隕石 第4話
396 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 13:44:15.97 ID:tHjtShQs0
筆が乗らないよー
前回までのあらすじ
俺がアフリカに来て初めての戦闘が開始される。
真美やマルセイユ達との連携でネウロイを見事倒す事に成功しひと安心する俺。
一方、地上ウィッチの古子たちも奮闘し、
奇っ怪な連携を見せるネウロイの撃破に成功する。
残すネウロイも数体となったとき、
シャーロットは目の前のネウロイに気を取られすぎて、後ろを取られてしまう。
このままではネウロイのビームによって‥‥
397 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 13:46:18.45 ID:tHjtShQs0
前スレ>>665から
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死なんて一瞬だ。
たった一度の油断が。たった一筋の光が。たった一回のガッツポーズが。
命を奪うのには十分すぎる要因。
目の前が真っ暗になった。
俺「させるかぁ!!」
意外な声に瞼を持ち上げた。
そこにはシールドを展開しながら体当たりをかます俺の姿があった。
刹那、シャーロットの左のほうに流れる、束ねた一房の髪の中を赤い光が通り抜けて行った。
一瞬だけ見えた彼の顔は、歯を食いしばり、いつも眠そうだった目尻が釣りあがっていて、
まるで鬼のような形相だった。
彼はネウロイにシールドを押し付けたまま飛んでいった。
後に残ったのは放心状態で口を開ける腰の抜けた金髪の少女だけだった。
第 四 話
生きてる音と隕石のしっぽ
398 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 13:48:16.58 ID:tHjtShQs0
………
……
…
俺「‥‥なんとか間に合ったか」
シャーロットにはビームが当たっていないようだ。
ほっと胸をなで下ろす。
が、そんなことをしている暇はない。
ついがむしゃらに飛び出してこんなことになってしまったが、どうしたものか。
目の前にいる黒い物体も体勢を崩した‥‥とでも言えばいいか。
とにかく俺のシールドに押されるままになっている。
しかし、俺も前につきだした両手を引っ込めることなどできず、銃を構え攻撃することもできない。
なにもできないまま俺は全速力で低空を飛んでいく。
と、目の前のネウロイが赤く輝き出す。
‥‥まずい。こんな至近距離で撃たれたらさすがのシールドも貫通してしまう。
ふと、前方に誰かが見えた。
俺は無我夢中で叫んだ。
俺「誰でもいい! 撃てぇー!!」
400 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 13:51:24.99 ID:tHjtShQs0
マティルダ「了解した」
そういうとマティルダは右手に持つスリングを振り回し始める。
一定の速度を超えるのを確認した後、足を一歩前へ出し、踏みしめる。
マティルダ「フッ!」
肺の中の空気を思い切り吐き出しながら、スリングから石を――いや、弾を飛ばした。
発射された弾はものすごい速度で飛んでいき、
俺の前へ張り付き赤く発光している物体を貫いた。
だけでは弾の威力は収まらず、シールドをガラスの割れるような音を発しながら貫通すると、
思わず仰け反った俺の前髪を少量散らしながら、頭上を通りすぎて行く。
直後、背後へと吹き飛んだネウロイが爆発を起こし、俺はもろに爆風を受けた。
俺「うわぁああ!!」
急激な追い風を受けた俺は、ただでさえ崩れたバランスをさらに崩し、
縦方向に回転しながら減速、下降して行った。
このままでは地面へ突っ込む。ただでは済まない。
ああ、俺はまた‥‥
と、何者かに後ろから腕を回され、抱きかかえられた。
そのまま俺はもう一度高く高くアフリカの青い空へと飛翔して行った。
401 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 13:52:45.22 ID:tHjtShQs0
圭子「危ないところだったわね」
この声‥‥俺を助けてくれたのはケイだったということか。
全身から汗がどっと噴き出たような気がする。
俺「あ、ああ、死ぬかと思ったよ」
圭子「誰かを守っても、それで死なれちゃ守られた側はいい迷惑だわ」
確かに。簡単にトラウマを生み出せそうだ。
