~俺の部屋~


リーネ「これでいいですか?」

俺「・・・すまないな・・・あの金髪の仕事を押しつけて」

リーネ「いえいえ大丈夫です!」

俺「それと・・・あの風呂場での件と・・・」

リーネ「いえ!とても気持ち良かったです!それにマッサージまでしてもらって///////」

俺「気にするな・・・罰ゲームだからな・・・」


リーネ「で・・・でも、私は何も・・・」

俺「お前も明日に備えて早く寝ろ」

リーネ「・・・」

俺「どうした?」

リーネ「は、はい!」


リーネ「本当に今日はありがとうございました」

ガチャ、バタン


俺「・・・はぁ・・・」


俺(明日・・・明日になれば・・・アイツかどうか解かる・・・)




  ~ブリーフィングルーム~


ミーナ「陸戦機型ネウロイ撃墜のため、フォーメーションを変えます」

ミーナ「俺中佐、坂本少佐、バルクホルン大尉、シャーリー大尉、ハルトマン中尉、ルッキーニ少尉です」
   「残りの人は私と基地で待機です」


ミーナ「俺さんの僚機には・・・そうね・・・」

トゥルーデ「私がつこう」

俺「断る」

トゥルーデ「何だと!?」

俺(なんでベテランのお前が俺の僚機につく必要がある・・・)

トゥルーデ「どういうことだ・・・俺!」

俺「お前ほどの実力の持ち主が僚機になるのは役不足だと言ってるんだ」

トゥルーデ「・・・」

俺「お前の飛行能力は俺なんかより上だ。それはお前でも解かってることだろう?」

坂本(流石・・・だな)


ミーナ「陣頭指揮は俺さん。お願いします」

坂本「では前衛に俺中佐、バルクホルン。後衛にシャーリー、ルッキーニ。ハルトマンは私とのペアでいくぞ」

一同「了解!」


  ~森上空~


坂本「くそ・・・ネウロイはどこにいる?」

俺「俺が探す。ちょっとの間黙っていろ」


ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥ~・・・・

エーリカ(?・・・風向きが・・・)

俺「金髪。お前の後方北に300メートル。頭を狙ってるぞ」

エーリカ「え?」

俺「シールドをはれ!」

エーリカは振り向き、半信半疑の状態でシールドをはる
その時、トンカチを鉄に叩きつけるような音と共にシールドにビームが集中する

エーリカ「ギリギリセーフ・・・」

坂本「森に隠れているとは厄介だな・・・」

シャーリー「どこからビームが飛んでくるかもわからないぞ?」


俺「俺がアイツを燻りだす。そこを狙え」

静かに愛刀が俺の手中に収まる

俺「・・・『スコール』

ザアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!


シャーリー「うおっ!急に雨が降りだしたな・・・」

ルッキーニ「やはー!きーもち~!」

俺「・・・そこか」ブォン!

トゥルーデ「おい、一人で突っ込むな!」ブォン!

坂本「息の合わない奴らだな・・・」

エーリカ「ははは・・・」


俺(出てこい・・・貴様があの時街を襲った奴か見極めてやる・・・)

俺「風よ・・・!」

風をコントロールし、周りの木々をざわつかせ始める

俺「・・・『ウィンドブロウ』

俺は風に当たった異形の固い物資の腹下に風を溜め、一気に炸裂させて上にうちあげる


ネウロイ「キュリリリイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!」

トゥルーデ「出た!」

俺(違う・・・コイツじゃない)


ネウロイはところ構わずビームを打ち出す

ルッキーニ「あったらないよ~!」

エーリカ「こっちこっち~」

坂本「コアは・・・奴の中心だ!」キュイイイイン

トゥルーデ「うおおおおおおおおおおおおおお!!!」

二丁の銃器で空に舞い上がってるネウロイを翻弄しつつ、コアを狙う
そこに高火力の烈風斬が決まり、徐々に追いつめる
しかし、撃墜するまでに至らず、ネウロイはまた地上に隠れる


俺(ちゃんと仕留めろよ・・・)

シャーリー「滞空時間が短すぎるなぁ・・・」

エーリカ「俺~、もうちょっと上にあげてよ~」

俺「もう無理だ」

坂本「今ので警戒されただろうからな・・・今のように上手くはいかないだろう」

ルッキーニ「うじゅ~・・・思いっきり撃たないとつまんなーい!」

トゥルーデ「こうなったら素で攻めるしかないな・・・!」ブォン!

俺(・・・めんどくさいことをするのは主義じゃないんだがな・・・!)ブォン!

