俺「ふぁぁ・・・今日は予定通りの時間に行けそう・・・」

俺「ん?ベンチに居るのは誰だろう・・・ウィッチの人かな」

?「……?」

俺「おはようございますー。朝から何を?」

?「・・・外の空気を吸いに来ただけだ」

俺「そ、そうですか・・・」

?「・・・・・・」

俺(勢いで隣に座ったのはともかく会話が進まないぞ・・・)

?「...食べるか?」スッ

俺「は、はい...ガムですか?」

?「嫌いか?」

俺「いえ・・・頂きます」パクッ

クチャクチャ...

俺「・・・あのー、お名前は一体...」

?「...ドミニカ・ジェンタイル。皆は大将と呼ぶ」

俺(大将?・・・階級なのか愛称なのか・・・)

俺「そうですか、大将・・・自分は俺です。よろしくお願いします」

ドミニカ「俺・・・扶桑か」

俺「まぁその辺りです」(一々生まれを説明するのは面倒だし良いや・・・)

ドミニカ「・・・訓練は?どこまでやったんだ?」

俺「えっと・・・一通りの射撃訓練は終わりました」

ドミニカ「ふむ・・・・・・」ジーッ

ドミニカ「早く飛べるようになると楽しいぞ」ガタッ

俺「そ、そうですか・・・」

ドミニカ「まぁ、無理しない程度に頑張れよ」スタスタ...

俺「はい...」(行っちゃった・・・)


フェル「俺、今日は空を飛ぶわよ!」

俺「・・・え?」

マルチナ「大丈夫だってー。空を飛んだらすぐに覚えるよ!」

俺(流石に厳しすぎるでしょ!?)

ルチアナ「あの、そう心配しなくても大丈夫です。最初はこの練習機で行うので・・・」

俺「・・・この2つの筒が付いたのがストライカーユニットなんです?」

フェル「そうよ。最新鋭の魔法の箒!、って所ねー」

フェル「でもコレは練習機だから二つの筒なのよ。本当は1つの筒が2つで1セット。覚えた?」

俺「分かりました。乗り方は?」

マルチナ「その筒に裸足になって脚を入れて魔法力をつぎ込むだけだよー」

俺「な、なるほど・・・」

フェル「今回は俺は何もしなくていいわ。私達がアシストして飛ばすから」

フェル「...で、誰が良い?」

俺「・・・誰とは?」

フェル「一緒に飛ぶ人よ。私達の中から一人選びなさい」

マルチナ「俺ー!一緒に飛ぼう?」

ルチアナ「あの・・・よろしくお願いします」

俺(誰を選ぶと言われても・・・うーん・・・)


俺「・・・ではフェル隊長で」

フェル「なら私が俺の初めての相手って事ねー」

俺「その言い方はどうかと...」

マルチナ「ちぇー。僕も一緒に飛びたかったなー・・・」

ルチアナ「ティナは流石に身長差が大きいなら無理じゃ・・・」

マルチナ「むー...」ムスムス

俺「えっと・・・裸足で脚を突っ込めば良いんですよね」(中の空間はどうなっているんだ・・・?)

フェル「ええそうよ・・・っと」

ギュッ...

俺「た、隊長!?どうして手を回しているんです!?」

フェル「こうでもしないと危ないからよ?・・・ふふっ、俺ったら照れてるのー?」ボソッ

俺「そ、そんな事は無いです!あまり膨らみも感じなイタッ!?」ゴツッ

フェル「うるさいわね!一言余計よまったく!...」ムスムス

フェル「さぁ、発進するわよ!」

俺「っていきなりですかっ!!――」


ブォォォォォォォ....


フェル「・・・ほら、すぐに上がったでしょ?...俺?」

俺「凄い・・・凄い・・・」

俺「海が真下にあるなんて・・・今本当に飛んでいる・・・!!」

フェル「フフフ・・・さぁ、もっと高度を上げていくわよー!」

俺「うわっ!...雲より高い・・・」

フェル「この辺りが限界ね。どう?空を飛んだ気分は?」

俺「・・・世界から離された感じですね」

フェル「今からここが貴方の世界よ。自分で飛べるようになればもっと楽しめるわ」

俺「・・・フェル隊長、今日はありがとうございます」

フェル「お礼なんて良いわよー。これからたっぷり働いてもらうんだから・・・」

フェル「さーて、慣らし終わった所で・・・っと!」

フェル「これから軽いマニューバを入れていくからしっかり耐えるのよ。良いわね?」

俺「え?マニューバって何なんで.....


