宇宙刑事ギャバン

登録日:2009/10/10 Sat 02:29:41
更新日:2024/04/21 Sun 13:19:42
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蒸着!!


『宇宙刑事ギャバン』とは、1982年にテレビ朝日系列で放送された東映制作の特撮テレビドラマ。全44話。




【概要】

後に「メタルヒーローシリーズ」と呼ばれる事になる特撮ドラマシリーズの記念すべき第一弾。

1982年当時の東映特撮はスーパー戦隊シリーズが軌道に乗りはじめていたものの、1981年に仮面ライダーシリーズが『仮面ライダースーパー1』で一旦終了してしまったこともあって、キラーコンテンツが減りつつあった。
そこで『スター・ウォーズ』などを参考に、今までに無いようなスーパーヒーローを作り上げたいと東映が一大決心をして作り上げたのが本作である。
今までのタイツをベースにしたものではなく、硬質な装甲を思わせる甲冑をイメージした、しかも全身に光沢のある蒸着メッキが施された光り輝くコスチュームは非常に画期的で、
1人のヒーローが何台ものスーパーメカを擁し、戦いが起こればビームを撃ちまくり、そのためミニチュア造形や合成の予算は半端じゃないほど掛かったという。
その甲斐あってか圧倒的な豪華さで大好評を博し、特撮界には“宇宙刑事”という新たなジャンルが確立され、メタルヒーローシリーズは未だ根強い人気を誇っている。
また、主人公が警察組織所属の刑事と設定された理由は「敵に関する情報を熟知し、敵と同等以上の科学力や戦力を持つ」「私的な事情との板挟みであれこれ苦悩し葛藤する」というアドバンテージと等身大性を持った主人公の職業として妥当だったためと言われている。

主題歌を始めとした劇中音楽を担当したのは、東映特撮と馴染みが深い渡辺宙明氏。
人造人間キカイダー』や『マジンガーZ』、『秘密戦隊ゴレンジャー』などの当時の歴代戦隊シリーズなどで多大な実績を築いていた渡辺氏であるが、本作のヒットにより氏の代表作に本作が加わり、渡辺氏は良くも悪くも宇宙刑事の人として業界に認知されるに至った。
この作品が無かったら作られることもなかったであろう派生作品も数多い。

ちなみに、もし本作がコケていたら、(あまりの大赤字で)東映特撮は二度と立ち上がれなかったのではないかとすら言われている。
当初からフランスへの輸出を前提としており、主人公がフランス語の読み書きが出来る等、現地で受け入れ易い設定が組み込まれている。

主人公である一条寺烈を演じる大葉健二氏の演技や、串田アキラ氏が歌う男臭い歌詞の主題歌などが有名。


【あらすじ】

宇宙犯罪組織マクーが地球侵略に動き出した。
これを撃滅すべく銀河連邦警察はギャバンとミミーを地球に派遣、ギャバンはマクーに真っ向から戦いを挑む!

【登場人物】

ギャバンと仲間たち


地球(あの星)は、母の故郷でもあります。マクーの勝手にはさせません!

本作の主人公。詳細は個別項目を参照。
バード星人の父と地球人の母の間に生まれた子供で、両親とその故郷を深く愛している。
明るく頼れる熱血漢で、時折ひょうきんな一面を見せることも。
普段はアバロン乗馬クラブで働いている子供たちの人気者だが、金欠病なのが玉に瑕。
必殺技はレーザーブレードを用いた「ギャバン・ダイナミック」。
早川健大門豊とはまた別の意味で、変身しなくても十分強そうなヒーローとして有名。
地球上では「一条寺烈」と名乗っている。
なお「ギャバン」が本名であり、「一条寺烈」は誤りである。

