Episode3 『宣告』
俺一等兵が基地に来てから5日目。
彼らの前にいまだネウロイは現われていなかった。
そして予報ではこの日にネウロイが現われる予定であった。
---ブリーフィングルーム---
ミーナ「それでは午前のブリーフィングを始めます。」
ミーナ「予報では今日ネウロイが現われることになっています。」
ミーナ「みなさんの中には、ひさびさの実戦となる人もいると思いので、気を抜かず、そして焦りすぎないよう討伐にあたってください。」
全員「了解。」
ミーナ「宮藤さんは負傷者が出ることを想定して医務室で医療器具をあらかじめ準備して置いてください。」
芳佳「了解。」
ミーナ「坂本少佐は司令室から戦闘の指示をお願いします。」
坂本「了解した。」
その時
ウウゥゥゥ--
鳴り響く警報。ネウロイ襲来の合図だ。
ミーナ「噂をすれば・・・ね・・・各自戦闘準備にはいってください!」
ミーナ「エイラさんとサーニャさんは基地で待機です。」
エイラ&サーニャ「了解。」
---格納庫---
ルッキーニ「だいじょぶ!シャーリーはあたしが守るよ!」
シャーリー「ああ、ありがとなルッキーニ!」
ゲルト「落とされたりするなよ、ハルトマン!」
エーリカ「それはこっちの台詞だよトゥルーデ!」
リーネ「あれ、俺さん・・・その腰の・・・」
俺「あ、そっか。まだ皆さんには見せてなかったスね。」
彼の腰には扶桑刀が携えられていた。
ペリーヌ「それにそんな銃で大丈夫ですの?」
そして手にはサブマシンガンほどの大きさの銃しか握られていなかった。
俺「これで十分っス。なに、見てれば分かりますよ。」
青年のその言葉は自信に満ち溢れているようだった。
ミーナ「ストライクウィッチーズ出撃します!」
全員「了解!」
彼女らが言うと同時にストライカーをハンガーのロックが解除され、ミーナを先頭に順番に発進していく。
上空に上がってまず行うのが索敵。
ミーナ「俺さん索敵をお願いできるかしら。」
俺「ウィルコ。(了解)」
俺「・・・・いました。距離30000m、方位97、上方、数ラロス級が4機です。」
俺「コンタクトまでおよそ2分かからないほどっス。」
ミーナ「HQ、そちらのレーダーではどうですか。」
基地には最新鋭のレーダーが配備されていた。
坂本「こちらHQ。俺が言ったとおりだ。数も間違いない。このほかの敵は確認できないな。」
ミーナ「・・・了解。結構速いようね・・・こちらからしかけます。全機、フォーメーションデルタ!」
全員「了解!」
---バルト海上空---
ミーナ「いたわアレね・・・俺さん、コアの場所を探れますか?」
俺「やってみます・・・・・・・ありました、あいつです。」
俺は一番右のネウロイを指差した。
ミーナ「了解。皆、聞こえたわね、あの一番右のネウロイを叩きます!」
俺「みなさん、コアの位置はちょうど真ん中です。装甲を削るのが大変だと思いますが頑張ってください。over。」
ミーナ「いきます・・・作戦開始!」
先手を打ったのはネウロイだった。
俺「イェーガー大尉!敵、ビームきます!気をつけてくださいっス!」
シャーリー「ん?うおお!?」
シャーリーは間一髪シールドを張り防御した。
シャーリー「危なかった・・・大丈夫かルッキーニ?」
ルッキーニ「大丈夫!」
シャーリー「助かったよ俺。でもなんでビーム撃つって分かったんだ?」
俺「魔眼のおかげで、あいつらがビームのエネルギーを溜めてる瞬間がわかるんス。」
俺「あいつらにも血管みたいなのがあってその流れが速くなったらビームを打つ合図・・・ってわけです。」
シャーリー「なるほど、わからん。あたしには魔眼がないからな~」
俺「ははは・・・うっし、まだ敵は残ってるっスよ!頑張ろうっス!」
シャーリー&ルッキーニ「おー!」
ゲルト「ずおりゃああああぁぁぁぁ!!」バラララララララララ!!
