#11 『姉貴と関係』

ハルカ「俺さん、ビューリングさんのこと大好きなんですよね?」

俺「あたぼうよ!」

ハルカ「……もし、ビューリングさんが他の男の人と結婚したら、どうします?」

俺「……そりゃあ」

ハルカ「はい」

俺「……どうもしないよ。俺は……確かに、姉貴と一緒にいたいけど、姉貴の気持ちを無視してまで、恋人や夫婦になりたいわけじゃない。
  姉貴には、姉貴でいてほしいんだ」

ハルカ「…………」

俺「……姉貴が選んだ相手なんだろ? なら、間違いは無いさ。
  姉貴が、姉貴でいてくれるなら……姉貴が幸せなら……俺は、それで……」ギリギリ

ハルカ「あ、ああ! もう、冗談です冗談! だからその血の涙止めて!」

俺「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!! やっぱ寂しぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」

ハルカ「もう何なのこの人めんどくさい!」



#12 『姉貴と裁縫』

ビューリング「済まんな、セーター縫ってもらって」

俺「姉貴の為ならお安い御用さ」チクチク

ハルカ「へえ、上手ですねー俺さん。洗濯とか掃除とかもそうですけど、けっこう家事スキルあるんですね」

俺「ああ、姉が家を開けることが多かったからね。家事は大体俺がやってたんだ」

ハルカ「姉……? ビューリングさん?」

俺「いや、実の――」ハッ

ビューリング「…………」

ハルカ「……?」

俺「ま、まあ……そんな感じで、昔からこういうのは得意なんだよ。……あ、ほら、できたよ姉貴!」

ビューリング「ああ、ありが――」

  "姉貴 is forever "

俺「どうかな、そのパッチワーク」

ビューリング「普通でいいんだよ普通で」



#13 『姉貴とルーデル』

ルーデル「暇だし来たぞ」

ビューリング「……誰が来てくれと」

ルーデル「ふん、相変わらずだな。あの腰巾着は元気か?」

俺「腰巾着じゃねえ、舎弟だ!」

アーデルハイド「同じでしょうが」

ビューリング「俺、話がこじれる。ちょっと静かにしていてくれ」

アーデルハイド「ふっ、怒られちゃって」

俺「じゃかぁしい! お前だってルーデルのイソギンチャクだろうが!」

ビューリング「腰巾着な」

アーデルハイド「誰が刺胞動物ですか。私は偉大で素敵なルーデル隊長の第一の忠臣です。
          スタンドプレーばかりのあなたの飼い主とは違うんです」

俺「お前姉貴の凄さも知らないでよくそんな事が言えるな! 姉貴はな、その気になったら300m先の敵もハンドガンで倒せるんだぞ!」

アーデルハイド「それぐらい何です。隊長はいくら骨折したって牛乳さえ飲めば……」

ルーデル「和むな、全く」

ビューリング「ダメだ馬鹿しかいない」



#14 『姉貴と設定』

ビューリング「帰ったか……なんであんなに度々来るんだ、ルーデルめ」

俺「姉貴、ちょっとこれ……」

ビューリング「うん? ……なんだこれ、メモ書きか――?」

  ≪人類最強ウィッチ、エリザベス・ビューリング姉貴 その偉大なる伝説≫
  • 300m先の敵もハンドガンで狙撃できる  
  • 煙草を吸うのは、タールを体内で手ブレを抑える化学物質に変換できるから
  • 10t爆弾の直撃を受けても無傷
  • 全長3m近くのヒグマと格闘し、5分で仕留めた
  • 固有魔法が不明なのは、目撃したもの全てが口を揃えて「知らない方がいい」と恐れ慄くから
  • 音速突破なんて余裕 気分のいい時は光速突破、絶好調なら天元突破すら可能
  • ハリケーンを足と一体化させ、衝撃のファーストブリットを放つ ネウロイは死ぬ
  • ネウロイを「ブッ殺す」と心の中で思ったのなら、その時スデに行動は終わっている
  • ありえないほどに偉大で美しくハードボイルド その決意は山をも砕き、その慈愛は星をも包む

ビューリング「…………」

俺「……アーデルハイドの奴と言い合いしてて、つい『姉貴はこれぐらい余裕』なんて言っちゃって……」

ビューリング(……ヒグマは……ギリギリなんとかなるが……)