俺「あとで謝っておくさ」
圭子「伊達に、"隕石"やってないわね」
俺「そう‥‥だな‥‥」
苦笑いしか出てこない。
圭子「そろそろ離すわよ」
俺「ああ、ありがとう。助かったよ」
俺の体から手が離れる。
どこからも銃声は聞こえてこない。聞こえるのは風の音と歓喜の声だけ。
戦いは終わったようだ。
402 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 13:54:24.11 ID:tHjtShQs0
………
……
…
シャーロット「俺ー!」
地上に降りた途端シャーロットが飛びついてきた。力を込め受け止める。
どうやら泣いているらしく、肩が不定期に震えている。
シャーロット「よかった‥‥よがっだー」
胸の中で泣きじゃくる彼女は、先程まで一人の戦士だった。
だが今は違う。他の誰とも変わらない、可愛らしいお年頃の少女だ。
俺「ごめんな」
彼女の頭に右手を乗せる。
シャーロット「んーん、わたしが悪かったの‥‥
私が先走って――」
403 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 13:55:43.17 ID:VY2njB0y0
よがっだー
急にシャーロットが東北人になりました
404 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 13:56:16.69 ID:tHjtShQs0
しかしどうしようか。このままじゃ動けない。
開いている左手を彼女の背中に回し、少しだけ引き寄せ、その言葉を遮った。
俺「感じるだろ? 俺の心臓の音」
彼女は無言でうなづく。
俺「これが生きてる音だ」
彼女の嗚咽は少しずつ鳴りを潜めていった。
俺「俺はちゃんと生きてる。おまえもだ」
流れに逆らわないように髪を撫でる。とても綺麗だ。
指を阻むものもなく、流れる。
俺「お前は一人じゃない。ちゃんと守るさ」
シャーロット「‥‥うん」
俺「さ、みんなのところへ行こう。美味しい物でも食べようじゃないか」
シャーロット「‥‥うん!」
こちらへ向けられた表情は、笑顔だった。
405 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 13:57:38.14 ID:tHjtShQs0
圭子「キザねぇ。まるで本の中の王子様みたい」
圭子は鼻をつまみながらそう言う。
二人の世界のすぐ近くにいた圭子と真美は、その世界を見守っていた。
真美「いいじゃないですか。ステキですよ」
圭子「あーら、真美はああいうのが好みなの?」
真美「え!? べ、別にそうとは言ってないというか。いや嫌いってわけでも、‥‥え、えーっと‥‥」
視線を落とし、胸の前で人差し指をつつきあう真美。
そんな様子を見て、圭子はなんだかおかしくなってしまった。
圭子「あっはっは! いいのいいの、命短し恋せよ乙女ってね」
真美「? なんですそれ」
圭子「あ、知らない? 古いか‥‥そうか‥‥私世代でも古いもんね‥‥」
一気に落ち込む圭子となんだか知らないが落ち込ませてしまって焦る真美は、
俺とシャーロットの後を追うのであった。
406 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 13:59:08.74 ID:tHjtShQs0
………
……
…
俺「で、案の定パーティーか」
昨日に続いて本日も宴会である。
本日は「祝勝会」という名目だが。
適当に座りながら酒を呑む。
マルセイユ「いい活躍だったな!」
ここに来てから俺の中のイメージが著しく変化した人物が絡んできた。
俺「そりゃどうも。これでも一応撃墜数三桁は行ってるんでね」
マルセイユ「ほう、そうだったのか」
俺「101。それが俺のスコア、だったはずだ」
飛べなかった時期が長かったためこんな曖昧な答えになってしまった。
えーっと今日は何機撃墜したんだ?‥‥まあいいか。
マルセイユ「ギリギリもいいとこだな」
俺「同感だ」
407 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 14:00:12.76 ID:tHjtShQs0
シャーロット「俺ー」
シャーロットが小走りでこちらへ来た。
その数歩後ろに真美もいる。
俺「おう。楽しんでるか?」
肯定の意味なのだろう。満面の笑みビームを放ってくるシャーロット。
まぶしい‥‥!俺には少しまぶしすぎる‥‥!!