エーリカ「ぜんぜん削れないよぉ!」バラララララララララララ!!
リーネ「お願い!届いて!」ダンッ!
リーネの撃った弾丸がネウロイのコアを露出させたしかし・・・
リーネ「今です!!」
ゲルト「ダメだ!再生速度が速すぎる!」
さらに親機から別の子機が放たれる。
ミーナ「敵が増えた!?」
ペリーヌ「クッ・・・トネール!」
ペリーヌの電撃が子機を一掃した。だが・・・
グオオオオオオオ!!
とネウロイがうなり声を上げると同時にさらに子機が放たれる。
ペリーヌ「これじゃあきりがありませんわ!」
俺「俺が行くっス!オルフェウス!!」
子機の集まる場所へと単機で乗り込む俺。
俺「おおおお!!」
彼は腰の刀に手をかけ、異常な機動で移動しつつ、刀を振るい、子機を粉砕してゆく。
バババババババババァァァァン!!
ペリーヌ「な、なんなんですの、あの動き・・・」
俺「次はお前だっ・・・!」
そう言うやいなや親機と向かう。
ミーナ「俺一等兵!」
俺「はあああああああああ!」ガガガガガガガガガガ!!
手に持ったサブマシンガンから強力な銃撃が浴びせられる。
ゲルト「なんだあの威力は!?」
エーリカ「トゥルーデ!上!」
ゲルト「チッ!」バラララララララララ!!
親機の周りの3機も独立して攻撃をしかけてくる。
俺「親機は俺が引き受けます!みなさんは残りの3機を足止めしてくださいっス!!」
ミーナ「一人だなんて無茶だわ!!戻りなさい!」
俺「大丈夫っス!必ず落としてみせるっス!」
そういうと俺はさらに速い速度で敵へと向かう。
ギャオオオオオオオ!
ネウロイの咆哮と共にビームが放たれる。
俺「そんなのは見切れてるっスよ!!」
しかしそれは彼の魔眼によりすでに見切られていた。
難なくとビームをかわすとさらに接近する。
俺「たのむっスよ、オルフェウス!!」
唸りを上げ、速度を増すストライカー。その間に彼は切先に魔力を集中させる。
俺「終わりにするぞ・・・!」
やがて集められた魔力は目に見えるほど濃くなっていた。
俺「おおおぉぉぉぉ!!」
リーネ「危ない!」
ルッキーニ「やられちゃうよ~!」
彼女らが叫ぶように、彼が肉薄しているネウロイはビームの充填を終え、今にも放とうとしていた。
しかし・・・
俺「おおおぉぉぉ!!」
そんなこともお構い無しに、彼の勢いは止まらない。
やがて対象のネウロイは俺へ向けてビームを放つ。
俺「雲耀!!もどき・・・」ボソッ
そう叫ぶと同時に彼は眼前に迫るビームへと刀を振り下ろす。
シャーリー「マジかよ・・・」
彼女が驚くのも無理はない。
俺はかつて坂本がやってのけたように、ビームを両断をしながらネウロイへと迫っていたのだ。
俺「おしまいっ!」ブォン!
ドガアアアアァァァ
止まらぬ勢いでそのまま刀を叩きつける。そして、
・・・パリーン!
