隕石 第3話
311 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 12:33:08.89 ID:hi0b3Wx50
投下開始します
Q.これいつになったら盛り上がるの?
A.知らん
前回までのあらすじ
アフリカに来た謎の男ウィッチはストライカーも銃も持っていなかった。
予備の装備を与えて適正を確かめる圭子達。
見事、お眼鏡にかなった「隕石」と名乗るウィッチ。
リベリオンから来た彼はこの地に何をもたらすのか。
まずは、駆けつけ三杯。
312 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 12:36:18.53 ID:hi0b3Wx50
……
…
古子「うーん今日もいい天気!」
朝日を浴びながら背筋を伸ばす。
筋肉がほぐれるような快感。これだけで身長が何cmか伸びた気がする。
俺「あー、えーっと‥‥ルコ、だよね?」
古子「え? あ、はい」
後ろから声をかけられ振り返ると、先日拾った男ウィッチがそこにいた。
これから先、少しの間かもしれないけど、一緒に戦う仲間だ。仲良くしないと。
古子「おはようございます」
俺「うん、おはよう」
彼もまた起きたばかりのようでまだ日差しが眩しいようだ。
というか本当に12時間寝たのかこの人は。
俺「名前は、ルコであってたよな?」
古子「ええ、北野古子です。みんなからはルコって呼ばれてますね」
俺「なるほど。俺は"俺"だ。よろしく」
そういうと手をさしだしてきた。私はその手を握る。
‥‥しかし見れば見るほどきれいな人だ。女と言っても通じるんじゃないかな。
313 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 12:39:29.02 ID:hi0b3Wx50
古子「あの時はありがとうございました。
あなたが居なかったらと思うと‥‥」
あの時とはマーケットの時のことだ。
あのままビームを受けていたら私のシールドは破れて‥‥
俺「いいんだよ。俺の力はそのためにあるんだから‥‥」
そういうと左手のひらをじっと見つめる彼。
なにか、思いつめたような目をしている。
‥‥過去になにかあったのだろうか。
俺「で、お願いがあるんだけど」
古子「はい?」
そういうと彼は目線をずらす。
俺「化粧水ってないかな?」
古子「え?」
314 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 12:42:06.61 ID:hi0b3Wx50
俺「化粧水。肌に塗る奴」
古子「え、ええ、一応ありますけど‥‥何に使うんですか?」
俺「えーっと‥‥肌に塗るしか思いつかないんだが」
変わった人なんだなと思うのと同時に、だからこの人はこんなに綺麗なんだなとも思った。
なんだか可笑しくなってちょっと笑ってしまった。
俺「あー、やっぱり変か」
古子「いえ! きれいで居たいと思うことは何もおかしくないですよ。
むしろ、せっかくそんなに綺麗なんだからお手入れしないともったいないですよ」
俺「ハハハ、ありがとう」
よくよく肌を見ると本当に綺麗だ。私なんかよりもずっとしっかり手入れしていそう。
古子「じゃあ、待っててくださいね」
ちょっとだけ悔しくなりながら、私は化粧道具を取りにテントへ戻った。
315 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 12:44:52.74 ID:baHZ0+GG0
これは古子ルートなの
ついに期待しちゃっていいの?
チハたんばんじゃーい!なの?