マルセイユ「どうした?」
シャーロット「えーっと‥‥お話ししたくて」
マルセイユ「あら」
その一言と仕草で何かを悟ったらしいマルセイユ。
マルセイユ「あらあらあらあら」
そんなことを言いながら口に手を当て、つつつーっと真美のそばへ移動していった。
マルセイユ「なんだよ、いつから?」
真美「たぶん今日の戦闘で、身を呈して守ったからだと‥‥」
マルセイユ「なるほどな‥‥なるほどなぁ」
なんだかヒソヒソと俺達に聞こえないような音量で話している。
なんなんだいったい。
408 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 14:05:25.67 ID:tHjtShQs0
シャーロット「もっと俺のこと聞きたいな!」
気に入られたのかずいぶんと顔が近い。
まあ、嫌ではない。むしろ嬉しいが‥‥
俺「んー、俺のことっていってもなー‥‥面白い話なんて無いぞ?」
シャーロット「なんでもいいよ。えっと‥‥じゃあ、ここに来る前は何してたの?」
ここに来る前か‥‥さーて何から話したもんか。
俺「そうだな‥‥俺が怪我してたことは話したっけ?」
シャーロットは首を横に振る。
俺「‥‥俺は今から約二年前、だったかな? 墜落事故を起こした。
ネウロイとの戦闘中でな。油断からか被弾して、盛大に落っこちたんだ。」
シャーロット「だ、大丈夫だったの?」
俺「もし大丈夫じゃなかったら、俺はここにいないさ」
心配してくれてありがとう、なんて意味を込めながら頭を撫でる。また笑顔になる彼女。
まるで猫の相手でもしているようだ。コロコロと表情が変わる彼女を見て笑いがこぼれた。
409 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 14:10:13.01 ID:tHjtShQs0
俺「まあ、全然無事じゃなかったんだがな」
マルセイユ「っていうと?」
俺「左半身を強く打ってな。左腕と左足がぽっきり、な」
そう言った途端、視線が左腕と左足に刺さる。
その視線を防ぐこともせず、俺は話を続けた。
俺「それより前に色々やってて、俺の体は自然回復が遅くなってるんだ。
切り傷だって治るのに結構掛かる。それが骨折ともなると‥‥な」
左手を見つめ何度か握ったり広げたりを繰り返す。
何の違和感もない。
マルセイユ「まるで特異体質のパレードだな」
鼻で笑う。そうかもな、とだけ告げておこう。
俺「それのせいで母国に強制送還食らってな。
それからはずっと地べたを片足で跳ねたり、車輪付きの椅子に座ったりしてたのさ」
おかげで車椅子の扱いはこの場にいる誰よりも‥‥ああ、ケイも怪我してたんだっけ。
410 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 14:15:06.38 ID:tHjtShQs0
俺は不安そうな表情のシャーロットを撫でながら話を続ける。
俺「それでつい2ヶ月前にようやく完治してな。すぐにでも戦線復帰したくて上に掛け合ったんだ」
真美「2ヶ月前ですか‥‥鈍ったりしてなかったんですか?」
俺「そこらへんはまあ‥‥ウィッチだからな」
なんて笑ってごまかす。
マルセイユ「それで、ブリタニア行きが決まったというわけか」
俺「ご明察。よく覚えてたな」
マルセイユ「舐めるなよ?」
俺「なにを。嬉しいんだよ、こんな奴のことでも記憶にとどめておいてくれてな」
いつもの"あの"顔だ。彼女に照れはないのか。
411 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 14:20:22.75 ID:tHjtShQs0
俺「で、俺は第501統合戦闘航空団に派遣される予定だったんだ」
その名前を聞いた瞬間マルセイユが反応する。
マルセイユ「なんだと?」
俺「なんだ?」
マルセイユ「501‥‥おまえあそこに行く予定だったのか‥‥」
俺「ああ、そうだが‥‥なにかあるのか?」
マルセイユ「いや、いい。続けろ」
引っかかるが、まあいい。
俺「ちょうどいいタイミングだったらしくてな。
それなりに使える奴を送りたかったらしい」
マルセイユ「3桁撃墜の病後ウィッチ、か。
まあ面子を潰さず、自分の戦力低下にはならない。おあつらえ向きだな」
俺「そういうことだ。
それで、つい先日出発して‥‥」
シャーロット「寝坊したの?」
俺「そういうこと」
我ながら情けない。特殊体質とはいえ体ひとつでこんなトコロまで来てしまったんだから。
