第一話「召集令状」











  • 1945年5月-

  • ミーナの執務室-

ミーナ「美緒、ちょっと話いいかしら?」

坂本「ん?なんだ、ミーナ」

ミーナ「医務室のアレッシア・コルチさんが今度結婚するみたいで、退役するみたいなの」

坂本「では、替わりの医師はどうするんだ?」

ミーナ「それが…スオムスにいる医師が来ることになってるんだけど…これを見て…」

坂本「どれどれ…」



名前:俺      性別:男  

年齢:22歳

スオムスにて医療活動中
しかし、医師免許を持っておらず正式な医師としては認められていない
主に内科が専門            
時には手術も行うが、今までに失敗したケースは一度も無い

性格:普段は無気力であるが、医療活動になると凄まじい集中力を見せる
   趣味等などはない



坂本「男じゃないか!!それに、こんな怪しい医師を迎えるわけにはいかん!!」

ミーナ「でも、世界的に医師が不足しているみたいで、候補者が彼しかいなかったのよ…」

坂本「だが…」

ミーナ「気持ちは分かるわ。でも、仕方が無いのよ…彼は一応、優秀みたいだし…」

坂本「うむむ…」





  •  スオムス -

俺「……zzz」

コンコン

俺「……ったく…朝っぱからなんなんだ?」

ガチャッ

俺「はい…救急ですか…それとも事件ですか…」

軍人「いえ、私はあなたを基地まで送るようにと命令され、来た者です」

俺 (軍人?)

 「…………俺の銃殺でもやるのかよ?」

軍人「私はそのような事は聞いておりません」

俺「…………行けばいいんだろ?」

軍人「はい」

俺「…………さっさと案内してくれ」

軍人「了解しました」

俺(本当に銃殺じゃないよな……医師免許持たずに治療したとかの罪で…)





  •  基地 -

軍人「例の人物をお連れした」

衛兵「お通り下さい!」

軍人「では、こちらの部屋にお入りください」

俺「………」

 (何が始まるんだ…)

俺が部屋に入ると、ひとりの将校らしき人がこちらを向いて立っていた

将校「君が俺だね」

俺「そうだ」

将校「君は正式な医者ではないが、腕は確かだ。そこでだ…」

  「こんど連合軍第501統合戦闘航空団の基地で働いて欲しい」

俺「……確か…501ってウィッチ達が活躍してる所じゃないか?…」

将校「その通りだ。その基地にいる軍医が退役するみたいでな…」

  「その替わりが君だ」

俺「ちょっと待て、俺じゃなくても他のやつがいるんじゃないか?」

将校「今は、医師が不足しているのだよ。だから、君のように医師免許を持っていない人にも声がかかるのだよ。それに君の腕は確かだからね」

俺「………給料はいくらだ?」

将校「金か?

俺「………いくらだ?」

将校「…不自由なことは一切させないほどの金は出す」

俺「…………わかった。いつから、行けばいいんだ?」

将校「今から501へ向かってもらう」

俺「え!?いくらなんでも早すぎるだろ!!」

将校「文句は無しだ。今、滑走路に輸送機が待機している。今すぐ、乗りたまえ」

俺「…了解……」





  •  輸送機 -

俺「…どうも…飛行機ってのは生きた心地がしない…」

副機長「俺さん、これ軽食です」

俺「どうも…って、サルミアッキじゃねぇか!!」

副機長「急な飛行だったもんで……」

俺「……しょうがねぇな……ぱくっ…」

 (相変わらず、凄い味だぜ……)