アーデルハイド「……すみません、隊長、これを……」オソルオソル

ルーデル「『牛乳飲めばいくらでも再起可能』、『片足が取れても余裕で飛行続行』、『多すぎる撃破スコアを人に分けてあげた』……。
      ――――問題無い」



#15 『姉貴と千人針』

ビューリング「? 何を縫ってるんだ、俺?」

俺「千人針だよ。迫水に教えてもらったんだ。扶桑じゃ、戦地に行く兵士の無事を祈って、こうやって千人が一針ずつ糸を通すんだって」

ビューリング「……その、"姉貴 is eternal"って下書きは」

俺「え? だって、姉貴に贈るんだから当然だろ?」

ビューリング「!」

俺「でも困ったのはさ、まだ俺1人しかいなから、あと999人必要なんだよね。……どうしよ」

ビューリング「……貸してみろ」

俺「え? うん」スッ

ビューリング「…………」ツーッ

ビューリング「……これで、2人目だ」

俺「あ、姉貴ぃ……!!」

ビューリング「……」フッ

俺「すっげえ嬉しいけど……あと998人もいるね」

ビューリング「……ああ。……どうしよう」



#16 『姉貴と千人針 2』

ビューリング「千人針を縫い始めたはいいが」

俺「……あと998人か」

ビューリング「……どうしたものかな」

俺「……!」スッ

俺「『おうおうおう! この俺様が3人目になってやるぜえ!!』」ツーッ

ビューリング「!」

俺「『おっと、アナタだけにいい格好はさせませんよ……私が4人目です』」ツーッ

ビューリング「え……えっと、『なら、ビューお姉ちゃんが5人目になったげる! てへっ★』」

俺「!!!??!?」

俺「え!? なに、何今の!? ねえ今のなに姉貴!?」

ビューリング「……知らん」カァァッ

俺「え、え!? なに、何なの!? もっかい、もっかいやって姉貴!」

ビューリング「やらん、もう絶対やらん」



#17 『姉貴と火打ち石』

ハッキネン「スラッセン付近にネウロイ出現。ウィッチ隊、総員出撃準備」

ビューリング「――そういう訳だ。すぐ片付けてくるから、留守番頼むぞ」

俺「うん、気をつけてね、姉貴」コツッコツッ

俺「あれ……っかしいな、出ないぞ、火……」コツッコツッ

ビューリング「……? 俺、何だそれは」

俺「火打ち石だよ。武運を祈る扶桑のおまじない。こう……うまく打ったら、火花が出るらしいんだけど……」コツッコツッ

ビューリング「……出ないな」

俺「迫水の奴はちゃんと出せてたのになぁ」コツッコツッ

智子「ビューリングー、まだー?」

ビューリング「ああ、ちょっと待て。……どれ、貸してみろ」

俺「大丈夫?」

ビューリング「ふっ、この程度……あれ? っと……ん……?」コツッコツッ

智子「ビューリング! はや――」

ビューリング「後にしろ! ……くそっ、出ん……」コツッコツッ



#18 『姉貴と網タイツ』

ビューリング(どういうわけか廊下に網タイツが落ちていた)

ビューリング(おまけにボンテージも……どうやったら落とすんだこんなの)

ビューリング(誰のだ……? 智子か? ハルカか? いや、もしかするとハッキネン中尉……?)

ビューリング「どうするかな……まさか皆に聴いて回るわけにもいかないし……」

ガチャッ

俺「姉貴ー、昼ごはん――が――」

ビューリング「え…… !!」

俺「あっ……」バダン

俺「……ごめん、今度からちゃんとノックするよ、ごめん」

ビューリング「おい、ちょっと待て」

俺「あ、え、えーっと……俺は似合うと思うな、それ。うん、姉貴は何着ても似合うよ」

ビューリング「待て待て待て待て」



#19 『姉貴とカラオケ』

智子「どっきりどっきりDONDON! 不思議なチカラがわいたらどーっしよ!」

ハルカ「どーするっ!?」

ビューリング「なんだこれは」

俺「『カラオケ』っていうんだって。ハルトマンが作ったんだ。流れてくる伴奏に合わせて歌う遊びなんだって」

ビューリング「ふぅん……」

エルマ「ZIG! ZAG! まっよっいーつづーけてるー♪ 近道ーなんてーないーのかなぁ」

ビューリング「……ふん、暇な物だな、この基地も」ソワソワ

俺「姉貴も歌ったらいいのに。楽しいよ」

ビューリング「……ま、まあ、お前がそう言うなら仕方ないな。せっかくの舎弟の頼みだものな」ワクワク


ビューリング「っザリァァル、フォオオオオオオクブルゥゥゥゥゥス!! ほぉーんーとのぉ!! 
       かーなーしーみがぁー知りーたいだぁけぇ!」

智子「ちょっと……もう30分も歌いっぱなしじゃない!」

俺「姉貴ぃ歌ってる姿もかっけええええええええええええ!!」

ビューリング「一度っきぃーりでぇぇぇぇ……終ーわーあぁるなぁらぁ……」



#20 『姉貴と立場逆転』

ハルカ「立場逆転してみませんか?」

ビューリング「いきなり何を言っている」

ハルカ「俺さんは、ビューリングさんの舎弟ですよね?」

俺「おう!」

ハルカ「で、ビューリングさんは俺さんの姉貴分」

ビューリング「……まあ、俺の奴が一方的に、な……」

ハルカ「それで、お2人の立場が入れ替わったら、どうなるんだろうなー、って思って」

ビューリング「…………」

俺「…………」

ビューリング「……あ、兄貴……」ボソッ

俺「!!!?」

ハルカ「!?!!!?」

俺「えっちょっ何今のねえ姉貴」

ビューリング「知らん、何も知らん」カァァァッ
最終更新:2013年02月15日 13:35