シビルドン

登録日:2010/11/07(日) 01:34:08
更新日:2025/03/11 Tue 21:08:09
所要時間:約 8 分で読めます





シビルドンとはポケットモンスターシリーズにブラック・ホワイトから登場するポケモン


■データ


全国図鑑No.604
分類:でんきうおポケモン
英語名:Eelektross
高さ:2.1m
重さ:80.5kg
タマゴグループ:不定形
性別比率:♂50♀50

タイプ:でんき
特性:ふゆう(じめんタイプの技と「まきびし」「どくびし」「ねばねばネット」「特性:ありじごく」「各種フィールド」が無効)

HP:85
攻撃:115
防御:80
特攻:105
特防:80
素早さ:50
合計:515

努力値:攻撃+3

シビシラスがレベル39でシビビールに進化
シビビールに「かみなりのいし」を使うとシビルドンに進化する。

弱点:なし(特性の効果)
半減:でんき/ひこう/はがね
無効:じめん(特性の効果)


■概要


ヒレが腕のようになったデンキウナギの怪獣のようなポケモン。
とても食欲旺盛なポケモンで、その発達した腕を使って突如海から這い上がり、地上の獲物をその電気を浴びた牙で仕止めて捕食する。


ちなみに第一形態のシビシラスのモチーフはウナギの幼態である「レプトケファルス」なのだが、実は現実世界ではデンキウナギと普通のウナギは全くの別種である。
そういう意味では結構なトンデモ進化だが、魚がタコになったりするポケモンの世界ではあまり深く考えないほうがいいのかもしれない。


また見た目しっかりしたウナギの形状を持っているにもかかわらず、こいつのグループはあのベトベトンマタドガスと同じ「ふていけい」である。
もちろんサーナイトと卵も作れる

・・・なんなんだろうコイツ・・・


高さは2.1mと、2.2mのカイリューとは10cm差。
ただしシビルドンの計測個所は全長のようなのでそこまで大きくはない。
具体的にはアーボより少し長いくらい。


ちなみに、『XY』から3D化したのに伴い、グラフィックが刷新されたのだが……


まさかの鯉のぼり化

『BW』ではポーズが良かったのか、どっしりとした怪獣を思わせる感じだったのが、ここに来て遊泳しているかのようなポーズと動きに変更。
あとやたらちっちゃい。とても2mあるようには見えない。
「ふゆう」しているのは分かりやすくなったものの、旧作からイメージがだいぶ変わっているので多くの旧作プレーヤーが驚いた。
浮いているのはスカイバトルの導入に合わせた結果でもあると考えられる。
残念ながら第9世代においても戦闘中は相変わらず鯉のぼりであった*1

色違い緑色ベースで、ネット上では「レックウザのパチモン」呼ばわりされることも。

■ゲームでのシビルドン


進化前のシビシラスは「電気石の洞穴」にて超低確率で出現するレアポケ。

前作までのコイキング的な存在なのか、シビシラスの状態では異常に能力が低く技マシンも使えないと戦力としては絶望的。
とはいえ初期技自体は「はねる」オンリーでなく(てかはねる覚えない)最低限は戦えるようにはなってるので、
寧ろ使い勝手はクルミルフシデよりもよほどイモ虫してるだろう。

シビビールに進化出来ればそれも一気に改善されるが、進化レベルは39となかなか高め…
しかも最終形態のシビルドンに進化するには貴重品である「かみなりのいし」を使用しないといけない等、
とにかく手間がかかるためストーリーでは結構使いづらい。
『BW2』ではシビビールが「海辺の洞穴」に出現するようになった。