という音と共に、一刀の元にネウロイが砕け散った。
ゲルト「なんだ・・・今のは・・・」
エーリカ「すっごー!」
親機が消滅したことで周りのネウロイも順当に砕け散っていた。
ミーナ「俺さんは!?」
リーネ「あそこです!」
リーネの指差した上空からフラフラになりながら降りてくる俺がいた。
俺「へ・・・へへ・・・どうっスか・・・」
ミーナ「どうもこうもないわ!あんな無茶して・・・」
俺「ははは・・・面目・・・ないっ・・・」
ゲルト「俺!?」
墜ちそうになるすかさずゲルトが抱えあげた。
俺「すみませんっス・・・ちょっと魔力を使いすぎたみたいっスね・・・」
ゲルト「まったく無茶をする・・・」
ミーナ「はぁ・・・また無茶をする子が増えたわね・・・」
ミーナ「・・・まぁ、結果は重畳の至りってとこかしらね。」
かくしてストライクウィッチーズはカールスラントでの初の戦果を挙げたのだった。
---基地内医務室---
俺「う・・・ん・・・」
芳佳「あ、俺さんおきましたか?」
俺「宮・・・藤さん?ここは・・・?」
芳佳「基地の医務室ですよ。俺さん、戦いの後気を失っちゃったんです。」
俺「そうだったんスか・・・ご迷惑をおかけしたっス。」
俺「ん?」
窓際にはサーニャとエイラがソファで寄り添って眠っていた。
芳佳「サーニャちゃんとエイラさん、俺さんを心配して、ずっとここにいたんですよ。」ニコ
俺「リトヴャク中尉とユーティライネン中尉が?」
サーニャ「ん・・・・あ、俺さん・・・よかった・・・起きたんですね。」
俺「はいっス。ご迷惑をおかけしたっス。」
エイラ「ナンダ、どうしタ・・・って俺、起きたのか。」
俺「はい、おかげさまで。お二人にはご心配おかけしたっス。」
エイラ「べ・・・別にワタシは心配してないゾ!ワタシはただサーニャの付き添いで・・・」
サーニャ「エイラ、いじわる言っちゃダメよ。」
エイラ「うっ・・・サーニャ・・・」
俺「はは・・・お2人とも、ありがとうっス。」
サーニャ「いいえ。」
エイラ「だからワタシは・・・」
芳佳「そろそろ夕飯の時間ですね。俺さん、歩けますか?」
俺「はい、おかげさまで大丈夫そうっス。」
芳佳「じゃあ、4人で食堂に向かいましょうか。」
---食堂---
シャーリー「おっ!俺!もう大丈夫なのか?」
ルッキーニ「おれー!」
俺「はい。ご心配をおかけしたっス。」
坂本「お前の活躍聞かせてもらったぞ。まぁ少し無茶が過ぎたようだがな。はっはっは。」
ミーナ「そうね、次からは無茶しすぎないようにね。」
俺「ははは・・・面目ないっス・・・」
ゲルトの向かい側に腰をかける俺。
ゲルト「ところで俺。先ほどの戦いで使ってた銃だが・・・」
ペリーヌ「そうですわ、あんな小型なのにあの威力は・・・」
シャーリー「あれってあたしらの国の銃に似てたんだよなアレはどういう・・・」
俺「ああ、アレはリベリオンで開発中ののM16アサルトライフルってのをまわしてもらって、カスタマイズしてもらったものっス。」
リーネ「あれも、俺さん専用なんですか?」
俺「そうっスね。俺は基本近接戦闘型っスから片手で扱える銃のほうが都合がいいんス。」
俺「それでもって威力も必要だからって、アサルトライフルの銃身を切り詰めたらあんな感じになったっス。」
ゲルト「しかしあれではリコイル(反動)も並みではないだろう。」
俺「そうっスね。アレに慣れるのに3年はかかったっス。」
エーリカ「付き合い長いんだね~」
俺「はい、もはや俺には欠かせない相棒っス。」
坂本「聞いた話だと、お前は扶桑刀を使っていたそうじゃないか。」
