記憶の無い俺5
842 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 10:06:15.48 ID:VBGmTBWIP
――――ある日の朝
俺「さて、今日もいい朝だ」
俺「まだ5時か、随分早く目が覚めたな」
俺「朝の仕込みまでは大分余裕があるか……」
俺「そういや普段風呂掃除してるけどまだ入ったこと無かったな」
俺「ミーナ隊長はウィッチが使っていない時なら入ってもいいって言ってたけど」
俺「……この早朝なら誰もいないだろうし、ちょっと頭スッキリさせてこようかな」
843 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/06(水) 10:06:43.05 ID:S0JoQSCK0
フラグ!
844 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 10:18:05.77 ID:VBGmTBWIP
――――――風呂
カポーン
俺「うわー、すげー」
俺「おいおいこんな広い風呂の見たことないよ、記憶ないけど」
俺「……見とれてないでちょっと浸からせてもらおうかな」
俺「ふぅー」ザブーン
俺「朝風呂は気持ちいいなぁ」
俺「朝焼けも綺麗に見えるし、ここが最前線なんて信じられないな」
俺「~♪~♪~♪」(In the Navy)
ガラガラッ
俺「!?」
845 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 10:22:45.06 ID:VBGmTBWIP
坂本「おーい、俺ー、入ってるのかー」
俺「坂本少佐ですか?岩陰の方にいますのでちょっと待ってもらえればすぐに出ますよ」
坂本「ああ、そのままで構わんよ、できればこっちを見ないで貰えるとありがたいが」チャポン
俺(え?マジで?)
坂本「はぁ、やはり訓練の後は風呂に限るな……俺も朝から訓練か?」
俺「え?あ、ああ、まあそんな感じですね」(こ、この岩の向こうには……坂本少佐が……)フンスフンス
坂本「うむ、熱心で結構だ」
坂本「軍人たるもの、1に訓練2に訓練、3、4、5、6、7、8も訓練だからな」ハッハッハッ
俺「は、はぁ」(考えるな考えるな、邪なことは考えるな俺)
846 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 10:26:54.74 ID:VBGmTBWIP
坂本「記憶が無いとはいえさすが男子だな、宮藤とリーネにも見習ってもらわんとな」
俺「はあ、恐縮です」(素数を数えるんだ…1、2、3、5、7、11…あれ、1って素数だっけ)
坂本「記憶といえばどうだ、何か思い出したことはあるか?」
俺「いえ、残念ながらさっぱりと」(1って1だから素数……いや違う?)
坂本「そうか……上層部もあれから何も言ってこないからな、何を企んでいるのやら」
俺「そうですか、でも最近思うんです……記憶がなくても今の生活もいいなって」(13、17、19……)
坂本「ん?」
848 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 10:34:40.10 ID:VBGmTBWIP
俺「記憶がないのは仕方ないとして、これからどうするかって考えたときに、こうやって最前線で戦っている皆の為に
少しでも力になれているならそれも悪くないなと」(21、22、23、24……あれ、素数ってなんだっけ)フラフラ
坂本「一理あるな、過去にとらわれすぎて歩みを止めてもなにもならん」フッ
俺「俺には何もありません、だけど誰かのこれからを守る手伝いはできるんだって思ったら気が楽になりました」(そ、素数
……)
坂本「前線で戦うのは我々ウィッチの仕事だ、が、その健康を守るのはお前の役割だ」
俺(ああ、やばい、頭がボーっとしてきた)クラクラ
坂本「戦は兵糧から、とも言うからな……ある意味俺の仕事は最も重要な位置にあるのかもしれないぞ、はっはっは」
コンコン
849 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 10:41:28.66 ID:VBGmTBWIP
バルクホルン「失礼、坂本少佐」
坂本「どうした?」
バルクホルン「脱衣所に、おお、俺の服があるのだが、な、中の状況を把握させていただきたい」
坂本「心配するな、俺なら岩の向こうだ」
ガラガラッ
バルクホルン「しょ、少佐、いくらなんでも男子と同じ風呂に入るなど……ぶ、部隊の風紀というものをだな」///
坂本「すまない、早く汗を流したかったのでな、互いに見えない場所にいれば問題なかろう?」
バルクホルン「そ、そういう問題では」///
851 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 10:47:35.00 ID:VBGmTBWIP
坂本「別に一緒に入った訳ではなく俺が入っていた所に後から私が邪魔したんだが」
バルクホルン「え、ええい、俺!聞いているのか!お前もお前だ!何とか言ったらどうだ!」///
坂本「だそうだぞ、俺?聞いているのか?」