412 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 14:25:18.41 ID:tHjtShQs0
俺「まあおかげで、こうしてお前たちに出会えたんだがな」
マルセイユ「それは良かったな」
呆れたような、嬉しがっているような。
俺「‥‥怪我さえしなければ、俺はもっと多くの人を守れたのにな」
ふと言葉が漏れる。
なんだかんだ言っても約2年のブランクは大きい。
真美「‥‥なにかあったんですか?」
恐る恐るというように真美は聞いてきた。
地雷かどうか迷ったんんだろう。
俺「俺には姉弟がいた。でも、ネウロイに‥‥殺された」
真美はハッと息を飲んだ。
ここでやめておけばよかったかもな。
だが、俺の口は止まらなかった。同情してもらいたかったのかもしれない。
俺「嘆いたよ。俺にこんな力がありながら、守れなかったんだからな」
空気が固まってる。俺の次の言葉を待っているようだ。
俺「だから、もう悲しませたくない。俺のような奴はもう見たくない。
なのに、2年も飛べなくて‥‥」
414 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 14:30:21.42 ID:tHjtShQs0
まずい、せめて表面上ぐらい繕わないと。
暗い話を自分からしたんだからなおさらだ。
ふと、俺の頭の上に何かが乗った。
顔を上げると、目の前にシャーロットのブロンド髪が垂れた。
シャーロット「よし」
‥‥なにこれ。
シャーロット「よし」
もしかして慰められてるのか?
シャーロット「よし」
やめろよ。なんだか泣きたくなってくるじゃないか。
シャーロット「よし」
そうだ。俺は今日また飛べた。ネウロイを倒した。人を守った。
シャーロット「よし」
まだ俺には守れる人がいる。こんなに嬉しいことはない、のかもしれない。
415 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 14:35:36.07 ID:tHjtShQs0
俺「あ、ありがとうな、シャーロット」
俺はどうしていいかわからず、とりあえず立ち上がる。
合図もなく急に立ち上がったので、彼女の手は俺の頭から離れてしまった。
シャーロットはすこしだけ寂しそうな顔をしたが、またすぐに先程の笑顔に戻ったようだ。
俺「ゴメンなみんな。どうも俺は空気を読む力が足りないみたいだ」
ガシッと肩を掴まれた。手からは暖かさが伝わってくる。
その手の主はマルセイユだった。タカのような綺麗な目でこちらを見つめている。
マルセイユ「守ろう。一緒に」
俺「‥‥ありがとう。俺も精一杯、みんなを守るよ」
‥‥酒でも回ってたかな。
たった数日一緒にいた奴らに弱みを見せるなんて。
それとも、こいつらなら話してもいいと思ったのだろうか。
この隊には、不思議な魅力があるのかもしれないな。
417 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 14:40:16.64 ID:tHjtShQs0
………
……
…
なんだか恥ずかしくなって出てきてしまった。
さすがにあんな大勢の前では泣けない。俺にもプライドはある。
そんなことを思いながら星空を見上げる。
そろそろ俺は寝る時間だ。
まったく。こんな体質に誰がしたんだ。俺か。
乾いた笑いと共に懐からタバコを取り出し、火をつける。
煙を吸う。独特の匂いと異物感が俺の肺を襲う。
思わず咳き込んだ。
俺「あー、まず」
慣れないなぁ‥‥
「まずいのに吸うんですね」
後ろから声をかけられて少しだけビックリする。
振り返るとそこには真美がいた。
俺「真美か」
真美「お邪魔でしたか?」
俺「煙いぞ?」
418 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 14:45:25.91 ID:tHjtShQs0
空間には煙が舞う。
真美「なんでタバコ吸うんですか?」
俺「なんでって‥‥だめか?」
真美「いえ、そうではなくて‥‥」
言いたいことはわかる。
真美「咳き込むほど苦手なのになんで吸うのかな、と思って‥‥」
まあ案の定か。
俺「‥‥こいつはな、俺が俺であるためのものだ」
真美「‥‥え?」
俺「俺を忘れないため。大切な人を忘れないため。夢を忘れないため。
そんな理由さ」
真美はいまいちわからないらしい。
当然だ。わからないように言ったのだから。
俺「お前も吸ってみるか?」
真美「えっ、い、いや私は‥‥」
ああもうかわいいなあ。こういう子が困ってる姿はなんともいえない気持ちになる。