俺「はい、刀が俺のメインの戦い方っス。」
坂本「どういう戦い方をするんだ?」
俺「自分の場合、銃で牽制しながら隙が出来たところで魔力を溜めて斬る・・・って感じですかね。」
坂本「魔力を溜める・・・まるで『雲耀』だな。」
俺「ああ、それっス。黒江さんっていうウィッチの方の噂を聞いて、噂に聞いた通りに修行したらできるようになったっス。まだ、未完成ですけどね。」
坂本「噂だけで身につけたのか・・・大したものだ・・・それで剣術はどういう経緯で身に付けたんだ?」
俺「あれは親父に教えてもらって身に付けました。親父は扶桑で剣術の師範やってましたから、俺もよく稽古をつけられてたんス。」
坂本「そうか。では刀は親父さんの・・・」
俺「はい、親父から餞別にもらいました。」
俺(親父・・・元気にしてるかな・・・)
坂本「どうした?俺?」
俺「あ、いやなんでもないっス!あはははは・・・」
坂本「?」
サーニャ「俺さん、あの・・・早く食べないと・・・」
エイラ「冷めちまうゾ。」
俺「ああ、つい話し込んじゃったっス。いただきます!」
このあともしばらく雑談が続いた。
数時間後・・・
---ブリーフィングルーム---
デブリーフィングのために皆が集まっていた。
ミーナ「みなさん、今日はお疲れ様でした。」
ミーナ「久々の戦闘だったのによく戦ってくれたと思います。」
ミーナ「それに、俺さんもここでははじめてなのによく戦ってくれました。」
ミーナ「あなたがいなければもしかしたら負けていたかもしれませんね。」
俺「そ、それはちょっと褒めすぎっス・・・///」
ゲルト「謙遜することは無いぞ。むしろ一等兵のままにしておくのが惜しいくらいだ。カールスラント軍人ならもっと誇りををもって・・・」
エーリカ「俺はカールスラント軍人じゃないでしょって・・・」
俺「いえ、今は一応カールスラント空軍預かりっス・・・」
エーリカ「マジで?」
ゲルト「だから言っただろう。」
ミーナ「フフフ。確かに、一等兵にしておくのはもったいないわね。ただ、あまり無茶はしすぎないでね。」
俺「はい・・・了解っス。」
ミーナ「予報では、しばらくの間はネウロイはこないそうです。」
ミーナ「なので明日は一日休暇としたいと思います。」
芳佳「やったー!」
リーネ「芳佳ちゃん明日はどうする?」
芳佳「えっとねー・・・」
エイラ「サーニャはどうしたい?」
サーニャ「わたしは・・・」
皆が一様に明日の休暇について話している。
俺(俺はどうすっかな・・・)
サーニャ「あ・・・あの俺さん・・・」
俺「え?あ、はい、なんでしょうリトヴャク中尉?」
サーニャ「よかったら・・・明日、私たちと一緒に買い物に行きませんか・・・?」
俺「え?」
エイラ「お前、サーニャが誘ってるんだゾ。もし断ったら・・・」
俺「は、はい!よろこんで!」
サーニャ「よかった・・・それじゃあまた明日。」
俺「はいっス!」
俺(あ、それなら便箋でも探しにいこっかな・・・)
ミーナ「それで、宮藤さんと坂本少佐。」
芳佳「はい?」
坂本「なんだ?」
ミーナ「あとで私とハンガーへ来てもらえるかしら?」
宮藤と坂本が顔を見合わせて首をかしげた。
---俺の自室---
同日深夜 0:00
なぜか俺は目が覚めてしまった。
俺「ん・・・んん?」
?「やぁ、こんばんは。」
目を開けるとベッドの近くに見慣れない少年がたっていた。
俺「!? 誰だお前!どこから入ってきた!?」
?「そんな大声出さなくても・・・」
?「長い間僕は君を待ってたって言うのに・・・」
俺「・・・?」
