水晶機巧(遊戯王OCG)

登録日:2016/08/05 Fri 21:37:02
更新日:2025/05/18 Sun 03:49:47
所要時間:約 23 分で読めます




水晶機巧(クリストロン)」とは、遊戯王OCGで登場したカード群である。


▼概要

初登場パックは「インベイジョン・オブ・ヴェノム」。
属するモンスターは全て水属性機械族なっている
チューナーと非チューナー、核になるSモンスターで構成されたシンクロテーマ。

テーマ全体のモチーフになっているのは水晶
所属モンスターはいずれも水晶の一種から名前がとられており、外見は水晶でできた人形や動物といった感じ。しかしやはり岩石族ではない。
《クリストロン・エントリー》や《クリストロン・インパクト》のイラストから、どちらかといえば変形する巨大ロボとそのパイロットというイメージのほうが近い。

また、竜剣士と関係のあるPの一族の系譜でもある。
ただし、これまでのシリーズとは異なりP召喚の要素は排されている。これは同ストーリーにてクリストロンらとともに真竜皇と戦っている十二獣と同様。戦友であるはずのメタルフォーゼはがっつりペンデュラムだが


▼所属カード

◇モンスター


◇チューナー

共通して、相手ターン、もしくは誘発効果でS召喚を行う効果を持つ。
このとき、それぞれ指定されている場所からモンスターを特殊召喚してからS召喚を行うため、チューナーのみを棒立ちさせておくだけでも障壁になってくれる。
逆に、《水晶機巧-トリスタロス》を除いて特定の場所から特殊召喚しなければいけない(・・・・・・・・・)ので、慣れるにはちょっと習熟が必要。
事前に手札・墓地・除外ゾーンにモンスターを落としておく細かい気配りが必要になる。

  • 水晶機巧(クリストロン)-クオン》
チューナー・効果モンスター
星1/水属性/機械族/攻500/守500
「水晶機巧-クオン」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手のメインフェイズ及びバトルフェイズに発動できる。
手札からチューナー以外のモンスター1体を効果を無効にして特殊召喚し、
そのモンスターとこのカードのみを素材として機械族Sモンスター1体をS召喚する。

クリストロンチューナーその1。名前は恐らく「クォーツ」(水晶)が由来。
効果により自力で素材を用意しつつ相手ターンにS召喚可能。
このカードを介してアクセスしやすい奇数レベルの機械族Sモンスターは防御的な効果のカードが多く立たせておくだけで攻撃抑止に期待できる。
レベル1故に《ワン・フォー・ワン》からのリクルートに対応し、《フォーミュラ・シンクロン》のS召喚に使える点がメリット。
反面効果発動にハンドアドを消費する点は《水晶機巧-シトリィ》に劣る。
他の連中もそうだが、特殊召喚するのはクリストロンである必要はないので、その気になれば《ドロール&ロックバード》等の手札誘発も使用できる。

  • 水晶機巧(クリストロン)―シトリィ》
チューナー・効果モンスター
星2/水属性/機械族/攻500/守500
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手のメインフェイズ及びバトルフェイズに、
チューナー以外の自分の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを効果を無効にして特殊召喚し、
そのモンスターとこのカードのみを素材として機械族Sモンスター1体をS召喚する。
その時のS素材モンスターは墓地へは行かず除外される。

クリストロンチューナーその2。
名前は「シトリン」(黄水晶)に由来する。
《水晶機巧-クオン》よりレベルが高く、墓地から素材を用意できるため直接的なアド消費はこのカード一枚のみという破格の条件でS召喚に持ち込める。
素材として釣り上げるモンスターの種別を問わないのはクオンと同じなので、使用済みの《増殖するG》なども素材にできる。
しかし、使用した素材はこのカード含め全て除外される。
非チューナーはともかくこいつ自身は後述の「リオン」でも回収不可能なのが実に厄介で、除外されっ放しになりやすいのが欠点。


  • 水晶機巧(クリストロン)―リオン》
チューナー・効果モンスター
星3/水属性/機械族/攻500/守500
「水晶機巧-リオン」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手のメインフェイズ及びバトルフェイズに、チューナー以外の除外されている自分のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを効果を無効にして特殊召喚し、そのモンスターとこのカードのみを素材として機械族Sモンスター1体をS召喚する。
その時のS素材モンスターは墓地へは行かず持ち主のデッキに戻る。

レイジング・テンペストで追加されたクリストロンチューナー。
名前は「モリオン」(黒水晶)が由来か。
《水晶機巧-シトリィ》や非チューナーの効果でどんどんモンスターが除外されていくクリストロンデッキにおいて、《クリストロン・インパクト》に並ぶ除外利用手段。これによって息切れがしにくくなった。
アド消費が一枚のみという点は《水晶機巧-シトリィ》と同様だが、除外にモンスターを用意するというひと手間が必要なことに加え、レベルがチューナーとしては少し高いこともあって、使いにくい部分があることは否めない。
とはいえ、違うレベルのチューナーを用意できることはシンクロの選択肢を大きく広げる。
特に、《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》や《白闘気白鯨》などのレベル8にアクセスする手段としては優秀である。
なお、使用後のS素材はデッキへと戻っていく。
おかげで《ナーガ》とのコンボが可能だったり、使用済みの素材を再利用したり、とコンボの余地が大きい良カード。


  • 水晶機巧(クリストロン)-トリスタロス》
効果モンスター
星2/水属性/機械族/攻 800/守2000
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手が効果を発動した時に発動できる。
デッキから「水晶機巧-トリスタロス」以外の「クリストロン」モンスター1体を特殊召喚する。
その後、それを含む自分フィールドのモンスターを素材として機械族Sモンスター1体のS召喚を行う。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。
自分フィールドのSモンスター1体を破壊し、デッキから「クリストロン」モンスター2体を特殊召喚する。
このターン、自分は機械族モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。