〇ミミー 演:叶和貴子
ギャバンの相棒を務めるバード星人の女性。烈に似て明るく可愛らしい性格で、危険な任務にも臆することなくギャバンに同行する勇気も併せ持っている。
第1話の時点で主人公への好感度がMAXという東映特撮のヒロインとしては珍しい特徴があり、烈の事をかなり明確に異性として意識しているようなフシがある。
そのため、ほとんど「烈の嫁」と言っても過言ではないほどのニヤニヤっぷりを随所で見せつけるが、話が進むにつれて名実ともに「烈の嫁(真顔)」に変わっていった。
普段身に着けているコンパクトには「レーザービジョン」という機能があり、それを使って小鳥などに変身することが出来る。
後述するコム長官は彼女の父親。そのためかガチの金持ちであり、ギャバンが生活苦に陥らずに済んでいるのは十中八九彼女のおかげ。
第32話で母親の看病のためにバード星に一時帰国したが、第42話で再度地球に帰還した。

〇コム長官 演:西沢利明 
銀河連邦警察の長官であり、ミミーの実父。
ミミーのみならず烈を実の子の様に愛し、まるで父親のように接する。
第14話など時折地球に現れて、ギャバンに特訓を施す事も。

〇マリーン 演:名代杏子
コム長官の秘書。
烈やミミーにとっては姉の様な存在であり、冷静な性格。
第32話から一時期ミミーに代わってギャバンのサポートを行っていた。
とあるエピソードを見る限り、ぶっちゃけこの人も烈に気があると思われる。

〇大山小次郎 演:鈴木正幸
フリーのルポライターで宇宙系のオカルトネタが大好きだべや。津軽弁つーのか、独特な訛り口調で喋んだぁ。
第1話で起こった事件を追っていた時に烈ちゃん達と知り合い、そん後も度々烈ちゃんに危ないところさ助けられでよ、すっかり心を許し、不思議な事件が起こると積極的に情報を垂れ込むようになったんだぁ。
序盤の頃は割と理知的な人物だったんだけんど5、6話ごろを境にキャラが崩壊し始めでよ、人懐っこくおっちょこちょいな三枚目要員として定着すつまった。
23話ではアパートの隣の部屋に住んどる恵子さんが狙われてるらしくてよ、天井伝ぇに見張ってたんだぁ。
そったらよ、彼女はクモさ見て叫び出し、オラが忍んでた天井も抜けて恵子さんの部屋さドシン…した時にゃあ怪すー男が連れ去っちまって、お縄になっちまったんだぁ(翌朝釈放されたけんど…)。
40話では甥っ子の史郎が上京してきてよ、何でも自分も宇宙刑事さなりてぇってんだ。
特有の訛り口調による「レッちゃーん!大変だー!」は本作における風物詩だ。
烈ちゃん以外の大人から見りゃあ“宇宙人の話ばりすてる変な人”程度に見られてるみてーだどもよ、視聴者の目線から見ればオラの洞察力はダントツで優れてんだ
そっためかなぁ、最終的には宇宙刑事シリーズ皆勤のキャラにまで大出世したんだ。

〇星野月子 演:立花愛子
第11話から登場。ギャバンの父・ボイサーと親交を持つ科学者であった星野博士の娘。“80年代の女子大生”のテンプレのような口調で喋る。
父の行方を追うギャバンといきなり鉢合わせし、しかもボイサーの事を知っているような素振りを見せたことから、あまりに都合が良すぎてマクーのスパイではないかとすら疑われたが、
家族ぐるみでボイサーと付き合いがあったせいでマクーに命を狙われ、独りだけ助かっていたという過去が判明。以降、烈たちと行動を共にする。
明るい性格で、烈のために潜入捜査も担当するようになる。小次郎とも割とすぐに打ち解けていた。
後に宇宙刑事に志願するとはこの時、誰が予想しただろうか。

〇藤豪介 演:多々良純
アバロン乗馬クラブのオーナー。
烈が(事件が発生したため)仕事を抜け出しても給料をガッツリ差し引く程度で大目に見てくれる良いお爺さん。
死んだ息子夫婦に代わり孫のわかばと陽一の面倒を見ているが、第34話では代理人でしかない自分に限界を感じる描写も見受けられる。
10年後に登場する不思議仙人とは関係無い。

