃を突き立てる
ヤンキーＣ「ば・・・化け物か・・・」
王子「もう二度と人を脅さないと約束してください」
ヤンキーＣ「ふっ・・・だが、まだ勝った気になるのはまだ早いな・・・」
王子「？」
ヤンキーＤ「はああああああああああああああああああ！！！」
王子の後ろから木刀を持った男が襲いかかる
死角だらけの背中は堂々と空いている
だが敵はまだ気付かない―――彼が絶好の餌すぎるということに
王子「後ろ。頼みます」
王子は素早く身を屈める
カイエン「いい判断だ」
カイエンは屈めた背中に左手をつき、風を纏わせた回転蹴りで相手の木刀を吹き飛ばす
ヤンキーＤ「ぐっ！」
ヤンキーＤは右手を抑え後退する
カイエン「最下位雷撃『雷光』・・・」
天からの制裁の一撃が男に襲いかかり、電撃を浴びた男はその場に倒れる
王子「もう一度言います。人を脅さないと約束してください」
ヤンキーＣ「お前ら・・・こんなことしてボスが黙っているとでも・・・」
王子は刀を服に引っかけ持ち上げる
王子「俺はあなたに話しているんです」
ヤンキーＣ「ひっ・・・ひっ・・・！」
王子「約束してくれますね？」
ヤンキーＣ「あ、あぁわかった！だから命だけは助けてくれ！」
王子「ふふっ、やりましたね」ﾆｯｺﾘ
カイエン(微笑むな・・・気色悪い)
カイエン「ところでお前に一つ聞きたいことがある」
ヤンキーＣ「は・・・はい！」
カイエン「ウィザードファミリーとウィッチファミリーとはなんだ？」
ヤンキーＣ「この町を治めている二大大勢力です・・・」
王子「どういう組織なんですか？」
ヤンキーＣ「この町の人々全員がウィッチなのは知ってますね？」
王子「街の人全員がウィッチ！？」
カイエン(バカな・・・)
ヤンキーＣ「力を持った人は争いを起こします・・・なのでそれを治める組織が必要になります」
王子「それが・・・ウィザードファミリーとウィッチファミリー・・・」
ヤンキーＣ「我らがボス、虎の旦那率いる完全武装集団・・・ウィザードファミリー」
「力は未知数、若き組長
ネウィッチことウルトラインファイター軍団・・・ウィッチファミリー」
ヤンキーＣ「ウィザードファミリーは主に男が、ウィッチファミリーは女が中心です」
カイエン「どうして一つにしない・・・」
ヤンキーＣ「虎の旦那とネウィッチはお互いに縄張りを争う仲ですので統合はできないのです・・・」
王子「縄張り争いで戦いが起きてたら駄目じゃないですか！治安維持を掲げることなんてできませんよ！」
ヤンキーＣ「俺にはどうすることもできません・・・」
王子「そんな・・・」
カイエン(二大大勢力・・・俺達と同じだな・・・)
王子「すみません、もう一つ聞いてもいいですか？」
ヤンキーＣ「どうぞ」
王子「兵器という者が率いる軍団を知りませんか？」
カイエン「！？」
ヤンキーＣ「すみません・・・聞いたことないです・・・」
王子「そうですか・・・」
カイエン(こいつ・・・もしかして・・・怪異軍の者か・・・？)
王子「どうかしましたか？」
カイエン「いや・・・」
王子「？」
カイエン(・・・どうする・・・奴をここで・・・いや・・・)
[王子「あなただけを犠牲にするわけにはいきません・・・俺も戦います！」]
カイエン「・・・」
王子「あ、そうだ。最後にあなたの名前を聞いてもいいですか？」
カイエン「・・・・・・カイエン」
王子「カイエンさんですか・・・危ないところを助けてくださってありがとうございました！」
「では、またいつの日か会いましょう！あなたとはまた会えるような気がします！」ﾀｯﾀｯﾀ
王子は路地裏を抜け。街道へと走り去る
カイエン(・・・こんな戦いに興味はない・・・)ｸﾙｯ
街道に背を向け、霧の立ち込める路地裏に姿を消す
カイエン(だが・・・あんな善人を殺したくはないな・・・)
最終更新：2013年02月07日 14:52