12期のパック「SUPREME DARKNESS」で登場した新規その1。
これまでクリストロンに居そうでいなかった、「もともとフィールドにいるモンスターを使ってS召喚できるチューナー」。
デッキから特殊召喚したクリストロンは必ず素材にしなければいけないが、それ以外は自由。
なので、チューナーがいるときに非チューナーを持ってきてS召喚したり、その逆をやったり、といった択の中からちょうどいいものを選べる。
他の連中と違って使用する素材の数を好きに選べるどころか、なんと素材に《水晶機巧-トリスタロス》を含めるかどうかすら指定されていない。
《水晶機巧-グリオンガンド》をいきなりS召喚してみたり、あるいは《水晶機巧-トリスタロス》を放置したままS召喚をやってみたり、といった柔軟な動きが可能。

また、クオン、シトリィ、リオンとは違い、相手の効果の発動直後でなければS召喚効果を使えないが、反面、そのタイミングでさえあれば自分のターンでも使用可能。
手札からあらかじめ《水晶機巧-トリスタロス》を召喚しておいて、その上でほかのカードを使って展開をすると、効果発動に反応する《水晶機巧-トリスタロス》相手の手札誘発への「脅し」として機能する。

S召喚に使用したなら、場に出ているSモンスターを破壊することでデッキのクリストロン2体を特殊召喚できる。
クリストロンのSモンスターは破壊されると墓地のモンスターを蘇生することができるので、この効果を使うとモンスター3体が一気に並ぶ。
筆頭候補は同時に登場した《水晶機巧-エレスケルタス》。
使用済みの《水晶機巧-トリスタロス》がすぐさま場に戻ってくるため、そのまま相手への構えへとつながる。
こいつと後述の《水晶機巧-サルファドール》は地味に制約が「機械族Sモンスター」から「機械族モンスター」に変わっているため、効果を使っても機械族であればSモンスター以外のモンスターをEXデッキから呼び出すことができる。


◇非チューナー

下級モンスターは亀(蛇)・虎・竜・鳥を模した姿になっており、元ネタは恐らく四聖獣(四神)。
上級モンスターはどちらも龍を模しているので、こっちは四聖獣の一員にして中央を統べる五番目の四聖獣「黄龍」がモチーフだろう。

下級モンスターの(1)は共通効果、(2)は固有効果となっているのだが、ターンあたりどちらか一つしか使えない上、
共通効果を使うと機械族SモンスターしかEXデッキから出せなくなる縛りがかかってしまうため、やはり繊細な扱いが要求される。

(1)の共通効果について
第一の共通効果は自分フィールド上のカード1枚を割ってデッキからクリストロンチューナーをリクルートする効果。
破壊する対象は自分自身でなくともよく、メタルフォーゼのように任意のカードを破壊してコンボに繋げる事ができる。
効果発動後は機械族SモンスターしかEXデッキから特殊召喚できなくなる制限がかかるため、この効果でチューナーと非チューナーを揃えてもできる展開の幅は狭い。
そのため、自分ターンの終盤にこの効果を使い、相手ターンにチューナーの効果を使って最適なSモンスターを出すという動きに重点を置くのが最適解となる。

  • 水晶機巧(クリストロン)-プラシレータ》
効果モンスター
星2/水属性/機械族/攻 500/守2000
「水晶機巧-プラシレータ」の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊し、デッキから「クリストロン」チューナー1体を特殊召喚する。
この効果の発動後、ターン終了時まで
自分は機械族Sモンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。
手札から「クリストロン」モンスター1体を特殊召喚する。

亀の体に蛇の尻尾を持つクリストロン。
名前の由来はプラジオライト(緑水晶)。
対応する四聖獣は「玄武」。おそらく、名前は亀はのろまということで、Later(遅いもの)が由来。

固有効果は手札からクリストロンモンスターを特殊召喚するもの。
クリストロンモンスターは現状全て下級モンスターであるため通常召喚可能であり、
また後述する《水晶機巧-クオン》は自力で素材を手札から呼び出せるためこのカードによって受けられるメリットが少ない。
墓地アドを消費するわりに得られる恩恵が少なく、主に(1)の共通効果を目当てに運用することになるだろう。


  • 水晶機巧(クリストロン)-シストバーン》
効果モンスター
星3/水属性/機械族/攻1500/守1500
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊し、デッキから「クリストロン」チューナー1体を特殊召喚する。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は機械族SモンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。
デッキから「水晶機巧-シストバーン」以外の「クリストロン」モンスター1体を手札に加える。

下級クリストロンの一体。名前の元ネタはアメジスト(紫水晶)。
ワイバーンのような見た目をしており、
恐らく対応する四聖獣は「青龍」。名前は翼竜である「ワイバーン」から取られていると思われる。

固有効果は墓地から自身を除外することによるクリストロンモンスターのサーチ。

非常に単純ですぐにアドに直結する優秀な効果……ではあるが、むやみに発動すると首を絞める。
というのも、クリストロンは手札から特殊召喚できるカードが非常に少ないデッキ。
サーチしたところで出す手段がなく、そのまま手札で滞留してしまう危険性と隣り合わせなのだ。
自身を除外しなければならない関係上むやみに使うと後述する《水晶機巧-シトリィ》の効果対象が枯渇する危険も孕む。

もっぱら、《水晶機巧-サルファフナー》か《水晶機巧-サルファドール》に繋げる効果と思って差し支えない。


  • 水晶機巧(クリストロン)-スモーガー》
効果モンスター
星3/水属性/機械族/攻1000/守1800
「水晶機巧-スモーガー」の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊し、デッキから「クリストロン」チューナー1体を特殊召喚する。
この効果の発動後、ターン終了時まで
自分は機械族Sモンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。
デッキから「クリストロン」魔法・罠カード1枚を手札に加える。

下級クリストロンの一体。名前の由来はスモーキークォーツ(煙水晶)。
対応する四聖獣は「白虎」。上二つと違い、こちらは普通にタイガーから。

固有効果はクリストロン魔法・罠カードをサーチするというもの。
召喚権の不足に泣かされることの多いこのデッキにおいて、召喚権を使うことなく場に出せるクリストロン魔法罠を持ってこれるのは大きい。
むやみやたらに発動すると《水晶機巧-シトリィ》の対象がいなくなって困る弱点は《水晶機巧-シストバーン》と同じだが、
こっちは後からどうとでも巻き返せるため、躊躇なく使ってかまわない。
ただし、(1)と(2)は「どちらか一つ」しか使えないことを忘れずに。
うっかり(1)でチューナーをリクルートしてしまうと、墓地に落としても動けなくなってしまうリスクには注意しよう。