316 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 12:45:29.03 ID:hi0b3Wx50
圭子「あら、朝から一緒なのね」
鏡があったほうがいいということで、結局二人でテントまできた。
古子「おはようございます。ついさっきそこで会いまして。
化粧水を使いたいというんで、いれちゃったんですけど」
圭子「大丈夫よ。もうみんな起きてるし、着替えも済ませてあるわ」
俺「おはよう。じゃ、さっそく鏡貸してくれるか?」
古子「あ、はい。こっちです」
鏡の前へ案内し、化粧水を渡す。
パトリシア「ふーん‥‥本当にきれい」
アビゲイル「本当に男なの?」
俺「いやいや、ここの人たちはお世辞が上手だな」
いつのまにか何人か集まってきていた。やはり珍しいのだろう。
総じて彼の評価は高かった。
ウィッチは総じてかわいい、美しい。
男のウィッチなんて初めて見たが、そっちにも適応されるのだろう。
‥‥男としてそれはどうなんだろうか。本人はまんざらでもないみたいだが。
317 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 12:48:07.31 ID:hi0b3Wx50
手際よく肌の手入れを済ませる彼。この手つき、慣れているな。
圭子「おしゃれに気を使うなんて、よっぽど女の子ね」
俺「むしろ男だからというか。女の子ならこんな事しなくても綺麗だからね」
そういうと、回りに集まっていたウィッチ達の顔を見回す。
何人か照れている。
フレデリカ「ほんとによくわかってるわね」
シャーロット「お、俺さんも、すごくキレイデス!」
俺「君たちほどじゃないさ。ルコ、ありがとう」
319 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 12:51:15.53 ID:hi0b3Wx50
席を立とうとする彼をパトリシアが抑えつけた。
パトリシア「せっかくなんだし、化粧もしてみない?」
マルセイユ「おもしろそうだな。せっかくだし女装もさせてみるか」
俺「おいおい、マジか?」
なんだか変な展開になってきたぞ? おもしろそうだけど。
男の子のおしゃれは分からないがそれが女装となれば話は別‥‥かも?
古子「やりま――!」
その声をかき消すようにけたたましい音が外から響いた。
「敵襲ーー!!」
第 三 話
頭と銃と盾
320 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 12:54:28.66 ID:hi0b3Wx50
………
……
…
マルセイユ「ったく、面白くなりそうなときに来るなって話だな」
圭子「そうも言ってられないでしょ」
俺「まぁ、また今度ってことで」
俺たち航空ウィッチ達は発着所へ急いでいた。
ライーサ「うーん‥‥女装か‥‥」
隣を走るライーサが走りながらこちらの顔を観ている。
俺「前向いてないと転ぶぞ」
なんて言ったら、ほんとに何かに躓いてバランスを崩したライーサ。
ライーサ「っ!?」
俺「っと!」
俺は咄嗟に手を伸ばし彼女の腕をつかみ、こちら側へ引っ張る。
結果的に抱き合うような形になってしまった。
321 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 12:57:41.45 ID:hi0b3Wx50
彼女の驚いた顔が目の前にある。
何があったか理解するのに数秒かかっているようだ。
こう近くでウィッチを見れるというのも男ウィッチの特権だな。
俺「なにも実践しなくてもいいんだぞ」
ライーサ「え、あ、ありがとう‥‥」
目をそらすライーサ。
どうも赤面しているようだ。
マルセイユ「ネウロイは待ってくれないぞ!」
前を走っていたマルセイユが振り返り叫んだ。
俺「その通りだ。走れるな‥‥えーっと、ライーサだよな」
ライーサ「あ、うん、いこう」
表情がもとに戻り、再び足を動かす。
そっと指をほどき、掴んでいた腕を離した。
圭子「役得ね」
俺「あの程度でか?」
圭子「あらあら、言うわねー」
俺「慣れてるからな」
322 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 13:00:21.31 ID:hi0b3Wx50
………
俺「さて、俺はどうすればいい」
ストライカーを履き大空へと飛び立った俺達。
安定飛行に入りながら圭子へ尋ねた。
