06:00(z)、501JFW基地ウィッチ隊舎、休憩室。
 起床ラッパとともに、俺達は飛び起きた。
 布団を畳み、部屋着から制服に着替え、洗面を済ませて食堂に向かった。


 06:20(z)、食堂。
 操縦俺「おぉぉはようございまぁぁぁすっ!」
 整備俺「っざいまぁぁぁーすっ!」

 ありったけの声を張り上げ、食堂にご入場。
 先に来ていたウィッチ達が、みな、こちらを振り返った。
 あーあー、ペリーヌなんか箸を落としちゃった。

 芳佳「おはようございます。整備俺さん、操縦俺さん」
 リーネ「おはようございます」
 整備俺「ん。まいどー」
 操縦俺「今日の朝メシも、2人が作ったんですか?」
 芳佳「はい。とっても体にいい、扶桑食ですよ」
 整備俺「そりゃ良いや」

 食堂に居たのは、芳佳とリーネ、ペリーヌと、シャーリーとルッキーニ。
 そして、初めて見る顔が一人。
 無造作に伸ばした雪色の髪が特徴的な女の子だった。

 女の子「朝からうるさいナー。誰だヨ、オマエらは?」
 追記。
 喋り方もずいぶん特徴的だ。何と云うか、気怠そうな、棒読み調? 

 芳佳「扶桑からやってきた記者さんですよ。ほら、サーニャさんが保護してくれた」
 女の子「ああ。その2人か。それで、サーニャには何もしてないだろうナ?!」
 整備俺「んな事する訳ないでしょう。俺は整備俺少尉、本職は航空機整備です」
 操縦俺「俺は操縦俺士官候補生、本職は輸送機のパイロットをやってます」
 エイラ「エイラ・イルマタル・ユーティライネン少尉ダ」

 少尉か。整備俺と同じ階級だ。
 ほんの少しだけ、整備俺がこの不思議ちゃんに親近感を感じたのは秘密だ。

 エイラ「サーニャは誰にも渡さないからナ」
 整備俺「へいへい」
 操縦俺「でも、本当にいい人でしたね」
 エイラ「ダロダロ! ミヤフジー、ご馳走サマ。じゃあナ」
 芳佳「あ、これ、サーニャさんに」
 エイラ「あんがとナー」

 エイラは、芳佳から弁当箱を受け取り、食堂から出て行った。
 操縦俺「(やっぱり、サーニャさんの所に行くのか?)」
 整備俺「(まあ、そうだろうな)」

 サーニャは夜間哨戒を終えて仮眠中。
 ちなみに、エーリカは寝起きが悪いため、朝はあまり食堂に来ないらしい。
 そのため、厳格なバルクホルンから、よくしばかれているんだとか。

 操縦俺「ごちそうさまでした。片付け、俺も手伝いますよ」
 てきぱきと洗い物をする操縦俺。
 整備俺「ん。あ、俺も、食い終わったら……」
 整備俺が食い終わった頃には、整備俺は既に一仕事終えて一服していた。
 整備俺「(操縦俺さん、仕事早ええよ…)」

 少し遅れて、バルクホルンと坂本がやってきた。
 芳佳から聞いたのだが、坂本は自主訓練の後に一風呂浴びてから朝メシに来るのが日課だとか。
 だが、バルクホルンはいつも早めに朝メシを済ませるので、この2人が一緒に来るのは珍しいらしい。

 坂本「おはよう!」
 俺達「おはようございます」
 坂本「おお、丁度よかった、整備俺と操縦俺。ミーナ隊長が面接してくれるそうだ。
   ここだけの話、ミーナはお前達に興味を持っているようだ。上手くやるんだぞ」
 バルクホルン「少佐はそう言っているが、私は貴様らのことを認めたわけじゃないからな」
 坂本「まあ、そう突っかかるな。面接の時間は追って示す」
 整備俺「了解です」

 整備俺「(あれま)」
 隊長が?
 なんだか、どヤベえことになっちまったみたいだ。

 ――ここの隊長というのは、どんな人なんだろう。
 昔の上司みたいに『あるべき論』に凝り固まった人じゃなけりゃいいんだが。
 (そういう上司のほうが、表面だけ繕って取り入るのは簡単だが、
  原理原則に囚われるあまり、現場が回らなくなってしまうことが往々にしてある)

 整備俺「さて、採用試験の最終面接だ。働き口をゲット出来るかどうか、上手くやってみせよう」
 操縦俺「そうですね」
 整備俺「んじゃ、準備でもしますか。いったん部屋に戻りましょう」

 という訳で、俺達は、居室に戻って作戦を考えることにした。
最終更新:2013年03月30日 01:58