『定めの楔』 その3
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267 :試作な俺ー25話:2011/09/09(金) 15:54:50.55 ID:1X72sS79O
バルクホルン「…………」
ダルシム「復讐する為に、復讐対象の力に縋る……これを矛盾と言わずに何と言うのだ?」
俺「究極の馬鹿って言うんじゃないのか」 チャキッ
ダルシム「!」
今まで後ろで話を聞いていた俺が突如その沈黙を破り、ダルシムの額へ拳銃を突き付ける
俺「ざっけんなよ。復讐だって……? そんな理由で今まで俺は、アイツらは───」
俺の脳裏に、かつての同類たちの最期が蘇る
俺「そんな個人的な理由の為に、アイツらは死んで行ったってのか!!!」
ダルシム「……私が憎いか? 01」
俺「当たり前だ! 散々俺たちをゴミみたいに扱って、爆弾なんかで服従させやがって……!」
ダルシム「……ならば、今すぐその引き金を引けばいい。ずっとこんな日が来るのを待ち侘びていたのだろう?」
俺「……っ」
研究者A「止めろ01!撃つな! おまえが・・・!」
バルクホルン「止めるんだ、俺!」
268 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/09(金) 15:59:32.82 ID:qW5eLxxr0
試作さん・・・試作さんだーーー!!!!
届け!!この熱い支援を!!
269 :試作な俺ー25話:2011/09/09(金) 16:00:00.21 ID:1X72sS79O
ダルシム「撃てばいい01。撃て!」
ダルシム「私が憎いんだろう? 殺したいだろう? それなら撃って……怨みを晴らせ!」
俺「……ああ、憎いさ。すげー憎い。何回でも殺してやりたいくらい憎い! このままコイツをぶっ放してやりたい!」
俺「……だけど!」 バキィッ!
ダルシム「ぐふっ!」 ドサッ
俺は突き付けていた銃を下ろすと、反対の腕でダルシムの顔面を殴り抜いた
俺「……あんたと同類になるのだけは御免だ」
ダルシム「っ……!」
俺「今のは死んだ02や03たちの分だ。残りは然るべき場所で然るべく裁いてもらえよ」
ダルシム「貴様は……?それで済ませるつもりか?」
俺「……復讐なんてしたって、何も戻って来ない。虚しくなるだけだ」
〔『あはは……。父さん、母さん?どこ?アンジェ?02、03……、みんな・・・・・?俺やったぞ、やったんだから……。みんなの仇を、とったんだから・・・』〕
〔『だからさぁ……誉めてよォォ……。笑いながら『頑張った』って…………言ってくれよ……!』〕
俺「それはもう……、痛いほど身に染みているから」
バルクホルン「俺…………」
270 :試作な俺-25話 支援ありがとう:2011/09/09(金) 16:02:58.22 ID:Yzdx5bdK0
ダルシム「……やはり貴様は甘いな、01」
俺「何……?」
ダルシム「甘い甘過ぎる。大甘だ。貴様は復讐なんて空虚な行為だと思っているようだが…」
ダルシム「私はそうは思わん。この胸中の黒い炎を奴らにぶつけることで、晴れるものがあると信じている。貴様のようなお人好しの腑抜けとは違うからな」
俺「なんだと・・・!」
バルクホルン「落ち着け俺。戯言だ、気にするな」
俺「…………」
バルクホルン「それよりも大佐、インペラトールを強制停止して貰いたい。アレの制御は此方で行っているのだろう?」
ダルシム「……ああ、あの装置でな」
バルクホルン「それなら早急に停止を。仲間がまだ戦っているんだ」 チラッ
遠くの空には、まだ戦いの閃光が見えた。まだウィッチーズとインペラトールが交戦しているようだ。
ダルシムはゆっくりと立ち上がると制御装置のもとまで歩き、バルクホルンと俺に見張られながら強制停止の操作を行う
ダルシム(……あとはこのレバーを引くだけ……か) ガシッ
ダルシム「……インペラトール、強制停止───」
パ ァ ン ッ ! !
271 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/09(金) 16:07:11.28 ID:qW5eLxxr0
えっ・・・?