圭子「そうねぇ‥‥」
そういったまましばらく考えこむ。
圭子「それじゃあ私の三番機。兼、真美のサポートに入ってくれるかしら」
俺「‥‥サポート?」
圭子「シールドには自信あるんでしょ?」
なるほど。長所を活かすやり方か。
俺「さしずめ、頭、銃、盾と言ったところか。剣のほうが格好付くかな?」
圭子「いいわねそれ。私たちの小隊の触れ込みはそれで行くわ」
真美「アハハ‥‥」
俺「そうと決まれば、しっかり守ってやるからな」
真美「あ、はい!」
銃は元気よく返事をした。
324 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 13:04:08.27 ID:hi0b3Wx50
俺「あれだな‥‥」
耳からは今しがた見つけたネウロイの情報を、ケイが各部隊へ伝える声が聞こえる。
中型2体に小型10体。それに小型飛行ネウロイ――フライングゴブレットというらしい――が、6体。
なかなかの大部隊だ。だがこちらとて数では引けを取らない。
圭子「じゃあ、いくわよ!」
俺「了解」
真美「了解!」
いよいよ始まる。ここアフリカでの俺の戦いが。
圭子「しっかり守ってね?」
ウインクを飛ばしてくる圭子。一度上がりを迎えている圭子はシールドを貼ることができないはず。
これからは俺が彼女の盾にならないと。
っていうかシールド貼れないで前線に出るってすごいな‥‥
さすがベテラン‥‥もちろん口には出さない。
その後ろで飛ぶ真美も守ってやらねば。実質この三人の中で攻撃できるのは彼女だけだ。
二人を守る。それが俺の任務。
俺「出来る限り、な」
そこまでの実力が俺にあれば、だが。
‥‥守る。絶対にだ。
325 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 13:06:11.16 ID:hi0b3Wx50
俺を先頭にグングンと地上の中型ネウロイへと近づいていく。
奴らもさすがに気づいたらしく、こちらへ砲塔を構えいつでもビームを撃てるようにしているようだ。
真美「撃ちます!」
有効射程に入ったらしく、真美が叫ぶ。
その声と同時に赤い閃光が飛んで来た。
俺は両腕を交差させ、すこし溜めた後、その腕を目の前へ大きく突き出し魔力を解放する。
すると一秒ほどで俺を中心として、青い魔方陣が前方へ展開された。
その大きさは俺はもちろんの事、後ろを飛ぶ二人も余裕で飲み込むほどの大きさだった。
魔方陣へビームが着弾すると、跳ね返り、散っていく。
そのビームが途切れるのとほぼ同時に、後ろから爆発音が聞こえた。
直後、砲弾とも言える大きさの弾が地上のネウロイへ向かって飛んでいく。
すんでのところでネウロイは回避し、弾は砂を巻き上げる結果だけに留まってしまった。
俺「おしいな」
真美「もう一発‥‥!」
言うと同時に先程の爆発音が聞こえる。
が、ネウロイは素早く俺達の下側へ移動し、死角へと逃げた。
326 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 13:09:24.66 ID:hi0b3Wx50
圭子「一度離脱して、再度仕掛けるわよ」
その声を聞くやいなや俺は減速し、真美たちの後ろへと移動する。
そしてすぐさま反転し、シールドを展開した。
同じように空気へと帰る赤き閃光。
もう一体の中型ネウロイのビームだったようだ。
奴らコンビネーションまで出来るのか? めんどくさい‥‥
まあ今の軌道ならわざわざ俺が守るまでもなく外れていたと思うが‥‥
俺「さっさとどっちか壊さないと面倒だな」
圭子「そうね。地上部隊は小物を相手してるし、私たちで奴らを惹きつけないと」
マルセイユ「惹きつけるならまかせろ」
そう聞こえた途端、二人のウィッチが中型ネウロイへ突撃するのが見えた。
圭子「まるで一等星並の目立ちたがりやね」
俺「一等星は一つじゃないってことを教えてやろうぜ」
反転してきた真美へと言葉を掛ける。
真美「が、がんばります!」
329 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 13:13:21.90 ID:hi0b3Wx50
………
……
…
マイルズ「マイルズ隊砲撃開始!」
号令と共に攻撃を開始するマイルズ達。
それと同時にパットンガールズやシャーロット達も攻撃を開始する。
古子も目標へ向けて、前進する。
目標は目の前に迫る黒き集団。
小さいが、こんな奴らでも人類を脅かす脅威だ。
