アドミラル撃破後、俺たちは再びウラル越えへ向かった
だが、その途中…
<キュィィィィン!!
エイラ「…エー」
俺「マジですか…」
サーニャ「…」ハンナキ
アドミラルと同型の空母型ネウロイが何隻も確認され、ネウロイによって要塞化された古城も発見された
ネウロイがどうやって、このクソ広い西オラーシャを占領したのかよーく分かった
三人だけでウラル越えはできないと分かった今は、東オラーシャの情報、主に避難民についての情報を集めている
いつかここら一帯が開放され、東への航路が開けたときのためだ
俺(いつになるか分からんけど…何もしないよりは良いだろう)
1944 Winter Story Episode4 "Witches Christmas in Suomus"
12月下旬 観測所 談話室
俺「クリスマス?」
えっと、キリストの聖誕祭だっけ?
エイラ「そう、クリスマス。ウィッチの祭日ダ」
俺「ウィッチの?」
…ああそっか、こっちにキリスト教無いんだった。でもクリスマスはあるのね
サーニャ「それで、ここの皆でクリスマスパーティーをやろうって話になったんです」
ニパ「たまには息抜きも良いかなって」
ニパさんはまずその怪我治そう?
俺「とすると…食料調達か」
エイラ「街に行けばたいていのものは揃うけど…」
俺「けど?」
三人「」ジー
俺「…わかった、バイク出すよ」
荷物持ち決定だな
サーニャ「それじゃあ、俺さんとエイラで行ってきたら?」
俺・エ「え?」
ニパ「それがいい。“二人きりで”行ってきなよイッル」
エイラ「エ///あ、えっと…///」モジモジ
二人きりに反応して顔を赤くするエイラ。少しは意識してくれてる証拠なのだろうけど、素直に喜べん
ニ・サ「」ニヤニヤ
俺(こいつら…)
白百合とイタチは相性がよろしいようで
数日後 観測所に程近い街
街は完璧クリスマスムード。まぁ、イブだから当たり前か
今日は早朝からバイクを飛ばして街へ来ている。昼過ぎには観測所へ戻り、パーティーの準備だ
エイラ「今日は安全運転だったナ」
俺「うるせぇ」
バイクを路肩に止め、食料品店に入る
<イラッシャセー
俺「カートは俺が押すよ」
エイラ「わかった。えっとまずは…」
調味料から生鮮食材、ケーキの材料などをカートに入れていく
ケーキはサーニャ作ってくれるそうだ。パーティ料理のほとんどは彼女が担当する
何作るって言ってたっけ?鹿肉のステーキしか覚えてない…
エイラ『サーニャの料理は最高ナンダナ!』フンス
とか言ってたし、期待しておこう
エイラ「次はお菓子ダナ」タッタッタ
手にしたメモを見ながら店内を歩いていく。来たことがあるのか、最短ルートでお菓子売り場まで来た
エイラ「え~とっ」ガサガサ
棚のお菓子をあさるエイラの姿は、年相応の女の子にしか見えなかった
俺「好きに選んで良いぞ。俺はこういうの疎くて」
飴玉やチョコなどが並んでいるが、どれがどういったお菓子でどういう味なのか、いまいち分からない
お菓子や砂糖はおろか、綺麗な水すら貴重品だった世界来たのだから、当たり前といえば当たり前か
でもまぁ、食べたことがあるお菓子もあるし、こっちに来て長いのである程度の知識はあるぞ
エイラ「ホントカ!?じゃあ、これとあれとそれと…」
俺「おいおい、食いきれる量にしろよ」ハハッ
目をキラキラさせながらお菓子を選ぶその姿に、俺は思わず笑みを浮かべた
数十分後
<アジュジュシター
俺「これで全部か?」
袋につめた食材を、バイクのサイドカーに押し込む。結構な量で、荷台にのりきらない
エイラ「ああ、そのはず…あ!鹿肉!」
俺「安心しろ。夜明け前に森で一狩りしてきたから」
エイラ「いつの間に…」
俺「今頃はさばかれて冷蔵庫の中さ」
バイクにまたがりエンジンをかける