272 :試作な俺-25話:2011/09/09(金) 16:07:34.28 ID:Yzdx5bdK0
一同「っ!!?」
ダルシム「な・・・・・あ・・・・あァ・・ッ」 ドサッ
突如ダルシムが、何者かに胸を撃ち抜かれて倒れる。銃弾は貫通し、彼の体に穴を空けた
研究者A「た、大佐ぁ!!」
バルクホルン「な、何故大佐が───(パァンッ!!) ぐあああっ!!」 バタッ
俺「トゥルーデ!!」
驚く隙もなく、次はバルクホルンが脚を撃たれる。体勢を維持出来ずに彼女は倒れてしまった
研究者B「大佐! くそっ、あの当たりどころでは……!」
俺「大丈夫かトゥルーデ!」
バルクホルン「あ、あぁ…何とか(ズキッ)───ぐっ……だが、これでは立つことは出来そうもない……!」
カツ、カツ、カツ、カツ…………
そして、2人を撃った人物が船内から甲板へ姿を現した
月明かりに照らされて、その姿を露わにする
研究者B「! 何故、おまえが……」
研究者C「…………」
273 :試作な俺-25話:2011/09/09(金) 16:12:17.18 ID:Yzdx5bdK0
ダルシムとバルクホルンを撃ったのは、同じ実験部隊の隊員で部下であるはずの、研究者Cだった
研究者A「テ、テメェどういうつもりだよ!! 何で大佐まで───」
研究者C「役立たずは黙っていろ」 パァンッ!
研究者A「があァっ!!?」 ドサッ
研究者B「A!!」
全く躊躇することなく、CはA目掛けて持っていた拳銃を発砲した
研究者C「そうやって悲鳴の1つでもあげてる方が、周りに貢献できるんじゃねえか? ねぇAさん」
バルクホルン「な、何故仲間をそんな……っ」
研究者C「仲間ァ? ふざけろクソガキ。こんな使えねえカス共、仲間でもなんでもねぇよ。ヤダヤダ」
研究者C「あー、使えねえ。使えねえ使えねえ使えねえ! どいつもこいつも使えねええええええええええ!!!」
研究者B(こいつ、普段とはまるで人が違う……)
研究者C「こんの役立たず共が! 散々っぱらあの御方の足を引っ張りやがって! そんでこの有り様?ざけんなっつーの!」
研究者C「どんだけ使えねえんだよテメェら。テメェらが使えねえから、今こうして俺が動く事になっちまっただろうが」
ダルシム「そ、そういう…こと、か……(ゴフッ)ぐっ…………」
ダルシム「貴様…………、アルタネィティブ大…将…の、スパイだったのか……」
274 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/09(金) 16:14:01.94 ID:X501f3KZ0
しえんしえん
275 :試作な俺-25話 支援感謝です:2011/09/09(金) 16:14:54.59 ID:Yzdx5bdK0
研究者C「はい正解! でも今更気がついても遅ぇんだよ! 四年は遅ぇ!」
研究者B「このっ・・・獅子身中の虫が!!」
バルクホルン「外道め……!」
研究者C「ハンッ!お褒めの言葉ありがとう。ただテメェらが間抜けだったってだけだ。あの御方の手腕に依存し過ぎちまってたんだよ」
研究者C「工作も情報操作も完璧。内通者を忍ばせるのだって楽勝だってことだ。そこの爺はあの御方を出し抜こうとしてたみたいだったけどな……」
研究者C「残念でした!筒抜けなんだよ何もかも!結局利用されっぱなしって事だ!」
ダルシム「ぐっ・・・うっ・・・・」
研究者C「……そんでもって俺の役目ってのが、テメェらがしくじった時の後始末。仕方ないねー。でもその前に───」
研究者C「用済みの役立たずを始末しないとなぁ!」 チャキッ
ダルシム「…………!」
既に瀕死のダルシムへ、研究者Cは銃口を向ける
研究者C「アルタネィティブ大将の足を引っ張ったこと……あの世で詫び続けるんだな!」 パァンッ!
パキィンッ!