  • 水晶機巧(クリストロン)-ローズニクス》
効果モンスター
星4/水属性/機械族/攻1800/守1000
「水晶機巧-ローズニクス」の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊し、デッキから「クリストロン」チューナー1体を特殊召喚する。
この効果の発動後、ターン終了時まで
自分は機械族Sモンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。
自分フィールドに「水晶機巧トークン」(機械族・水・星1・攻/守0)1体を特殊召喚する。
このトークンはリリースできない。

下級クリストロンの一体。名前の由来はローズクォーツ(紅水晶)。
対応する四聖獣は「朱雀」。由来はおそらくフェニックス。《水晶機巧-フェニキシオン》と被るが、何分赤い鳥というのがなかなかいないためと思われる。

固有効果は水晶機巧トークンの生成。
生成されるトークンはレベル1なのでS召喚時のレベル調整に使いやすい。
また《水晶機巧-クオン》と組み合わせれば《フォーミュラ・シンクロン》のS召喚も可能。
墓地に落としさえすればすぐトークンを生成でき、こっちの効果には特に縛りの類もかからないので、《ジェネクス・ウンディーネ》と組まされて水属性デッキに出張させられることがある。


  • 水晶機巧(クリストロン)-サルファフナー》
効果モンスター
星5/水属性/機械族/攻2000/守1500
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札・墓地に存在する場合、
手札から「水晶機巧-サルファフナー」以外の「クリストロン」カード1枚を捨てて発動できる。
このカードを守備表示で特殊召喚する。
その後、自分フィールドのカード1枚を破壊する。
(2):フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
デッキから「クリストロン」モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。

レイジング・テンペストで登場した上級モンスター。名前の由来は「サルファー(硫黄)」。
対応する聖獣は他の下級クリストロンが四神をモチーフにしていることと、姿が明らかにドラゴンであることを考えると、恐らくモチーフは「黄龍」。
また、ファフナーとはゲルマン神話や北欧神話に登場する竜(正確には竜になる人間)。数ある竜の中から選ばれた理由は、おそらく金を抱え込んでいるため。

下級クリストロンを捨てて手札か墓地から特殊召喚し、そのまま自身を破壊することでデッキからクリストロンをリクルート、と繋げることが出来る。実質的に、コイツを介することで手札のクリストロンをデッキのクリストロン1体と交換する効果になる。
あとは通常召喚でチューナーを出すなり、落とした下級を除外して効果を使うなりしてから、シンクロを呼び出せばよい。
間違えやすいが捨てるカードはモンスターに限らない。
墓地に居座り続けるほど活躍できるので、出来る限り迅速に墓地に送りたい。


  • 水晶機巧(クリストロン)-サルファドール》
効果モンスター
星5/水属性/機械族/攻1900/守2250
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札・墓地に存在する場合、自分フィールドの「クリストロン」カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊し、このカードを特殊召喚する。
このターン、自分は機械族モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
(2):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
デッキから「水晶機巧-サルファドール」以外の「クリストロン」カードを2枚まで墓地へ送る(同名カードは1枚まで)。

「SUPREME DARKNESS」で登場した新規その2。
前述の《水晶機巧-サルファフナー》が自身を中継点にしてクリストロンを場と墓地に供給するカードなら、こっちは直接墓地にクリストロンをたたき込むカード。

場に出ればクリストロンカードを2枚も墓地へ送ることができる。しかも自身は墓地から出てくることもできるという、アドバンテージの塊である。
自身の効果で特殊召喚するにはクリストロンカードを破壊しなければならないが、同時に登場したインクルージョンからこのカードをサーチし、そのままインクルージョンを破壊するのがデザイナーズコンボとなる。
ただし、通れば手数が増えるというわかりやすい止め所でもあるため、安易にこの通りに動いて無効化されてしまわないよう気をつけよう。

必ずしも自身の効果で特殊召喚しなければならないわけではなく、他のカードの効果は勿論、アドバンス召喚でさえ十分お釣りが来る。
K9はレベル5であるこのカードを特殊召喚しながら展開でき、止め所を散らすことができるため相性抜群である。

サルファフナーが後述のバハルストスFの影響を受けた姿と推測されている。
バハルストスの名前の由来に「クリストス」(救世主)があるため、こちらも救世主を意味する「サルバドール」から名付けられたようだ。




◇シンクロモンスター

モチーフは四聖獣の上位存在「四霊」。

  • 水晶機巧(クリストロン)―アメトリクス》
シンクロ・効果モンスター
星5/水属性/機械族/攻2500/守1500
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
(1):このカードがS召喚した場合に発動できる。
相手フィールドの特殊召喚された表側表示モンスターを全て守備表示にする。
(2):S召喚したこのカードが戦闘・効果で破壊された場合、Sモンスター以外の自分の墓地の「クリストロン」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。

シンクロクリストロンその1。
名前の由来は「アメトリン」(アメジストとシトリンが混ざりあった結晶)だと思われる。(事実《水晶機巧-シトリィ》と《水晶機巧-シストバーン》からこのカードがS召喚できる。)。
対応する四霊は霊亀。亀要素が全くないが、多分両腕の盾がそう。人型なのは、おそらく霊亀が仙人の住まう蓬莱山を背負っているため。
メイトリクスとは関係ない

効果は二種類ある。
一つはS召喚成功時に相手フィールド上の特殊召喚されたモンスターを守備表示にする効果。
クリストロンチューナーの効果でバトルフェイズに撃てればそのターンはほぼ確実に生き残れる。
また返しのターンに相手モンスターを戦闘破壊しやすくする役割も。
フィールドに維持するメリットは殆ど無いため早々に更なるS素材として消費するか(2)の効果に繋げてしまいたい。

第二の効果は被破壊時にSモンスター以外のクリストロンモンスターを蘇生する効果。
相手ターン中なら《水晶機巧-シトリィ》を蘇生することで、墓地に送られた自身を《水晶機巧-シトリィ》の効果で蘇生させて更なる高レベルSモンスターへとアクセスできる。
自分で破壊しても発動できるため非チューナークリストロンの効果に巻き込んでしまうのも手。