〇藤わかば・藤陽一 演:中島早苗(わかば)、藤原進(陽一)
豪介の孫であり、わかばが姉で、陽一が弟。度々事件に巻き込まれる。

〇当山茂 演:加瀬慎一
アバロン乗馬クラブで働く若者。
烈が事件で出動している間、烈に割り当てられていた仕事を押し付けられるハメに。

〇ボイサー 演:千葉真一
ギャバン(烈)の父である宇宙刑事。息子とは顔が激似。
ハンターキラーの裏切りによりマクーに捕われ、捜査中に知ってしまったレーザー増幅装置の秘密を吐かせるために拷問されていた。
日本アクション界の大スターである千葉真一氏の起用は当時大きな話題となった。
出演料やスケジュールの都合なのか、顔が映るシーン以外は全て代役だったらしいけど…
ちなみに第43話のサブタイトルは「再会」と非常に短いが、これは千葉氏の名前を新聞のテレビ欄に載せるための都合だったとか。

〇一条寺民子 演:久保田民絵
ギャバン(烈)の母。第11話に登場。
家族に反対されたためにバード星には行けず、地球で夫と息子の帰りを待ちながらも病死した。
両親と地球で過ごした日々はギャバンにとってかけがえのない思い出であり、母にもらった父の写真入りの懐中時計と共に今なお大事にされている。
演者は声優としても活動しており、後にあるアニメで孫娘(主人公)よりカードゲームが強いおばあちゃんになった。

〇怪盗X 演:倉地雄平
第22話に登場。本名は速水力也
ヨーロッパで多発した連続強盗殺人の犯人とされる宝石商・石黒剛三(クラゲダブラー)の屋敷に潜入し、5000万円の懸賞金をかけられる。
力也が怪盗となった理由、それは石黒に宝石商の父を殺害され、父が持つ「アフリカの星」という宝石を取り戻すためであった。


〇アラン 演:宮内洋
第30・31話に登場。
ビーズ星担当の宇宙刑事で、マクーによって連れ去られたアン王女を追って地球にやってきた。
変装時にはライフル、宇宙刑事時にはを使って戦う。
剣からビームを発射する「フラッシュ・イン・ゴー」が必殺技。
劇中では生身のまま戦ったが、DVDの特典によればギャバン同様にコンバットスーツや各種メカを所有している模様。

【宇宙犯罪組織マクー】

銀河を荒らしまわる宇宙海賊。別名獣星帝国とも。第15話では建国二万六千年目前を迎えた。
明確な地球侵略などを目的としていない愉快犯のような非常に野蛮な連中であり、作戦に一貫性がなく、やたらと回りくどいものが多い。
(例)
  • 無差別爆破テロ。
  • 大型タンカー・大日本丸を拿捕して兵器に改造→東京に特攻させると脅迫して大量のダイヤモンドをせしめる。
  • ギャバンを誘き出した上で、居合わせた子供を誘拐してギャバンを危険な宇宙人と報道する。
  • 財宝や古代兵器の盗掘。
  • インチキ商売で荒稼ぎする。
  • 若者を攫って傭兵に仕立て上げる。
  • 人々を催眠術で操り、マクーに金品や武器を横流しさせて人間社会を滅茶苦茶にする。
  • 宝石の宝庫である惑星の王家の跡取り娘を殺して、王の弟に傀儡政権を樹立させる。
  • ダブルモンスターの餌にするための牛泥棒。西部劇の悪役かお前らは。
  • 子供を洗脳して邪悪な心を植え付け、邪な大人にして社会を腐敗させる。一体何十年かかるんだか
  • 女性を攫ってダブルマンのお嫁さんにする
  • 亀田博士(ウミガメダブラー)がタイムマシンを発明する。何をするのかというと、そのタイムマシンで過去の世界に行って、竜宮城の財宝を奪う。……もっとマシな使い方考えつかなかったのか。
  • ギャバンを確実に倒す為に、山の中に町一個分もの広さがあるダンジョンをわざわざ建造する
  • 魔女キバ発案によるダブルモンスターの卵を用いた養殖。珍しく小次郎さんが卵を電子レンジにかけたため成功したが、以降その卵は登場せず。毎回そうすればいいのに。
  • ギャバンを熱線銃で狙撃する為、民家を勝手に乗っ取って基地にした挙句、家主名義で寿司を100人前注文し代金を踏み倒す
  • 別の太陽系の惑星を一撃で壊滅させる要塞砲・ホシノスペースカノンを建設する
「資源や資金の強奪」という宇宙海賊の目的としては相応の成果を上げた作戦もあり、良くも悪くも犯罪者集団と言える。
また、科学力や技術力は後発の組織と比べても相当に高いようで、特にホシノスペースカノンは次回作で銀河連邦警察が『プラズマカノン』として採用して、仮装巡洋艦*1グランド・バースの主砲としてマドー相手に猛威を振るいマドーがマクーが健在な間は地球に手を出さなかったのも納得、マドー側は結局、ホシノスペースカノンの復元も対抗策開発も出来ず「外様幹部の超能力で照準を狂わせる」と一時凌ぎの対策しか取れなかった。