俺「・・・っ!」
ダルシム「なっ………」
研究者Cの発砲。しかし寸前で俺が間に割り込んでシールドを張り、ダルシムを銃弾から守った
276 :試作な俺-25話:2011/09/09(金) 16:17:37.38 ID:Yzdx5bdK0
研究者C「オイオイオイオイオイオイオイィ! 何で出しゃばるのかなぁ、なり損ないの01君!」
研究者C「腑抜けの君の代わりに、俺がそいつの息の根を止めてやろうってんだからさぁ、今のは見逃してやるからそこどけよ」
俺「……やらせるか」
研究者C「えっ、何? 聞こえない」
俺「やらせるかよ! コイツの命は、今ここでおまえみたいな屑の食い物にされていいものじゃ無いんだ!償わせなきゃならねぇんだよ!」
ダルシム「…………」
研究者C「ハンッ、ア─────ッッ!! 甘え!壁が割れるほど甘え!何言ってんだこのガキ!」
研究者C「てめーはこの爺が憎かった筈だよなぁなり損ないの01君! だったら憎しみのままに殺せばいいだろうが!」
俺「……俺だってこんな奴を庇いたく無いけど……、でも俺がやっては駄目なんだ。これ以上おまえの好き勝手になんかさせない」
俺「第一・・・テメェは気に食わねぇ!!」
研究者C「あー……、つまり何だ。話を纏めるとだな、通称『出来損ないの試作品(プロトタイプ)』であるプロト01君(17歳(不詳))は、俺に撃たれてくたばり損なってるそこの憎ーい筈の爺を庇うわけだ」
俺「……だから何だってんだよ」
研究者C「イヤイヤイヤァ? 驚いたんだよ、驚いてるんだよマジで。まさか01がダルシム大佐を庇う日が来るだなんて……面白いね」
研究者C「数奇な運命?それとも必然の結果? どっちにしろ凄い。切っても切れないものがあるってのを思い知らされたよ。そう……───」
研究者C「例え記憶が無くても、子は親を守ろうとするものなんだなぁって」
277 :試作な俺-25話:2011/09/09(金) 16:20:16.86 ID:Yzdx5bdK0
俺「えっ・・・?」
バルクホルン「!!!」 (この男……知っている)
研究者C「あぁーそうか、おまえは何も知らないんだったな」
研究者C「じゃあ……はっきりと言ってあげよう。愚かな01君の為にも」
バルクホルン「俺! 聞くなぁ!!!」
研究者C「今そこでくたばり損なっている男、ダム・ダ・ダルシム大佐……いや、今だけは本名で呼ぼうか」
研究者C「ネウロイによって滅ぼされた彼の国、オストマルクがかつて誇った天才、『ロード・サリヴァン博士』……」
ダルシム「!」
研究者C「君には彼と同じ血が流れている。つまり2人は……正真正銘の血が繋がった『親子』って事さ」
俺「!!!!!」
バルクホルン「くっ…………」
278 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/09(金) 16:20:26.96 ID:SCdXdR3B0
モリアガッテキマシタワー!!
279 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/09(金) 16:21:14.31 ID:QcAvW5RU0
いやダルシム童貞だから
280 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/09(金) 16:22:38.31 ID:/C1dHjDd0
_人人人人人人人人人人人人人人_
> な なんだってー!! <
 ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
_,,.-‐-..,,_ _,,..--v--..,_
/ `''.v'ν Σ´ `、_,.-'""`´""ヽ
i' / ̄""''--i 7 | ,.イi,i,i,、 、,、 Σ ヽ
. !ヘ /‐- 、u. |' |ノ-、 ' ` `,_` | /i'i^iヘ、 ,、、 |
|'' !゙ i.oニ'ー'〈ュニ! iiヽ~oj.`'<_o.7 !'.__ ' ' ``_,,....、 .|
. ,`| u ..ゝ! ∥ .j (| 'o〉 `''o'ヽ |',`i
_,,..-<:::::\ (二> / ! _`-っ / | 7  ̄ u |i'/
. |、 \:::::\ '' / \ '' /〃.ヽ `''⊃ , 'v>、
!、\ \. , ̄ γ/| ̄ 〃 \二-‐' //`
281 :試作な俺-25話:2011/09/09(金) 16:23:15.55 ID:Yzdx5bdK0
研究者B「何っ!?」
ダルシム「貴様、何故それを……!私の……本名まで……っ!」
研究者C「オイオイ痴呆か爺。五年前の ”あの日 ”、アルタネィティブ大将もあの場におられただろうが」