俺(……)
バルクホルン「都合がわるいとだんまりか!俺!みみ、見損なったぞ!」///
俺(……)
坂本「おい、返事くらいしてやれ、どうした」ソーッ
俺「」プカー
852 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 10:51:21.16 ID:VBGmTBWIP
――――医務室
坂本「気がついたか?」
俺「ん……あれ?」
坂本「ふぅ、まったくあの程度の風呂でのぼせるとは軟弱だぞ」
俺「ああ、俺風呂でのぼせて……」
坂本「まあいい、今日の朝食は宮藤とリーネが担当してる、あとでフォローしておけよ」
俺「あ、はい、ご迷惑をおかけします……」
坂本「では私は先に行くからな、気分が悪いならもう少し横になっておけ」
スタスタスタ
俺「……」
バルクホルン「……」
854 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 10:57:43.92 ID:VBGmTBWIP
俺「うわぁ!大尉!」
バルクホルン「……まったく人騒がせな」
俺「い、いつからそこに……」
バルクホルン「最初からだ」
俺「あ、そうですか」
バルクホルン「そもそもだ、少佐が来た時点で何故お前が風呂から上がらなかった」
俺「そ、それに関しては状況が」
バルクホルン「問答無用!貴様ももう少し風紀というものをだな」ガミガミ
俺('A`)
855 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 11:00:37.36 ID:VBGmTBWIP
――――
バルクホルン「いいか、わかったな!」
俺「りょ、了解しました」
バルクホルン「あ、あとだな……その……」
俺「?」
バルクホルン「い、いや、これは余談だから、そのまあ聞き流して貰ってもかまわないのだが」
俺「はぁ」
バルクホルン「タ……ル」
俺「樽?」
バルクホルン「タ、タオルはもっと大きいものを使え」///
スタスタスタ
俺「……え?どういうこと?」
857 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/06(水) 11:02:30.67 ID:zYXEC5zcO
見えた!ってか。
859 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 11:06:22.35 ID:VBGmTBWIP
――――――
俺「二人とも今朝は申し訳なかった……まさか風呂でのぼせて倒れるなんてみっともない」
宮藤「いいえ、気にしないでください」
リーネ「はい、久しぶりに私達もお料理ができて楽しかったですよ」
俺「お詫びといっちゃなんですが今夜はお二人の好きなものを何でもご用意しようかと」
ウゥゥゥ――――ン
俺「!?」
宮藤「敵襲!」
リーネ「ごめんなさい俺少佐!行ってきます!」
俺「気をつけて!!」
861 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 11:10:59.11 ID:VBGmTBWIP
――――――
ミーナ「美緒、見える?」
坂本「ああ、距離約10,000速度は遅いが……でかいな、全幅約100m、全長1200mといったところか」キィィィィィン
坂本「長筒型本体の周囲に鏡面状の板ような子機が多数浮遊している、速度は遅いがまっすぐこちらに向かってきているな
このまま直進すれば基地に到達するコースだ」
ミーナ「あら?あれは……」
ブロロロロロロロロ
坂本「ロマーニャの航空部隊か、随分と手が早いな」
ミーナ「彼らも焦ってるのよ」
坂本「我々も行くぞ、接近する!」
862 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 11:17:43.41 ID:VBGmTBWIP
――――
航空部隊隊長「エリアH2K1、ヘディング190、高度700、速度5.2ノット、目標なお南下中」
航空部隊隊長「プリーストよりウィザード各機、会敵予想時刻ネクスト04」
航空部隊「ウィザード了解」
ネウロイ(キュィィィィィィィィ)
坂本「気づかれたぞ、子機が動いた」キィィィィン
航空部隊「ウィザードよりプリースト、リクエストオーダー」
航空部隊隊長「ウィザード、クリアファイア」
航空部隊「ウィザード了解、クリアファイア」
863 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 11:22:34.66 ID:VBGmTBWIP
航空部隊隊長「コールサイン『ソーラレイ』コンタクト」
航空部隊隊長「ターゲットデッドアヘッド、ウィザード、キルソーラレイ」
航空部隊『ウィザード了解、キルソーラレイ』
ガガガガガガガガガガガガガガガガ
パリンパリンパリンパリンパリンパリンパリンパリンパリンパリンパリンパリン
シャーリー「お、お、なんだやるじゃないか!子機をどんどん落としてるぞ」
坂本「だめだ、あの程度の火力で本体まで落とせるわけがない」
ネウロイ(キュィィィィィィィィン)
坂本(なんだ?本体内部に高熱源反応?)