エイラ「ナァ、ニパとサーニャにプレゼントを買っていかないカ?」
エイラが後ろにまたがりながら言った
俺「プレゼントか…そうだな、買ってこうか」
エイラ「それじゃ、二つ目の交差点を右折ダ」
俺「りょーかい」ブロロロ…
雑貨店
俺「ここか?」
エイラ「ウン、ニパに教えてもらったんダ」
雑貨店も周りの店と同じようにクリスマスの飾り付けがされている
棚やショーウィンドウに並ぶ商品もクリスマス向けのものばかり。あ、サンタの服着たトントの人形がある
俺(サンタ服か…エイラが着たら……ゲフンゲフン)
妄想乙
エイラ「サーニャに何プレゼントしようかナー」グヘヘ
俺「…ニパの分も忘れんなよ」
エイラの目はまたキラキラしている
店内に流れるクリスマスの曲を聴きながら、並んだ商品を眺めていく
俺(いろいろあるなぁ…)
名前が分からないものが多いが、どれもプレゼントにはぴったりの品だ
何気なーく棚に並んだ品々を見ていく
俺(あ…)
ふと、一つの品が目に止まる
チラッとエイラのほうを見る。マフラー選びに集中していてこっちに気づいてない
すばやく商品を手に取り、レジに向かう
俺「これ、プレゼント用に包装してもらえますか?」
店員「かしこまりました」
俺「お願いします…」
気に入ってくれると良いな
<ナァ、コレイクラダ?
<コンクライデスー
<ウーン…
<オキャクサマ、シチャクサレテミテハー?
<ウェ!?Σ(・x・;)
<キットオニアイデスヨー
俺(何やってんだ?)
そのあとエイラがなにやら服らしきものを買っていた
数十分後
俺「何買ったんだ?」ブロロロ
エイラ「ヒ、秘密ナンダナ…」
買い物を終え、観測所へ戻る
エイラは俺の後ろに乗り、行きに座っていたサイドカーには荷物が満載だ
俺「俺には教えてくれたって良いじゃないか」
エイラ「こういうのは秘密にするもんナンダ!」
俺「そういうもん?」
エイラ「そういうモン!」
雪がチラつく森の中をバイクで走りぬける
小さな湖の岸に出る。観測所だ
俺「とーちゃーく」ブロロ、キーッ
エイラ「私はこれ運ぶから、俺は食料頼ム」
俺「え?ああ、うん」
さっさとバイクを降りたかと思ったら、サイドカーの荷物を取り早足で宿舎に向かう
俺(何あわててんだ?いや、浮かれてるのか?…ん?)
エイラの持つ荷物の中に、赤い布のようなものが見えた
俺(あんなの買ったっけ?)
雑貨店でエイラが見てたのは冬物の服のコーナーだったよな?
俺「…」
ダメだ、思いつかん
エイラ「何してんダ?早く来いヨー!」
俺「あ、おう!すぐ行く!」
食料品を手に取り、宿舎に向かって歩き出す
俺「…おもっ」
夜 観測所
エイラ「俺ー、お皿並べてクレ」
俺「ほいさー」
サーニャ「ニパさん、味見お願いします」
ニパ「オッケー…うん、おいしいよ」
料理はサーニャに任せ、俺たちは会場の準備等々ほかのことをする
談話室兼リビングの部屋は飾りつけが施され、クリスマスムードむんむんだ
俺(観測員も街に飲みに行くとか帰省するとか言ってたな)
ネウロイだって今日くらいは空気を読んでくれるだろう
サーニャ「できましたよー!」ニコニコ
エプロン姿のサーニャが鍋を手にキッチンから出てきた。エプロン似合ってるなぁ
俺「うまそー…」
匂いだけでご飯がいける
ニパ「さぁ食べよう!…って、あれ?イッルは?」
俺「ん?おかしいな、さっきまでいたのに…」
部屋を見渡しても彼女の姿は無い。サーニャの料理を誰より楽しみしてたのに
<ガチャ
俺「ん?」
突然部屋のドアが開き、誰かが入ってきた
エイラ「メリークリスマース!ナンダナ!」
サーニャ「エイラ!?」
ニパ「イ、イッル?」
俺「!?///」
入ってきたのはサンタ服を着たエイラだった
俺(そっか!あの荷物はサンタ服か!)
