307 :魔法使い[]:2010/10/29(金) 14:22:19.97 ID:A7VhbH4J0
前スレ>>834から続き

第5話「魔女達の危機」


その日、ストライクウィッチーズにある報せが届いた。

ミーナ「ウィッチが撃墜された…?しかもたった1機のネウロイにですって!?」

坂本「上層部の話では、おそらくネウロイが強くなったらしい。
    今までより装甲も硬く、速度も上がっていたそうだ。」

ミーナ「そんな…」

坂本「そしてその噂のネウロイの撃墜命令が、我々に下された。」

―――――――――――――――――――――

全員に集合がかけられ、ある作戦について説明があった。

ミーナ「…以上が作戦内容よ、ちなみに日時は2日後よ。何か質問はある?」

ゲルト「そのネウロイは本当に1機だけなのか?」

ミーナ「そうよ。その大型が1機以外、周辺には何も観測されてないわ」


308 :魔法使い[]:2010/10/29(金) 14:27:29.87 ID:A7VhbH4J0
エイラ「勝てるノカ?」

ペリーヌ「勝てるか?ではなく、わたくしたちは勝つのですわ!」

エイラ「なんだとこのツンツンメガネー」

坂本「いや、ペリーヌの言うとおりだ。力を合わせれば勝てるはずだ」

ミーナ「だって、私達ストライクウィッチーズは…12人だから!」

エーリカ「俺もすっかり馴染んできたなー」ニシシ

宮藤「みなさん、お菓子作ったので食べませんか?」

リーネ「じゃあ私は紅茶いれるね、芳佳ちゃん」

ゲルト「もう少し緊張感をだな…」

シャーリー「それがこの隊のいいところなんだから、バルクホルンも嫌いじゃないだろ?」

ゲルト「ま、まあそうだが…」

ルッキーニ「おやつーおやつー!」

こうして、俺たちは2日後に向けて英気を養うことになった。
何故かそのネウロイは例のウィッチを撃墜して以降、動く気配がないらしい。
どこか嫌な予感がする。
そんなことを考えながらブラブラしていると、エイラとサーニャが何かしていた。


309 :魔法使い[エイラの口調難しい…][]:2010/10/29(金) 14:32:44.29 ID:A7VhbH4J0
俺「おー、2人とも。何してるんだ?」

エイラ「なんだ俺カ…サーニャを占ってるンダ」

サーニャ「エイラのタロット占いはよく当たるんです」

俺「すごいな!折角だから俺も占ってくれないか?」

エイラ「しょうがナイナ…」

そう言って、エイラはカードをシャッフルし始めた。
そして、カードを並べていく。
最終的に六芒星の形が出来上がった。

俺「なんで7枚も並べるんだ?1枚引くだけじゃ駄目なのか?」

エイラ「これには、ちゃんと意味があるンダ。置いた順番を覚えているカ?
     1枚目から順に、過去、現在、未来、置かれている環境、願望、取るべき行動、結果
     になってイル。これは、形にちなんでヘキサグラム法と呼ばれてル。」

俺「詳しいんだな…全然知らなかったよ」

エイラ「そして、これがお前のカードの結果。一番重視するのは、中心の7枚目ダ。
     …太陽の正位置ダゾ!よかったナ!」


310 :魔法使い[]:2010/10/29(金) 14:37:35.22 ID:A7VhbH4J0
俺「どんな意味があるんだ?」

エイラ「主には満足や幸福。結婚という意味もあるんだゾ」

結婚…か、この戦いが終わったら俺はどうするのだろうか。

俺「そうか、まあ悪い結果じゃなくてホッとしたよ、ありがとうな!
   他のは見ちゃいけないのか?」

エイラ「あ、ああ…他はワタシ以外は見たらいけないンダ」

俺「そうか…じゃあそろそろ行くよ、例の作戦。頑張ろうな!」

―――――――――――――――――――――

サーニャ「ねえエイラ、何故他のカードを隠したの?私の時は見せてくれるのに…」

そう、エイラは嘘をついた。
本来なら全てのカードから占うべきだった。


313 :魔法使い[]:2010/10/29(金) 14:42:44.08 ID:A7VhbH4J0
だが、できなかった。なぜなら示されたカードは…
1枚目:恋人の逆位置。その意味は、嫉妬や裏切り。
2枚目:星の正位置。希望、明るい見通し。
3枚目:戦車の正位置。勝利、前進。
4、5は特に問題はなかった。そして、
6枚目:吊るし人の正位置。忍耐や自己犠牲。