ネウロイ(キュィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン)
坂本「ッ!!まずい、来るぞ!エイラ!!」
エイラ「コッチダ!全員高度500マデ降リルンダ!!」
864 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 11:25:23.97 ID:VBGmTBWIP
バオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン
サーニャ「きゃあっ!」
宮藤「うわうわうわぁぁぁ」
ルッキーニ「ピャァァー!」
オォォォォ……ン
ミーナ「航空部隊が……一撃で消滅……」
シャーリー「うっそだろう、なんだありゃあ」
ペリーヌ「冗談きついですわよ!」
坂本「あの本体自身が砲身なのか……しかも」キィィィィィン
坂本「……コアはあの最深部だ」
866 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 11:29:21.61 ID:VBGmTBWIP
バルクホルン「まずいぞ!早くなんとかしないと、あんなもの基地に撃たれでもしたら!」
バルクホルン(俺……ッ!)
坂本「目標は周囲の子機を介して何らかのエネルギーを蒐集しているようだ」
坂本「正面を避けて接近し、まず子機を全機落とす、行くぞ!」
『了解!』
867 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 11:34:55.48 ID:VBGmTBWIP
――――
宮藤「うわぁ、おっきーい」
坂本「本体内部の熱源が上昇している、時間はあまりないぞ、急げ!」
シャーリー「要はこの板っ切れを片っ端から落としてやればいいんだな」
ミーナ「総員散開!子機を全て破壊せよ!」
ルッキーニ「イーヤッホーイ!!」ギュイーン
バララララララ パリンパリンパリンパリン
ガガガガガガガガパリンパリンパリンパリンパリンパリン
エーリカ「しっかし数が多いなー、いくつあるんだよ」
ミーナ「ざっと300というところかしら、子機自体も動きは少ないし耐久力も低いからなんとかなりそうね」
バルクホルン「さっさと落としきるぞ、まだ本体が残ってる」ギューーン
エーリカ「めんどくさぁーい」ギューーン
ガガガガガガガガ
パリンパリンパリンパリンパリンパリン
868 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 11:39:29.87 ID:VBGmTBWIP
――――
ミーナ「子機の全機撃墜を確認」
坂本「内部熱源の上昇も止まったな」
坂本「さて、問題はここからだ……コアは本体中央部にあるが」ヴゥゥゥン
坂本「はああああああああああ…………烈ッ風―――――――――ッ斬!!!!」
ズバァァァァァァァァン
ギィィン
坂本「はぁ、はぁ、この通り周囲の装甲が異常に強固なため外部から破壊は困難だ」
ペリーヌ「少佐の烈風斬ですら通用しないなんて……」
869 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 11:45:34.02 ID:VBGmTBWIP
宮藤「リーネちゃんの対装甲ライフルも駄目なの?」
リーネ「何度か試したけど全部はじかれちゃうの」
坂本「つまり、正面から内部に侵入して破壊しなければならないのだが……要は大砲の発射口から入り込んで奥の弾丸を
破壊するような作戦だ、子機を破壊したとはいえ残りのエネルギーで主砲をいつ撃つとも分からない」
坂本「複数人でシールドを重複させて展開すれば、撃たれたとしてもあるいは……」
ミーナ「正面からしか攻撃できなければ他に方法はなさそうね」
宮藤「私行きます!」
ミーナ「そうね、宮藤さんのシールドは必……なに?」
ネウロイ(ヴヴヴヴヴヴヴヴ)
874 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 13:07:15.97 ID:VBGmTBWIP
ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン
サーニャ「あっ、子機が」
エイラ「マタ出てきたゾ!」
ネウロイ(キュイイイイイイイイィィィィン)ゴゴォン
坂本「射角を下げた!まずい、基地を狙っているぞ!」
バルクホルン「ーッ!」ギューーーーン
ガシッ
バルクホルン「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」ゴゴゴゴ
エイラ「ムリダ、あんなもの持ち上がる訳ナイ!」
バルクホルン(あそこには、俺がいるんだ……やらせてなるものか!!)
