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流星 3

俺「ス、ストライクウィッチーズだってー!?」 >>11-
作者: ID:r2gaA8obO
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11 流星[sage] 投稿日:2010/11/14(日) 22:10:09.92 ID:dlHawfKD0
………
……

俺は夕飯を食べ終わり、食器を片付けた。
食後の紅茶を持って席に戻る。

隣に座っていたのはウルスラだった。

俺「‥‥」

ウルスラ「‥‥」

俺「‥‥何読んでるんだ? 」

ウルスラ「解説書」

俺「‥‥なんの?」

ウルスラ「銃」

俺「おもしろいのか? それ」

ウルスラ「あなたに言われたくない」

俺「‥‥」

ウルスラ「‥‥」

12 流星[sage] 投稿日:2010/11/14(日) 22:15:47.14 ID:dlHawfKD0
俺会話下手だな。こういう奴とどうやって会話すればいいんだろう。

キャサリン「リュウセイも面白くなさそうな本読んでるから似たもの同士ねー」

もっともだ。

俺は着火の魔法の簡略化の作業を続けることにした。
もうすこし、もう少しで掴めそうなんだが‥‥

キャサリン「さっきからパッチンパッチンなにしてるね? 癖?」

俺「魔法の練習だよ」

キャサリン「練習熱心ねー!」

俺「お前も訓練頑張れよ」

キャサリン「がんばってるねー」

俺「じゃあもっと頑張れ」

15 流星[sage] 投稿日:2010/11/14(日) 22:20:30.64 ID:dlHawfKD0
キャサリン「耳が痛いねーハルカ」

ハルカ「こっちにふるんですか!?」

俺「まあ、二人共まだまだだしな」

キャサリン「ハルカはメガネかければしっかりしてるのにねー」

智子「まだ掛けたくないの?」

ハルカ「は、はい‥‥」

智子「もう‥‥いじっぱりね」

ため息を吐き、代わりに紅茶を流し込む智子。

17 流星[sage] 投稿日:2010/11/14(日) 22:27:43.87 ID:dlHawfKD0
ハルカ「だって‥‥あんな姿見せられないです」

あんな姿‥‥一体どんな姿なんだろうか‥‥よっぽどすごいメガネなんだろうな。
例えば、ごってごてに装飾がついてたり、なんかすごい金ピカだったり‥‥それともゴーグルみたいな奴だったり?

俺「そんなにひどいの?」

ハルカ「はい、とっても」

知識欲が駆り立てられる。

智子「せっかくの才能がもったいないわ‥‥」

キャサリン「ハルカは別の才能があるからいいねー」

ビューリング「うちのエースも型無しだからな」

何のことかと思ったら夜間飛行の方か。夜間飛行とは言っても実際に空をとぶわけではない。
まあ飛ぶことには変わりないのだが。

智子「あんたたちねぇ‥‥! 」

ハルカ「今日も撃墜させていただきます」

ハルカは自分のコップの中に舌をいれ、先端部分でチロチロと水面をなめた。
なんというか、官能的だ。

智子「‥‥!」

エルマ「わー! 刀を抜かないでください!! 」

19 流星[sage] 投稿日:2010/11/14(日) 22:30:28.90 ID:dlHawfKD0
しかしあのBGMで寝るのは苦痛だ。しかもほぼ毎日。他の皆はしっかり眠れているのだろうか。
‥‥そういえばウルスラは耳栓をしてたな。

俺「ウルスラ。今日耳栓かしてくれないか」

ダメもとで聞いてみる。

ウルスラ「無理。わたしが使うから」

撃沈。

俺「そうか‥‥あの音楽は俺には毒だ」

キャサリン「毒も過ぎれば薬になるねー。ネタにすればいいね」

ネタって‥‥こいつは‥‥

俺「おまえ‥‥恥ずかしいとかいう感情はないのか」

キャサリン「何の事ね?」

首を45度傾け満面の笑みを浮かべるキャサリン。
その表情の裏からにじみ出る黒さが透けて見えるようだ。

20 流星[sage] 投稿日:2010/11/14(日) 22:35:18.47 ID:dlHawfKD0
そんなキャサリンの顔を見てビューリングはクスッと笑うと、俺の方を向いた。