エイラ「えへへ~驚いた?」ニシシ
このドッキリをやりたかったのか…
俺(それにしても…あのサンタ服…なんというか、官能的というか…)
上は肩を大きく露出した服で、へそがチラチラ見えてなんかエロい
下は際どいラインのミニスカートで、見えそうで見えない。何がって?聞くな
服と同じ色の手袋とブーツもつけ、頭には三角のサンタ帽をかぶっている
北国特有の白い肌とスレンダーなボディラインが相まって、なんともいえぬ雰囲気をかもし出している
俺(まさか妄想が現実に…鼻血出そう…)
堪えろ
エイラ「ホイ、サーニャ、ニパ。クリスマスプレゼント」スッ
肩に担いでいた袋から、街で買ったプレゼントの包みを取り出す
サーニャ「わぁ…ありがとう、エイラ!」
ニパ「ありがと、イッル!あけても良いか?」
エイラ「もちろんダ」
サーニャはリボンを丁寧にほどき包みを開ける
中身は新しいマフラー。サーニャの持っている茶色のコートに合う赤色だ
ニパはちょっと乱暴に包みを開ける。でも包装紙やリボンを破くような真似はしない
こっちの中身は救急セット。ニパのことだから毎年もらってそうだけど…
サーニャ「エイラありがとう!本当にうれしい!」
ニパ「ありがたく使わせてもらうよ。ありがとな、イッル」
エイラ「ナンテコトナイッテ///」エヘヘ
顔を少し赤らめ、照れたように頭をかく。何気ない小さな動作に色気がプラスされている
俺(…あ、そうだ。鼻血が出る前に渡しちまおう)
自身の腰のポーチから、綺麗にラッピングされた箱を取り出す。雑貨店でこっそり買ったものだ
俺「エイラ、お前の分のプレゼントだ」スッ
エイラ「え!?わ、私の!?///」
サーニャ「よかったわね、エイラ」
ニパ「もらってあげなよ」
エイラ「う、うん///」
ちょっとぎこちない感じで箱を受け取る
俺「開けてみな」
エイラ「///」ガサガサ
緊張しているのか、震える手でリボンをほどく
中に入っていたのは、
エイラ「あ…」
ケースに入った新品のタロットカードだった
俺「エイラの趣味って言ったら、それだと思って」
エイラ「…アリガト…ありがと、俺!」パァァ
眩しい位の笑みを浮かべ、胸元でタロットケースを抱く
俺「気に入ったみたいで良かった」
ニパ「さぁ、食べよう!」
サーニャ「冷めないうちにどうぞ」ニコッ
エイラ「いっただきまーす!」
俺「あんまりがっつくなよ」
料理は本当においしかったし、食卓にはウィッチたちの笑顔があふれていた
俺「ごっそさん!」
エイラ「ケーキおいしかったよ、サーニャ」ニッ
サーニャ「ありがとう、エイラ」フフッ
ニパ「俺さん、先にサウナ入ってくれば?」
俺「え?いいのか」
サーニャ「いつも一番最後ですし」
俺「あ、じゃあ、お言葉に甘えて」
エイラ「いってら~」
<キィィ、ガチャ、バタン、タッタッタ…
ニパ「…さて、俺さんも居なくなったところで」
サーニャ「エイラ、ちょっとお話が…」
エイラ「ン?エ?どったの二人とも?」
ニパ「イッルは俺さんにプレゼントあげないの?」
エイラ「ウェ!?」
サーニャ「まさか忘れてたわけじゃ…」
エイラ「あぁ、いやその…あげようと思ったゾ?でも、ホラ、何あげたら良いかわかんなくてサ…///」モジモジ
ニパ「そんなの気持ち次第でどうにでもなるだでしょ!」
サーニャ「俺さんはきっと、エイラが選んだものなら何でも喜んでくれるわ」
ニパ「………っ!」ピーン!