875 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 13:20:44.38 ID:VBGmTBWIP
ネウロイ(キィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン)
坂本「全員手伝え!!」
バルクホルン「ッがあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」ゴゴォン
坂本「なにっ」
ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン
シャーリー「お、おいおいマジで持ち上げて砲撃を空へ逸らしたぞ」
ペリーヌ「じょ、常識外れですわ」
バルクホルン「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」
ミーナ「トゥルーデ!大丈夫!?」
坂本「恐らく次の砲撃までも時間がない!急ぐぞ!」
876 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 13:25:42.68 ID:VBGmTBWIP
――――基地、食堂
ゴゴォォン
ガタガタガタガタガタ
俺「?」トントントン
俺「地震……違うか」
ワーワー バタバタ
俺「なんだろう、やけに外が騒がしいな?」フキフキ
俺「ちょっと様子を見に行ってみるか」
878 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 13:30:56.29 ID:VBGmTBWIP
――――ハンガー
ワイワイ ガヤガヤ
俺「どうかしましたか?」
整備員1「お、俺少佐!危ないですから安全な場所へ避難されてくだせえ!」
俺「へ?」
整備員1「基地にネウロイが接近しています、先ほども上空へ砲撃が……」
ビュゴォォォォォォオォォォォォォォン
整備員1「うわっ!」
俺「な、なんだ!ビーム!?」
整備員1「まただ、大丈夫なのかよ俺たちゃ……」
俺(……なんて巨大なビームだ、あんなものを相手に彼女らは戦っているのか!?)
879 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 13:35:28.75 ID:VBGmTBWIP
整備員2「おおーい!ネウロイが見えたぞー!」
俺「……な、なんだあの大きさは」
整備員2「また撃って来るぞー!」
カッ
ビゴォォォォォォオォォォォォォォン
俺「クッ……」
俺(皆……)
880 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 13:42:06.29 ID:VBGmTBWIP
――――
バルクホルン「ぐっ……くくく……」キィィィン
ミーナ「トゥルーデ!もう限界よ!」
バルクホルン「私なら大丈夫だ!宮藤たちに……急いでくれと、伝えて、くれ!」キィィィン
ガガガガガガガガ パリンパリンパリンパリンパリンパリン
ガガガガガガガ パリンパリンパリンパリンパリン
エーリカ「子機の出現頻度も上がってるよ!これじゃ追いつかない!」
ペリーヌ「トネール!」
バリバリバリバリバリバリ パリンパリンパリンパリンパリンパリン
ペリーヌ「きりがありませんわ!宮藤さんたちは何をしてらっしゃるの!!」
881 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 13:46:06.68 ID:VBGmTBWIP
ビゴォォォォォォオォォォォォォォオオォォォォン
宮藤「うわああああああああああああああああっ」
リーネ「よしかちゃぁぁぁぁぁぁぁん」
エイラ「ウワー」
サーニャ「きゃぁぁぁぁぁ」
ルッキーニ「うじゃぁぁぁぁぁん」
シャーリー「くっ」
坂本「くそっ、やはり我々のシールドではこの主砲は防ぎきれないか……どうやっても砲身から押し出されてしまう」
坂本「砲撃感覚も短くなってきている、このままではこっちがもたない」
坂本(どうする……ッ)ギリッ
882 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 13:50:09.75 ID:VBGmTBWIP
――――ハンガー
整備員2「ウィッチも相当手を焼いてるようだな……本当に大丈夫なのか……」
ヴィーッ!ヴィーッ!ヴィーッ!