  • 水晶機巧(クリストロン)―クオンダム》
シンクロ・チューナー・効果モンスター
星4/水属性/機械族/攻1800/守2000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
(1):相手のメインフェイズ及びバトルフェイズに発動できる。
このカードを含む自分フィールドのモンスターをS素材としてS召喚する。
(2):S召喚したこのカードが戦闘・効果で破壊された場合、Sモンスター以外の自分の墓地の「クリストロン」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。

シンクロクリストロンその2。
名前の由来は「クォンタムクアトロシリカ」(四種の鉱物が混ざり合った結晶)と見て間違い無い。*1
対応する四霊は麒麟。麒麟は全部で5種類存在しており、黄色のものを特に麒麟と呼ぶため、クォンタムクアトロシリカ+それを構成する4種類の鉱物ということで合わせたと思われる。

シンクロチューナーの一体であり、相手ターン中にS召喚する効果を持つ。
このカードと《水晶機巧-アメトリクス》で後述の《水晶機巧-フェニキシオン》に繋ぐのが基本的な流れ。
⑵の効果は《水晶機巧-アメトリクス》と同じ。


  • 水晶機巧(クリストロン)―フェニキシオン》
シンクロ・効果モンスター
星9/水属性/機械族/攻2800/守2000
Sモンスターのチューナー+チューナー以外のSモンスター1体以上
(1):このカードがS召喚に成功した場合に発動できる。
相手のフィールド・墓地の魔法・罠カードを全て除外する。
(2):S召喚したこのカードが戦闘・効果で破壊された場合、このカード以外の自分の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。

シンクロクリストロンその3。
5D's以来久々となる正統派のアクセルシンクロモンスター。
固有の効果はなんと相手のフィールド、墓地の魔法・罠カードを根こそぎ除外という豪快なもの。
破壊を介さないため《大革命返し》や《スターライト・ロード》では回避できず破壊耐性も意味を成さない。
おまけに一度除外されてしまった魔法・罠の再利用は困難を極める。

また《水晶機巧-クオンダム》の効果で相手ターンにいきなり出すという芸当もできるのでペンデュラムテーマ、
特にデッキの性質上ペンデュラムゾーンだけでなく魔法・罠ゾーンにも多数の魔法・罠カードを展開するダイナミストメタルフォーゼ等にとっては致命傷にもなりうる。

⑵の効果で、破壊されても墓地から後続を呼べるのは便利だが、基本的に相手からこのカードを破壊してくることは稀なので、自分で破壊し、追撃やサクリファイス・エスケープで能動的に使ったり、全体除去を食らった際の保険程度に考えた方がいいかもしれない。

ただし効果使用後は凡庸な攻撃力のバニラモンスターでしかないため、このカード自体の戦闘能力にはあまり期待できるわけではない。
効果でモンスターに干渉できない点も含め対モンスターには滅法弱いのでこのカード以外に何かしら戦闘要員は用意しておく必要がある。
対応する四霊は鳳凰。同種の存在である「フェニックス」から取られている。鳳凰は雄である「鳳」と雌である「凰」の2体を指すとされ、すなわち四霊クラスであるSモンスター2体を使うアクセルシンクロモンスターなのだろう。


  • 水晶機巧(クリストロン)―グリオンガンド》
シンクロ・効果モンスター
星9/水属性/機械族/攻3000/守3000
チューナー2体以上+チューナー以外のモンスター1体
(1):このカードがS召喚に成功した場合、そのS素材としたモンスターの数まで相手のフィールド・墓地のモンスターを対象として発動できる。
そのモンスターを除外する。
(2):S召喚したこのカードが戦闘・効果で破壊された場合、このカード以外の除外されている自分または相手のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。

シンクロクリストロンその4。
アクセルシンクロの《水晶機巧-フェニキシオン》に対してこちらはダブルチューニングとなった。
固有効果は素材としたモンスターの数分の除外効果。
最低3枚は除外できるのでアドバンテージを取りやすく、かつ墓地のカードも範囲内なので墓地メタも兼ねており利便性も高い。
また、S召喚した自身が破壊された場合は自分または相手の除外されたモンスターを自分フィールドに呼び出せる。⑴の効果で除外した相手モンスターを奪ってやるといいかもしれない。

複数体を消費して出す価値はある強力な効果と言えるだろう。
ただし《水晶機巧-フェニキシオン》とは異なりこちらは対象を取る効果である点には注意。

チューナーを同時に最低2体は並べる必要があるので、《水晶機巧-フェニキシオン》とはまた違った素材の揃え方を考える必要がある。
非チューナークリストロンの効果や、異次元海溝等を駆使してうまく揃えよう。
デッキスロットに余裕があれば《グローアップ・バルブ》や、《水晶機巧-クオン》や《水晶機巧-シトリィ》を蘇生できる《ジャンク・シンクロン》を採用すると良いかもしれない。

ちなみにチューナー2体以上という指定はこのカードが初である。
便宜上ダブルチューニングと記したが、実際にはトリプルチューニング、果てはクアドラプルチューニングも可能である。
もっともチューナーを3体も4体も並べるのは現実的ではないので、9割方は必要最低数であるダブルチューニングに収まってしまうのだが。

竜のような姿を見るに名前の由来は「ヨルムンガンド」か。
対応する四霊は応龍。応龍は穢れにより天に帰ることができなかったという逸話があるため、穢れた血を引く呪われし龍であるヨルムンガンドが名称に使われたのだろう。
また、黄龍の若い頃であり、即ち四聖獣の頂点に立つ存在と言える。チューナーとそれ以外がどちらも「以上」となっているのは、下級全ての水晶機巧を包括する存在と考えられる。


  • 水晶機巧(クリストロン)-エレスケルタス》
シンクロ・効果モンスター
星7/水属性/機械族/攻2600/守2100
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがS召喚した場合に発動できる。
自分の墓地・除外状態の「クリストロン」カード1枚を手札に加える。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手フィールドのモンスターの攻撃力・守備力は500ダウンする。
(3):S召喚したこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
自分の墓地・除外状態の「クリストロン」モンスター1体を特殊召喚する。

