第二次ネウロイ大戦が勃発し、早くも数年が経過した。
年や月日を経るたび、戦況は過酷になり。
ネウロイの装備や平気の威力、ウィッチの武器兵装の進化は二次関数的に進化し続けた。
だが、どれだけ兵器や戦況が過酷に成ろうとも、変わらないものもある。
ドッリオ「……」
オッサンA「ビルドアッ、ビルドアッ、貴方の町のぉ~建築、建築…やっぱ駄目だな、語呂悪い」
ドッリオ「ビルドアップって…建築じゃないじゃない」
オッサンA「ゲッ、バレテーラ、そういう君はドッピオ君」
ドッリオ「ドッピオじゃないです、何度言えばいいんですかね、ドッリオです、口より手を動かして下さい」
オッサンA「すいませ~ん、ねぇ~」
何で私はここでこんな建築現場のオッサン相手に、見張りなんぞをしなければならんのか。
全ては、ほんの少し前に起こった、不思議な出来事が原因である。
と言っても全ては、伝言的に伝わってきたのだが。
501統合戦闘航空団、通称ストライクウィッチーズが、
ガリアのネウロイの巣の撃破に成功。
結果501統合戦闘航空団の有用性が評価、各国の優秀な隊長を筆頭に。
各国のウィッチの育成、ひいては各国毎の戦闘戦線の最小単位として、有用であると声が上がりつつあったのだ。
ドッリオ「それが、なーんでこんな工事現場の見周りなんて……」
オッサンB「いやぁ、それがねココ、ロマーニャは海が近いから、怖いのよ、ネウロイ」
荒れ果てた瓦礫を手作業で退かし、道の整備をしていたオッサンが笑顔で言った。
然しどいつもこいつもガチガチムチムチの、軍から来ましたと言っても差し支えのないメンツだ。
オッサンC「軍?ダメダメ、上の人怒ると滅茶苦茶怖いもん、俺こっちがいい」
ドッリオ「はぁ、そう」
何時だったかそんな会話をした気がする、こんなにイイ体してるなら引く手数多だろうに。
オッサンA「いやぁ、それにココはあれよ、パブの子がさぁ、メッチャんこカワイイのよ」
オッサンD「あー、俺あの茶髪ロングの子が良いなー」
オッサンE「俺はあの金髪のチッパイ」
オッサンB「やめとけ、そいつはもう手付きだぜ」
オッサンE「えぇー!?そんなぁ……」
オッサンB「しかも相手はめっちゃこえーの、ネウロイだって殴ってやらぁ」
ドッリオ「そんなに怖いの?」
オッサンC「お、ドッピオちゃんも、こういう話スキスキ?」
ドッリオ「暇だし付き合うわよ、どーせあんた達昼間で休みでしょ?」
そう言って街の中心に建てられた、大きな時計を見る。
ドッリオ「アソコの時計はやっぱり正確ねぇ」
オッサンX「そりゃあ姉ちゃん、俺達ガリア中の職人とお偉いさんが作ったんだ、そりゃあ良いもんさ」
何でそんな事…ああそうか、ココら辺一体の整備は全部このノール・インダストリアルがやってんだっけ?