俺「この警報は……ッ」
整備員1「退避警報……基地を放棄するってのか!?」
整備員2「そんな馬鹿な、ウィッチ達でもあのネウロイは止められないのか」
整備班長「総員退避だァ――――!!ノロノロしてんじゃねェ-―――――ぞ!!!!!」
ワーワー バタバタバタバタ ニゲロォー
俺(退避だと……俺は……)
俺「」チラッ
タッタッタッタッタッ
俺(彼女達の為に出来ること……いや、それだけじゃない)
俺(俺自身が……)
ザッ
俺(Fiat G.50……借りるぞ)
883 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 13:55:42.68 ID:VBGmTBWIP
――――
ガロロロロロロロロロン
整備員1「ん?フィアットが動いてるぞ、誰だ?」
整備員2「あれは、俺少佐!?何やってるんだ!!」
ブロンブロンブロンブロンブロン
俺(……行くぞ!)
整備班長「待て」
俺(!?)
整備班長「お若い少佐さんよォ、お前ェさん一体ェ何をするつもりだい」
俺「どいてください」
884 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/06(水) 13:56:54.95 ID:hHiv2Ije0
整備班長がパトレイバーの榊のおやっさんに自動吹替えされるのは仕様ですか?
885 名前:記憶の無い俺 >>884何故バレた[] 投稿日:2010/10/06(水) 14:00:34.71 ID:VBGmTBWIP
整備班長「何をするつもりだい、と聞いてるんだ」
俺「彼女達の援護に行きます」
整備班長「……寝言言ってんじゃァねェ、そんなポンコツで飛んでったところで足手まといになるだけだ」
俺「敵の陽動くらいはできます」
整備班長「陽動どころじゃねェ、ネウロイにしてみりゃダックハントだ、やめておけ」
俺「だからといってこのまま黙っている訳には行きません!」
整備班長「その気持ちは汲み取るがなァ、わざわざ死にに行くような若ェ芽を見逃すほど俺ァ達観しちゃいねェんだよ」
俺「……」
整備班長「……」
ガロロロロ…ロロロロロ……
俺「何だ!?」
886 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/06(水) 14:03:18.55 ID:hHiv2Ije0
ってことはシゲさんも・・・・?
887 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 14:11:57.63 ID:VBGmTBWIP
整備班長「悪ィが動力を外させてもらったぜ」
整備員1「少佐ァ、簡便してください」ガシッ
整備員2「班長の命令なんで」ガシッ
俺「なっ、くそっ、離せ!!」
整備班長「全員退避だ」スッ
俺「やめろ、離せッ!俺はこのままじゃ駄目なんだ!今までずっと、守られてばかりで」
俺「何もない俺を受け入れてくれた彼女達に、こんな時に、何もできないまま逃げろだなんて」
俺「何も自分でしないままのうのうと……こんなんじゃどの面下げて!」
整備班長「チッ、聞き分けのねェ野郎だ……」ガシッ
整備員1「ちょっ、おやっさん!」
888 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 14:25:13.38 ID:VBGmTBWIP
整備班長「思い上がるんじゃねェぞ、戦うのはウィッチの仕事だ、俺達の仕事じゃねェ」
俺「……」
整備班長「クソ真面目も結構だがよ、手前ェの役目勘違いしてんじゃねェ、黙って逃げろ」
俺「承服できません」
整備班長「ッ!」
バキッ!