ダルシム「・・・!」
研究者C「あの御方から直接聞いたんだよ。俺だけ特別、にな」
俺「───ざっけんなよ・・・」 ボソッ
研究者C「おっ?」
俺「ふざけんな! コイツが父親? そんな与太話、誰が信じるか!!」
ダルシム「…………」
研究者C「信じるも信じないも、俺は事実を話したまでなんだけどな」
俺「黙れ!」 ギロッ
研究者C「おぉっとそんなに怒るなよ。……それに、驚くにはまだ早いんだぜ? なぜならおまえにはもう1つ、とっても衝撃的なお知らせがあるから」
俺「何……?」
研究者C「なぁ01。おまえ……」
研究者C「自分自身が『不幸』だって、思ったことは無いか?」
282 :試作な俺-25話:2011/09/09(金) 16:25:08.03 ID:Yzdx5bdK0
俺「不幸だと……?」
研究者C「無いわけ無いよなぁ! 01、おまえは当然あるよな? 『どうして俺が』 『何で俺がこんな目に』 『俺が何をしたってんだ』 ……とか思ったことがさぁ」
俺「テメェ……!」 ギリッ
研究者C「おおっといきり立つなよ。別に馬鹿にはしてねぇよ」
研究者C「おまえがそう思った事があるってのは、至極当たり前の事だ。寧ろ無い方がよっぽどおかしい」
研究者C「そんな輩は、イかれた聖人君子気取りの馬鹿か、ご立派な善人気取りたいだけの間抜けだけだ。気持ち悪い。逆にそいつらの方が人間味がねぇっての」
俺「…………何が言いたい?」
研究者C「……まぁ、つまりだ。おまえは試作体として苦しい日々を生きてきた。今まで何度も死ぬほど辛い目にも遭っている」
研究者C「俺は苦痛を与えてた側の人間だから分からんが、おまえは言葉に出来ないほど苦しかった筈だ。俺だったら絶対に耐えられずに自殺するね」
研究者C「───だけどな01。どんなに実験や試作体としての使命で死ぬほど辛い目に遭ったとしても、おまえにはそれを嘆く資格なんて一切無いんだよ」
俺「・・・オイ、さっきから何を言って───」
研究者C「なぜならおまえは───」
研究者C「自分から『望んで』強化ウィッチになったんだからなぁ!!!!」
俺「・・・!!!?」
9 :試作な俺-25話 支援感謝です:2011/09/14(水) 16:57:02.28 ID:Is6wKRk90
俺「馬鹿を言うな! コイツが実の父親の次は、俺が自ら望んで強化ウィッチになった……?」
俺「信じない……俺はそんなの信じない!!」
研究者C「だからぁ、おまえが信じるも信じないも、これは事実なんだっての」
俺「嘘だ!!」
研究者C「ったく、聞き分けのないガキだよ。それじゃあ……一つ昔話をしてあげようか」
研究者C「あるところに、とても家族仲睦まじい一家が居ました。父は優秀な研究者。母は黒髪の美しい女性。それと心優しい温厚な息子の3人家族です」
研究者C「3人はとても幸せに暮らしていました。ある日曜日、久しぶりに丸一日暇を貰った父親は、2人を連れて街へ出掛けました。……しかし、これが悪夢の始まりでした」
ダルシム「…………」
研究者C「突如黒海に現れたネウロイが、その街を攻撃したのです。街は焼かれ、数え切れないほどの人が亡くなり……そして、息子は母親を失いました」
俺「…………」
研究者C「父と息子は何とか生き延びましたが、最愛の人を失った父は、狂ってしまいました。ネウロイへ復讐する為、家にも碌に帰らずに強化ウィッチの研究を始めます」
研究者C「しかし、憎しみに狂っていたのは息子も同じでした。大好きな母親を殺された息子は、父親にある話を持ち掛けます」
研究者C『お父さん。あの悪い奴らをやっつける為にも、僕の体を実験に使って。母さんの仇を討ちたいんだ』
俺「・・・!!」
10 :試作な俺-25話:2011/09/14(水) 16:58:40.16 ID:Is6wKRk90
ダルシム「何を……言う! そんな、話は……!」 ゴホゴホ
研究者C「なんとその父子には魔法力がありました。父は中年の男性であるにもかかわらずその身に魔力を宿し、息子もまた絶対的な魔力の潜在能力を秘めていたのです」
研究者C「2人の気持ちは、復讐という旗のもとで一つに! そして息子は強化処理を乗り越え、
初めての強化成功体となりました! こうして最強の復讐鬼が誕生した!!」
研究者C「……はずだったのですが、そこで予期せぬトラブルが発生します。なんと強化処理の影響で、息子は記憶を失ってしまったのです」
バルクホルン「!」
研究者C「息子は忘れてしまいました。自分の名前も、父の事も、母の死も、復讐の熱も何もかも!」
研究者C「しかし父親は以前の息子の言葉を思い出し、彼をそのまま試作体として運用することを決めました。そうせざる得なかったとも言えます」