容赦なんてしない。
古子「あったれー!」
目の前に迫る小型のネウロイ一体に狙いを定めトリガーを引く。
飛んでいく弾はネウロイをかすめ、消えていった。
古子「ちっ!」
330 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 13:14:01.77 ID:baHZ0+GG0
わーい、チハたんの三八式ェ・・・
331 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 13:15:18.01 ID:hi0b3Wx50
マリリン「もっとしっかり狙いなさいな! こんなふうに‥‥ね!」
後ろから声が聞こえた。
その言葉と同時に発射された弾はまたもネウロイをかすめた。
古子「‥‥」
マリリン「‥‥」
古子「‥‥」
二人とも静かに銃を構え直す。
マリリン「‥‥すばしっこいわ、ね」
古子「そうです、ね!」
二人から同時に発射された弾は、それぞれネウロイの胴体へ当たる。
その威力はネウロイを無力化するのには十分だった。
332 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 13:18:23.86 ID:hi0b3Wx50
古子「ふう‥‥」
額から頬を通り、顎まで滴る。
ここは熱い。
マリリン「安心してる暇はないわよ! 次行きましょう!」
シャーロット「伏せて!」
次の瞬間、頭の上で爆発音が響いた。
二人は咄嗟に頭を抱え地面に突っ伏したかったが、一歩遅かったようだ。耳がキンキンしている。
シャーロット「あぶなかった‥‥」
飛び出そうになった心臓の音を聞きながら爆発した方を見ると、ネウロイの破片が降っていた。
どうやら飛行杯がすぐ近くまで来ていたようで、それをシャーロットが狙い撃ちしたらしい。
古子「あ、ありがとうシャーロット。助かったわ」
シャーロット「さっさと退治して帰りましょー!」
マリリン「同感ね!」
元気だなあ。でもこんな感じでないと気圧されちゃうもんね。
古子「よーし! がんばるぞー!」
そう言いながらまずは右足を一歩、前へと踏み出した。
333 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 13:18:32.45 ID:hq1T2ldoO
そうだなーすばしっこいなら仕方ないなー(棒読み)
…支援
640 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 11:33:14.97 ID:ERfrQrjT0
………
……
…
先ほどと同じように突撃をかける俺達。
今度はこちらへビームを撃ってくる暇はなさそうだ。
そのかわり、さっきより動きが激しいので狙いを定めづらいようだが。
真美「‥‥撃ちます!」
弾丸が飛ぶ。が、激しく動くネウロイには当たらず、砂を巻き上げるばかりだ。
俺「もっと近づかないとダメか」
そう言うと真美の頭から生える猫の耳がしょんぼりとしおれる。
俺「なぁに。そう簡単に撃破されちゃ、みんなの仕事がなくなっちゃうだろ」
真美「でも‥‥」
俺「マルセイユも言ってたぞ、"当たる地点まで近づいて撃てばいいだけ"ってな」
圭子「そこまで近づければの話だけどね」
642 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 11:36:09.22 ID:ERfrQrjT0
割って入ってきたケイの言葉を聞き、鼻で笑い飛ばす。
俺「何のために俺がいるんだ?」
そういうと苦笑いを浮かべるケイ。
圭子「強引ね」
俺「強引な男は嫌いか?」
今度はケイのほうが鼻で笑う。
圭子「嫌いじゃないわ。ね、真美」
真美「うえぇ!?」
急に話を振られ萎えていた耳をピンと立たせた。
撫でたい。
俺「真美の恋愛論は後のお楽しみだ。一気に行くぞ!」
そういうと俺はシールドを展開し、スピードを上げた。
圭子「もう少し角度をつけて。横っ腹から撃ちぬきましょう」
俺「了解! しっかり付いて来いよ!」
真美「は、はい!」
643 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 11:39:20.39 ID:ERfrQrjT0
先程より下へ角度をつけ地面へ近づく。
まるで墜落してるみたいだ。
‥‥嫌なことを考えてしまった。
圭子「今よ!」
その声を聞き、体を起こす。