?「それよりも、もうすぐ『満月』だね。」
窓を指差す少年。たしかに外の月は後3日ほどで満月になりそうだ。
俺「それが・・・どうしたんだ・・・」
?「いや?ただ君にはもうすぐ試練が降りかかるかもしれない。」
俺「どういう意味だ・・・?」
?「そのままの意味だよ。ま、その日になれば分かることだよ。」
俺「?」
?「じゃあ僕はもう行くよ。またね。」
俺「ちょ、まて!お前の名前は!?」
少年の姿が次第に消えていく。
?「そうだなーじゃあ・・・」
?「アニマってことで。」
俺「アニマ・・・」
アニマ「じゃあね。」
そういって少年は消えていった。
俺「一体なんだったんだ・・・」
デブリーフィングのあと、呼び出された宮藤と坂本はミーナに連れられハンガーへ向かっていた。
---基地内廊下---
坂本「なあミーナ。一体何があるんだ?」
ミーナ「それはハンガーへ行けば分かるわ。」
坂本「焦らすとは、お前らしくも無い。」
ミーナ「まぁついてくれば分かるわよ。ふふふ。」
ミーナの顔はどこかうれしそうだった。
---基地内ハンガー---
ミーナ「ついたわ。」
格納庫には全員のストライカーが並べられていた。
そして真ん中にはポツンと布のかけられたなにかがあった。
芳佳「あれ、なんですかミーナ隊長?」
ミーナ「ふふっ。ついてきて。」
そういって2人をその物体の元へ誘導する。
坂本「見せたいものというのはこれか?」
ミーナ「ええ。じゃあ、見せるわね。」バサッ
ミーナが布を取り払うとそこには・・・
芳佳「あ・・・あぁ・・・!震電!!」
それは先の戦いで宮藤が使っていたストライカーだった。そしてその横には寄り添うように・・・
坂本「これは・・・烈風丸!!」
そう、坂本が使っていた扶桑刀がそこにはあった。
坂本「ミーナ!これは一体・・・」
2人が驚くのも無理は無かった。なにせこの2つは先のロマーニャ開放作戦以降行方不明だったのだから。
ミーナ「ええ、どうやらどこかの砂浜でこの2つがあがっているのを誰かが発見したみたいで・・・」
ミーナ「発見されたあと一度扶桑に送られて、修理してこちらに送ってきてくれたようね。」
芳佳「誰かは分からないんですか?」
ミーナ「ええ、なにせ宛名不明で扶桑に送られてきたそうだから・・・」
芳佳「そうなんですか・・・お礼・・・したかったな・・・」
ミーナ「そうね・・・この戦いが終わったら探しにいってみるといいわ。」
芳佳「そうですね・・・そうします。」
坂本「しかし・・・烈風丸まで手入れをしてもらえるとは・・・」
烈風丸の刃はピカピカに磨かれていた。
ミーナ「なんでも扶桑の刀職人さんが丹精込めて手入れしてくださったそうよ。世界を救った英雄の刀だからって。」
坂本「英雄だなんて・・・私は・・・」
芳佳「そんなことないです!坂本さんはウィッチの鑑です!」
坂本「そういわれると照れてしまうな///」
ミーナ「フフフ、2人とも喜んでもらえたようでよかったわ。」
芳佳「はい!これはお父さんが私たちに遺してくれたものですから・・・」
坂本「そうだな・・・」
ミーナ「ええ・・・」
次の日・・・
この日は休暇のため外出組はシャーリーの運転で町へ繰り出していた。
---街中---
シャーリー「んじゃ、あとで集合場所でな。」
サーニャ「はい。」
ブロロロロロロロ・・・
俺「ちょっと酔った・・・うぇ・・・」
エイラ「大丈夫カ?今日はシャーリー安全運転だったのにナ。乗り物がダメだなんて意外な弱点ダナ。」ニヤニヤ
俺(なんかわかんないけど悔しい・・・)
俺「それで、どこに行くんですか?」