意外なことに初代以来となる「かみなりのいし」で進化するポケモンである。


トレーナーではプラズマ団7賢人の一人であり、ラスボスゲーチスが使用する。
強いには強いが三つ首竜サザンドラの影に隠れがちなのかあまり目立たない。

また『BW』『BW2』クリア後に戦えるシロナライバルも手持ちに加えている。

第六世代ではオメガルビー、アルファサファイアで進化前のシビシラスがマボロシ洞窟で出現。

第七世代ではシビルドンはポニの樹林のスキャンで出現。

第八世代は残念ながらが不参加。

第九世代ではパルデア地方キタカミの里ブルーベリー学園に進化前ともに出現する。

余談だがシリーズを通してシナリオでも強敵や主要な人物達からの採用率が高く、中々に出番には恵まれている。
しかし、意外にもでんきタイプ使いのトレーナー達からの採用率は低く、殆どゼロと言っていいほどに誰も使わない。
電気使いで採用しているのはPWTでのカミツレデンジだけでいずれもPWTだけで本編では一切使用せず、更にデンジはダウンロードトーナメトでのみの使用というかなり限定的な場面。
ナンジャモに至っては特性がふゆうムウマージに「電気テラスタル」を使用して擬似的にシビルドンを再現してるにもかかわらずシビルドンそのものは一切使用しない。「シビルドン登り」*2なんて言葉は度々使うのに…

■対戦でのシビルドン


でんきタイプには珍しく鈍足で攻撃特攻に優れる二刀流の能力を持つ。

また最大の特徴としてでんきタイプと特性「ふゆう」の組み合わせによりなんとコイツには弱点が無い
どう見ても浮いてるように見えないがコイツ「ふゆう」なのだ・・・
多分初見で特性を見抜けた人はいないだろう。
(前述の通り『XY』以降はわかりやすくなったが)。


またでんきタイプの癖にコイツ、異様に器用。
メインウェポンの「10まんボルト」「ワイルドボルト」に始まり、

ウナギの癖に「かえんほうしゃ」で火を吹き、

アクロバット」で華麗に宙を舞い、


とぐろをまく」わ、「でんじは」をばら撒くわ、

両手で器用に「かわらわり」や「くさむすび」を披露するわ、持ち物を「はたきおとす」わ、

他にも「ドラゴンクロー」「ばかぢから」「アクアテール
いわなだれ」「いかりのまえば」「ギガドレイン」「アシッドボム」等々・・・



本当になんなんだコイツ


とにかく技が豊富で二刀流向けの能力も合わせて攻撃範囲はとても広い。
なにかとめざパ頼りのでんきタイプでは異例である。
単純な安定感ではでんきタイプトップクラス。

かつてのミカルゲヤミラミに次ぐ弱点無しポケモン。
もっとも、彼らの場合は後に唯一弱点を突けるフェアリータイプが登場してしまったが。
彼らの例に漏れずやっぱり初心者に異様なまでに評価されるポケモン。

しかし弱点こそ無いものの耐久面の数値そのものは並程度。
かつ半減も少ないためその耐久力に過信は禁物であり、HP振り程度なら強力な等倍技で普通に押しきられる事も。
素早さの低さも手伝って等倍での殴り合いは不得手である。
また弱点なしといっても「かたやぶり」や「じゅうりょく」下では普通にじめん技に弱くなるのも注意。

また対ドラゴン用に「ドラゴンクロー」こそあるものの威力不足なため、
めざめるパワー()」が欲しくなるが前述の通り第一形態のシビシラスには技マシンが一切使えず、
進化レベルも高いため判定人が調べてくれずめざパの判定もかなり困難。
めざパのタイプ判定にはいちいち手動で調べる手間を強いられる。

また「かえんほうしゃ」はあっても「だいもんじ」は覚えなかったり、
これだけ技が豊富にもかかわらず「じしん」や「ストーンエッジ」を習得してくれなかったりと地味に痒い所に手が届かない。

第六世代では特殊技が軒並み威力が落とされてしまう。
新規習得は攻撃を上げれる「グロウパンチ」くらい。

第七世代では、「じごくづき」を新習得したが「グロウパンチ」が習得できずになり、Zワザという超火力で並の耐久であるシビルドンも一撃で落とされてしまう。

第九世代ではテラスタルで他の浮遊もちがでんきテラスになる事で弱点なしになる事が可能になったので「特性とタイプで弱点なし」という個性が薄まってしまった。
ただし、テラスタルを消費しなければ未だにシビルドンのみの強みであり、シビルドン自身もテラスタルすればタイプ一致技火力増強、どくやはがねと耐性が優秀なのに変化すれば並耐久面もフォローできる。

技は外すと自傷というリスクがあるが高威力の「サンダーダイブ」を習得。
他には「インファイト」、「アクアブレイク」、「じだんだ」、「はたきおとす」といった攻撃技、「ビルドアップ」、「かいでんぱ」といった変化技を新規習得や再習得するように。
失った技は多いが「めざめるパワー」、「どくどく」と実践向きな技はその2つくらいである。