研究者C「こうして誕生したのが、記憶喪失の哀れな強化ウィッチ試作体……プロト01」
研究者C「しかし彼は知らなかった。今の状況は、かつての自分自身が望んだものだと言うことを。全ては自業自得だと言うことを!!」
俺「あ……あぁ……!」
研究者C「……以上が真実でしたぁ。感想はあるかな? 出来ないの試作品(プロトタイプ)くん」
俺「嘘だ……。そんなの嘘だ! 俺が自ら望んで強化ウィッチになんて……!」
研究者C「ったく、強情だねぇ…。考えてみろよ、簡単な話だろ?」
研究者C「おまえは父の復讐に協力したんだよ。やっぱ親子だし、何が何でもネウロイを倒したかったんだろうな」
11 :試作な俺-25話:2011/09/14(水) 16:59:56.89 ID:Is6wKRk90
俺「何だよそれ、そんなこと……」
研究者C「じゃあ聞くけどよ、おまえが力を失っていなかった最高傑作だった時のことを思い出してみろよ。その時おまえは何をしていた?」
俺「あっ…………」
研究者C「大事なお友達を殺されたから……その報復でネウロイぶっ殺しまくってたよなぁ!奴らの巣を滅ぼしたのもその頃だ!」
俺「ち、違う……!違う!違う!違う!違う違う!!」
バルクホルン(俺…………)
研究者C「既に復讐を行っていたおまえが……記憶を失う前にも同じことをしなかったってどうして否定できるんだよ!えぇっ!?答えてみろよ01!!!」
研究者Cの言葉を否定することは、今の俺には到底できなかった。それだけの理屈を持ち合わせてなかった
彼の言葉は真実か否か、核心めいた事象を孕んだまま、俺の胸に突き刺さった
俺(俺は今までずっと……、かつての自分に首を絞められ続けていたのか)
俺(それが俺の望み……。これが、俺の願った未来・・・?)
俺「あはははは……ッ。俺は・・・ボクは・・・ね・・・」
研究者C「あーあ、壊れちまったよこのガキ」
バルクホルン「惑わされるな俺! 自分を強く持て!」
俺「トゥルーデ…………」
12 :試作な俺-25話:2011/09/14(水) 17:03:53.44 ID:Is6wKRk90
バルクホルン「言っただろう、私は俺を知っていると!私は俺を信じる!」
バルクホルン「だからおまえも、自分自身を信じろ!私を信じろ!!」
研究者C「うわ、くさっ。なに必死になってんだよ。うぜー」
研究者C「信じるから何?それで何かが変わったり敵に勝てたりするとでも思ってんの? 世の中そんなご都合よくはいかねぇよ。絵本の中じゃあるまいし」
研究者C「あーあ、もういいや、死ねよおまえら。幕を引いてやるよ」 ゴソッ
そう言って研究者Cは、懐からスイッチを取り出す
研究者C「ポチッとな」 ポチッ
研究者B「! おまえ今何をした・・・?」
研究者C「インペラトールを暴走させた。アレにこの船を沈めさせる」 シレッ
研究者B「な、なんだと……!?」
研究者C「さっきも言っただろ?任務が失敗した今、テメェらはもう用済みなんだよ。ウィッチーズと一緒に消えてもらうさ」
研究者C「インペラトールはこの艦を沈めた後にウィッチーズを抹消し……ロマーニャ基地を攻撃するように設定されている。証拠も、何もかも焼き尽くす!」
バルクホルン「我々や実験部隊を消して真実を隠し、どうするつもりだ! 何が目的だ?!」
研究者C「クーデター……。戦争を起こすんだよ」 ニヤリ
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/14(水) 17:06:42.99 ID:36P5xSYw0
帰ってきたら試作が始まってるじゃないか支援
14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/14(水) 17:08:01.99 ID:hsu5f25v0
wikiにリンクはっときました 支援
15 :試作な俺-25話 支援感謝です:2011/09/14(水) 17:09:28.22 ID:Is6wKRk90
バルクホルン「なっ!!?」
研究者C「今までの実験データは全て、俺がアルタネィティブ大将の元へ流し済みだ。そう遠くないうちに量産化された強化ウィッチが世界に姿を現す」
研究者C「そうすれば……世界はひっくり返るぜ!? ネウロイも他の勢力も相手にならねえ!至上最強の軍隊の出来上がりって事だ!!」
ダルシム「貴様……!」
バルクホルン「そんな目的の為に・・・!」
研究者C「計画成就は目前だ。今ここでテメェらを始末出来りゃ・・・全部取り返しがつくんだよ!!!」
<ラオホウから少し離れた海域(交戦ポイント)>
エイラ「また曲がるビームが来るゾ!」
インペラトール「…………!」 バチバチバチィ! ズゴオオオォォォーッ!
