― 友の部屋 ―
俺「お~い、友居るか?」
俺はドアを開ける
しかし、返事は無かった
俺「ったく…何で居ないんだよ…」
俺は壁にかかっている時計を見て、大事なことを思い出した
俺(あっ、適性検査の結果を聞きに行かなくちゃ!たぶん、友も執務室にいるだろう…)
俺は執務室へ向かった
そして、執務室に近づくとドアの前で友が立っているのが見えた
俺はとにかく友を殴らなくてはいけない気がした
俺「うぉぉぉぉぉぉぉぉりぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
俺はグーパンチを友の股間へと運んだ
友「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!息子がぁぁぁぁぁっ!絶対、ボールひとつ無くなってるって!!」
俺「おまえのせいでな…俺は『変態』のレッテルを貼られたんだぞ!!」
友「悪かったって!!それは謝るから!!でも、息子殴ることはねぇだろ!!」
俺「それぐらい妥当だと思うがな!!俺、完全にヘルマに嫌われたんだぞ!!」
友「知ったこっちゃねぇよ!って言うか、なんでヘルマ曹長でムキになってるんだよ!」
俺「えっ…それは……」
俺は友の意外な返しに唖然とするしかなかった
俺「それは………なんでだろ?」
友「おれが知ってるはずないだろ」
俺(なんで、ヘルマがでてきたんだろ?)
俺たちが言い争いをしていると、執務室のドアが開き、ミーナ中佐が出てきた
ミーナ「あなたたち!もう少し静かにしてくれないかしら!」
ミーナ中佐は少しお怒りのようだ
まぁ、無理もないが……
俺・友「スミマセン……」
ミーナ「まあ、いいわ。2人とも結果を知らせるから中に入って」
俺「了解」
俺たちはミーナ中佐の指示に従って、執務室に入った
ミーナ「では、結果を伝えます」
ミーナ「2人とも魔法力が確認できました」
友「おぉ……」
ミーナ「友少尉は飛行可能どころか、この隊1番を争うほどの魔法力が確認されています」
友「やったね!」
友は手でグットサインを作って、俺に はにかんだ
俺「おとなしくしろ」
俺は能天気な友の頭を軽く叩いた
ミーナ「……… 俺中尉は飛行可能レベルですが、少々魔法力が安定していません」
俺「そうなんですか…」
ミーナ「2人とも、明日からの訓練には参加してください」
俺「了解です」
友「うぇ~訓練かよ~」
友がだるそうに文句を言うと、ミーナ中佐は友に笑顔を向けた
ミーナ「友少尉、訓練には参加してくださいね」ニコッ
友「(なにこれ…こわいんですけど…)……了解です…」
俺(笑顔が怖い…)
ミーナ「では、これで用件は終了です。下がってください」
俺「了解」
俺たちは執務室を後にした
俺と友は友の部屋に向かった
本来なら、俺はヘルマと共同の部屋に向かうはずなんだが、今は諸事情により一緒に居ると気まずい…
だから、友の部屋でしばらく過ごすことになった
俺は友の部屋に入ると、ベッドに転がった
俺「はぁ………」
友「どうしたんだよ?ため息なんかついちゃって」
俺「いや……ちょっとね…」
俺はヘルマとの関係を改善することばかり考えている
友「………ヘルマ曹長のことか?…」
俺「な、ななななななんでヘルマが出てくるんだよ!?」
友「いや…だって…お前、ヘルマ曹長が来てから様子がおかしいから…」
俺「べ、別にヘルマのことは………」
友「それに、ヘルマって名前で呼んでるし…」
俺「それは………」
しばらく沈黙が流れた
友「……………好きなのか?……」
俺「そ、そんな訳な、ないだろ……」
友「本当なのかぁ~」ニヤニヤ
友はにやけた顔で俺をからかってくる
俺「うるさい!///// そんな事より、おまえはどうなんだよ!?」
俺は苦し紛れに話題を変えてみる
友「おれのこと?」
俺「そうだよ!!お前、バルクホルン大尉のことトゥルーデって呼んでるじゃん!!」
友「ああ、それはだな、一緒に話ししたりして仲良くなったからな」
俺「だ、だからって…そんな急に……」
俺は焦ることなく返事を返してくる友に戸惑った
俺「じゃ、じゃぁ、お前バルクホルン大尉のこと好きなのかよ!?!」
友「 好きだよ 」
俺「えっ!?………」
俺は真剣な表情で返事を返してきた友に唖然とするだけであった
俺「…ほ、本当に好きなのか?………」
友「ああ、おれは本気だ。トゥルーデとの
初めての出会いは最悪だったけど……でも、一緒に喋っていくに連れてトゥルーデの事をよく知ることが出来た」
「一緒に居ると楽しい…それに、何事にも真面目なトゥルーデを俺は尊敬している。初めて信頼できる上官に出逢ったきがする」
「もちろん、俺のことも親友として信頼してるぜ!」
俺(上官としては尊敬してないのかよ……)
友「おれはうじうじするのがキライだからな。何事もはっきりと正直にいうのが好きだ。だからおれは自分の事については嘘はつかない」
俺「…………」
友「もう一度言うが、俺はトゥルーデ…バルクホルン大尉が大好きだ!一生守ってあげたい、そしてこれから
ずっと一緒に暮らしていきたいと思ってる!」
「おれは、はっきり自分の気持ちを言ったぞ………」
「俺……お前はどうなんだ?…」
俺「…………」
俺は……ヘルマの事をどう思ってるんだろ…
あまり喋ったこともないし…ましてや、今は嫌われてるし……
確かに初めてヘルマを見たときは、かわいいと思った……
それと、ちょっとドジな所もあるから、心配だなと思ったりもした…
でも、好きっていう感情ではないような気がする……
そもそも、好きっていう感情がわからない……
友「悩んでるのか?……」
俺「………」
友「…おれの個人的な意見だけど聞いてくれるか?」
俺は無言でうなずいた
友「…ある女がいたとする。そしてある男は、ある女と仲良くなりたいと思っている」
「しかし、ある女とはあまり仲が良くない。そこである男はどうしたら仲良くなれるか真剣に考えた」
「そしてある男は勇気を出して、ある女と真剣に話しをしてみることにした」
「最初、女は振り向いてくれなかったけど、そのうち男の真剣な態度に心を許すようになった」
俺「………」
俺は黙って男の話を聞いていた
友「ある女はそのうちある男と一緒に居ると楽しいと思うようになった。男も同じだ」
「そして男は、ある女を守りたいと思うようになった」
「この守りたい、一緒に居ると楽しい、笑顔が見たいとかの気持ちが好きって感情なんだとおれは思うよ」
友は真剣な表情で俺を見てきた
俺「…………」
そうか……俺は……
ヘルマが好きなんだ
俺は一目惚れしたんだ…ヘルマに…
俺はそう思ったときには友の部屋を飛び出していた
友「ふぅ…やれやれ………がんばれよ、俺……」
部屋を出て行った俺のことをひそかに応援する友であった
最終更新:2013年02月02日 12:32