●ドン・ホラー 声:飯塚昭三(第10話まで)、渡部猛(第11話から)
マクーの首領。本拠地である魔空城から一歩も動かず指揮を行う。
地球侵略……というよりも物的・人的資源独占を目論む冷酷な性格の持ち主だが、息子のサン・ドルバに対する対応など時折人間臭さも見せる。
目から黄色い光線を発射し戦闘時には腕を伸ばし首を切り落とされても行動できる。
定番のセリフは「魔空空間に引きずり込め!」
第17話では予告編のナレーションを担当したことも。

●ハンターキラー 演:飯田道郎
元宇宙刑事だが、裏切ってマクー側についた男。銃撃が得意。
烈の父ボイサーを行方不明に追いやった直接の加害者であるため、ボイサーの居場所を知る男としてマークされている。
直情径行で、ダブルモンスターの作戦にツッこむ一面も。
裏切り者のためか自分の地位に執着する一面があり、第28話で女殺し屋モニカにで重傷を負わせ、
第30話では宇宙刑事の暗号を使って魔女キバの秘密を漏洩するが、そのことが発覚しドン・ホラーによって暗黒銀河に永久追放される。
その後、第42話で銀河連邦警察のパトロール隊に発見され病院に収容。その後コム長官の尋問を受けるが、ボイサーの居場所を伝えて息絶える。
「元宇宙刑事」という設定が色々と美味しいのか、各種ゲーム作品ではそこにスポットが当たる機会が多く、妙に優遇されて良いところを見せる機会が多い(ぶっちゃけ原作では全然そんなキャラではない)。

●ホラーガール 声:大地琴恵
魔空空間発生装置を作動させる、鳥(?)の頭を持つ女性。第26話では人語を話した事も。
最後は炎上する魔空城と運命を共にする。

●サン・ドルバ 演:西田健
第30話から登場したドン・ホラーの息子。マクーの行動隊長を名乗り、永久追放されたハンターキラーの代わりに地球侵略の指揮を執る。
ハンターキラーとは違い冷静な性格だが、父母に頼りすぎる一面も持つ。
母親である魔女キバとコンビを組み、ギャバンを幻惑する。
気まぐれに赤ちゃんをあやそうとして泣かれたりした事も。大酒飲み。
武芸百般に優れ戦闘能力は高く、骸骨の飾りのついた三又の型のを武器に使い地を這う火花を出すこともできる。
またギャバンのように赤い光の玉に変身して空を飛ぶことも。
最後は母親とともに魔空空間でギャバンと戦うも、ギャバンダイナミックの前に敗れ去る。
かつては怪獣と戦った防衛隊の一員であり、豪介顔の宇宙人を倒したこともあった。後に忍術でハムスターになる。

●魔女キバ 演:三谷昇 
魔術師であり、サン・ドルバの母親。
普段はサン・ドルバの杖の中に身を潜め、金縛りや幻術、念動力などの妖術によるトリッキーな攻撃を好む。また若い女性に変身することも可能。
サン・ドルバを溺愛していて様々な作戦の立案を行う。
別世界では顔が似ている防衛隊副隊長ベーダー怪物がいたとか。

●ダブルマン・ダブルガール
マクーが制圧した惑星に住んでいた宇宙人。別名「獣星人」。
その多くが人間に変身する能力を持ち、それを使って人間社会に潜入して作戦を遂行する。第3話の黒星博士のように科学者としての一面も持つ者も多い。
戦闘時には主にを使用。
ダブルガールは第6話から登場。主にスパイ活動を行う。戦闘を行うことは稀だが、投げナイフを使って攻撃したことがある。