サーニャ「えっと・・・この前ハルトマンさんに教えてもらった雑貨屋さんにいきます。」
エイラ「はぐれんなヨー。」
俺「はいっス。」
3人はまず雑貨屋に向かうことにした。
サーニャ「あっ・・・ここみたいです。」
目の前には大きな雑貨店があった。
俺「おお、なかなかおおきいっスね・・・」
エイラ「ほら、ボサっとしてるとおいてくゾ。」
俺「あ、まってくださいっス!」アセアセ
---店内---
俺「えっと・・・便箋はっと・・・」
店の品揃えはなかなかで、便箋だけでも結構な種類があった。
俺「こうも多いと迷うな・・・」
サーニャ「あの・・・俺さん・・・」
俺「なんスか?リトヴャク中尉。」
サーニャ「あ、えと・・・その、『サーニャ』って呼んでほしいです・・・皆にもそう呼んでもらってるから。」
俺「は・・・はぁ・・・じゃあ、サーニャさん。」
サーニャ「はい。」ニコッ
エイラ「わ・・・ワタシも『エイラ』でいいぞ。堅苦しいのはその・・・苦手だからナ。」
俺「はいっス。エイラさん。」
俺「それで、用があったんじゃ・・・」
サーニャ「あ、そうでした・・・便箋探してるんですよね?・・・あの、これなんかどうですか?」
便箋には巷で人気のネコペンギンがデザインされていた。
俺「これは・・・確か、ネコペンギン・・・」
エイラ「せっかくサーニャが選んだんダ。もし、むげにしたら・・・」
サーニャ「脅しちゃダメよ、エイラ。」
エイラ「ゴ・・・ゴメン、サーニャ。」
エイラ「で、どうするんダ?」
俺「う~んせっかく選んでもらったし、こんなに多いと決められないんでこれにするっス。」
サーニャ「本当ですか・・・?気に入ってもらえてよかった・・・」
俺の言葉にサーニャの表情がパァっと明るくなった。
俺(前から思ってたけど・・・か、かわいい・・・///)
エイラ「な、サーニャ、可愛いダロ?」ヒソヒソ
どうやら俺の内心は顔に出てしまっていたようだ。
俺「は・・・はいっス・・・何かこう、こみ上げてくるような・・・」ヒソヒソ
エイラ「ほぅ・・・お前とはいい酒がのめそうダナ・・・」ヒソヒソ
サーニャ「? どうしたの、2人とも?」
エイラ「あ、い、いや!」アセアセ
俺「な・・・なんでもないっスよ!あは、あはははははは!」アセアセ
サーニャ「?」
その後も3人はしばらく買い物を続けることにした。
同日13:30
---街中---
俺「ちょ・・・エイラさん・・・こんなに買って・・・重っ!」
エイラ「男なんだからつべこべ言うナー」
サーニャ「エイラ、持ってもらうんだったら少しは遠慮するものよ・・・」
エイラ「いいんだよサーニャ。こういうときはむしろ遠慮しちゃダメなんダ。」
サーニャ「でも、俺さん重そう・・・」
俺「大丈夫っス!このくらい扶桑男児として・・・あ、オラーシャ男児でもあるか。とにかく俺にも意地があるっス!」
エイラ「ほら、あいつもああいってるしナ。」
サーニャ「う・・・うん・・・」
エイラ「それよりそろそろご飯が食べたいナ・・・どっかいい店は・・・」
俺「あ、あそこなんてどうっスか?」
荷物でふさがった手で懸命に指をさす俺。そこには手ごろなカフェがあった。
エイラ「お、いいんじゃないカ?な、サーニャ。」
サーニャ「そうね、あそこにしましょう。」
とりあえず3人はそのカフェに入ることにした。
カランカラン
店員「いらっしゃいませ。何名様でしょうか?」
エイラ「3人だゾ。」
店員「荷物が多いようでしたらこちらでお預かりいたしますが・・・」
俺「お・・・お願いするっス・・・」
店員「か・・・かしこまりました。」