俺達の向かう方向が茶色い地面からネウロイの方へと変わるが、スピードは変わらない。
奴もこちらへ気づいたようだ。砲塔をこちらへ向けビームをチャージし始めている。
俺「マルセイユ! ライーサ! ちょっと離れてろ!」
マルセイユ「言われなくともっ!」
そういうと彼女たちは上空へと飛び上がった。
これで心置きなく銃を撃てる。
俺「真美! シールドは任せて、お前はありったけぶち込め!」
真美「了解! 行きます!!」
シールドの展開。ビームの発射。40mmの発射。
それがほぼ同時に起きた。
645 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 11:42:41.74 ID:ERfrQrjT0
中型ネウロイがすっぽり入りそうな大きさのシールドに、ビームはかき消されていく。
正面からの攻撃に対してはほぼ無敵だ。
連続して砲弾が飛んでいく。
一発目はビームに迎撃された。が、すぐに二発目、三発目が飛んでいく。
真美「倒れろぉお!」
5発目に放った弾がネウロイの胴体に直撃した。続けて6、7、8、9と続けて弾丸が直撃する。
その衝撃は大きく、ネウロイは後ろへ吹き飛ぶ。その先にはもう一体の中型ネウロイがいた。
真美「よし!」
どうやらマルセイユたちがその場へ追いやっていたようだ。さすがというべきか。
それともこれもケイの作戦か?
俺「仕上げ!」
俺達は急上昇し、上空から身動きが取れなくなったネウロイへと狙いを定める。
見ると、マルセイユやライーサも丁度銃を構えたところだった。
チェックメイト
俺「詰みだ!」
吹き飛び転げたネウロイ達へ銃弾が降り注いだ。
俺も一応撃ったけど‥‥まあ、無いよりはマシ‥‥だったか?
弾の無駄遣いと言われたら終わりかもしれんが。
中型二体のネウロイのコアは鉛の雨で流され、砂へと帰っていった。
646 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 11:45:57.81 ID:ERfrQrjT0
………
……
…
ネウロイの数もだんだんと少なくなってきた。
パトリシア「もってけー!」
嬉しそうな叫びと同時に砲弾が3発ネウロイへと叩き込まれる。
中型ならば体制を崩す程度だったかもしれないが、
小型ならばそうもいかない。
その勢いに足が耐えられないようで、大きくその体を宙へ浮かせた。
アビゲイル「もらった!」
その宙へ浮く的へめがけ、砲弾を放つ。
先程よりも大きな衝撃によって、その体は大きく飛ばされ、
地面に着地する前に、バラバラに吹き飛んだ。
パトリシア「ビューリホー!」
アビゲイル「イェス!」
マリリン「さあさあ次よ!」
647 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/04(金) 11:48:39.47 ID:BuAONdJt0
いつの間にパトリシアはスコットランド人の大尉になったwww
648 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 11:48:42.82 ID:ERfrQrjT0
と、残ったネウロイの方を向くと、なにやら小型ネウロイが集まってきている。
マリリン「逃げる算段でも立ててるのかしらー?」
パトリシア「遺言はすんだかし――」
瞬間集まったネウロイが凄まじい跳躍を見せた。
そしてみるみるうちにネウロイがネウロイの上に着地、さらにその上に‥‥
といった具合にネウロイタワー(仮)が完成した。
パトリシア「な‥‥」
「「なんじゃそりゃー!」」
三人はおもいっきり叫んだ。
もちろん答えは帰って来なかった。
649 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 11:51:29.08 ID:ERfrQrjT0
古子「みなさん無事ですか!」
後ろから古子が走ってきた。
パトリシア「あ、ルコ。一体誰の心配してるのよ」
アビゲイル「あなたこそ大丈夫?」
古子「ええ、なんとか。それであれは一体?」
マリリン「さあ‥‥」
視線を戻すとネウロイタワー(仮)はなんだかぐらついている。
数えるとその数5体。一番下に一回り大きいネウロイが、
その上に4体、下から東西南北へ砲塔が向いている。
そのうちグラつきが収まり、こちら側の砲塔が4人の方へ向いた。
パトリシア「くるわ! 散開!」
ネウロイ製の弾が着弾した地点にはもう4人は居なかった。
