登録日:2011/05/22 Sun 01:57:03
更新日:2025/01/28 Tue 13:25:46
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オオタチ「お前の持ってる道具は、エブリタイムエブリシング全部まるっとお見通しだ!」
◇はじめに《道具について》
例を挙げれば
- 体力/ステータスを回復する
- 火力を上げる
- 耐久力を上げる
- 素早さを上下させる
- タイプを変化/無効化させる
- 必ずそのターン生き残る
など、その効果の絶大さは計り知れない。
勿論個々のポケモンの育て方が最も重要ではあるのだが、道具の重要さもやはり否定はできないのだ。
持たせる道具を間違えれば勝てる勝負も勝てなくなってしまう。
ポケモンに限らず対戦
ゲームは装備や道具は入念に吟味できるならした方がいい。
でなければ思わぬ相手にフルボッコに合う事確実である。
この「道具」の最も厄介な点、それは
『一部を除きお互いのポケモンに持たせた道具の種類は発動するまで不明である』
と言う点に尽きるだろう。
上記の例で上げた道具の効果で例えれば
- 状態異常にした筈が回復されて1ターン無駄にした
- 火力の低い相手と思ってたら想像以上のダメージを受けた
- 紙耐久の筈の敵が明らかにオーバーキルの攻撃を受けたのにHPが残った
- 思ったより速かった
など「一瞬だが致命的なミス」が起きる状況となってしまうのだ。
思ったより相手が速かったり倒した筈がまだ生きてたり、そんな事が原因で敗北するなど本当によくある。
以上の事を踏まえて、トリック/すりかえの解説を始めたいと思う。
◇トリック
タイプ:
エスパー
命中率:100
PP:10
◇すりかえ
タイプ:
あく
命中率:100
PP:10
効果は単純。ズバリ、
『お互いの手持ちの道具を入れ替える』
ただコレだけ。しかしこの技の恐ろしさは異常なのである。
そもそもポケモンの中には「状態異常になってからが本気のポケモン」「相手より遅くて初めて力が発揮できるポケモン」などの強力だが変り種な子達も多々いる。
そういう子はタイマン環境の場合
「その効果を付与する道具」
でそれを補うのである。
しかしここで考えて欲しい。
この他にも
などが存在する。
勘の良い人は既にお気づきだろうが、
もしこれらの道具をその道具を持ってもデメリットにしかならない相手に押し付ける事ができたら相手の戦術を根幹から打ち崩せる事になるのだ。
ただ、勿論何も考えず、ではいけない。
カイリキー「かえんだま!? こだわりハチマキの筈じゃ…!?」
ヒートロトム「残念だったな……トリックだよ…(笑)」
当然デメリットも存在する。
「こちらも相手の道具がわからない」
為しくじればこちらが不利になる道具を手に入れてしまう場合もあるのだ。
カイリキー「さぁ降参しろ」
カイリキー「見上げた忠誠心だロトム。だがなぁ」
カイリキー「さぁ頭を冷やしてよく考えろ。俺の特性はこんじょうだ。ノーガードじゃないんだぜ?」
計算ミスで逆に勝ちの目がなくなる事態は絶対に避けたい。
変化技は綿密な計算と勘があって始めて生きるのだ。
ロトム「チキショウ! 雷だ! 眉間なんか撃ってやるもんか! ボールを吹っ飛ばしてやる!!」
カイリキー「ストーンエッジ!!」
急所に当たった!