「SUPREME DARKNESS」で登場した新規その3。
5体目のシンクロモンスターにしてクリストロン初のレベル7シンクロ。

効果はどちらも「墓地・除外状態のクリストロンの回収」に特化したものであり、攻撃能力は持たない裏方向きのカード。
一見地味な効果だが、除外後のクリストロンカード、とくに帰還手段の乏しいクリストロン魔法・罠カードや《水晶機巧-シトリィ》を回収・再利用できるのが非常にありがたく、とりあえずの択として出しておくのに向くカード。

性質上相手ターンで出すよりもクリストロンの仕込みを行う自分ターンのうちに出してしまいたいので、先述の《水晶機巧-サルファドール》等を使ってモンスターを並べられるようにしておきたい。





◇リンクモンスター

リンク・効果モンスター
◤ ▲ ◥
 
リンク2/水属性/機械族/攻1500
チューナー1体以上を含むモンスター2体
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。
手札・デッキからレベル3以下のチューナー1体を守備表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは、このターン効果を発動できない。
(2):相手のメインフェイズ及びバトルフェイズにフィールドのこのカードを除外して発動できる。
EXデッキからSモンスターのチューナー1体をS召喚扱いで特殊召喚する。
リンク召喚の時代である10期になって登場した問題児。

クリストロンカードの域を越え、シンクロ召喚デッキ全般をサポートするカードとして登場したモンスターである。
ところが「ハリファイバーを出せば勝ち」とでも言うべきデッキを長期にわたって生み出し続けたためか、現在は禁止カードとなっている。詳しい説明は個別記事に譲る。

現役時代には、名前に反してクリストロンとの相性は良くないと言われていた。
効果そのものはよく噛み合うのだが、盤面にチューナーと非チューナーを並べる頃にはEXデッキから機械族Sモンスターしか出せない制約がかかってしまうため、出しにくかったのだ。
しかし、12期の新クリストロン達のほうの制約であれば、ハリファイバーのL召喚を妨げることはない。
いつの日か共闘できる日は来るのだろうか……?

クリストロンSモンスター達はチューナー+非チューナーの合体形態だが、こいつはクオン・リオン・シトリィの合体形態。
ただし、素材数指定の関係でこれら3体を素材にはできない。


魔法カード

  • 《クリスタルP(ポテンシャル)
フィールド魔法
(1):自分フィールドの「クリストロン」モンスターの攻撃力・守備力は300アップする。
(2):自分・相手のエンドフェイズに発動できる。
このターン自分がS召喚した「クリストロン」Sモンスターの数だけ、自分はデッキからドローする。

直接属してるわけではないがこのデッキをサポートするようデザインされているカード。
Pの一族恒例の「P」の名を冠したフィールド魔法である。

第一の効果は微弱なステータス強化効果。
ダイナミックPと同程度の強化だがあちらのように戦闘でアドバンテージを稼げるカードが有るわけでもないため正直あまり役に立つ場面は多くないだろう。
そのため多くの場合は第二の効果を目当てに運用することになる。

第二の効果はクリストロンSモンスターをS召喚した回数に応じてドローできる効果。
クリストロンチューナーは相手ターン中でもS召喚できる効果を持っているため、往復のターンで数えればなかなかバカにできない枚数をドローできることになる。
クリストロンチューナーだけでなく《フォーミュラ・シンクロン》なども組み合わせて連続でS召喚していくのが理想的な流れ。
ただしドローできるのはそのターンのエンドフェイズ時と遅いためその前に決着をつけられないよう注意。

ちなみに同一ターン内の効果発動に同名カード縛りがないため、終焉の地を使ってエンドフェイズ時にもう一枚《クリスタルP》を発動した場合もう一度効果を発動できる。


  • 《クリストロン・インクルージョン》
永続魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードの発動時の効果処理として、デッキから「クリストロン・インクルージョン」以外の「クリストロン」カード1枚を手札に加える事ができる。
(2):自分の「クリストロン」モンスターはそれぞれ1ターンに1度だけ戦闘では破壊されない。
(3):墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の「クリストロン」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。

「SUPREME DARKNESS」で登場した新規その4。
テーマ登場から約8年かけてやっと出てきた「クリストロン」名称の魔法カード。

クリストロンカードの万能サーチ、破壊耐性付与、墓地にあるこのカードを除外してのモンスターの蘇生……と強いことしか書いてないが、最大の特徴は永続魔法であること。
すぐ発動でき、発動後は「表側表示のカード」として場に留まるので、クリストロンの共通効果である「表側表示のカードを破壊してリクルート」のときに自分自身を破壊しなくてよくなったのが大きいのだ。
発動してすぐ仕事をするのに加え、墓地効果でクリストロンの蘇生ができるので、破壊しても懐がまったく痛まないのも強み。
ついでに除外されてもエレスタルケスかクラスターで回収できるので、やろうと思えば破壊耐性効果もらくらく活かせる。

このカードの登場により《水晶機巧-スモーガー》もやっと魔法カードをサーチできる様になった。


罠カード

  • 《クリストロン・インパクト》
通常罠
(1):除外されている自分の「クリストロン」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚し、相手フィールドに表側表示モンスターが存在する場合、その相手モンスターの守備力は0になる。
(2):自分フィールドの「クリストロン」モンスターを対象とする魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、墓地のこのカードを除外して発動できる。
その効果を無効にする。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。

通常罠カード。
一つ目の効果は除外されたクリストロンを帰還させ、さらに相手のモンスターの守備力を0にするというもの。
非チューナークリストロンの墓地発動効果や《水晶機巧-シトリィ》の効果でクリストロンは頻繁に除外されるためそれらの再利用手段となる。
守備力0化効果は《水晶機巧-アメトリクス》の効果と合わせることであらゆるモンスターを戦闘破壊できるようになる。
自らの効果のコストで除外された《水晶機巧-ハリファイバー》を帰還させ、効果を再利用するのも手。