ビューリング「あきらめろリュウセイ。ここは、こういう隊だ」

俺「そうらしいな。どうもまともなのはお前だけ‥‥いや、お前もぜんぜんまともじゃなかったな」

ビューリング「おまえもな」

俺「そうかもな」

エルマ「あ、あは、あははは‥‥はぁ」

エルマの乾いた笑い声がだんだんため息に変わっていった。
まあ、この中なら超まともだろうな、エルマは。


そして夜、宣言通りハルカは出撃し、智子は墜落した。4回目辺りで俺も意識がなくなった。慣れたものだ。

21 流星[sage] 投稿日:2010/11/14(日) 22:40:08.59 ID:dlHawfKD0
………
……

ネウロイが出現した。
そんな目覚ましで起こされた。最悪の目覚めだ。陽はまだ出ていない。

俺「おい、この隊ってのは早朝専用部隊なのか」

智子「そんなわけないでしょ!」

キャサリン「まだねむいねー‥‥」

ウルスラ「眠い」

ハルカ「寝たりないですー」

ビューリング「さっさと撃退して寝させてもらうぞ」

エルマ「そうですね‥‥ふわぁ」

22 流星[sage] 投稿日:2010/11/14(日) 22:45:30.54 ID:dlHawfKD0
廊下を走りながら目覚ましがわりに言葉を交わす。
まったく‥‥ネウロイってのはつくづく空気の読めない奴ららしい。

いや、一番手薄なときにやってくるというのは頭のイイ行動でもあるな。
やつらも学習するのか?

そんなことを思いつつ格納庫に付く。

智子「雪女! 出撃するわ!」

ハッキネン「許可する」

こんな略式でいいのか? 口には出さずそんなことを思いつつ箒を呼び出す。

23 流星[sage] 投稿日:2010/11/14(日) 22:50:19.17 ID:dlHawfKD0
いらん子中隊は暁の空へと飛び立った。
観測班の報告によると敵はラロス級20。さっさと終わらせて寝させてもらいたい。

智子「いくわよ! リュウセイよろしく! 」

智子の号令と共に全員に緊張が走る。

その緊張を忘れないうちに俺は詠唱の準備に入った。

智子から聞いた俺の編隊の中での役目。それは超遠距離から開幕の一発をぶち込むこと。
混戦になると俺は圧倒的に不利になる。その前に安全な位置で詠唱を完了し、攻撃を叩き込む。

俺「神よ‥‥。この声が聞こえるならば、その力を今一度我に分け与えよ。」

右手を掲げ詠唱を始める。まだ敵は遠い。たぶん‥‥間に合う。

俺「その光は裁き。裁く罪は力。その大いなる慈悲の光で、彼者を罪から救い給え。」

キャサリン「リュウセイまだねー! もう近くなってきたよ!」

智子「だめよキャサリン。集中させないと。」

前にも言ったとおり呪文とは聴覚を利用した一種の催眠なので、他の声が交じると効果が薄くなる。
発動そのものは出来るのだが、練度が下がるので威力も下がる。

俺「我々の叡智の結晶を汚す罪人に、裁きの光を与えよ!」

天にかざした右手を振り下ろす。

俺「『ホワイトハンマー』!」

24 流星[sage] 投稿日:2010/11/14(日) 22:55:31.62 ID:dlHawfKD0
瞬間、ずいぶんと近くなったネウロイの上空から極太の光の柱が降り注ぐ。
その光はネウロイの編隊の前方に降り注ぎ、その編隊の出鼻をくじいた。

ハルカ「ひゃあ!」

キャサリン「わお! まぶしーねー!」

急に降り注いできた光に動揺したのか、編隊はまさに蜘蛛の子を散らすようにバラバラになった。

智子「いくわよ!」

少しの間その光に見とれていた智子が怒号を発する。
その声に意識を戻された隊員たちは、作戦通り二手に分かれ各個撃破へ向かった。

俺「‥‥ふぅ。だいたい6機ぐらいか。」

いつの間にか光は降り注ぐのをやめ、先程まで確かにそこにあったネウロイ達は、文字通り消えてなくなった。

3人ずつの戦乙女がネウロイを撃破していく。相変わらず智子とビューリングはすごい。
エルマとウルスラもその二人には劣るが、あの二人と比べるのが酷だろう。

問題は残り二人。キャサリンとハルカ。
まだキャサリンは戦っている、といえるレベルなのだが、ハルカは‥‥

26 流星[sage] 投稿日:2010/11/14(日) 22:59:16.93 ID:dlHawfKD0
智子が一体のラロスに目標を定め上空から突進をかける。
僚機であるハルカはネウロイの下の方で逃げ回っていた。

銃をぶっぱなす智子。弾が何発か当たるが装甲を傷つけるだけで致命傷にはなっていない。
そのまま智子はネウロイのそばを通りすぎてしまった。
てっきり近づいて斬りかかるものだと思っていたのだが、俺の予想は外れた。