650 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/04(金) 11:52:33.48 ID:BuAONdJt0
ついにネウロイさんも合体か・・・
胸熱
651 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 11:54:46.38 ID:ERfrQrjT0
マリリン「なんだか知らないけどお遊びもここまでよ!」
照準をネウロイタワー(仮)のほうへ向けるマリリン。
砲撃がすんだ後には必ず隙ができる。そこへぶち込めば――
マリリン「なっ――!」
こちらがトリガーを握るよりも前に、目の前に弾が迫る。
咄嗟にシールドを展開し防ぐが、バランスを崩して転倒してしまった。
マリリン「あたた‥‥」
パトリシア「マリリンしっかり!」
走ってきたパトリシアの手を取り、立ち上がる。
パトリシア「あいつらあんななりだけど全方位に砲撃できるし、
本命とは逆の方向に撃って反動軽減までしてるわ」
マリリン「ふざけてるわね」
すぐさま移動を開始。ちょうどマリリンの尻餅の後に砲弾が直撃し、
形の良い跡は消え去ってしまった。
652 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 11:57:37.37 ID:ERfrQrjT0
ネウロイタワー(仮)を挟んでパトリシアとマリリンのちょうど反対側。
アビゲイル「ちょっとルコ大丈夫!?」
古子「は、はい! なんと――かぁ!?」
後ろに閃光と轟音を浴びながら走る。走る。走る。
ネウロイタワー(仮)を中心に円形に走る。走る。走る。
さっきから休む暇もなく爆発音がそこらじゅうから聞こえる。
なんとか攻撃を試みようとネウロイタワー(仮)の方に銃口を向けるが、
砲撃が続いているため走り続けなければならず、
一番下のネウロイがまるでカニのように素早い動きで移動している為、狙いが定められない。
アビゲイル「埒があかないわ! ルコ、いい話があるんだけど」
古子「な、なんですか!?」
アビゲイル「二手に分かれて逃げましょう! 」
古子「‥‥囮ってことですか?」
アビゲイル「そうとも言うわね」
古子「このままこけて撃たれるよりマシです!」
アビゲイル「そうね! じゃあ1、2の3で分かれるわよ! 1、2の3!」
653 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 12:00:36.37 ID:ERfrQrjT0
掛け声と共にアビゲイルと古子はそれぞれ逆方向に走りだす。
アビゲイル「ちくしょー! こっちかー!」
砲撃はアビゲイルを追い続けた。
古子「こっちにも来てるじゃないですかー!」
古子の後にも砲撃が続いていた。いままで2門の砲撃が続いていたが、
それが1門づつに変わっただけのようだ。
古子「なにか‥‥なにか‥‥!」
古子は走りながらあたりを見回す。
どこまでも続きそうな砂。無骨にそびえ立つ岩。突き抜けるような青をした空。
砲撃を続けるネウロイタワー(仮)。そしてその回りを逃げ惑うパットンガールズ。
古子「そうだ!」
アビゲイル「あっ! ルコめ、岩場に隠れようっていうのね!?」
岩場の裏側の方へ走っていく古子。
‥‥つまりネウロイタワー(仮)の標的がひとつ減るということ。
アビゲイル「お、覚えてなさいルコォ!」
砲弾の数が2倍に増えた。
そもそもこの作戦を提案したのはアビゲイルさんですよ、とは戦闘終了後の帰り道に聞くことができる。
654 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 12:04:13.02 ID:ERfrQrjT0
マリリン「くっ‥‥あたらないわ」
逃げながらも何発か弾を撃ったが当たらない。
ただでさえブレブレの照準なのに、相手が動いていてはマルセイユぐらいでないと無理だろう。
パトリシア「まあそのうちマイルズ隊がっ!‥‥なんとかしてくれるでっ!‥‥しょっ!」
攻撃を避けながら投げやりな会話を続ける。
そのうち奴の回りをぐるっと回って正面からアビゲイルが走ってきた。
マリリン「あ、あれ? ルコは?」
アビゲイル「逃げたわ!」
パトリシア「なにそれ!」
なんて会話している場合ではない。
このままでは交差して走り抜けた瞬間、相手側の後ろから迫る砲弾にクリーンヒットしてしまう。
じゃあどこへ逃げる? 前と後ろはアウト。じゃあ右?左?上?下?