エイラ「う~ん…」
ニパ「なぁイッル、こういうのはどうだ?」
エイラ「?」
ニパ「―――」ヒソヒソ
エイラ「ウェ!?///エーーッ!?///」
サーニャ「何話したんですか?」
ニパ「実は…――」ヒソヒソ
サーニャ「よし、やりましょう」キリッ
エイラ「サ、サーニャ!///」
サーニャ「動かないでエイラ」ガシッ
ニパ「こことここをあれでこうして…」
エイラ「ヤ、ヤメ!///」
<ワーワーギャーギャー
観測所 サウナ
俺「…なんか騒がしいな」
まぁいつものことか。気にせずサウナに入る
俺「トントー!いるかー?」
トント「」ヒョコ、キュー?
サウナの妖精が部屋の隅の穴から顔を出す
俺「メリークリスマス、お前にもプレゼントだ」ニッ
そういってこっそり持ち込んだサルミアッキの缶をチラチラ見せる
トント「」キュー!ピョンピョン!
オー!、という顔をしながら文字通りピョンピョン跳ねる
俺「慌てなくても良いって。腹いっぱい食って良いぞ」
缶から出したサルミアッキを2、3個、トントの前におく
俺「あ、そのままだと大きいかな?」
トント「」キュー!トン!バシッ!パリン!
俺「チョップでサルミアッキを割った!?」
トント「」キュー♪モグモグ
俺「…まいっか」
無心にサルミアッキを頬張るトントは、無邪気な子供のようだった
<モグモグモグモグモグモグ……
トント「」キュー…ゲップ
俺「いっぱい食ったか?」
トント「」キュー!……ネムッ…
俺「さすがに遅いし、お前はもう寝ろ」
トント「」キュー…バイバイ
俺「ああ、またな」
サンタはトントのところにも来るのだろうか
観測所 談話室
俺「あがったぞー」ワシャワシャ
頭をタオルで拭きながら部屋に入る
ニパ「じゃ、次入ってこよー」タッタッタ
サーニャ「ケーキちょっと余ってるんですが、食べますか?」
俺「いや、いいや。今日はもう寝る。街に出て疲れた」
サーニャ「そうですか。おやすみなさい、俺さん」
俺「ああ、おやすみ」
ドアを開け、自分の部屋へ戻る
<キィィ、バタン
サーニャ「……エイラ」
エイラ「ほ、ホントにやるのカ…?」
サーニャ「エイラのためでもあるのよ?」
エイラ「で、でも…」
ニパ「じゃあこういうのはどうだ?」
エイラ「ニパ!いつの間に!」
サーニャ「何をするんですか?」
ニパ「これだよ…」スッ
エイラ「ン?お酒?」
サーニャ「ウォッカですね…これで何を?」
ニパ「エイラ、飲め」
エイラ「…はい?」
観測所 俺自室
俺「ふぃ~」ドサッ
部屋に入るや否や、ベッドに倒れこむ
俺「つっかれた~…」
もぞもぞとわずかに体を動かし、毛布にもぐる
俺(今日のエイラ、なんていうか、かわいかったな…)
さっきのサンタ服もそうだし、サーニャとニパにプレゼントを買ったり、お菓子を前にして目をキラキラさせたり
俺(女の子してたな)
エイラが俺に女の子らしいところを見せたのって……
俺(何回かあるけど、ほとんど照れた顔とか泣き顔な気がする…)
女の子らしい笑顔を見せてくれたのは数えるほどだったような
俺(…いつからだっけ、あいつを好きになったの)
気づいたらお互いそばに居たというか。あいつの笑顔を見ると、ドキドキする
俺(あいつは、俺のことどう思ってるんだろう)
同僚、戦友、友人…悪い印象は持たれてない…と思う
俺(悪い印象持たれてたら…キスしたときに殺されてる)
思えばあれがファーストキスだったな…
そっと、自分の唇に手を当ててみる。あのときの感触が蘇ってきて…
俺(ッ///…もう寝よう、寝ちまおう)
毛布をかぶりなおし、寝る体勢になる
あれ?目覚ましかけたっけ?と思っていたとき
<ガチャ
俺「ん?」
部屋のドアが開き、
エイラ「コ、コンバンハ?///」モジモジ
俺「」
全身リボンぐるぐる巻きのエイラが入ってきた
廊下
サーニャ「」ワクワク
ニパ「」テカテカ
<えっと…うんと…あんと…まぁ、入れや。廊下寒いだろう?