第二の効果は自分フィールド上のクリストロンを対象としたカード効果を無効にする効果。
特にサルベージして使い回すようなカードでもないので(1)の効果使用後は気兼ね無く消費してしまえる。
クリストロンモンスターの生存性が大きく高まるため使える場合は積極的に使っていこう。


  • 《クリストロン・エントリー》
通常罠
「クリストロン・エントリー」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の手札・墓地から「クリストロン」チューナーをそれぞれ1体ずつ選んで特殊召喚する。
(2):墓地のこのカードを除外し、自分フィールドの「クリストロン」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターのレベルと異なるレベルを持つ「クリストロン」モンスター1体をデッキから墓地へ送る。
対象のモンスターのレベルは、墓地へ送ったモンスターと同じになる。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。

こちらも通常罠カード。
第一の効果はクリストロンチューナーを墓地と手札から各一体ずつ特殊召喚する効果。

先述の通りクリストロンチューナーは相手ターン中でもS召喚でき、
しかもメインデッキに入るチューナーに至っては素材を効果を介して自力で用意できるため実質的にこのカード一枚で二回分のS召喚の準備が整う事となる。
《クリスタルP》と組み合わせれば一気に2~3枚程度のドローも可能。

第二の効果はデッキ圧縮とレベル変更を兼ね備えた効果。
非チューナークリストロンを墓地に落とせばそのまま墓地発動の効果を使用できる。

ただしこの効果を使うと自分フィールド上のクリストロンモンスターのレベルが変化する。
特に非チューナークリストロンの(1)の効果を使用した後やクリストロンチューナーの効果でS召喚を行う場合は、
機械族モンスターしかS召喚できないため、戦況によってはレベルが合わなくなった結果S召喚ができなくなる危険性もある。

  • 《クリストロン・クラスター》
永続罠
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドの「クリストロン」カードは相手の効果では除外できない。
(2):フィールドの表側表示カード1枚を対象として発動できる(自分フィールドに「クリストロン」Sモンスターが存在する場合、この効果の対象を2枚にできる)。
「クリストロン・クラスター」以外の自分の墓地・除外状態の「クリストロン」カード1枚をデッキに戻し、対象のカードを破壊する。
「SUPREME DARKNESS」で登場した新規その5。【水晶機巧】初の永続罠。
クリストロンカードへの除外耐性付与、墓地・除外状態のクリストロンカードをデッキに戻してフィールドのカードを破壊するフリーチェーン除去効果の2つを持つ。
クリストロンSモンスターが場に居れば一度に2枚も破壊できるため、相手への妨害だけでなく、自分の場のクリストロンモンスターを破壊してサポートもこなすことができる。

使い終わったカードを戻しながらフリーチェーンでの破壊を毎ターン行える、クリストロンデッキの新たな柱。
このカードを盤面に維持して戦い、除去されたらエレスケルタスで回収するという強固なサイクルを築ける。
ただし伏せカードの破壊だけは行えないため、相手が罠主体のデッキの場合は自分のカードばかり対象に選ぶこともあるだろう。


◇関連(?)カード

  • 《真竜皇バハルストス(フューラー)
効果モンスター
星9/水属性/幻竜族/攻1800/守3000
「真竜皇バハルストスF」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分メインフェイズに発動できる。
このカード以外の手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、水属性モンスターを含むモンスター2体を破壊し、このカードを手札から特殊召喚し、
水属性モンスター2体を破壊した場合、相手のフィールド・墓地から魔法・罠カードを2枚まで選んで除外できる。
(2):このカードが効果で破壊された場合に発動できる。
デッキから水属性以外の幻竜族モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。

《クリストロン・インパクト》に描かれていた謎のモンスターの正体。

第一の効果は手札・フィールドの水属性モンスターを含む2体を犠牲に自身を特殊召喚し、その後相手フィールド上及び墓地の魔法・罠カードの2枚まで除外する効果。
勘違いされやすいがこの効果は、特殊召喚された後フィールドで発動する効果ではなく手札で発動する一連の効果であるため、例え《スキルドレイン》を貼っていたとしても無効にできない。
特殊召喚してからカードを除外するまでが一連の効果であるため、このカードの特殊召喚に対して召喚反応型罠を発動することはできず、《スキルドレイン》もこのカードに効果を適用する前に除外されてしまう。

第二の効果はこのカードが効果で破壊された場合にデッキから水属性以外の幻竜族モンスターを1体特殊召喚する効果。
同僚の《真竜皇アグニマズドV(バニッシャー)》とはお互いをサーチ・リクルートしあう関係にあり、《真竜皇アグニマズドV》の効果でこのカードを回収すれば再び効果を使用できるようになる。

《真竜皇アグニマズドV》と同レベルの立ち位置にあるとみられるモンスター。
《真竜皇アグニマズドV》はメタルフォーゼの世界に出現しておりメタルフォーゼと対立している。
《クリスタルP(ポテンシャル)》では《真竜剣士マスターP(ピース)》がクリストロンたちの世界へと出現する様子が描かれており、
竜剣士と因縁のあるモンスターだと考えられるがその正体は未だに分かっていない。


▼デッキ概要

特徴

相手ターンにシンクロ召喚する
他の召喚法と比べて、S召喚デッキにはしばしば見られる特徴。
とりわけクリストロンはチューナー全員が共通効果としてこの効果を持っており、この戦術に非常に特化している。
その時の戦況に合わせて最適なSモンスターを選んでS召喚することで相手ターンを凌ぎ、返しのターンでさらなるS召喚へとつなげる。
《スターライト・ジャンクション》や《TG ハイパー・ライブラリアン》といった、テーマ登場以前からあるカードとのシナジーも強い。

かつては自分ターンにできることが少なく相手の盤面を返しにくいことが弱点であったが、この点は12期の新カード達によって補強された。

自分フィールドの表側表示のカードを破壊
前述した同輩テーマであるメタルフォーゼや十二獣と同じ特徴。これを行いながらデッキを回転させる。
これらが登場した第9期はP召喚が登場した時代であり、元々はPモンスターとのシナジーが見込まれていた。
もちろん、現代はさらにカードプールが増え、Pモンスターの他にも下に紹介するようなコンボが狙える。