これらの欠点のためか、過去のミカルゲやヤミラミ同様初心者ホイホイと言われる存在である。
上記2匹に比べても変化技ありきではなく、攻撃範囲も広いという意味ではより初心者向けなのだが、結局上記の通り殴り合いは不得手なので慣れていないプレイヤーが使っても持ち前の器用さ等の長所を活かせないため、ある意味で初心者向けと見せかけた玄人向けのポケモンとも言える。(実際旅パなどで採用すると素早さの低さから殆どの場合で先手を取られて殴られたり、状態異常にされたりして要らぬダメージを受けやすい。)
普通に活躍する分には十分なポテンシャルは持っているが、やはり欠点は多いので運用の際はそれらをしっかり理解して扱いたい。


■シビビール


全国図鑑No.603
分類:でんきうおポケモン
英語名:Eelektrik
高さ:1.2m
重さ:22.0kg

  • 種族値
HP:65
攻撃:85
防御:70
特攻:75
特防:70
素早さ:40
合計:405

努力値:攻撃+2


シビシラスがレベル39で進化。


ヤツメウナギの姿をしたポケモン。目の後ろに並ぶ黄色い丸が発電器官。
食欲旺盛。獲物に体を巻きつけながら発電器を押し当て、電気で痺れさせてから丸齧りする。

進化前としては耐久力が高く「しんかのきせき」と相性が良いが、実は特化しても「オボンのみ」持ちシビルドンとほぼ変わらない耐久力。
鈍足故に麻痺させた相手にも後攻「ボルトチェンジ」を決めやすい点や「ねむる」+「ねごと」搭載による回復等で差別化を図りたい所か。
「いかりのまえば」による削りや「はたきおとす」「でんじは」「アシッドボム」による妨害、ダブルなら「いえき」で味方の補助も可能。

■シビシラス


全国図鑑No.602
分類:でんきうおポケモン
英語名:Tynamo
高さ:0.2m
重さ:0.3kg

ウナギの幼生・レプトケファルスをモチーフとしたポケモン。
一匹では弱い電気しか発生させられないが、群れで行動する事で雷並みの威力の電気を放つ事ができる。
可愛らしい見た目なのだが、進化系は……

習得技は「たいあたり」「スパーク」「チャージビーム」「でんじは」のみと、なんとも潔すぎるポケモン。
わざマシンにも対応しておらず、進化できるまではこれらの技だけでなんとか頑張るしかない。
なお、教え技は「でんじふゆう」のみ対応。いらない

そんなシビシラスもSVでは「じゅうでん」と「はたきおとす」(!?)を習得可能に。


■アニメでのシビルドン一族


シビシラスはカミツレサトシとのジム戦の切り札として使った。
しかし覚えている技ェ…かなりグダグダなジム戦が展開されたのだった。

…悪いのはシビシラスでもましてやカミツレでもない、うん。


シビビールはやられ役でワンカットに映っただけ。まともな出番さえもらえないまま再登場もしてないので、ある意味ポリゴン以上の不遇。


シビルドンはサブウェイマスター・クダリの手持ちとして登場。
トロッコのスピードアップのためにずっと「ほうでん」を繰り出し続けたり、サトシたちとのタッグバトルでは止めの一撃を放つなど、地味に頑張っていた。
鳴き声は「ズボボボ」「ズボー」。

■余談


実はかつて連載されていた「デンゲキニンテンドーDS」や「デンゲキニンテンドーKIDS」では、2011年頃から2012年頃までに行われていた「DON!DON!シビルドン」や「デンゲキ!シビルドン」にて、シビルドン企画としてプッシュされていた。全国の読者にシビルドンに興味を持った者には「シビル団」となり、全国でシビル団のメンバーになる計画だった。
ただし、2013年になると、この連載が終了し、シビルドンのプッシュやシビル団の全国のメンバー達も解散され、跡形も無く消えてしまった。
あの時のシビルドンブームはなんだったんだ……。


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最終更新:2025年03月11日 21:08

*1 一応、サイズに関しては指摘があったのか2.1mらしいサイズには巨大化している

*2 現実に置ける「鰻登り」と同じ意味らしい。公式でウナギ扱いである。