......


俺「……」グッタリ

ルチアナ「俺さん大丈夫ですか!?」

マルチナ「大丈夫ー?」

フェル「今から陸戦ウィッチになる?」

俺「....いえ、慣れていなかったので・・・大丈夫です。何とか慣れてみます」

フェル「まぁ今日はゆっくり休むのよ。明日からは本格的に訓練を行うから」

フェル「俺ならすぐ、自由に空を飛べるようになると思うわ・・・」

俺(自由に空を飛ぶ・・・か。良い響きだな)


竹井「・・・? こんな朝早くから誰かしら...」

俺「いっちに、いっちに、いっちに・・・」ダッダッダッ

竹井「俺くん、ジョギングでもしているの?」

俺「あ、竹井大尉・・・おはようございますー。今日も飛行訓練があるので準備運動をしていました」

竹井「フェルナンディアさんに言われたから?」

俺「いえ、自主練習です。飛行の前に慣らしておこうかなと・・・」

竹井(結構熱心なのね・・・良い事だわ)

竹井「今日はどんな訓練をするの?」

俺「全然聞いていません。昨日は飛行中における射撃訓練だったのでその続きでは無いでしょうか」

竹井「そうなの・・・頑張ってね。俺さん」

俺「はい!では行ってきます!」タッタッタッ

竹井(フェルナンディアさんなら次の訓練はきっと・・・)


俺「模擬戦!?本当に撃ち合うんですか!?」

フェル「ええそう・・・別に実弾で撃ち合う訳じゃ無いわよー。ペイント弾を使うの」

俺「当たったら痛いですよねコレ...」

マルチナ「ちょっとは痛いけどそこまでじゃないよ。当たらない方が良いけどねー」

俺「分かりましたが・・・流石に勝ち目なんて無いですよ?多分この基地の誰よりも弱いでしょうし・・・」

フェル「腕前拝見くらいの意味しかないから、そこんところは難しく考えなくても良いわ」

フェル「今回の相手も私達の中から...」


?「私が相手をしよう」


俺「ドミニカ大将!?」

ドミニカ「ん?駄目か?」

フェル「いや、別に良いけど・・・」

俺「待ってください。彼女はかなり強いんじゃないですか?」ボソボソ

ルチアナ「はい。格闘戦では多分基地内でもトップクラスの強さかと・・・」ボソボソ

俺「・・・フェル隊長ー」

フェル「良いじゃない別にー。向こうから闘いたいって言ってるのよ?」

俺「...大将はどうして自分と闘いたいと思ったのですか?」

ドミニカ「・・・気分だ」カチャカチャ

俺(あ、コレ確実にやる気満々だな・・・)

フェル「男ならここでカッコイイ所を見せるのよ!もし勝ったらご褒美をあげるわ!」

俺「ならバスタオルをお願いします。ペイントまみれになっているので」

俺「では・・・大将。頑張ります」

ドミニカ「腕前拝見だ、俺」


ジェーン「あれ?大将がどこ行ったか皆さん知りませんか?」

フェル「ドミニカの事?今空に上がっているわよ~」

ジェーン「え・・・もしかして模擬戦をしているんですか!?それにあの相手は...」

マルチナ「俺も結構頑張ってるよねー。大将相手にしてアレだけ頑張ってるんだもん」

ルチアナ「でも・・・ドミニカさんが手加減している可能性もあります」

ジェーン「・・・・・・それは無いと思います」

フェル「? それってどういう意味?」

ジェーン「・・・大将は結構、本気で戦っているように見えます」



ドミニカ「・・・中々良い回避機動だ」ダダダダッ!