そうこうしてるうちにもどんどんと2組の距離は近づいていく。
そこにもう一組、近づく影があった。
その影はパトリシア、マリリン、アビゲイルの頭上を超えて行った。
655 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 12:06:10.76 ID:ERfrQrjT0
三人とも視界の端にその上空の影を捉えたようで、顔をそちらへ向ける。
"それ"はけたたましいエンジン音を発しながら、岩から発射された。
太陽を隠すその姿は人型で、銃を持ち、陸戦用ストライカーを履いていた。
見覚えがある影。
三人の口は少しづつひらきはじめ、一斉に同じ単語を発した。
「「「ルコォ!?」」」
頭上を飛ぶその人を驚愕の表情で目で、いや首で追う三人。
古子「いい加減に――!」
すさまじい勢いで発射された古子はネウロイタワー(仮)の頂点まで飛んでいくと、
一番上のネウロイをおもいっきり――
古子「しなさーい!」
蹴っ飛ばした。
勢いのついた一撃を浴びたネウロイは、吹き飛んで砂地へ落下し、横転、動かなくなった。
一番上のいなくなったネウロイタワー(仮)の一番上に古子は器用に着地すると、
間髪入れずに銃剣を下のネウロイへ突き刺し、トリガーを引いた。
古子「おりゃぁぁぁあああああ!!」
ものすごい音共にネウロイタワー(仮)を貫通していく銃弾達。
それはネウロイタワー(仮)の動きを止めるのには十分すぎる量だった。
656 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 12:10:08.48 ID:ERfrQrjT0
古子はトリガーにかけた指を緩めた。
銃からの音が途絶える。
すぐさま銃の先についた剣を折り、自由を取り戻す。
古子「とう!」
古子はネウロイタワー(仮)から飛び降りた。
その足元に手榴弾を落として。
一瞬の静寂。
直後黒い塔は盛大に爆発した。
宙へ浮く古子はその光を浴び、影をかぶる。
その姿は爆発の激しい光とのコントラストで、すごく絵になっていた。
一部始終を呆然と見ていた三人は慌てて、着地した古子のもとへと走った。
マリリン「ワンダホー! ファンタスティーック!!」
パトリシア「だ、大丈夫!?」
アビゲイル「すごい事するわね!」
古子「エヘヘ‥‥なんとかなりました」
その顔は今しがた大立ち回りした少女の顔とはとても思えなかった。
657 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/04(金) 12:11:06.34 ID:BuAONdJt0
やめてチハたん凹んじゃう><
658 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 12:12:31.26 ID:ERfrQrjT0
………
……
…
一段落といったように、俺達はケイの元へと向かっていた。
俺「やったな真美」
真美「俺さんのシールドのおかげですよ」
俺「いくらシールドがすごかったとしても、攻撃できないんじゃ意味ないけどな。
えーっと扶桑ではなんて言ったかな‥‥」
真美「‥‥攻撃は最大の防御ですか?」
俺「ああそうそうそれそれ。って今にして思えば真美は言葉は結構話せるんだっけか」
真美「一応ブリタニア、カールスラント、ローマ語はしゃべれますよ。
そういう俺さんだっていろいろ話せるみたいですけど」
俺「まあ‥‥人生何があるかわからないもんだからな」
溜息と共に遠くを見つめる俺。
思えば遠くまで来たもんだ‥‥
659 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 12:15:30.64 ID:ERfrQrjT0
圭子「二人とも無事?」