419 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 14:46:24.08 ID:VY2njB0y0
こら、未成年の喫煙はロンメルさんが怒るぞ
420 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 14:52:10.64 ID:BQP+0md90
○ちゃんも確か喫煙者だよな…
421 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 14:52:50.12 ID:1urNuuGRO
スフィ魔女だと真美は(水)タバコに興味あったな。たしか
422 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 15:00:31.01 ID:tHjtShQs0
俺「ははっ、からかってわるかったな」
タバコを投げ捨て踏みしめる。
当たりには独特の香りが漂う。
俺はそれを手で払いのけると真美の頭へと手をおいた。
俺「ありがとうな」
真美「えっ?」
俺「心配して出てきてくれたんだろ?」
真美「な、あ、あの‥‥」
図星だったか。
またもや下を向きもじもじしている。
俺「しっかり守ってやるから。
これからもよろしくな」
さっきシャーロットにやられたように俺も頭を撫でてやる。
真美「は、はいぃ‥‥」
423 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 15:03:58.92 ID:tHjtShQs0
真美「シャーロットも‥‥」
沈黙していた空気の中、口を開く真美。
真美「シャーロットも家族をなくしてるんです」
俺「‥‥そうなのか」
真美「ええ‥‥なのにあんな笑顔で‥‥」
一度悲しみに暮れているのに、あんな眩しい笑顔をしていたのか。
俺に出来ること‥‥
せめて、もう二度と悲しませないこと、ぐらいか。
また守るものが増えた。
いや、最初から守りたいと思っていたから増えたって表現はおかしいか‥‥
424 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 15:06:47.68 ID:tHjtShQs0
真美「あの‥‥」
俺「なんだ?」
真美「答えたくなかったら答えなくてもいいんですけど」
俺「話してもらわなきゃ、決められないけどな。
遠慮すんな」
真美「はい。えっと‥‥さっきこの生命がもう一度失われるって言った気がしたんですけど‥‥」
俺「ああ、そういったな。それがどうした?」
なるほど、地雷原に再び入るんだから保険はかけるだろうな。
真美「もう一度って‥‥どういう事ですか?」
俺「ああなるほどね。‥‥俺は一回、いや二回‥‥三回だったかな?
‥‥まあ死んだも同然の身なんだ」
真美「そ、それはどういう‥‥」
俺「‥‥言葉通りの意味さ。隕石なめんなってこと」
そう、俺は生きてるんだ。
425 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 15:09:57.95 ID:tHjtShQs0
俺「ああー、終わり終わり。いつまでもこんなテンションじゃダメだ。
俺はもう寝るから、みんなによろしく言っておいてくれ」
そう言いながら俺はテントへ向かうため歩き出す。
真美「あ、あの!」
俺「うん?」
真美「‥‥お、おやすみなさい!」
俺「ああ、よい夢を」
今日確信した。
守れるようになった。飛べるようになった。
失ってわかった。
この翼は失っちゃいけないものだ。
夜空を見上げる。幾千もの輝きがそこにあった。一筋の光が瞳に映る。
手を伸ばすも届かない。そのまま流れ星は夜へ消えて行った。
俺「アフリカの星々。俺が守って見せる」
伸ばした手を、力を込めて握った。
426 名前:隕石[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 15:12:20.15 ID:tHjtShQs0
………
……
…
真美「はぁ‥‥」
うまくお話できないなぁ‥‥どうしたんだろう私。
ライーサ「どうしたの?」
真美「うわぁ!」
ライーサ「何もそんなに驚かなくても‥‥」
真美「す、すみませんです」
完全に油断してた。
戦場よりも心臓がバクバクいってるよ‥‥
ライーサ「‥‥がんばれ」
真美「え?」
ライーサ「なんでもない。さ、もどろう」
最終更新:2013年03月30日 01:08