俺「……」キッ
整備員1(ちょ、おやっさん!いくら形だけとはいえ相手は少佐ですよ!)
整備班長「言いてェ事があるなら言っておけ」
俺「……俺にはなにもありません、俺の過去……歴史は空白なんです」
俺「俺にとってはこの場所が全て、ここで始まって全てが今に繋がっているんです、そしてきっとこれからも」
889 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 14:37:41.16 ID:VBGmTBWIP
整備班長「何の話だ」
俺「彼女達に守って貰うだけじゃない、彼女達の為に戦うだけじゃない」
俺「俺自身が俺の為に守りたいものの為に行かなければいけないんです」
整備班長「……それで死ぬ気か」
俺「そんなつもりはありません、ただ」
整備班長「何だ」
俺「……俺の命の使い方は」キィィィ
俺「俺が決めるッ!!」イィィィィィン!!!!
890 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/06(水) 14:40:41.31 ID:cmFMSjdA0
覚醒するのか・・・
891 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/06(水) 14:47:13.73 ID:qFbfgqcuP
中々面白い
892 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/06(水) 14:53:05.30 ID:S0JoQSCK0
覚醒はやっぱり王道で熱いですよ
893 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/06(水) 15:12:35.76 ID:S9WUQTHc0
MC.200じゃなくG.50なんか
894 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 15:34:00.46 ID:VBGmTBWIP
ブワッ
整備班長「なん……だと……」
整備員1「こ、こりゃァ、魔方陣……」
整備班長「お前ェ……」スッ
俺(この力……)
俺( )キッ
バッ タタタタタタタタタタタタ
整備員2「あっ、しまった!」
俺(零式艦上戦闘脚二二型甲……宮藤さん、借ります)
キィィィィィン ブォォォォォォォォン
俺(ストライカーに触った記憶もない、ウィッチだった記憶もない、戦闘に出た記憶もない)
俺(何も記憶はない、だけど、飛び方は……分かるッ!!)
俺「出るぞッ!」
895 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/06(水) 15:35:41.00 ID:Q1ITfqwcO
俺さんもパンツ丸出しなんですか?
896 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 15:38:23.45 ID:VBGmTBWIP
――――
バルクホルン「ぐっ……くく……」ギギギ
ミーナ「トゥルーデ、もういいわ」
バルクホルン「な、何ッ」
ミーナ「基地に総員退避命令を出したわ」
バルクホルン「なっ……正気か!ミーナ!」
ミーナ「別に基地を放棄するわけじゃないわ、まずは人命が第一でしょう」
バルクホルン「ああ、だがこいつに内陸を砲撃させるわけにもいかん……私なら大丈夫だ」キィィィィン
バルクホルン(俺は上手く逃げてくれているだろうか……)
ミーナ「ごめんなさいトゥルーデ、今美緒達が打開策を練っているから……」
バルクホルン「気にするな、まぁ早くしてくれると助かるのは事実だ、がなッ」ギリギリギリギリ
897 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 15:44:07.42 ID:VBGmTBWIP
――――
坂本「クッ、これも駄目か!」
宮藤「はあっ、はあっ、はあっ」
エイラ「どうすんダヨー、こいつもう手が付けられナイゾ」
サーニャ「もうみんな魔力も限界に近い……」
シャーリー「ペリーヌとハルトマンが子機をつぶしてくれているお陰でなんとかもっちゃいるが」
リーネ「はぁ、はぁ、それでも、すごい火力、はぁ」
坂本(あれだけ策を弄しても一向にコアへ辿り着けない……このままではジリ貧だ、くそっ)
ルッキーニ「うゅー、こいつもうヤダー!」
899 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 15:49:14.31 ID:VBGmTBWIP
――――
ペリーヌ「はぁ、も、もう何機落としたかわかりませんわ……」
エーリカ「あはは、コレ全部数えてたら私ら新記録どころの話じゃないね」
ペリーヌ「中尉はまだ随分余裕がおありですのね……」
エーリカ「そうでもないよ、もうつかれたー」グデー
エーリカ(!?)