坂本「おい、二人とも!」


俺は地上から放たれるビームを刀で弾きつつ、元に近づく
バルクホルンはシールドを駆使し、接近する

俺(お前はお呼びじゃないんだ・・・!)

俺はネウロイの真上から刀で足を切り落とし、バランスを崩させる
負けずとバルクホルンも銃を乱射し、足を破壊する

ネウロイは残った足で再び森の中に逃げ込み、ビームを乱射する

俺「おかしいな・・・」

トゥルーデ「あぁ・・・」

坂本『どうした二人とも』

俺「隠れながら戦うならこんなにもビームを撃つ必要はないはず」

トゥルーデ「これでは自分の居場所を知らしめているようなものだ・・・」

俺(何が・・・したいんだ・・・?)

ビシュウ!ビシュウ!


俺「チッ!」

森深くから放たれたビームを体を捻りながら寸前の所でかわす

俺「このままじゃ俺たちの方が先にまいる・・・さっさと撃破して帰るぞ!」

一同「了解!」


エーリカ「シュトゥルム~!!!」

周囲の風を巻き込み、ネウロイに向かって突撃する
危険を察知したネウロイは、エーリカに砲を向ける

エーリカ「俺!」

俺(インカムつけてるんだからあんまりでかい声出すな・・・鬱陶しい)

気だるそうに俺は刀で砲を切り捨てる
その切り落とした砲ごとまとめて嵐のような一撃がネウロイを貫く
一瞬コアが一瞬顔を出すが直ぐに再生する装甲に隠れてしまった

俺(あいつ・・・風を扱う固有魔法をもってたのか・・・)

シャーリー「味方の分析なんてしてる場合かよ!」ドドドドド

俺(心を読むな)

今度は逆袈裟斬りでネウロイの足を切断する
ネウロイは苦しむような鳴き声を出し、その場に沈む

俺(一応・・・確認しておくか・・・)
 「聞こえるかルッキーニ」

ルッキーニ『うじゅ?』

俺「お前に頼まれてほしいことがある」


俺「ルッキーニ、頼んだぞ」

ルッキーニ「う、うんわかった」

俺(降水域を拡大・・・10キロに・・・)

ザアアアアアアアアアアアアアア!!!

俺(まだだ・・・20キロ・・・30キロ・・・40・・・)


ネウロイ「」ピクッ

トゥルーデ「? どうした?急に動きが・・・」

ネウロイ「・・・」

坂本「今だ!烈風斬!!!」

ズガアアアアアアアアアアアアアアアン!!!

坂本「なっ!飛んだだと!?」

シャーリー「どうなってるんだ!?」


ルッキーニ「俺!ネウロイが飛んでくるよ!」

俺(やはりただの陸戦機型ではなかったか・・・)
 「もう少しだけ待ってくれ・・・」

ネウロイ「キュリイイイイイイイイイイイイイイ!!!」

ルッキーニ「俺に近づかないでよ!」ズガガガガ

俺(50・・・60・・・・・・見つけた!)


俺「イエーガー!ルッキーニ!坂本!金髪!南に65キロ行ったところにネウロイがいる!」

シャーリー『何!?』

ルッキーニ「? どうやって調べたの?」

坂本『本当か!?』

エーリカ『成程ね~』

俺「俺とそこのツインテールとで撃墜に向かう!お前らにこのネウロイは任せる!」

坂本『わかりました!』


俺「いくぞツインテール」

トゥルーデ「ツインテールじゃない!ゲルトルート・バルクホルンだ!」


ネウロイ「キュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!」バッ

俺「邪魔するな・・・」


俺「中位水撃『ソルドスコール』


ザクッ・・・ザクザクザク!

俺「『凝固』・・・」パキパキパキ・・・

トゥルーデ(雨で作った剣を敵に刺し、気温を急激に下げて凍らせた・・・?)

俺「動きは鈍くしておいた。後は任せたぞ・・・!」ブォン!