●ベム怪獣
マクーが制圧した惑星に生息する動物。シャコモンスターなど名前の後ろに「○○モンスター」がつく。中にはどう見ても元となった動物に似てない者も
基本的に等身大で魔空空間では巨大化するものもいるが、だいたいは死亡フラグである。
戦闘が主な任務だが、第6話のオオマダコモンスターなど作戦の手助けをする者もいる。
所謂「今週の怪人」であるが、「レーザースコープで場所を特定→レーザーZビームで狙い撃ち→爆死」という展開でダブルマンの前座になることが多い。

●ダブルモンスター
13話から登場。
香月教授が発明した生体転送装置を応用した生体合体装置でダブルマン(ミツバチダブラーなどダブルガールが素体の者も何名かいる)と、
ベム怪獣を合体させた怪人*2でダブルマンの知能とベム怪獣の3倍のパワーを併せ持つ。
第27話で右腕を長く伸ばしたジャアクダブラーのように、中には人間変身時にも超能力を使用可能な者も存在する。
戦闘時には主に刀を使用。これには黄色い鍔の物の他、第22話から登場した鍔が髑髏型の物や、34話で登場した鍔が赤い三本爪型の物など何種類かある。
名前の後ろに「○○ダブラー」がつく。ナレーションなどではダブラー呼びされたことも。
ベム怪獣の影響からか第16話のカマダブラー以降人語を喋らない者も登場した。

●ハニー萬田/ミツバチダブラー 演:曽我町子
第21話に登場。
どんな病気も踊りながら患部に触れるだけで治してしまうレオタードおばさん「ハニー治療センター」院長。ダブルガールが化けた二人の助手とともに行動する。
その実態は1000分の1秒で本来の姿に戻り、麻酔針を撃ち込んで洗脳し多額の寄付金を貢がせるというものだった。
ダブルモンスター時にはロープやレイピアを使い、左腕からミツバチ毒針を発射する。
最後は魔空空間で巨大化して攻撃するも、ドルレーザーで倒された。

●モニカ 演:吉岡ひとみ
第28話に登場。
かつて宇宙を彷徨いながら戦い続けた女殺し屋だったが、マクーによってレア星に300年間幽閉されもはや余命いくばくもない老婆になっていた。しかしギャバン暗殺を条件に宇宙の辺境の地に100年に一度咲くという命の花のエキスを与えられて若返り、行動を開始。
ミミーに宇宙トリカブトと宇宙毒ヘビのを混合した毒矢をボーガンで打ち込み、特効薬である命の花を使いギャバンを誘い出すことに成功する。
かつて腕利きの宇宙刑事と恋に落ちたが、ある時殺し屋に人質に取られた際にその宇宙刑事が発砲し、その後モニカも巻き込んだ激しい銃撃戦となり、殺し屋と宇宙刑事双方が命を落としてしまう。
そのため宇宙刑事を激しく憎んでいる。
ボーガンの他、剣や、拳銃といった様々な武器を使いギャバンを倒すことに成功するが、その事に自らの地位を脅かされると警戒したハンターキラーに毒を塗った剣を投げつけられ牢に幽閉されてしまう。
その後ギャバンに助けられ脱走、昔の優しさを思い出し持っていた命の花を託すも、追ってきたハッコツダブラーによって殺害されてしまう。

●クラッシャー
マクーの戦闘員。ナイフが主な武器で、その他に銃や、バズーカ、等を使う。18話ではモリ打ち砲を使用した。
人語をしゃべり、ダブルマン同様に人間に変身する能力を持つ。白衣を着た科学者タイプも存在する。
第15話~第29話まで夏服を着用。クールビズである。

【メカニック】

●ドルギラン
ギャバンたちの地球上での基地となる円盤型の宇宙船。
上下二段構成となっており、下部ユニットは電子星獣ドルに変形可能。

●電子星獣ドル
ドルギランの下部が分離変形した竜型のメカ。
ギャバンが頭の上に乗り、眼からの光線ドルレーザー、口からの火炎放射ドルファイヤー尻尾の打撃スクリューアタック、前足からの蹴りドルキックで巨大化したベム怪獣やマクー戦闘円盤と戦う。