宮藤「リーネちゃん避けて!!」
リーネ「きゃっ! ストライカーが・・・ああっ!」 バコン!
宮藤「捕まって、リーネちゃん!!」 グッ
リーネ「芳佳ちゃん!」 ガシッ!
インペラトール「…………」 バチバチバチィ!
ルッキーニ「また撃つつもりだ……2人とも逃げてぇっ!!」
16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/14(水) 17:11:55.66 ID:O7EO4yXW0
帰ってきてスレのある幸せ
支援支援
17 :試作な俺-25話 支援ありがとう:2011/09/14(水) 17:12:20.82 ID:Is6wKRk90
坂本(くそっ! 間に合わない!)
インペラトール「…………」 シュゥーン
坂本「! 攻撃を止めた!?」
インペラトール「…………」 ガチャンッ! ガチャガチャン!!
ゴオオオォォォ・・・!
宮藤たちにとどめを撃とうとしたインペラトール。しかし直前で胸部大型ビーム砲の発射を中断すると、すぐさま航空機形態に変形して離脱して行った
エーリカ「逃げたよ!」
サーニャ「(キュィーン)……インペラトールは、ラオホウへ向かっています」
ペリーヌ「ラオホウに? 何故・・・?」
ミーナ「追うわ。決着をつけるわよ」
ルッキーニ「うんっ!」
ミーナ(一体ラオホウで何が起きたというの……?)
インペラトールを追いかけ、ウィッチーズもラオホウへと向かって行った
──────────
18 :試作な俺-25話:2011/09/14(水) 17:14:50.77 ID:Is6wKRk90
<ラオホウ・甲板>
研究者B「A! 死ぬな! A!!」
研究者A「ゴフッ・・・がっ、あ・・・・。ごめん、な・・・・・っ」
研究者A「お父さん……お前たちの仇・・・を、討てなかっ……た………よ……………...」 ガクッ
研究者B「Aッ!? A──────っ!!!!」
ダルシム「インペラトールの制御は完璧だ・・・! 暴走などするわけが……!」
研究者C「確かに普通に使ってりゃ絶対に暴走はしないさ。だがな……意図的にやれば違うぞ。もうとっくに書き換え済みなんだよ。どこで造ったと思ってんだ、あ?」
ダルシム「ぐっ・・・」
バルクホルン「正気か!? インペラトールがこの船を攻撃するのなら、おまえもただでは済まない!死ぬぞ!」
研究者C「構わない」
バルクホルン「何っ!?」
研究者C「構わないと言った! これで計画が無事に完遂されるなら、それでも俺は構わない!! 命も惜しくない!!」
研究者C「俺はあの御方の為なら死ねる! 死なんて何にも恐ろしく無い! 死ねるんだよォ─────ッ!!!」
バルクホルン(コイツ・・・明らかに正常じゃない! 洗脳されているのか・・・!?)
19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/14(水) 17:16:42.87 ID:O7EO4yXW0
支援支援
20 :試作な俺-25話 支援多謝:2011/09/14(水) 17:19:00.78 ID:Is6wKRk90
研究者C「ほーら、おいでなすった!」
バルクホルン「!」
ゴオオオォォォ・・・!