ヒュンヒュンヒュンヒュン
ペリーヌ「また出てきましたわね」
エーリカ(いや、これは……今までと違う)
ヒュンヒュンヒュン
ピタッ
ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン
ペリーヌ「来ましたわね、全員まとめて……」パリパリ
エーリカ「だめだ、避けろ!ペリーヌ!」
901 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 16:02:43.26 ID:VBGmTBWIP
ペリーヌ「へ?」パリッ
ドゥンドゥンドゥンドゥン
エーリカ「ちっ」
キィィィィィン パキン!パキン!パキン!
パラパラ
ペリーヌ「じ、自爆……あ、ありがとうございます中尉」
エーリカ「シールドが間に合ってよかったよ」
エーリカ(やり方を変えてきた?何のために)
エーリカ(……まさか!)
902 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 16:09:56.98 ID:VBGmTBWIP
――――
ミーナ「何だか様子がおかしいわ」
バルクホルン「なんでもいい、そろそろ私もきついぞ……」キィィィィン
「――!!――!!」
ミーナ「?」
エーリカ「――!!――――ろ!!」
エーリカ「避けろー!ミーナ!トゥルーデ!!!」
ドゥン!ドゥン!
ミーナ「きゃあっ!」
バルクホルン「……ッッ!!」
ミーナ「っく……今の攻撃は……トゥルーデ?」
904 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 16:17:44.34 ID:VBGmTBWIP
バルクホルン「 」ヒュゥゥゥゥ
ミーナ・エーリカ「トゥルーデ!!!」
ペリーヌ「ああっ、もうとっくに魔力も体力も限界を超えていたんですわ!!」
ミーナ「間に合って!」ギューーーーーン
エーリカ「くっ、遠い!!」ギューーーーーン
ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン
ミーナ「子機がっ、邪魔を!!」
エーリカ「トゥルーデ-――――!!!」
キラッ
ヴゥゥゥゥゥゥン
ミーナ「えっ」
エーリカ「ウィッチ?」
905 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 16:19:05.95 ID:VBGmTBWIP
俺「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
俺「大尉―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――ッッ!!!」
ガシッ
俺「はぁっ、はぁっ、はぁっ、間に合った……」
バルクホルン「」グッタリ
坂本「なっ……俺か!?」
宮藤「えええええええええええええ」
リーネ「嘘っ……!」
ミーナ「俺少佐……ウィッチ……?」
906 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 16:21:58.14 ID:VBGmTBWIP
俺「大尉!大尉!」
バルクホルン「」クタッ
俺「……」
ネウロイ(キュイイイイイ)
俺「お前が」ギリッ
ネウロイ(キュイイイイイイ)
ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン
エイラ「マタ子機が出てきたゾ、俺の方に向かってる!」
俺「お前が……やったんだな」キッ
キィィィィィン
908 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 16:23:12.21 ID:VBGmTBWIP
エーリカ「俺っ!」
俺「お前がやったのかと、聞いているんだ―――――――――――――――――――――ッッ!!!」
ガォン!!!
ボボボボボボボンッ
サーニャ「すごい……片腕で子機を薙ぎ払った」
俺「よくも……よくも大尉を……!!」ギィィィィィィィン
坂本(右腕に魔力が集中している……なんて圧縮力だ、これは……)
坂本「総員離れろ!巻き込まれるぞ!!」
俺「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」キィィィィィン
909 名前:記憶の無い俺[] 投稿日:2010/10/06(水) 16:25:31.32 ID:VBGmTBWIP
俺「砕け散れええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!」カッ!!
ガォン!!ドゴン!!パキン!!
ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!
キラキラキラ
宮藤「すごい……」
シャーリー「な、何が起こったんだ……」
坂本「わからん……だが」
ミーナ「ネウロイの消滅を確認……」
俺「大、尉……」フラッ
ヒューン
エーリカ「俺―ッ!」ギューーーン
最終更新:2013年01月28日 14:09