合流すると同時に定型文を投げかけてくるケイ。
真美「俺さんのおかげでなんとか」
圭子「そう。いい盾だったみたいね」
俺「賞賛は決着がついてからでも遅くはないぞ」
圭子「そうね。残った奴らの掃除にいきましょう」
俺「とは言っても、それはあっちのほうが得意そうだがな」
今の戦闘を省みる限り、中~大型なら俺たちのほうが得意そうだが、
小型が数で押してくるならマルセイユ達のほうが、武装やらなにやらで有利だろう。
圭子「あなただって同じような装備なんだから頑張りなさいな」
俺「軽く言ってくれるな。じゃあ俺は向こうに合流するぞ」
そんな小言を口にしながら俺はマルセイユ達の方へ飛んでいった。
660 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 12:18:18.05 ID:ERfrQrjT0
俺「おいマルセイユ。俺だ。まだ敵は残ってるか?」
マルセイユ「ああ、まだ少し残ってるぞ」
先程の中型を倒した後、さっさと小型掃討に向かったマルセイユ達に合流した。
マルセイユ「もっとも、もうすぐなくなるがな」
俺「それは困る。せっかくの活きのいい練習台なんだ」
マルセイユ「自分の実力で勝ちとってみせるんだな」
俺「言われなくとも!」
魔力を込め、スピードをあげる。
ライーサ「すごいやる気ですこと‥‥」
662 名前:隕石 [sage] 投稿日:2011/02/04(金) 12:21:20.24 ID:ERfrQrjT0
………
……
…
連続する銃撃音と共に空を裂く銃弾は、飛行する黒い異形を撃ちぬいた。
マイルズ「飛行杯一機撃破! 後は!?」
耳からは「もうあらかた片付いた」という旨の通信が聞こえる。
安堵の溜息をつく。
マイルズ「さて、と‥‥他は‥‥」
当たりを見回す。
遠くの方に逃げる小型ネウロイ少数。その後ろにばかでかい陸戦ユニットが見える。
言っちゃあ悪いけどバケモノだよなぁ‥‥
なんてことを思いながらマイルズは隊のみんなのもとへともどっていった。
663 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 12:24:12.74 ID:ERfrQrjT0
………
……
…
シャーロット「まてー!」
目の前を逃げる、まるで虫のような小型ネウロイを追い回している。
フレデリカ「シャーロット! あまり深追いはダメよ!」
シャーロット「了解!!」
なんて口では言っているが、今は目の前の標的に夢中だ。
先程の返答など、条件反射に過ぎない。
今、シャーロットのその大きい瞳には、目の前を無様に逃げまわる獲物しか映っていない。
ちょこまかと逃げるネウロイにはむやみに弾を打っても当たらない。
ならば、予測を立ててその逃げる先へ弾を送り込む。
そう、マルセイユのやり方を実践すれば良い。
665 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 12:27:13.15 ID:ERfrQrjT0
シャーロット「よーくねらって‥‥」
逃げる先をシュミレートし、狙いを定める。
一目見た限りでは不規則な動きに見えるが、注意してみれば規則的な動きが垣間見える。
シャーロット「ここ!」
放った砲弾は見事ネウロイの胴体の中心を貫き、砂塵を上げながら減速していく。
そのスピードが0になったとき、ネウロイは膨張し、白い破片へと姿を変えた。
シャーロット「やった!」
軽くガッツポーズをし、余韻に浸る。
マティルダ「シャーロット、後ろ!」
急な怒鳴り声に我に帰り、言われたとおりに後ろを振り返ると、
飛行型ネウロイが赤く輝いたところだった。
全ての動きがスローに見える。
頭の中が一つの言葉に支配された。
私は、ここで死ぬ。
最終更新:2013年03月30日 01:07