インペラトール「…………」 ガチャンッ! ガチャガチャン!!
ダルシム「っ・・・・・!」
俺「なに、この機体…………」
ラオホウの直上に、人型へ変形したインペラトールが姿を現した
研究者C「さぁー……全てを破壊しろ!! インペラトールゥウ!!!」
インペラトール「…………」 グポォーン……
モノアイを不気味に光らせると、インペラトールはラオホウを攻撃し始めた
インペラトール「………」 ビシュゥン! ビシュゥン! ビシュゥン! ビシュゥン!
実験部隊兵たち「に、逃げろ! 逃げろぉ!」 「あっ・・・があああああああぁ!!」 「助けてくれ!助け───ぎゃあ!」 「があっ!?」
インペラトール「…………」 ビシュゥン!ビシュゥン!ビシュゥン!ビシュゥン!ビシュゥン!ビシュゥン!ビシュゥン!ビシュゥン!ビシュゥン!ビシュゥン!
両前腕部の三連ビーム砲を連射し、ラオホウへ猛攻撃を仕掛けるインペラトール
船のあちこちで爆発が起き、炎と悲鳴があがる
ビームに次々と兵士が飲み込まれ、赤い霧が舞い上がった
21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/14(水) 17:19:42.34 ID:M7zNhfzA0
試作が来ているなら支援も辞さない
22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/14(水) 17:21:50.60 ID:12qArR8p0
支援
23 :試作な俺-25話 支援多謝です:2011/09/14(水) 17:23:32.40 ID:Is6wKRk90
バルクホルン「やめろ!こんなこと許される筈がない!!」
足を撃たれていて立ち上がれない為、バルクホルンは這った状態のままで研究者Cへ叫んだ
研究者C「何だオマエ、まだ生きていたのか」 チャキッ
バルクホルン「!」
研究者C「インペラトールにやられるのを待つまでもねえ。テメェは一足先にあの世に行ってろ!」
パァンッ!!
研究者C「ぎゃっ!? いてえええええええええええええええ!!!」 ボタボタ
俺「はぁ・・・!はぁ・・・!」
バルクホルンを撃とうとした研究者Cの右腕を、息を切らしながら俺が撃ち抜いた。Cは拳銃を落とす
研究者C「このクソガキィ!!! 邪魔すんな───」
パ ァ ン ッ ! !
研究者C「よゴっ・・・」 ドサッ
研究者B「裏切り者には・・・死を」
額から血を流し、短い断末魔と共に研究者Cは絶命する。
自力で拘束を解いた研究者Bが、彼を射殺したのだった
24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/14(水) 17:23:59.64 ID:iQpFlSiG0
アフリカの飛行杯型を思い出した
25 :試作な俺-25話:2011/09/14(水) 17:29:38.68 ID:Is6wKRk90
研究者B「くそっ、制御装置は無事なんだろうな!」
研究者Bは攻撃で揺れる甲板を走り抜け、なんとか制御装置へ辿り着く
研究者B「強制停止・・・・止まれ!」 ガシャン!
インペラトール「…………」 ビシュゥン!ビシュゥン!
研究者B「駄目か!」
バルクホルン「あの男が使ったスイッチは・・・!?」
研究者B「そうか、それがあった!」
インペラトール「…………」 ビシュゥン!
ドガァァァンッ!!
しかしインペラトールの攻撃が甲板に直撃し、研究者Cの亡骸ごとスイッチを吹っ飛ばした
研究者B「しまったスイッチが・・・!」
インペラトール「…………」 ビシュゥン!ビシュゥン!ビシュゥン!
ドガァァァンッ!
研究者B「うおおおっ!!」 ゴロゴロドサッ
バルクホルン(まずい! このまま攻撃され続ければ、本当にこの艦は沈んでしまう!)
バルクホルン「くそぉ!何とかしなくては───」
インペラトール「…………」 シュゥーン……
バルクホルン「! 停止した・・・?」
突如インペラトールが攻撃を止め、空中で制止したまま動かなくなる
バルクホルン(強制停止が効いたのか? しかし、それなら何故墜落しない・・・!)