この占いはよく当たることを、エイラ自身がよく知っている。
だからこそ、この結果は信じたくなかった。
彼は今まで辛い人生を歩んできたのか?
この部隊に希望を感じているのか?
そして最後には勝利するのだろうか?
しかし、そこに彼の姿はないのかもしれない…

エイラ「言えなかったンダ…本当にそうなるのが恐くて」

サーニャ「こんな事を言ったら悪いかも知れないけど、占いは占い。絶対じゃないわ。気にしちゃだめよ、エイラ」

エイラ「そうダナ…サーニャ、サウナに行かないカ?」

サーニャ「うん、行こう、エイラ。」

少しでも気分を晴らすために、2人はサウナへ向かった。


315 :魔法使い[]:2010/10/29(金) 14:48:11.56 ID:A7VhbH4J0
そんなことは露知らず、俺は中庭に来ていた。
意識したわけではないが、なんとなく歩いてたらここにたどり着いた。
そこには、花に水をやるペリーヌ、宮藤、リーネの3人が居た。

俺「水をやってるのか?」

ペリーヌ「きゃあ!いきなり後ろから声をかけないでくださる!?」

宮藤「そうですよー、今の内にあげとけばしばらくは大丈夫なので」

リーネ「俺さんも一緒にどうですか?」

                                  アクア
俺「そうだな…じゃあ手伝わせてもらうよ。降り注げ、――水」

すると、俺たちを避けて雨のように水が降ってきた。

俺「よし、これでいいかな」

3人はポカーンとしていた。

俺「おーい、どうしたー?」

ペリーヌ「どうしたもこうしたもありませんわ!一体何を…」

宮藤「魔法…ですよね?」

俺「そうだよ、なかなか便利だろう?」


316 :魔法使い[]:2010/10/29(金) 14:53:08.65 ID:A7VhbH4J0
リーネ「すごいですねー、あっという間に終わっちゃった」

ペリーヌ「そういうことでしたの…しょうがないですわね、あなたも来なさい!」

俺「え?何?連れてかれるの?」

宮藤「このあとお茶にしようって話だったんですよ、俺さんもどうですか?」

というか、もう連れていかれてるんだが…
俺も吝かではなかったので、一緒にお茶を頂くことにした。

リーネ「明後日の作戦、大丈夫かなぁ…」

宮藤「きっと大丈夫だよリーネちゃん!」

ペリーヌ「そうですわ!弱気になってては勝てるものも勝てませんわよ!」

俺「すごい気合だな…」

ペリーヌ「ちょっと、あなたのヘンテコな魔法も一応は頼りにしてますのよ!もっと気合を入れてくださいまし!」

俺「はいはーい、頑張りまーす」

ふざけながらも、俺はこの雰囲気に助けられていた。
1人で考えているとどうしても悪い方に考えてしまう。
それぐらいなら、こうして皆と騒いでる方がいいに決まってる。
一頻り喋ったあと、俺は3人と別れてまた歩きだした。


320 :魔法使い[]:2010/10/29(金) 14:58:53.35 ID:A7VhbH4J0
ハンガーに寄ると、そこにはシャーリーとルッキーニが居た。
ルッキーニは寝ているようだが…

俺「よっ、ストライカーの整備か?」

シャーリー「俺か…ちょっと、魔力の分配を変えようと思ってな」

俺「今まではやっぱり速さ重視だったのか?」

シャーリー「そうだ、だが次の戦いは速さよりも他が重要になるだろうからな」

俺「まあ落とされたらたまらないもんなぁ…」

シャーリー「それよりハルトマンとはあれからどうなんだ?何か進展あったのか?」ニヤニヤ

そう、実は前に買い物に行った日の、ハルトマンに手当てしてもらった辺りの出来事。
一部始終見られていたのだ。シャーリーだけだったらしいから、まだマシだが…
そのせいか、しつこく聞いてくる。