<う、ウン…
<キィィ…パタン
サーニャ「ステンバーイ…ステンバーイ……」
ニパ「ゴッ!」スサササ
俺の部屋のドアに耳を当て、中での会話を盗み聞きする
サーニャはガラスコップを押し当て、音を拾う
ニパ「聞こえる?」ヒソヒソ
サーニャ「はい…」ヒソヒソ
部屋の中
<パタン…
俺「えっとまぁ…まず、だ。それはナンダ?」
エイラ「り、リボンナンダナ」
俺「見りゃ分かるよ…それを体に巻きつけてる理由を聞いてるんだ」
エイラ「えっと…俺に、クリスマスプレゼントをあげてなかったナ、って思って」
俺(まさか…)
エイラ「だから、その……わ…私をプレゼントするんダナ!///」
俺「」
……いや、まぁ…リボンって時点で、予想はしてたけどね?
俺「…こっち来いよ。リボンほどいてやる」
エイラ「あ、え?あぁ、うん…」トテトテ、ストン
手招きし、ベッドの横に座らせる。俺はエイラの後ろに座る
俺「どうせニパにそそのかされたんだろ?お前も年頃の女の子なんだから、少しは恥じらいを持て」スルスル
エイラの体に巻きついてリボンの結び目を一つ一つ外していく。誰かに巻いてもらったな、これ
エイラ「ウ~///」モジモジ
俺「その、なんだ?気持ちはうれしいけどさ、俺たちはまだ――」
エイラ「エイッ!」ガシッ
俺「うわぁ!」グラッ
俺の言葉をさえぎり、エイラが俺をベッドに押し倒す
俺「え、あ…え?」
状況が理解できない
エイラ「俺は、私の格好を見て、そういう感情しか浮かばないの…?」
エイラが顔を真っ赤にしながら消えそうな顔で尋ねる。ちょっと呂律がまわってない
俺「…そういう感情って?」
馬乗りになられ、体の自由が利かない
エイラ「だから、恥じらいを持てとか、そういう、欲の無いというか…保護者みたいな感情」
エイラの顔がドンドン赤くなっていく。話すたびに俺の顔にかかる吐息は酒の匂いを帯びていた
俺(こいつ…そそのかされただけじゃなくて酒も盛られたのか!)