墓地・除外の活用度が高く、リソースが尽きない
コントロールデッキに多く見られる特徴。
クリストロンはこれを高いレベルで実現しており、たとえ手札・フィールドが0枚にされてしまっても多くの手数を発揮できる。
墓地・除外(表側)のクリストロンカードは全て手札やデッキに戻すことができ、息切れは滅多に発生しない。


弱点

エースモンスターがほぼ機械族に限定されてしまう
クリストロンというテーマが持つ制約。
しかし、クオンダムや下記のアクセル・シンクロンにより、相手ターンまで待てば縛りを回避することも可能である。
致命的なのは、原則自分ターンに発揮しなければならない下記の攻撃力の問題だろう。

また、これにより機械族という範囲のサポートカードしか採用しにくく、属性の側のシナジーを得るのは難しいという問題もある。
水属性サポートカードの多くは水族・海竜族・魚族でまとまっているせいである。
採用可能なのは、自分ターンにEXデッキを使用しなかったり、クリストロンの動きよりも先に使える一部のカードに限られる。

攻撃力が低い
コントロールデッキが持ちがちな弱点。
相手のLPを削る速度が非常に遅く、たとえ一度優勢を取れても逆転を許しかねない。
効果破壊耐性を持ったモンスターを出されたら、まず相手の攻守を下げたり効果を無効化したりして地道に倒すことになる。
問題は《RR-ライジング・リベリオン・ファルコン》や《月光舞獅子神姫》のような永続効果すら受け付けないモンスターを立たされてしまった場合で、突破にはかなり尖ったカードの力を借りなければならない。

相手の強力なカードの発動を許す
相手ターンのS召喚が得意なデッキが持ちがちな抜け穴。
先攻制圧が万全でも、相手が初手で《烙印融合》などの強力なカードを発動した場合、こちらの無効化効果が一手間に合わず、除去の速度も追いつかない場合がある。
クリストロンは今では自分ターンに制圧モンスターを出して対策することもできるようになったが、相手ターンに選べる対応力とのトレードオフである。


▼相性の良いカード

機械族カード

■《F.A.(フォーミュラアスリート)ライトニングマスター》
レベル7/機械族/光属性のシンクロモンスター。
機械族のSモンスターの中では貴重な魔法・罠カードへの妨害効果を持っている。
レベルを2下げるという条件はあるものの名称ターン1制限は無く、複数枚採用してその数だけ妨害を敷くこともできる。
ただしステータスそのものはそれほど高くないので戦闘破壊には注意。

■《碧鋼の機竜(ドラッグ・オン・ネイビー)
レベル9/機械族/水属性のシンクロモンスター。
特殊召喚時に自身の墓地のチューナーの数だけ相手フィールドのカードの効果を無効にする。
水属性機械族Sモンスターというクリストロンと噛み合ったステータス、さらに相手ターンに特殊召喚することによって妨害にも使える名誉クリストロンモンスター。
破壊された時に墓地のチューナーをサルベージできるのも地味に有用。自分で破壊した場合でも問題無く発動できるので、クリストロンたちの効果の対象としても使える。

■《アクセル・シンクロン》
レベル5/機械族/闇属性のシンクロチューナー。
こちらも《水晶機巧-クオンダム》同様相手ターンのシンクロが可能。
水晶機巧のテーマ内であれば「《水晶機巧-クオン》+《水晶機巧-ローズニクス》」「《水晶機巧-シトリィ》+《水晶機巧-スモーガー》or《水晶機巧-シストバーン》」「《水晶機巧-リオン》+《水晶機巧-プラシレータ》」でそれぞれ出せる。
相手の出方に応じて《水晶機巧-グリオンガンド》や《水晶機巧-フェニキシオン》は勿論、《碧鋼の機龍》や《フルール・ド・バロネス》なんかを出してやれば守りはより強固な物となる。

■《A・O・G(アームズ・オブ・ジェネクス) リターンゼロ》
ジェネクスの新エースとして登場したレベル10/機械族/闇属性の大型Sモンスター。チューナーに闇属性を要求するが、前述の《アクセル・シンクロン》を経由すれば簡単に出てくる。
相手のモンスターの効果を、墓地のモンスターをコストに属性毎に1度ずつ無効にできる破格の妨害効果を持つが、複数の属性を要求する為スクラップなど他属性のカードと合わせると良いだろう。

カラクリ
優秀なサーチカードと展開補助を有した隠れた実力者。
全モンスターが機械族であるためサポートを共有でき、
主戦力のSモンスターは効果でデッキからカラクリを持ってこれるため連続してS召喚を行いやすい。
またクリストロンだけではS召喚しにくいレベル帯のSモンスターも出しやすくなる。

■その他の機械族Sモンスター
よほど素材の条件が厳しくなければ、機械族Sモンスターである時点で基本的に相性が良い。*2
《超重剣聖ムサ-C》・《超重天神マスラ-O》といった超重武者Sモンスターで手札を増やしたり、《甲化外骨格(インゼクトロン・パワード)》で後攻ワンキルを抑止したりできる。

■《機械仕掛けの騎士(クロック・ワーク・ナイト)
機械族のリンクモンスター。
クリストロンたちの制約はあくまで発動後にしか効果が及ばないため、その前であれば問題なくリンク召喚可能。また、《水晶機巧-トリスタロス》と《水晶機巧-サルファドール》の場合は効果を発動した後でも特殊召喚できる。
攻撃力1000以下の機械族を雑に墓地に送れるリンク1。
クリストロンの下級モンスターで攻撃力1000を超えるモンスターは《水晶機巧-シストバーン》と《水晶機巧-ローズニクス》の2体だけなので、他の下級であればなんでも墓地に送れる。
また、リリースは必要になるが攻撃力1000以下の機械族を墓地から特殊召喚する効果もある。

■《サイバー・ドラゴン・インフィニティ
ランク5/機械族/光属性のXモンスター。
《水晶機巧-サルファフナー》と《水晶機巧-サルファドール》の2体がレベル5であり、《水晶機巧-サルファドール》の制約が他クリストロンよりも緩いことから採用されるようになったカード。
相手モンスターをX素材にしてしまう除去効果に加え、X素材を一つ取り除いて万能無効効果も使用できる。