そう、インペラトールは止まるには止まったが、攻撃をやめただけなのだ。強制停止が機能したのなら、そのまま海に落下する筈である。
今のインペラトールは機能が停止したと言うよりも、ただそこから動かないだけであった
バルクホルン「何だ、どういうつもりなんだ・・・?」
インペラトール「…………」
俺「・・・?」
バルクホルン(見ている・・・!? 俺のことを見ているのか?)
インペラトールはモノアイで俺のことを凝視したまま動かない。まるで、何か衝撃的な事に気がついて思考がフリーズしてしまった人のように
ビュゥーン・・・
シャーリー「いっけええぇぇぇぇッ!! ルッキーニィ!!」 ブンッ
ルッキーニ「とりゃあああああああ!!」
丁度その時、インペラトールを追いかけてシャーリーとルッキーニが艦上空に姿を現した
27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/14(水) 17:34:25.65 ID:O7EO4yXW0
しえんぬ
28 :試作な俺-25話 支援ありがとう:2011/09/14(水) 17:37:14.38 ID:Is6wKRk90
シャーリーが固有魔法でルッキーニをインペラトール目掛けて撃ち出し、ルッキーニはそのまま多重シールドの光熱攻撃による突撃を行う。2人のお得意の合体攻撃だ
パキィン!
インペラトール「…………!!」
ルッキーニ「あれっ?」
シャーリー「当たったぞ!」
インペラトールは今までウィッチーズの攻撃を、軌道を変更させるバリアで完全に防いでいた。
しかし今、インペラトールは初めてシールドを使って攻撃を防いだ。ダメージこそ与えられなかったものの、初めて攻撃が通用した瞬間であった
インペラトール「…………!」 ガチャンッ! ガチャガチャン!!
ゴオオオォォォ・・・!
ルッキーニ「あっ! 逃げて行くよ!」
ルッキーニたちの奇襲攻撃を受けたインペラトールは素早く人型から航空機形態に変形すると、疾風のように何処かへと去って行った
バルクホルン「助かったのか……?」
───
ダルシム「ゲホッ、ガハッ・・・・」
俺「お、おいっ!」
29 :試作な俺-25話:2011/09/14(水) 17:40:22.90 ID:Is6wKRk90
俺は血反吐を吐いているダルシムに寄り添う。研究者Cから受けた銃弾により、彼はもう瀕死状態にあった
俺「嘘だよな!? アイツがしてた話なんて……、おまえが俺の父親だなんて!」
ダルシム「・・・事実、だ・・・・・」
俺「!!!」
ダルシム「奴の話が全て正しいというわけでは無いが……その点においては間違っていない・・・・・」
ダルシム「貴様の本当の名前は『オレ』・・・。正真正銘……実の私の息子だ」
俺「そん、な…………」
ダルシム本人からの明言。それは研究者Cの言葉とは違い、俺には死刑宣告のようなものだった
俺「嘘だそんなの……、おかしいだろ! だって・・・!」
〔『出来損ないが!何故こうも貴様は不完全なのだ!』〕
〔『死にたくなければ私に従え。貴様に選択肢など、初めからありはしない』〕
〔『まるで自分が人間であるかのような物言いだな?消耗品の分際でッ!!』〕
俺「だって今まで……今まであんなに・・・・・!」
30 :試作な俺-25話:2011/09/14(水) 17:43:10.38 ID:Is6wKRk90
俺「それなのに・・・ッ、認めない!」
俺「どうしておまえが・・・俺の父さんなんだよ!!!」
ダルシム「気がつかないのも無理もない……。私は……貴様の父であることを捨てたのだから・・・な・・・」
俺「捨て、た・・・・?」
ダルシム「・・・6年前、ネウロイの攻撃で私たちはカオリを失った。おまえの母、だ……」
俺「カオリ……。それが母さんの名前……」
ダルシム「私はネウロイへ復讐する為に……強化ウィッチの研究を始めた。それから一年後の事だ……」
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<1940年(5年前の)冬・某国某研究所>
研究者D「被検体体内に異常発生、拒絶反応です!」
ダルシム「6番を切ってジェネレイターの出力を上げろ!易々と死なせるな!」
研究者E「駄目です!グリア値低下・・・ああっ!」
研究者F「・・・被検体0053、死亡しました。実験失敗です」
ダルシム「くそっ・・・!またか・・・・・!」
最終更新:2013年01月29日 15:35