不注意すぎる…
エイラ「ナァ…私じゃダメか…?」
何言ってるか分かってるのか……でも…
俺「……酔ってるなら言っても良いかな」
エイラ「フエ?」
普段のエイラには、絶対に面と向かって言えない事
俺「エイラ…」ムクッ
体をゆっくり起こす。エイラが俺の上から退き、お互いベッドの上で向かい合う
エイラ「…?///」
心臓が高鳴り、顔が赤くなるのが自分でも分かった
俺「エイラ…俺は…」
エイラの肩に手を置き、顔を少し近づける
俺「エイラのことが好きだ」
エイラ「フニュッ!?///」
目を見開き、顔をもっと真っ赤にして驚いた顔をする
俺「分かってるだろうけど、一人の異性として、エイラのことが好きだ」
エイラ「はわ、はわわ…///」
俺「できるなら、戦争が終わったとしても、お互いあがりを迎えたとしても、
ずっと一緒に居たい」
少ないボキャブラリーから言葉を選び、必死に自分の思いを告げる
エイラ「えっと…あぅ…///」
…といっても、酔ってる相手に告白なんて…
俺「朝起きて、このことを覚えていたら、返事を聞かせて欲しい」
きっと覚えてないだろうけど…
俺「それじゃ、おやすみ…早く寝ろよ」
体を横にし、毛布をかぶり、ベッドにもぐる
俺(何やってんだろうな、俺…)
恥ずかしさと虚しさにさいなまれていた時、
エイラ「」モゾモゾ
俺「…え」
エイラ「」セナカギュー
俺「え!?///」
エイラが俺のベッドに入ってきた
俺「あの…エイラ、さん?」
エイラ「…知ってるカ?私は未来予知の魔法が使えるんダ」
と、突然何を?
俺「えっと、うん、知ってる…」
エイラ「じゃあ、これは知ってるカ?」
エイラ「私はお酒に強いんダ」
俺「?………――ッ!!///」
言葉の意味を理解し、寝返りを打ってエイラのほうを向く
俺「お前ホントは酔ってなかったのかぁっ!!///」
恥ずかしい!ものすごく恥ずかしい!!酔ってるものだと思い込んで好きな女の子に告白!?笑い話じゃねぇか!
エイラ「酔ってることにして、普段は聞けないことを聞き出してこいって、ニパに言われたんだ」
俺「ニパめ~…///」
エイラ「まさか…告白されるとは思わなかったけどナ///」
俺「っ//////」
顔がすごい勢いで赤くなっていく。たぶん耳まで真っ赤
エイラ「ナァ、俺…答えは朝に、って言ったよナ?」
俺「あ、ああ…」
エイラ「今答えちゃ、ダメか?///」
俺「エ?///」
頬を赤らめ、上目遣いで聞いてくる
エイラ「えっと…」スッ
俺の肩にエイラの手が置かれる
エイラ「こ、これが、私の答えだ…///」
二人の顔がゆっくりと近づいていく
お互いの心臓がドクンッドクンッと音を立てる
俺「エイラ…」
エイラ「俺…」
無意識的に目を瞑る。そして……
――暗闇の中で、二人の唇が重なった…
翌朝
俺「…ん」
窓から差し込む光で目が覚める
エイラ「う~ん…」モゾモゾ
俺「あ…」
そうだ、結局一緒のベッドで寝たんだった…
一瞬エイラを起こしてしまったかと思ったが、俺の胸に顔をうずめて寝息を立てている
つまりは二人で抱き合っている体勢だ。狭いし寒いので必然的にこうなる
エイラ「ン……俺…」ギュッ
俺「…///」
昨夜のことを思い出してまた顔が赤くなる
…一線は越えてないよ?大丈夫だよ?大人のキスまでだよ?
俺(昨日のエイラは、なんというか、強引だったな)
いつものヘタレは何処へやら
…ん?ちょっと待て。酒に酔ったふりをしていろいろ聞き出そうっつってたよな?
俺(酒に酔ったふりって時点でヘタレじゃん…)
まぁ、彼女なりにがんばったんだろう
俺「エイラ…」ギュッ
エイラ「ん…」
そっと抱き寄せ、もっと密着する形になる
俺(暖かい…)
この暖かさ…絶対に忘れない
絶対に…離さない。離すもんか
今日から俺たちは――恋人だ
あ、白百合とイタチにひやかされたのは、言わなくても分かるよね?
俺「…久しぶり、で良いのかな」
竹井「ネウロイのビームがネウロイを……!?」
エイラ「転属ぅ?」
俺「…ずいぶん懐かしい夢を見た」
竹井「質問に答えて!それに、あなたの経歴には不振な点が多すぎるの!」バンッ!
俺「…ああ、そのとおりだ」スッ
最終更新:2013年02月15日 12:44