○○ルーム(ポケモンのわざ)

登録日:2011/03/10 Thu 11:17:08
更新日:2021/01/30 Sat 20:07:04
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ルーム技とはポケットモンスターシリーズに登場する技の一種を表す。
第四世代から登場し、現在ではトリックルームマジックルームワンダールームの3つの技を指している。

全てエスパータイプの変化技で、PPはトリックルームが5で他2つが10。
(まぁ、あまり関係ないが)

これらルーム系の技は発動したターンを含めて5ターンの間フィールドを特殊な状態に変える効果があり、戦術に大きく影響する。

ちなみにこれらの技は「空間をゆがめる」という特性故か、効果中は「こうごうせい」などの天候で回復量が変化する技に影響が出る。
(アニメでトリックルームが使われた際は結界のようなものが張り出されてフィールドを明確に区切っていた)


▲トリックルーム

空間を歪め、発動したターンを含めた5ターンの間(シングルバトルでは実質発動後4ターンの間)「素早さ」の遅いポケモンから行動する。
ただし「技の優先度」で決まる行動順は変化しない。
ルーム系の技の中で唯一、DPtから登場している。

ポケモンでは素早さが1違うだけで攻撃順が決定する為、素早さの調整はかなり重要視されている。
ところがこれは調整した素早さを真っ向から無視するばかりか、調整した相手ほど大打撃を食らうという恐ろしい技。
普段は高火力だが鈍足なポケモン達、そして 特殊戦術に長けた進化前、レベル1のポケモン が一斉に先制攻撃を仕掛けてくる様は恐怖の一言に尽きる。

速攻アタッカーはそれだけでアドバンテージなので、代償として耐久面は疎かになっていることが多い。
逆に鈍足ポケはステータスに優れる(というか優良ポケのハンディとして素早さが抑えられる)ケースが多い。
故に速攻アタッカーでパーティを統一している時にこのパーティに出くわすと涙目になる。
そして特殊戦術を用いるレベル1ポケモン入りパーティでも、同様にこの技を起点に、対処法を理解していない相手を一方的に立ち回ることも可能。
その影響力の大きさから他2つのルーム系の技に比べて使用率も高い。
この技を使う事を前提としパーティを通称トリパと言う。


対処法はいくつかある。

この技の致命的な弱点の一つとしては、優先度が-7と一番低く設定されていること。
基本的にはターンの最後で発動することになるため、その前に対処する方法は多い。
具体的には発動前に「ねこだまし」「ちょうはつ」や状態異常で乙、集中攻撃で倒す、「ふきとばし」「ほえる」等が最も有効な手段である。

発動後は、自らもトリックルームを採用している場合、トリックルーム中にトリックルームを使用すれば元の空間に戻す事ができる。ターン制限があるため、ターン切れまで耐久重視で耐える手もある。

また、ダブルバトル味方に「でんじは」を撃って運ゲを狙うことも出来るが、ヒヤヒヤもので心臓に悪くあまりオススメできるものではない。

もちろん相手もこれらは読んでいるので、意外なポケモンを起動要員にする、バトル中盤~終盤で発動、世代によっては「メンタルハーブ」所持、ダブルでの「このゆびとまれ」「サイドチェンジ」「効果切れ前に2体同時トリックルーム*1」等で対策してくる。
この駆け引きが非常に熱い。

このトリパは大会でも上位に通用、君臨するほどの強さを誇り、ランダムマッチでもメジャーな為 対策必須 の技である。対策や対処を怠ると速攻で死に繋がる。
何気に伝説のポケモンにも使い手が多数存在するため、GSルール等の伝説解禁戦で活躍することも。

見せ合いのある対戦等ではトリパを使う側は何匹か素早いポケモンを混ぜ込んだり「くろいてっきゅう」でスピード調整する事で読みを複雑にさせる、対策側は遅いポケモンを何匹か混ぜる、相手の傾向を見てトリパか判断するテクニックもある。

トリパでのトリパの対策として(特にダブル以上では)メジャーな鈍足相手の更に先(後?)を行くために、 レベルを下げる、進化前ポケモンを採用する という発想も前述のように出て来ている。
極端な例と侮るなかれ、実績としても 第四世代の全国大会優勝パーティにレベル1ドーブルがいた という一例があり、現在もダブルでのレベル1入りトリパは要注意パーティの一つとなっている。

ゴーストタイプ以外が使う「のろい」も「ビルドアップ」と同じ効果を得つつより多くの相手を抜くことができるが、トリックルーム側の効果切れには注意。

起動役として特に要注意なのは鈍足気味な各種エスパーポケやポリゴン2ミミッキュ等である。
ドータクンは鈍足+高耐久+「だいばくはつ」で退場と異常にシナジーしている。
しかし、その分読まれやすいので最近はあまりメジャーではない。
「おきみやげ」やゴースト版「のろい」等が便利なミミッキュの需要が高まっている様子。

USMではトリル発動と最高火力「ジャイロボール」等を撃てるツンデツンデが登場。
トリパの新たなエース候補だが、能力があまりにトリパに特化しすぎて読まれやすさもドータクン以上なので注意。

剣盾ではフラットルールが変更され、レベル50以外のポケモンは強制的にレベル50へと補正されるため、レベル1戦法は使えなくなった。

また現環境ではただでさえ高速化が進んでいる為トリルを使うからといって必ずしもパーティの大半を鈍足ポケモンで固める必要はない。
鈍足系が1体、あるいは全員平均以上の素早さだとしても技枠1つと引き換えにトリル軸の戦術にスイッチできる恩恵が大きい場合もある。
相手の素早さに応じて対処を変える関係上、黒い鉄球を「なげつける」ことで高火力を発揮しつつ素早さを素早さを上げる手もある。
このようなスイッチ型のトリパは相手にトリルの存在を警戒されづらいというメリットもある。