オッサンB「んでウチの親方はよぉ、そりゃあ凄いもんさ」
ドッリオ「どんなふうに?」
オッサンA「そりゃあオメェ、あのかわいこちゃんの為なら日の中、御簾の中」
ドッリオ「漢字が違うじゃない」
オッサンV「グヘヘ」
オッサンF「けど親方はバケモンさぁ、なあ?」
オッサンMk2「そりゃあそうよ、あの人ならネウロイだって怖かねぇ」
オッ=サン「ニンジャが来ても、アイエエエとか情けない声も出す必要もねぇ」
ドッリオ「ふーん?」
そこまで言われると、誰だってどんな人間か会いたくなるものだ。
ドッリオ「んでその親方どこいんの?」
3番目のオッサン「今か、今は…うーん、ガリアの北の方じゃないけ?」
オッサンD「いやそろそろ帰ってくるかもしれん、まあ暫く待ちいや」
ドッリオ「うーん…任務がマルセイユで暫しノール・インダストリアルの護衛…連絡系統も滅茶苦茶になってんのねー」
オッサンA「そりゃあそうよ、だってねぇ」
オッサンB「なぁ?」
ドッリオ「…?」
何のことだ、というか何でこいつらこんな訳知り顔何だ。
コイツらの言う、ノール・インダストリアルだって、今日
初めて知った企業だ。
怪しい、怪しすぎる。
だが次の瞬間、街中に響き渡る重く鈍いサイレンの音。
ドッリオ「な、何?」
オッサンE「あっちゃあネウロイだ、南西を低速で500kmで北上中、こっちに向いてらぁ」
ドッリオ「何でそんな冷静なのよ!ほら、とっとと逃げて!」
オッサンD「逃げろって…嬢ちゃんは何処に行くんで?」
ドッリオ「私はウィッチよ!民間人を見捨てて逃げたりはしないわ!」
オッサンC「お嬢ちゃ…足早っ!」
後ろで待てだの、追いかけろだの大声が聞こえるも、一刻も早く飛行脚に乗ってネウロイの迎撃に向かわなくては。
だが、こんな所に出てくるネウロイ、きっと大型だろう勝てるだろうか……
ドッリオ「……勝てるかどうかじゃない!」
そう理屈ではないのだ、戦わなくては、守らなくては。
オッサンN「お嬢ちゃん待ちな」
飛行脚の側にさっきの男たちの一人が、立って待ち構えていた。
ドッリオ「デートのお誘いならお断りよ」
オッサンN「チェッ、少しだけでも夢を見せてくれや…けど嬢ちゃんもう年だr…おい、そのレンチ投げ」
伊達男に近くのレンチを投げつけて、MG151を持ちさっさと飛行脚に足を入れる。
ドッリオ「うん…今日は調子が良いみたい、それにしても女の子に年だなんて、失礼しちゃうわ」
さっさと飛び立ち、ネウロイを迎え撃たなくては。
後ろで呻く男を尻目に、ぐんぐん加速して、地を離れていく。
ドッリオ「まさか、また闘うことになるなんて」
そんな事を考えつつ、高さ2000まで上昇、ネウロイは情報通り南西にちんまりと居るのを双眼鏡で捉える。
ドッリオ(交戦距離まで残り250、何処かに援軍を要請したほうが良かったかしら…)
さっきの男たちが援軍なり、避難の指示を出してくれる事を祈りつつ、照準を構え、引き金を絞る。
一撃離脱戦法でどれだけ時間を稼げるか、それが今回の勝負。
ドッリオ(1分でも長く、空に飛んでいた方の勝ち…だけど)
アドレナリンや、魔力の影響による高揚感と不安でまぜこぜの中、私は巨大なネウロイに引き金を引いた。
第一射はネウロイの装甲を削り、不快な不協和音と、それに似た叫び声を辺りに響かせる。
反撃のビームを必要最低限度の回避運動と、シールドで凌ぐ。
ドッリオ(やっぱりキツイなぁ…)
全盛期なら、何てことのないビームも、今では重く、鈍く残る。
何より、すべての攻撃を独りで受けるのが、何よりもキツイ。
ドッリオ(あんま持たないかも…)
そんな事を考えつつネウロイの左側から、銃を打ち鳴らし駆け抜けようとする。
ドッリオ「あっ」