ーブリタニア上空ー

副機長「!! き、機長!!ネウロイです!!」

機長「なに!? どこだ!?」

2人が発見したときには、既にネウロイからビームが放たれていた

ヒュン ヒュン

機長「く、雲に隠れろっ!!」

副機長「了解!俺さん、揺れますよ!!」

俺「…勘弁してくれよっ!!」

輸送機は熟練したパイロットにより、ビームをかわしながら、素早く雲に隠れていった

しかし、ネウロイのビームは凄まじく、一筋の赤いビームが機を貫いた

機長「うがぁぁぁぁぁっ!!」バタッ

副機長「機長!!!」

俺「!!」

 俺「機長は……大丈夫だ、まだ死んでない。それに肩を貫いただけだ」

 俺「応急処置で何とかなる!!」

機長「うぅ……」

俺「しっかりしろ!死ぬような傷じゃない」

副機長「はぁはぁ……雲に逃げ込んだので…ネウロイから何とか逃げ切りました…」

俺「そのまま基地へ急いでくれ!はやく治療しなければ!」

副機長「…了解!」





  •  連合軍第501統合戦闘航空団 -

バルクホルン「ハルトマン!早く起きないか!!」

エーリカ「んん……あと720分……」

バルクホルン「そんなに待っていられるかっ!!」


サーニャ「すぅ………zzz…」

エイラ「………むにゃむにゃ……」


エーリカとバルクホルンはいつものように言い争いをしている

そして、エイラはサーニャと仲良く添い寝をしている

早朝にもかかわらず、ルッキーニは元気に木の上で虫取りをしていた

ルッキーニ「このムシかっちょいい?!!」

     「ん?なんか飛行機が飛んできた」

501のウィッチ達が徐々に起きはじめている時、煙を吹いた一機の輸送機が基地に降り立った

坂本「ん?あれは……」

坂本は昨夜、ミーナに話された無免許医師、俺のことを思い出していた
しかし、被弾している輸送機が目に入り、
俺医師についての考えはどこかに吹っ飛んだ

そして、被弾している輸送機の元へ駆け寄った

坂本が輸送機の元へたどり着くと同時に輸送機のタラップが降りた

俺「お、おい!医務室を案内してくれ!」

坂本「搭乗員が負傷したのか!?もしかして、ネウロイか!?」

俺「ネウロイはもういない!それより早く案内してくれ!」

坂本「う、うむ!了解した!!」

坂本は負傷した搭乗員を背負っている男を医務室に案内した

坂本「わ、悪いが今、医師がいないんだ!!我々では治療できない…」

俺「大丈夫。俺が手当てする」

坂本(…この男が……あの…医師か?…)

俺「……応急手当が良く効いたみたいだな…縫合を済ませば、大丈夫だな…」

機長「…うぅ……」

俺「麻酔は無いから、我慢しろ」

機長「!! くっ!!」

機長は苦痛を顔に浮かべ、悶絶している

暫くしてー

俺「……よし……終わったぞ」

機長「…う……」

坂本「…この搭乗員は助かったのか?」

俺「…助かりましたよ……」

坂本「…お前は……俺医師か?…」

俺「……そうだけど…?」

坂本「いや…特に用は無いが…」

坂本は無免許医師と聞かされて、ある程度容姿を想像していたが、
想像には反して温厚な顔をしていて、身なりも普通の医師と変わらなかった
そして、治療中には誰をも寄せ付けない雰囲気にただ圧倒されていた

俺「よし、機長。もう操縦は出来るはずだ」

坂本「や、休ませなくていいのか!?」

俺「心配ない」






  •  滑走路 -

俺「と、いう事でこいつは問題ない」

副機長「ありがとうございます。俺さん」

俺「治療して今は容態が安定している。基地に戻る際にまたネウロイに遭わないよう気をつけてくれよ」

副機長「了解です」

負傷した機長を機内に寝かせ、副機長は自軍基地へ帰還するために、輸送機を離陸させた

坂本「………」

俺「どうしたんです?」

坂本「いや、なんでもない。それより、よく来てくれた。俺医師には部屋を用意してある。」

俺「どうも。今日から世話になります。」

坂本「今晩のミーティングで俺医師を紹介する。それまで、部屋でゆっくりしてほしい」

俺「了解です」

坂本「………」

坂本は負傷者を治療しているときの俺医師の表情、態度と違う今の俺医師の差にただ驚いていた




  •  廊下 -

俺(……さっきの方はウィッチか?…まだ、子供じゃないか…)

俺は噂に聞いていたウィッチとの同じ姿に少し驚いていた

コツコツ コツコツ

ルッキーニ「んにゃ?あれ誰だろ?男の人みたいだけど」

シャーリー「本当だ…でも、見たことないな……この基地の整備士か?」

2人は向かいから歩いてくる男とすれ違う際に服装、顔などを相手に気づかれない程度に見た

ルッキーニ「ねぇねぇ、なんかお医者さんみたいだったね」

シャーリー「新しい医者かな?」

俺(この基地は子供ばかりだな……それに男ひとりも見かけないんだが…)

俺は教えられた部屋に向かって静かに歩いていった




  •  夜 ミーティング -

ミーナ「みなさん、今までお世話になった医務室のアレッシア・コルチさんが結婚で退役なさります」

宮藤「あの先生結婚するんですか!?」

リーネ「ちょっと意外かも…」

ミーナ「結婚することで、替わりの新しい医師が来ています。見かけた方もいるかもしれません。それでは、どうぞ」

ガチャッ

ミーティングルームの一つのドアがゆっくりと開き、白衣を着た男が入ってきた

ミーナ「こちらが替わりの医師の俺さんです」

俺「どうも」

ルッキーニ「あ?っ!!さっきの人だ?!!」

シャーリー「本当だ!」

エーリカ「そんなことより……」



      「「「「男の人?!!!?」」」」





つづく
最終更新:2014年09月27日 16:58