ドミニカ(すぐに終わると思っていたが・・・)

俺「やっぱり強いですね、大将!」ダダダッ!

ドミニカ(どうして弾が当たらない・・・?)

俺「連射力も装弾数も負けている以上、距離を詰めるのは自殺行為...っ!」ダダダッ

ドミニカ「・・・甘いな」ダダダダダダッ...

ヒュンヒュンヒュン...

俺「ギリギリ回避出来たか...」

ドミニカ(どうして・・・弾が避けている?いや、弾道には何も変わりない・・・)

俺「一度距離を離して態勢を立て直すしかない・・・ッ!」ダダダッ!

ドミニカ「くっ・・・」パスッパスッ

ドミニカ(回避したのに向こうの弾が掠って・・・何が起きているんだ?)

ドミニカ「なら...」ポイッ

俺「M1919を捨てた!?」

ドミニカ「当たる距離まで近づく...」カチャッ

俺(マズイ・・・トンプソンだとこっちよりも軽い。このままだと追いつかれる...!)

俺「もっと早く・・・魔法力全開!」キィィィィン!

ドミニカ「あと70m...60...」カチャッ

俺(このまま追いつかれるのなら・・・反転して弾を撃ち込む!)クルッ

ドミニカ「...チェックメイト」カチッ


ダァンッ!......


ジェーン「大将!!....?」

マルチナ「どっちが勝ったの・・・?」

フェル「...俺の方に被弾は?」

ルチアナ「ここからでは確認が難しいですね・・・二人で一緒に飛んでいるようですが」

ドミニカ『こちらドミニカ・・・ジェーンは居るか?』

ジェーン「はい!」

ドミニカ『帰ったら上着を洗ってくれ。一発食らったからな』

ジェーン「わ、分かりました大将!」

マルチナ「もしかして・・・本当に俺が勝ったの?」

ドミニカ『そうだ。私の負けだ』

フェル「俺はどうなったの!?さっきから何も聞こえないけど...」

ドミニカ『今は気絶している。どうやら魔法力を使い過ぎたようだ』

フェル「気絶って・・・なんで模擬戦で無茶しているのよ。先が思いやられるわ・・・」ハァ

ルチアナ「どうしましょう?俺さんの為に何か飲み物でも持って来ましょうか?」

フェル「そうね、お願い・・・まぁ勝った事は褒めてあげないとね」フフッ


ドミニカ「・・・・・・」トボトボ

?「どうして撃てなかったの?」

ドミニカ「...フェデリカか。見ていたんだな」

フェデリカ「事務処理の息抜きに見させてもらったわ」

フェデリカ「あの時貴方は彼よりも早く構えて早く引き金を引けた。でも撃たれたのは貴方だけ」

ドミニカ「・・・コレだ」ポイッ

フェデリカ「...45口径?」

ドミニカ「不発弾だ。あの時引き金は先に引けた。だが弾は出なかった」

フェデリカ「運が悪かったのね・・・」コロコロ

ドミニカ「それは違う。アイツの運が良かった。それだけさ...」

フェデリカ「・・・今ガバメントは持ってる?」

ドミニカ「・・・ん」パシッ

フェデリカ「装填しってと・・・」カチャカチャ

フェデリカ「コレは不発、そう言ったわね?」カチッ


ダァンッ!


俺「ん・・・今銃声が・・・」

フェル「はぁーやっと起きたわね~。何時間寝てるのよまったく・・・」

俺「あれ、模擬戦は?」

フェル「俺が勝ったのよ。覚えてないの?」

俺「はい、最後に反転して引き金を引くまでしか覚えていなくて・・・」

フェル「まぁ良いわ・・・初めてなのによくやったわね。俺」

俺「え?本当に本当にドミニカ大将に勝ったんです?...って隊長!?」

チュッ...

俺(頬にキスとか初めてなんですけど!?)アワワワ

フェル「・・・ふふっ。これは今回のご褒美。これからも我が隊の為に頑張るのよ~?」

俺「は、はい!!//」


俺(でも・・・どうしてあんなに上手く行ったんだろう・・・)
最終更新:2013年03月30日 01:34