次の瞬間、ビームを防ぐシールドの衝撃によって銃を弾かれ、攻撃手段を失ってしまう。
ドッリオ(やっぱ無茶だったか…)
?「ゴウランガ!」
ドッリオ「え?」
次の瞬間、赤黒い忍者めいた人影がネウロイの上に降り立ち、全てのビームを蹴り飛ばしたり、チョップで防いでいた。
ドッリオ「え?え!?」
?「イヤーッ!」
スゴイ級の力でネウロイの頭上に経つと、ネウロイの装甲を素手で引きちぎり。
?「Wasshoi!」
マッポーめいた馬鹿力によって、ネウロイの内部のコアをチョップで叩き割ったのだ。
?「オタッシャデー!」
そう言うと男は上空からどうやって来たのかもわからないまま、地上へと落ちていくのだった。
ドッリオ「…な、なんだったの……」
地上に戻ると、降り注ぐネウロイの粉の中、そいつは何事も無く立っていた。
俺「ドーモ、ドッリオ=サン、『俺』です、ネウロイ殺すべし」
地上に降り立ち、纏っていた赤黒い服を脱ぎ去ってゆく。
何処かで見たような海パンの巨人が、目の前に礼儀正しく立っていた。
ドッリオ「ど、ドーモ」
オッサンA「おっ、親方ァ!遅いっすよー!」
俺「おう!今日から俺はガリア王になる!なった!」
オッサンE「おっ、じゃあ正式に軍に戻るんで?」
ドッリオ「軍?何?何の話?」
俺「おっと何の説明もしてなかったのか」
オッサンE「ぐへへぇ、軍規じゃあウィッチに近寄っちゃ駄目ですが、会社員なら大丈夫ですグヘ」
俺「儂が元501統合戦闘航空団司令官!俺元帥である!」
ドッリオ「……は?」
オッサン?「うちら501解散後暇だったんで、ガリアの整備任務についてたんじゃ」
ドッリオ「は?」
俺「そして!おめでとう!!新しい連合軍第504統合戦闘航空団の誕生だ!ハッピバッスデッ!」
ドッリオ「…!?私が!?」
俺「そう今日から君が、そこの隊長だ!」
ドッリオ「……隊長…通称……『ババア枠』…ッ!」
隊員A「やっぱ勢いじゃ誤魔化しきれないね……」
ドッリオ「畜生……ッババア…!20すぎれば…人間みなババア!」
俺「……いい事あるよ、うん」
ドッリオ「喧嘩売ってんのか!!!くそったれ!!!」
隊員E「ヤダこの人怖い」
ドッリオ「……グヘヘへ…こーなったら隊長権限でせくすぃーカレンダー作っちゃうもんねー…」
隊員N「…まあ、頑張れよ、…お…お嬢さん!」
俺「まあ504への物資の譲渡等々の手続き書、渡すからさ、後はノルマンディーまで部下が送るから、そこの航空基地からガンバッテ、ネ?」
ドッリオ「……ハイ……」
かくして彼女は去っていった、だが彼女の人を守りたい気持ちは本当のものだった(多分)
頑張れフェデリカ・N・ドッピオ、頑張れ第504統合戦闘航空団。
俺「さて、ペリーヌとリーネを迎えに行かないと……」
隊員A「あ、付き合いますよ」
隊員B「俺も俺も」
隊員C「待ってくれ俺もだ!」
隊員D「仕事終わったし良いよね!」
俺「その反応を見るとアレンジ版メイドカフェ(参考書:森薫)は好評みたいだな」
隊員E「スコッチや、ワイン飲みつつメイドさんがお世話してくれる…コレはいいものだ」
俺「男性雇用は建築や製造で賄えるが、女性雇用は中々難しいというわけで、思いついたサンプルだが、中々好評みたいだな」
隊員H「だけどもうちょっと…ピンクな…ね?」
俺「ダメよ」
隊員H「ケチー」
ペリーヌ「あら!ご主人お帰りなさいませ!」
リーネ「あ、俺さん、こんにちわ」
宮藤「お帰りなさい俺さん、でも何で私だけ執事風なんですかね、おっぱいですかね、いやまあ良いんですが」
俺「ただいま、ペリーヌ、リーネ、宮藤、そして宮藤はイケメン力が高すぎ、スーツのほうが似合う」
宮藤「酷い!コレでも将来の夢はお嫁さんなんですよぉ(棒)」
俺(おっぱい魔神がよく言う)