●ギャビオン
ドルギランに搭載されている戦車。戦車のくせに飛行が可能。

●スクーパー
ギャビオンに搭載されている地底戦車。

●サイバリアン
魔空空間に突入するときに乗るサイドカーと一体化したバイク
ギャバンのスーパーメカは操縦席の有無にかかわらず何故かその場に立ったままでコントロールすることができ、特にサイバリアンの立ち乗りは真似した子ども達も多かったと思われる。

●マクー戦闘円盤
クラッシャーやダブルマン、ダブルモンスターが操縦する一人乗りの円盤。レーザーが武器。

●マクー戦闘母艦
魔空城から発進する輸送用のメカ。艦首にレーザー砲二門を装備しマクー戦闘円盤を多数搭載。
第2話では回収ロケットを発射した事も。

【魔空空間とは】

地軸転換装置で作られる一種のブラックホールで、常識を超えた様々な怪奇現象が発生する。
この中ではベム怪獣や獣星人ダブルマンは3倍にパワーアップし、巨大化や姿を隠すなど様々な超能力が使えるようになる。
ギャバンにとっては不利な状況であるが、異次元空間という事でこの中でいくら破壊行為があろうが現実世界には被害が全くないというメリットがあり、それを利用してわざわざ乗り込んで戦っている。


……という設定だが、実はこれ、「撮影上の都合」でできたものである。
ギャバンのコンバットスーツは銀色塗装のため、明るい場所での反射が強く、屋外でまともな撮影が出来なかったのだ。
この異次元空間設定は『宇宙刑事シャリバン』『宇宙刑事シャイダー』にも引き継がれたが、2作はスーツに着色が行われたこともあり、異次元ながら通常の屋外のようなシーンも登場している。


【余談】

ヒーロー物のご多分に漏れず、最終的にはいつも怪人との真っ向勝負→一刀両断で決着がついてしまうため、「ギャバンは宇宙刑事なのに警察らしいことを何もやっていないのでは?」というツッコミは昔からの定番だが、
本作でプロデューサーを務めた吉川進プロデューサーはインタビューで「そもそも自分はヒーローが公的権力に頼るのは反対である」「しかし、『刑事』というのはテーマが明確なので視聴者からの受けは良い」「本作は『刑事』に『宇宙』という言葉が付け加えられているためか、権力的なイヤらしさを感じさせないような作風に仕上がった」とコメントしている。
つまり、宇宙刑事が警察っぽくないのは純然たる仕様

ギャバンが必殺のレーザーブレードを発動させるときに掛かるあのBGMは、元々汎用の戦闘BGMとして作曲されたもの(サントラ等では「マクーの攻撃」「敵の襲撃」といった曲名が付けられている)。
が、選曲担当者である村田好次氏の意向により毎回の必殺技のシーンに流されたため、いつしか視聴者から「レーザーブレードのテーマ」として定着した。第2話が最初の使用。
そのため、次作の『シャリバン』以降では、あらかじめ必殺技のシーンに流れることを想定し、より高揚感を煽るような曲調で同趣のBGMが作られている。
このあたりはレーザーブレード(特撮)の項目も参照。

またフジテレビのバラエティ番組『オレたちひょうきん族』の人気コーナー「ひょうきん懺悔室」で、当番組のBGMが使われていたことがあった。

この作品以降、場所やメカ、怪人の初登場時には名称・名前のテロップが表示されるようになる*3。ただし、怪人の名前のテロップは中盤まで表示されず、第36話のウラミダブラーから表示された。

次回予告は基本的にシリアスなものだったが、第18話*4・第19話*5・第40話の予告のように少々砕けたものがあったり、第21話の予告ではその回のゲスト(ハニー萬田/ミツバチダブラー役)である曽我町子氏がサブタイを読み上げた事があった。