ルッキーニ「かっちょいー!ねぇねぇシャーリー!あれ見てよ!剣がたくさん刺さってるよ!」

シャーリー「雨をあんな風に扱えるなんてな・・・」

坂本「いくぞ皆!私達でこの空を守るんだ!」

一同「了解!」











俺「はぁ・・・はぁ・・・げほっ!がほっ!」

トゥルーデ「お、おい大丈夫か?」

俺「大丈・・・げほっ!げほっ!」

トゥルーデ「おい俺!」

俺「げほっ!げほっ!げほっ!」ビチャビチャ

トゥルーデ「吐血!?」

俺「心配・・・するな・・・」

トゥルーデ「・・・」

俺(たかが中位の魔法でこの様じゃ・・・上位以上の魔法なんて使ったら・・・)

トゥルーデ「・・・お前は何を隠している?」

俺「・・・・・・何も」

トゥルーデ「嘘をつくな!」

俺「・・・見えたぞ・・・敵だ」

トゥルーデ「貴様!」

俺「今は話している暇はない・・・聞きたいことがあるなら後で聞け」

トゥルーデ「・・・」ギリッ



ネウロイ「キュリリリイイイイイイイイイイイイイ!」

俺(やはり向こうは陽動でこっちの方が本命か・・・)

トゥルーデ「こっちのネウロイがロマーニャに密かに進撃していたのか・・・」

俺「一気に行くぞ・・・!」

トゥルーデ「あぁ!」


ビシュシュシュシュ!!

俺(速い・・・!)

多数のビームが二人を覆うように襲い続ける

トゥルーデ「多・・・すぎる!」

俺(・・・まずいな)

ヒュィィィィィ・・・

俺「ツインテール!ストライカーが狙われてるぞ!」

トゥルーデ(弾幕が多すぎて・・・見えない・・・!)

俺「くそっ!」

ギュオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!


集束された細いビームがバルクホルンのストライカー目掛けて発射される
バルクホルンはシールドをはるが一点集中されたビームが押し負けるわけもなく簡単につら抜かれる

トゥルーデ「なっ!」

俺(コンマ一秒俺の方が速い・・・!)

ビームより俺の手がバルクホルンの肩を押した方が速く届き
ギリギリストライカーを掠める結果になった

だが掠めただけとはいえ、ストライカーのダメージは大きく、コントロールが効かなくなる


ヒュゥウウウウウウウウウウウウウウウウウ~~~~

トゥルーデ「わあああああああああああああああっっっ!!!!」

俺(間に合え・・・・・・!)


エーリカ「トゥルーデ!トゥルーデ!!!」

坂本「バルクホルン!応答しろ!」


トゥルーデ『私は大丈夫だ・・・それより俺が・・・』

エーリカ「俺がどうしたの!?」

俺『気にするな・・・なんでも・・・ない』

トゥルーデ『強がるな。落下した時に肩が下敷きになったんだ。ただの傷で済まされるものか』

俺『・・・かすり傷だ』

トゥルーデ『無理をするな!』ガッ

俺『っ・・・!』

トゥルーデ『脱臼してるな・・・』

俺『関係ない・・・左腕がある・・・』

トゥルーデ『貴様・・・!』


トゥルーデ「そんなに無理をして誰かが喜ぶとでも思っているのか!」

俺「・・・俺一人が無理をして誰かが幸せになるなら・・・それだけで十分だ・・・」

エーリカ『そんなこと・・・言わないでよ・・・』

俺「・・・」

エーリカ『私達は・・・もう家族なんだよ?この部隊にだって君を大切に思っている人がいる・・・』
    『君が傷つくだけで・・・悲しむ人も・・・たくさんいるんだよ・・・?』

トゥルーデ「ハルトマン・・・」

俺(・・・泣いて・・・いるのか・・・?)

エーリカ『お願い・・・無理をしないで・・・!』


俺「・・・・・・ツインテール・・・力を貸せ」

俺「幸か不幸か、俺もその家族というやつの一員らしい・・・」
 「男が家族を守るのは半扶桑男児として当然のことだ・・・」

俺「だが今の俺にはアイツを一人で倒せるほどの力は残っていない」

トゥルーデ「・・・」

俺「お前の力が必要なんだ・・・頼む・・・」

トゥルーデ「・・・ふっ・・・了解した!俺中佐!」


俺(誰も傷つけない・・・傷つく人を見るのはもうたくさんだ・・・!)