メイド服のペリーヌに抱きつかれながら、宮藤の質問に返す。
隊員A「あっズルイっすよ!俺スコッチ!」
隊員B「俺ワイン」
隊員C「コーク!ギミコーク!あ?俺がコークったらペプシだろうが!」
隊員D「ドクペ!」
隊員E「ルートビア」
隊員F「カレー」
隊員G「スパム」
続々と男たちとヴァイキングが雪崩れ込む。
この店は助成の雇用促進を狙いに、試験的に運用しているスパムメイドハウス。
注文を頼み、ご主人の気分で寝泊まりスパム出来るシステムだ。
勿論飲み食い専用のスパムカフェもあるので、スパムメイドカフェと呼ばれることもある。
そして店員の何割かはスパムウィッチなので、手を出せば軍属のオッサンスパムと、いざという時のスペイン宗教スパム裁判というわけだ。
俺「さーて、面倒になった」
ペリーヌ「面倒とは?」
俺「まあ言うはやすし・きよしこの夜、501再結成だ、わーお」
宮藤「え!じゃあ、また皆と会えるんですか!ヤッター!」
俺「とは言え、ここからイタリー…じゃねぇや、ロマーニャに移動だ」
リーネ「じゃあココはどうするんですか?王様になって女の子にメイド服でご主人様とか言わせる俺さん」
俺「謂れ無き風評被害である、と言い切れない辛さ、一先ず隊員を残して復興等々に当てるよ、徐々に人たちも戻ってきてるし」
ペリーヌ「では、一度ロマーニャ基地へ?」
俺「然様、問題点は向こうの基地が大丈夫かな…ってこと」
リーネ「まあ行ってみてから考えましょうよ、変態さん」
俺「リーネchangが俺に辛い、何なのこの子」
宮藤「リーネちゃんメッ」
リーネ「テヘッ☆」
俺「今日は一先ず、休憩…それにしても、元気かな私とルッキーニ」
リーネ「ああ…連れてかれましたもんね、ロリペドレズに」
俺「ああ、元気だといいんだけど、オラーシャ方面で」
私「隊長!寒い!寒いです!」
ルーデル「ああ、寄ってきてもいいぞ、擦り寄れ」
私「ああ嫌なのに寄っちゃう!あぁ~(絶望)」
アーデルハイト「ルーデル、ルッキーニちゃん送って来ましたよ」
ルーデル「ご苦労、幼気な子供が減ったのは辛いが、私にはお前が居るなあ!『私』!!」
私(ルーデルさんこえぇえよ、やっぱこの人ヤバイって、目とか超怖い)
アーデルハイト「……私ちゃんも小さいんだし、優しく」
ルーデル「私は優しいぞ」
アーデルハイト「あー、うん、はい」
私「NSF-309-38(絶望)」
俺「…今何処かで星が流れた気がする」
リーネ「そう…(無関心)」
宮藤「お昼はミラノ風ドリアと鶏肉ステーキです」
ペリーヌ「はい、あーん」
俺「あ、うん…あー…」
リーネ「……おいしいですか?性的搾取の上の料理は」
俺「……食えらぁ!…あ、美味しい」
リーネ「よかったですね~」
俺(この子、年を重ねる毎に怖くなってく…)
宮藤「リーネちゃんはい、あーん」
リーネ「あーん」
俺「……イケメンと少女の図」
リーネ「グッ…ケホッケホッ……」
宮藤「大丈夫?リーネちゃん、俺さんメッ」
俺「テヘペロ」
ペリーヌ「俺さん、所で戦闘機は?」
俺「昨日オーバーホール完了、久しぶりにオーバーホールしたよ、本当に一先ず今はロマーニャに置いてある」
リーネ「じゃあ明日から本格始動ってわけですね」
俺「そう、問題は……ルッキーニが逞しく帰ってきてくれるかどうかだけかな……」
宮藤「まあ……私さんは必要最低限度の犠牲、ですね」
俺「まあ、いい事あるよ、タブンネ」
ペリーヌ「はい、あーん」
俺「ああ、あーん」
こうして発足へと向かう第501統合戦闘航空団、果たして明日はどうなる!
不安と希望とスニッカーズを一欠片残して、続く!
(「リターン・ザ・ネウロイ・スレイヤー」 終わり)
最終更新:2013年01月28日 15:23