第25話が放映された1982年10月1日には九州2局目のテレビ朝日系フルネット局・鹿児島放送が開局した。ただし、第24話以前は未放映。

富山県では北日本放送(日本テレビ系)での当作品終了以降、メタルヒーローシリーズの放送はチューリップテレビ(TBS系)での『ビーロボカブタック』まで14年間もなかった。
もっとも、『カブタック』以降の作品はバトルアクション要素が少なく、むしろコメディ要素が強いため*6、純粋なアクション系メタルヒーロー作品が富山で放映されたのは本作だけである。
他、青森県大分県長崎県の各県では未放映だった*7

『シャイダー』の最終回にてシャリバン、シャイダーと共に最初で最後のトリプル変身を見せた後、2012年の映画『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』で30年ぶりに地球の人々の前に姿を見せる。
ギャバンを演じたのは、もちろん『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』でも活躍した大葉健二氏。
昔の頃は技術力に限界があったため、アップ用スーツとアクション用スーツで質感や光沢に違いがあったギャバンであるが、この頃にもなってくると常時アップ用スーツと変わらぬレベルの光沢を維持できるようになった。
実は東映が目標としていたのは、このキラキラっぷりであり、30年ごしにやっと叶えた悲願なので、「スーツの質感が昔と違う」とか突っ込まないでいてあげよう。

そして同年10月20日には『宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』が公開、2代目ギャバン【ギャバンTYPE-G】に変身する若き宇宙刑事の青年、十文字撃が主人公となっている。
また『特命戦隊ゴーバスターズ』にて撃とそのパートナーたるシェリーが映画に先駆けてゲスト参戦した。

東映作品であるが、第38話で円谷プロダクションの作品から『ミラーマン』のアロザ、『ファイヤーマン』のダークマンダーが怪獣映画の撮影用着ぐるみという設定で登場し、ギャバンと対戦するシーンもある。

東映とマーベルコミックスの提携により『スパイダーマン』『ムーンナイト』『バトルフィーバーJ』などが誕生したが『スパイダーマン』の次に『シルバーサーファー』が計画されていたと言われている。
サイバリアンに乗る銀色のヒーロー・ギャバンの姿はサーファーの影響を受けているのかもしれない。

ゲームではコンパチヒーローシリーズに参戦する機会も多く、2018年には『スーパーロボット大戦X-Ω』に参戦した。
スーパーヒーロー作戦』のラスボス、ユーゼス・ゴッツォはギャバンと密接な関係にある。
他『スーパー特撮大戦2001』『宇宙刑事魂』等。後者は特撮界“悪の女王”曽我町子の遺作となった。

主人公の両親の名前・設定は原作・上原正三、画・秋本シゲルの漫画『銀河の女王スーパーレディー』の主人公の父・宇宙警察銀河連邦ボイサー長官と母・民子から来ていると思われる。

KinKi Kidsの堂本光一、TOKIOの長瀬智也はギャバンのファン。

なお、東映の特撮における元祖宇宙刑事は実は本作ではない。
1968年に制作されたコメディー系の特撮作品『怪盗ラレロ』に登場したラレロを追って地球にやって来た宇宙刑事ポポポが東映特撮における元祖宇宙刑事である。



宇宙刑事ギャバンの項目作成スピードはわずか0.05秒に過ぎない。

では、追記・修正をWiki篭りに任せよう。

宇宙刑事ギャバン→宇宙刑事シャリバン
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最終更新:2024年04月21日 13:19

*1 旅客船や商船を改造した軍艦で、本来なら普通の軍艦に勝てるものではない

*2 キバの発案でダブルマンの染色体とベム怪獣の染色体をつなぎ合わせて作られたカイブツダブラーのように生体合体装置以外の方法で誕生した者も登場した。

*3 スーパー戦隊では2年後の『超電子バイオマン』からテロップが使用される。

*4 〆で浦島太郎の替え歌を歌う。

*5 通常の〆は主に「お楽しみに!」だが、この回は「見ないとチャージ出来ないぞ!」だった。

*6 『テツワン探偵ロボタック』の後半からはアクション要素が強くなった。

*7 メタルヒーローシリーズは青森県では『ジャスピオン』の終盤から、大分県では『スピルバン』から、長崎県ではテレビ朝日系列が開局してから本格的に放映が開始された。