水属性カード

■《白闘気白鯨(ホワイト・オーラ・ホエール)
漫画版ARC-Vのキャラクター、蓮が使用したモンスター。コレクターズパック2017に収録された。
機械族ではないため、相手ターンにシンクロするには《水晶機巧-クオンダム》を経由する必要があるが、水属性チューナー+水属性モンスターで出せ、S召喚成功時に相手の攻撃表示モンスターを全て破壊するなど、クリストロンに非常におあつらえ向きの効果を持っている。
そのうえ二回攻撃+貫通効果持ちと、【クリストロン】に不足していた突破力を大きく底上げした上、受動的にだが自己蘇生効果でEXモンスターゾーンを空けられるなど、新マスタールールを苦にしない。そして自己蘇生のコストとして除外されたモンスターを利用する手段をクリストロンは多く持っている。
総じてクリストロンとの相性は非常に良いモンスターである。

グレイドル
《グレイドル・イーグル》を非チューナークリストロンの効果で割ればそのまま効果を発動しつつグレイドルの効果で相手モンスターも強奪できる。
グレイドル自体水属性であるためある程度までならクリストロンともサポートカードを共有できる。

■《魔救の奇跡-ドラガイト
レベル8/岩石族/水属性のSモンスター。
墓地に水属性がいる状態であれば相手の魔法・罠をターンに1回無効に出来る効果を持ち、クリストロンは水属性統一テーマなので条件を満たしやすく、質の高い妨害として機能するだろう。

■《瀑征竜(ばくせいりゅう)-タイダル》
水属性の征竜
手札のタイダルと水属性モンスターを捨てることでおろ埋効果を使える。初動になるだけでなく、どんなモンスターも落とせるため《K9-00号 ルプス》のような汎用カードにもアクセスできる。
打点が出にくいクリストロンでは、次のターンに攻撃力2600が墓地から出てくる点も見逃せない。

■《氷水帝エジル・ラーン
タイダルと同じく、手札のクリストロンを捨てることで強力な効果を使えるモンスター。
レベル10の水属性Sモンスターをすぐに出すことができるため、サーチ役達だけでなく、トリスタロスの墓地効果をいきなり使用して初動とすることもできる。
その場合は出したSモンスターを破壊してしまうことになるが、自己蘇生効果を持った《氷水啼エジル・ギュミル》であれば損が少ない。



自己破壊効果を有効活用させるカード

■《クリッター
破壊対象として優秀なほか、《水晶機巧-クオン》の効果で素材にすればフィールドに出す手間なくサーチ効果を発動できる。
サーチ対象にはほとんどのクリストロンが含まれるので、サーチ先に困るということもまずないだろう。
エラッタのおかげで若干の弱体化はしたものの、代わりに無制限になったので複数枚投入できる点も嬉しい。
ただし《水晶機巧-クオン》と組み合わせない限り、基本的に召喚権を使わないと効果を発揮できない点には注意。

■《解放のアリアドネ》
破壊されることでカウンター罠をサーチしてくれる。
メタルフォーゼもそうだがこの手のカードは自発的に自分のカードを破壊できるカードと相性が良い。

■《異次元海溝》
発動時に手札・フィールド・墓地のいずれかから水属性モンスターを除外し、破壊された際に除外しておいたモンスターを特殊召喚するカード。
普通に使っただけでは自力で破壊するためのカードも必要となり非常に使い勝手が悪いが、
クリストロンなら非チューナークリストロンの効果で簡単に破壊できるので実質水属性用の万能特殊召喚カードとして使える。
墓地から除外するのが一番コスパがいいが、クリストロンは召喚権に困りがちなので手札から除外するのも悪くなく、フィールドから除外した場合でも本来破壊で失うはずだったモンスターを失わずに済む事になるので基本的には入れ得使い得のカードである。

■《グレイモヤ不発弾》
《異次元海溝》と同じ理由で自発的に自分フィールド上のカードを破壊できるクリストロンとは相性が良い。

■《超獸の咆哮》
フリーチェーンで使える破壊カードで、自分のモンスターを巻き込んで1枚除去できる。
なお、「クリストロンに破壊されるカード」ではなく「クリストロンを破壊するカード」である。
クリストロンSモンスターと《水晶機巧-サルファフナー》は破壊されたときに発動する効果があるため、それを誘発しつつジャマなカードを排除できる。
墓地効果を使いたいクリストロンをさくっと墓地に送る手段としても有用。

■《補給部隊》
自分フィールドのモンスターが戦闘・効果で破壊された場合にドローできる。破壊効果の多いクリストロンでは容易に発動できるドローソースとなる。
永続魔法なので維持できれば相手ターンや次の自分のターンでも発動でき、使い終わったらクリストロンたちの破壊効果の的にしてもいい。

その他カード

彼岸の悪鬼ファーファレル
クリストロンチューナーの効果で特殊召喚される場合は効果が無効になるため自壊せず、
S素材にされれば効果によって相手フィールド上のモンスターを一時的に撤去できる。
レベルも3であるためクリストロンが主にシンクロ先とするレベル5・レベル4のSモンスターの素材にもしやすい。

■スターライト・ジャンクション
クリストロンは相手ターンにS召喚する手段が豊富なので、(2)の強烈な除去効果を比較的容易に発動できる。

スクラップ
地属性で統一されたテーマ。名前に反して機械族は少ない
クリストロンと同じく自壊して動く為そこそこ相性が良く、《スクラップ・ラプター》から《スクラップ・リサイクラー》でクリストロンを墓地に落としてやれば連続シンクロでどんどん盤面を展開する事が出来、クリストロンの「自分のターンはほぼ動けない」という弱点を打ち消してくれる。




追記・修正は相手のターンにお願いします。

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最終更新:2025年05月18日 03:49

*1 クォンタムクアトロシリカの中にはスモーキークォーツを含むものがある。また《水晶機巧-クオンダム》のレベルは《水晶機巧-スモーガー》と《水晶機巧-クオン》の組み合わせで出せるレベル4である。

*2 正確には相性が良いというより、EXを機械族で固めなければ円滑に回らないと言ったほうが正しいが