俺「いくぞ・・・」

トゥルーデ「あぁ・・・!」












ネウロイ「・・・」ブゥゥゥゥン・・・


俺(探しているな・・・)

トゥルーデ「どうしてあのネウロイはロマーニャに進撃しない?」

俺「一番の目的が違うんだろう・・・おそらくロマーニャへの進撃はおまけのようなものだ」

トゥルーデ「おまけ?私達をここで倒すことに何か意味があるのか?」

俺(知るかそんなこと・・・)

トゥルーデ「それでどうする気だ?」

俺「俺がアイツを引き付ける・・・」

トゥルーデ「大丈夫なのか?」

俺「任せておけ・・・」


俺「もう魔力もほとんどない・・・チャンスは一回、一瞬だけだ」

トゥルーデ「わかってる」

俺「これはついでだ受け取れ」

トゥルーデ「?」

俺「『ハイウィンド』・・・」ヒィィィィィ・・・ン

トゥルーデ「なんだこの風の膜のようなものは・・・」

俺「風の防御膜のようなものだ。それが纏ってる間は身体能力の補助をしてくれる」

トゥルーデ「それはありがたいな」

俺「周りを霧で覆う。俺がアイツを地面に固定する。そこから一気に叩け。いいな?」

トゥルーデ「あぁ・・・だがお前はどうする?右腕は使えないだろう?」

俺「大丈夫だ・・・いけ」

トゥルーデ「無事を祈る」タッタッタ


ネウロイ「・・・」ブゥゥゥゥン・・・

俺(もう誰も失いたくはないんだ・・・)







ビシュシュシュシュシュ!

俺(やはり多い・・・)

ところ構わず乱射してくるビームを風を纏わせた足で巧みに避ける

ヒュィィィィィ・・・

ネウロイの装甲が赤く輝きを増していく


俺(チャンスはここにしかない・・・)ガチャン

長剣の柄頭についている紐を引っ張ると5メートル程に延びる
俺は風で増した脚力で近づき、紐で素早く縛り上げる

一呼吸。深く息を肺に詰める
そして痛めた右腕と共に左手を中心に一気に引きこむ

口の中に鉄の味が広がり、頭の中が白い靄に包まれたようにぼやけだす


いつもなら表情を変えず任務を遂行する俺だが、今回はいつもと違い目に苦痛が浮かび上がる

俺(くそったれぇ・・・!)

俺は後方の気圧を低くし、ネウロイを後方から押す形に風を生み出す
ネウロイの装甲も次第に軋みだし徐々に引っ張られていく

だがネウロイも負けずと霧で隠れている紐ののびている方向にビームを乱射する
ビームで霧が一瞬晴れるがそこに俺の姿はない

密度の異なる空気をより分け、光をいろんな方向に乱反射させ、自分の姿を隠していたのだ

当然ネウロイは理解できるわけがなく十分に溜めておいたビームも俺のいない霧の中へ発射する


瞬間。ネウロイは無防備になる

―――僅かな隙も見逃さん

ズドン!
背負い投げの要領でネウロイを地面にたたきつける
悲鳴に似た声が頭の中に響き渡り目まいを催す

俺「中位氷撃『アイシクルロック』

空から多量の大氷柱が落ちてきてネウロイを完璧に封じ込める
俺は静かにその場に膝を崩して倒れる




―――È Lei non ha bisogno di lottare ... istante 『抗うことはない・・・一瞬だ』





トゥルーデ「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

突如霧の中から飛び出した猛犬がネウロイの装甲を引き裂く

スガアアアアアアアアアアアアアアン!!!

金属が砕ける音と共に爆音が森の中に響き渡る
その瞬間ネウロイは動きを止め、静かに白き灰となって空に舞う

肩で息をしながら機銃の台尻から手を放す

トゥルーデ「はぁ・・・はぁ・・・!やった・・・倒した・・・倒したぞ俺!」

俺「・・・」ポタッポタッ・・・

トゥルーデ「・・・俺?・・・・・・おい俺・・・俺ぇぇええええ!!!」






  ~バルクホルンの軍事日記~


ゲルトルート・バルクホルン。大尉だ

今日は珍しく陸戦型ネウロイが出現した
だが、そのネウロイはただの陸戦型ではなかった
空と陸。両方で戦える新型・・・と言っても過言ではないな

しかもその新型を用意しておきながらそれを陽動に使うとは・・・

何故かロマーニャに進撃せず私と俺を狙ったり、なんというか・・・理解しがたいことが幾重にも重なり合っている

今まではこんなことはなかった・・・俺が配属されてからネウロイの動きが妙におかしい


俺についてもそうだ。アイツも何か隠している

どうやら徹底的に調べる必要があるようだな




  ~次回予告


ミーナ「・・・」

俺「調べたんだな・・・俺の体を・・・」


トゥルーデ「お前は・・・お前は何を背中にどれほどの重みを背負って戦っているんだ・・・!」


エイラ「? 何やってんだアイツ」

サーニャ「・・・綺麗な声・・・・・・」


俺「もう俺に係わらないでくれ・・・誰も傷つけたくないんだ・・・!」
最終更新:2013年03月30日 01:25