スイッチ型でない純粋なトリパを組む場合は素早さ個体値は0ないし1、性格も「ゆうかん」「れいせい」といった素早さの下がるものにしておこう。

なお厳密には、単純に素早さが遅い順に行動しているわけではなく、
「10000から素早さ実効値*2を引いた値を、8192で割った余り*3」が高い順に行動する、という訳の分からない処理を行っている。
このため素早さ実効値が1809を超えると、トリル下でも極端に速くなるという逆転現象が起こってしまう。
明らかにバグなのだが、第五世代でこの仕様に変わってから現在まで修正されていない模様。確かに実戦で狙うのは困難なのだが……

持ち物や特性を考慮しない場合、テッカニン以上の素早さを持つポケモンをLv100最速とし、素早さランクを十分に上げれば*4この壁を突破できる。
また、スカーフやおいかぜ、すいすい等を利用すれば、一般的な対戦ルールで採用されるLv50でもこの壁を越えることが可能な他、
Lv100でフルブーストすれば素早さ種族値に関係なくあらゆるポケモンがこの壁を越えられる。
なお上記計算式を見ればわかる通り、トリックルーム下で最も速くなるパターンは素早さ実効値が1809ジャストの時となる。

◆マジックルーム

空間を歪め、発動したターンを含めて5ターンの間アイテムや道具の効果をなくす空間をつくる。
例外的にメガストーンやZクリスタルは封じられない。
なげつける」の使用も封じられるが、「トリック」「はたきおとす」「ギフトパス」等の使用は制限されない。
要するに全体に特性「ぶきよう」と同じ効果を付与する。

登場したBWの頃は上記のトリックルームと同じ優先度-7であったが、XYからは優先度が0になった。
特性「いたずらごころ」によって優先度+1での使用も可能。
効果対象は全体なので「サイコフィールド」「ビビッドボディ」「じょおうのいげん」で防ぐこともできない。
これにより先手で出せば最初から道具を封じることが出来るようになったが、あまりメジャーな戦術ではない。

使用するメリットが「技スペース一つを消費してまでするべきなのか」が問題となるからである。
「さしおさえ」で十分、と考える人もいる為使用者は多くない。
XYでは「はたきおとす」が強化され、道具持ちの相手には威力97の技として機能するため使い勝手はこちらに劣る。

また「トリック」や「はたきおとす」と同様、現環境の最メジャーアイテムであるメガシンカZワザを封じられない点が痛すぎる。

しかし、この技の真価が発揮されるのは集団戦である。
場に出るポケモンが多ければ多いほど場に出ているアイテムが多い為、その分相手の戦術を崩せるのだ。

XYからは先制で仕掛けることも出来るため、少ないターンも有効に活かせ、尚且つ
等の各種アイテムを無効化できるのだ。

当然こちらも道具は使えない為、マジックルーム解除後の立て直しに便利な回復系きのみ、
マジックルームに影響されないメガストーンやZクリスタル等との相性が良い。
しかし逆に言えば相手のメガシンカやZワザも筒抜けとなる以上、これらを持つポケモンが基本的に二匹は選出されるスタンダードなパーティーにはあまり効果がない。
真価を発揮する相手は輝石ラッキーやポイヒグライオンなどを使う受けループやその亜種構築だろう。


扱いが難しくメジャーではないぶん、初見殺し性能が高いので相手に使われると強い弱いを通り越して焦ってしまう戦法。
現環境ではかなりの向かい風だが、相手にすると実に面倒なのは確か。

因みに不思議のダンジョンシリーズでは自分や味方の道具を全て使用不可能にするという効果を持つ。
つまり ふっかつのタネ や各種枝や玉が使えず、倒されると即刻強制送還という非常に凶悪な技となっている。
モンスターハウスでマジックルームを使われると冗談抜きで絶望することになる。


●ワンダールーム

摩訶不思議な空間を作り、発動したターンを含めた5ターンの間全てのポケモンの防御、特防の値が入れ替わる。
マジックルームとは対になる技で、この技を自力orタマゴで覚えるポケモンはマジックルームを自力orタマゴで覚えない。
また、教え技を含めてもマジックルームとワンダールームの片方しか覚えられないポケモンが多い。

この技もBWでは優先度は-7で、XYから優先度0に変更された。
効果自体は相手の戦略を大きく崩すものだが、それほどメジャーではない。
自身のポケモンにも作用することや「サイコショック」が登場している為、態々技スペースを消費してまで入れるメリットが少ない為だろうか。

しかしながら、サイコショックと違い相手のタイプによって半減や無効にされることがなく、好きなタイプで攻撃を加えられるメリットもある。
ハマれば多大な戦果をあげることが出来る可能性がある。
一応、ドータクンやヨノワール等、防御と特防が同じポケモンで発動すればデメリットはない。



追記・修正おn――…


ランクルス「トリックルーム!」


。すましい願お正修・記追

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最終更新:2021年01月30日 20:07

*1 この場合、効果が切れる→再度トリックルーム状態になる、と言う処理の関係で実質効果ターン中に効果ターンをリセットできる。

*2 実数値にもろもろの補正をかけたもの。10000が上限で、それを超えている分は切り捨てる。

*3 あくまで推測だが、この値は13ビット値で管理されており、2^13=8192を超えた分がオーバーフローを起こしているものと思われる。

*4 具体的には、テッカニン・デオキシスSFで6段階、レジエレキで5段階