店員もさすがの荷物の多さに驚いていた。
店員「では席へご案内いたします。」
---店内---
エイラ「へ~。改めて見ると結構きれいな町ダナ。」
カフェからのぞく町の風景先ほどとはまた違った雰囲気を感じさせた。
俺「海に近いとこはネウロイに襲われにくいらしいっスからね。」
サーニャ「ここもはやく開放して安心させてあげたいね。」
エイラ「そうだナ・・・」
俺「それでお2人とも、なに頼みますか?」
エイラ「そうだナー・・・サーニャはなに食べたい?」
サーニャ「じゃあ、わたしはチョコレートのトルテ・・・」
エイラ「んじゃあアタシはチーズケーキにしようかナ。お前はどうするんだ?」
俺「もち、バウムクーヘンっス!」
エイラ「へ~。おまえ意外と甘党なのか。」
俺「はいっス!スイーツ最高っス!」
エイラ「それじゃあ頼むぞ。」
エイラがベルを鳴らす。
店員「ご注文はお決まりでしょうか?」
エイラ「えーっと・・・キッシュトルテ(チョコのトルテ)と、ケーゼザーネトルテ(チーズケーキ)と・・・」
俺「バウムクーヘン!!」
エイラ「・・・あとコーヒーを2つとココアを頼ム。」
店員「かしこまりました。少々お待ちください。」
エイラ「あ、そうだ・・・」
エイラはポケットから何かを取り出す。
俺「それは?」
エイラ「フフン♪これは『タロットカード』ダ。」
俺「タロット?」
サーニャ「エイラはこのカードをつかって占いが出来るんです。」
俺「へぇ・・・そうなんスか。」
エイラ「せっかくだからお前の未来を占ってやろう。」
そういうとエイラはカードをカットする。
俺「なんか緊張するな・・・」
テーブルの上に六にカードを並べ、中心に一枚のカードを置く。計、7枚のカードが並べられた。
エイラ「ヘキサグラムって言って、一番メジャーな占い方なんダ。じゃあめくるゾ。」
ヘキサグラムは一番真上のカードから時計回りに【過去】、【方法】、【現在】、【環境】、【未来】、【無意識】を表し、真ん中に置かれたカードが【核心】を表す。
※詳しくは
このページを参照
エイラが全てのカードをめくる。
エイラ「げっ・・・」
俺「どうしたんスか?」
エイラ「お前これから災難に見舞われるかもナ・・・」
そう言ってエイラが見せたのは『塔』の正位置のカード。【未来】の部分に置かれたカードであった。
俺「そのカードにはどんな意味が?」
エイラ「塔のカードはな、災難とか転落を意味していて、その人に試練を与えることを暗示するカードなんダ。」
俺「試練・・・」
不意に昨日の出来事を思い出す。
俺(あのアニマとかいうやつも同じことを言っていた・・・)
俺(試練って一体なんなんだ・・・?)
サーニャ「俺さん?」
俺「え、はい?」
エイラ「大丈夫カ?ボーっとしてたゾ。」
俺「ああいや、ちょっと考え事を・・・」
エイラ「お!でも気を落すことはないみたいダゾ。」
俺「なんでっスか?」
エイラ「ほらここ。真ん中に置いてあるカード。これは、『世界』の正位置ダ。」
俺「世界?」
エイラ「ああ、これは絶対の成功が約束されるカードダ。よかったな、お前の望みは叶いそうだゾ。」
サーニャ「よかったですね、俺さん。」
俺「はい。よかった・・・のかな?」
店員「おまたせいたしました。」
そんな事をしていると店員がケーキを運んできた。
その後も店の中でオラーシャの話しやら、以前の501での彼女達の活躍の話などで盛り上がった。
一通り食べ終えた後は、少し町をぶらつき、シャーリーたちと合流して外出組は基地へと帰った。
最終更新:2013年01月29日 14:10