俺「何もないよ、それどころか避けられてるぐらいだ」

シャーリー「ハルトマンが?」

そう、なぜかハルトマンは俺を避けていた。
避けている…というほどではないかも知れないが、逃げるかはぐらかされてばかりいるのだ。


321 :魔法使い[]:2010/10/29(金) 15:03:06.66 ID:A7VhbH4J0
俺「そうなんだよ…原因がわからないからどうしようもないんだ」

シャーリー「照れてるだけじゃないのか?1回スバッと聞いてみたらどうだ、案外簡単に解決するかも知れないぞ?」

俺「そうかなぁ…ま、機会があればそうするよ。ありがとうな」

シャーリー「いいってことよ!それじゃああたしは整備の続きに戻るよ」

そう言って、シャーリーはまた整備し出したので
俺もハンガーを出てまた歩き出した。

―――――――――――――――――――――

食堂に行こうとしたところで、ハルトマンとばったり出会った。

さっきあんなことを言われたせいか…いや、それは言い訳にすぎない。
シャーリーや皆に言われる内に、本当は自分の気持ち気付いていた。
そう、俺は…ハルトマンが好きなんだ。
もやもやし出したのはもっと前からだ。言われないと気付けないなんて、つくづく情けないと思う。
でも、もう覚悟は決まった。


323 :魔法使い[]:2010/10/29(金) 15:08:05.96 ID:A7VhbH4J0
エーリカ「そういえばトゥルーデに呼ばれてたんだった、それじゃあ…」

俺「待ってくれ!」

走り出すハルトマンを呼び止める。ハルトマンは背を向けたままだ。

俺「1つ聞きたいことがある」

エーリカ「…何?」

俺「あの時のキスは…どういう意味だったんだ?」

ハルトマンは、何も答えない。

俺「答えたくなければそれでいい、もう1つ聞いてほしいことがあるんだ」

俺「俺は…お前のことが…」

好きだ!と言おうと思った瞬間。

ゲルト「お、いたなハルトマン?って俺もいるのか、何してるんだこんな所で?」

エーリカ「…いや、今日の晩御飯は何かなーって話をしてただけだよ。それじゃあね!」タッタッタッ

タイミング悪いよバルクホルン…

ゲルト「お前ハルトマンに何かしたのか?」

俺「え?」


324 :魔法使い[]:2010/10/29(金) 15:13:17.46 ID:A7VhbH4J0
ゲルト「なんだか様子がおかしいみたいだったから…」

俺「いや、別になにもしてないよ」

咄嗟にそう答えてしまったが、あれは間違いなく俺のせいだろう。
それを察知できるバルクホルンはやはりすごい。
付き合いが長いのは、伊達じゃないということか…

ゲルト「そうか、ならいい。明後日までゆっくり休めよ」

そう言い残してバルクホルンも去っていった。
覚悟を決めたと思ったのに、とんだ災難だった。
今から探すのもなんだし…今日は諦めるか。
そうして俺は部屋に戻った。

―――――――――――――――――――――

2日後。
ついに出陣の時がやってきた。
結局言う機会がなかったなぁ…避けられてたし。
まあ生きて帰ればチャンスはいくらでもあるか。
そう思って俺はハンガーに向かった。


325 :魔法使い[]:2010/10/29(金) 15:17:26.85 ID:A7VhbH4J0
ハンガーには、ストライクウィッチーズ全員が揃っていた。
不思議と高揚感に包まれている。

ミーナ「みなさん、いよいよ出撃です!」

ミーナ「誰1人欠けずに帰還すること、それが命令です!」

坂本「準備はいいか?」

ミーナ「ストライクウィッチーズ、出撃します!」

全員「「「「了解!!」」」」

戦いが、始まる。


次回予告
ハルトマンに何も言えないまま、とうとう出撃してしまった俺。
全員で帰還することを目標に、ストライクウィッチーズは戦う。
果たして無事勝利できるのか?
「俺は…俺は”救世主”だ!!」

次回、第6話「守りたいもの」
魔法と魔法が交わる時、世界は変わり始める―――


326 :魔法使い[]:2010/10/29(金) 15:19:01.29 ID:A7VhbH4J0
今回の投下はここまで。

あと数話で終わると思うので、もうしばらくお付き合いください。



最終更新:2013年01月28日 15:29