と、智子はあいている左手を伸ばし、下にいたハルカに何か叫んだ。
ハルカは一瞬戸惑ったものの、左手を伸ばし急降下する智子へ向かって急上昇する。

そうして彼女達が交わるとき、双方の左手が相手の手首をがっちりとつかみ、彼女たちのベクトルが180度回転する。
つないでいた手を離すと、智子が急上昇、ハルカが急降下の形になった。

すぐさま智子はトリガーを引き、ありったけの弾をぶち込む。程なくしてネウロイは爆散。
智子はハルカにグッと親指を見せると、次の目標へ飛翔していった。

俺「さすが、というべきか」

とりあえずハルカは絶対に智子のいる方へ行き、
ハルカの分は智子がカバーするのでプラマイ0‥‥いや、プラスになっているだろう。
智子はそれほどまでに強い。

27 流星[sage] 投稿日:2010/11/14(日) 23:05:13.28 ID:dlHawfKD0
そんなことを思いつつ上空へ行き、次の魔法の準備をする。
先程のような大きな魔法ではなく、小さな魔法で援護する。と思っていたのだが。

俺「ま、たまにはね」

混乱によって迷子にでもなっているようなネウロイを二体見つける。
気づかれていない相手なら‥‥そうだな、電撃のごとく攻撃するか。

左手を魔術書にかざす。

俺「天が知る裁きの力。その一端を我が足に宿せ。その速さは光、その音は轟。すべてを貫く槍となれ! 『ブルーランス』!」

乗っている箒が青く輝きだし、何かが弾けるような音が始まる。

俺「地が知る豪炎の力。その一端を我が手に宿せ。その鋭さは刃、その力は獄。すべてを消し去る剣となれ! 『レッドブレイド』!」

天にかざした右手にどこからともなく炎が集まり、見る見るうちに剣の形を取る。

29 流星[sage] 投稿日:2010/11/14(日) 23:10:12.91 ID:dlHawfKD0
俺「力を振るうことを、許せ!」

下に見える二体のネウロイをもう一度確認した後、先に出した足を踏み込み、進行方向を下に取る。
途端、俺はものすごいスピードで急降下しはじめた。その箒は雷鎚のごとくネウロイへ特攻する。

ものすごい音を発しながら急降下する物体に気づいたらしいネウロイが、
回避行動をとろうとした瞬間、その胴体を青い槍が貫いた。

空気を切り裂く爆音と共に爆散する一体のネウロイ。がその槍に先程まで乗っていた炎の姿はない。

俺「逃がすかァ!!」

もう一体のネウロイが逃げようとしたところに炎の剣を持った俺が降ってくる。
まるでバターにナイフを入れるように切り裂かれるネウロイ。

文字通り見事に一刀両断されたネウロイは数瞬後爆発した。

そのまま炎の剣の持ち主は地面へと落ちていく。仕事を終えた剣は空気に溶けていった。
落ちるというのも案外気持ちいいものだ。将来こういうスポーツでも流行るかもしれない。

先程まで青い槍だったものが落ちる俺の足に張り付く。
俺は魔法力を込めると、箒から七色の塵が噴射され、俺は重力の鎖から開放された。

30 流星[sage] 投稿日:2010/11/14(日) 23:11:05.10 ID:dlHawfKD0
ちょうど他のネウロイたちも全滅したようだ。
皆が集まっている。

智子「またあんたはスゴいことするのね」

ハルカ「びっくりしましたよー。なんかすごい音が聞こえたと思ったらリュウセイ少尉が箒から飛び降りてるんですもん」

キャサリン「こんな時に雷が落ちたかと思ったねー!」

俺「まあ、雷みたいなもんだしな」

ウルスラ「すごかった」

エルマ「そのまま落ちたらどうしようかと思ってましたよ」

31 流星[sage] 投稿日:2010/11/14(日) 23:12:06.97 ID:dlHawfKD0
ビューリング「ほんと、めちゃくちゃだな」

俺「あんまりほめんなよ」

ビューリング「‥‥あまり無茶をするな」

いつもより感情の入った顔だ。
たしかにビューリングの言うことも、もっともだった。もし、飛び降りた時点で箒が墜落して壊れていたら‥‥

俺「‥‥すまなかった。もうすこし考慮してからやるべきだったな」

ビューリング「ライターがなくなったら困るからな」

俺は苦笑いを浮かべ、ああ、これでこそビューリングだな、と思った。

智子「さ、帰って寝ましょう、つかれたわ」

ハルカ「はい、一緒に寝ましょう、ね? 」

朝日が昇り始めたスオムスの空に甘美な悲鳴が響いた。

流星 4へつづく
最終更新:2013年01月30日 14:48