ロトム「ウワアァァァァァァァ……!」
トレーナー「ロトムはどうしたの?」
カイリキー「(岩を)放してやった」
勿論上記で繰り返し強調したように相手の道具を利用した戦術を崩すのは非常に有効な手段である。
随分と頭を使うゲームに感じるかも知れないが、この駆け引きも
ポケモンバトルの醍醐味の一つなのである。
『くっつきバリ』なら相手の能力やタイプに依存せずデメリットを付与できるが、肝心の効果が毎ターンHP1/8減少と地味すぎるため微妙。
メリットが局所的すぎる『
ねらいのまと』はさらに不遇。
どろぼうの代用として使うつもりならオマケが付いてマシといったところか。
第六世代では対応するメガストーンを持ったポケモンに「トリック/すりかえ」が使えなくなった。
こだわりトリックorすりかえを試みた場合、こちらが行動を縛られて効果のない技を連打する羽目になる。
第七世代ではZクリスタルに対しても同じリスクを抱えることになった。
『
サン・ムーン』で
Zワザとして使った際の追加効果はどちらも「素早さが2段階上昇する」というもの。
かなり強そうだが、実は
Zクリスタルを持った状態では互いの道具を交換できないため、肝心のメインの効果が不発に終わってしまう。
つまり持ち物が「
エスパーZ」「
アクZ」で固定され、Zワザの使用権も消費する
劣化「こうそくいどう」でしかないため、対戦ではまず使われない。
このZワザを使ってわざわざ素早さを上げるくらいなら、素早さ1段階アップでも良いから本来の効果も発揮できるZワザを選んだほうがマシというケースが大半である。
勝ち負けを繰り返し、新たな楽しみを見つける、そのあくまで一要素が「道具」なのである。
この「トリック/すりかえ」のような特殊な変化技の存在がポケモン勝負を盛り上げてくれるのだ。そして、覚えるポケモンには要注意、警戒をしよう。
そして最後にこの技と相性の良い技と特性を記載したい。
持ってる道具を投げつけてダメージを与える。
いらない道具をぶつけてしまおう。
5ターンの間お互い道具が使えなくなる。
アイテムのデメリット効果から一時的に自分を守れる。
詳しくは
○○ルームの項目で
「トリック/すりかえ」が効かなくなる。
ただし、「
はたきおとす」を常に威力97で喰らい続ける羽目になる。
オオタチ「お前の持ってる道具は、全部まるっとお見通しだ!」
相手の持っている道具がわかるという優れもの。この技との相性は抜群といえるだろう。
アイテムの効果を受けないため、デメリットアイテムを所持している場合でも普段通りに動ける。
ただし、この特性を持っていると「なげつける」の技は失敗する。
第六世代から「
みがわり」を無視して道具を押し付けることができる。
先制技や「さきどり」などの面白い技が増えた現環境、随分と複雑になってしまったがその分面白味も増えたと言えるだろう。
頭を捻って戦術を組み立て、それが決まると楽しいものである。
そして最後に、上記で紹介した技は「なげつける」以外、
戦術を崩されるのも、ポケモンの醍醐味と言えるだろう。
余談・普段の冒険では
非常にマイナーな使い方だが、普通の冒険においても野生ポケモン戦で「どろぼう」の代わりに採用されるケースもある。
ルビサファでドンメル相手にメールをトリックさせたことがあるプレイヤーも居るのではなかろうか。
なお、ルビサファ当時はレベルで簡単に覚えるポケモンがユンゲラーくらいしか居らず激レア。
また、第三世代では「なげつける」がまだなかったため、混乱させる木の実を相手に持たせて性格を調べるためには「自分が混乱木の実を持ってトリック」した上で相手を弱らせて使わせる必要がある。
敵トレーナーのポケモンには当時からちゃんと性格設定がされており、調べれば意外と把握可能。
一見強いトレーナー、強種族なのに、頓珍漢な性格や長所(特にすばやさ)を殺すダメ性格で有情調整されているポケモンもチラホラ。
第五世代で「トレーナーのポケモンから道具を奪えない」変更が施され、
『一応』内部データ上は「プレイヤーのポケモンが持っていた道具も取られたとしても返ってくる」処理があった。
第六世代ではごく少数ながら「すりかえ」「トリック」を覚えたポケモンを使う敵トレーナーも出現するため、こちらが持たせていたアイテム(しあわせタマゴとか色々)が倒しそびれた相手に唐突に奪い取られてしまう事がたまにある。
この場合も消費されてなければ返ってくる。
トレーナー「ゴチルゼルはなげつける覚えねーぞ!?」
追記・修正は挑発が決まる前にお願いします。
- 粘着持ち→「はたきおとす」を常に威力97.5で喰らい続ける羽目に・・・。対応するメガストーンを持ったポケモン→「はたきおとす」を受けても威力上昇がない。あれ、何だこの仕様? -- 名無しさん (2015-04-07 19:27:26)
- ↑ねんちゃくはあらゆる道具全部を持ち続けられるから -- 名無しさん (2016-12-21 10:24:12)
- トレースとは逆に、世代が進むごとに弱体化していく技。メガストーンは持ってるポケモンが限られていたが、Zクリスタルは誰が持ってるかわからんからよりリスキーに -- 名無しさん (2017-03-08 17:34:44)
- メガストーンとZクリスタルを使用前に無効化できるなら、それはそれで壊れ技になりかねないからな。 -- 名無しさん (2017-03-08 17:53:50)
- すり替えておいたのさ! -- 名無しさん (2019-02-06 18:16:40)
- 剣盾ではダイマックスポケモンが解除後にトリックで何かを寄越していくというパターンも追加され、たぶん前世代よりは使いやすくなった -- 名無しさん (2020-03-21 15:50:38)
- ↑2 KISS☆SUMMER -- 名無しさん (2022-12-26 10:49:55)
最終更新:2025年01月28日 13:25