N・グロー・モス(遊戯王OCG)

登録日:2009/07/19 Sun 03:28:20
更新日:2023/11/07 Tue 12:58:55
所要時間:約 5 分で読めます





幽霊とはどんな効果だ?いつ発動する?


(ネオスペーシアン)・グロー・モス

星3/光属性/植物族
ATK300 DEF900
このカードが戦闘を行う場合、相手はカードを1枚ドローする。
この効果でドローしたカードをお互いに確認し、そのカードの種類によりこのカードは以下の効果を得る。
モンスターカード:このターンのバトルフェイズを終了させる。
魔法カード:このカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事ができる。
罠カード:このカードは守備表示になる。

概要

遊戯王OCGにおけるモンスターカードの1枚。

非常に強力な効果を持ち合わせており、戦闘時に相手は強制的にドローを行わされ、ピーピングをくらい、モンスターをすり抜けて殴ってくる。
倒そうと思ってもバトルフェイズを無理矢理に終了され倒せない。気が付けばデッキもライフも枯れている。
そうして相手は絶望の内に敗北を喫する……という事はまず無い

相手にドローさせるデメリットは遊戯王においてはかなり重い。
それでいて明確にメリット足りうるのは、自分ターンで魔法を引かれた場合か、相手の攻撃にモンスターを引かれた場合ぐらい。
狙った効果を発動させたかったらデッキトップへのバウンスでもするしかないが、
ノーコストノーデメリットで発動できたとしてもしょっぱいリターンのためにそこまでやる意味は…

正直な話、N(ネオ・スペーシアン)の中でも最低の攻撃力・最低のレアリティ・最高の扱い辛さを誇るこのカードが採用される事は限り無く有り得ない。

一応「E・HERO ネオス」と自身を山札に戻す事で「E・HERO グロー・ネオス」を特殊召喚出来る。(通称:コンタクト融合)


E・HERO(エレメンタル・ヒーロー) グロー・ネオス/Elemental Hero Glow Neos
融合・効果モンスター
星7/光属性/戦士族/攻2500/守2000
「E・HERO ネオス」+「N・グロー・モス」
自分フィールド上に存在する上記のカードをデッキに戻した場合のみ、融合デッキから特殊召喚が可能(「融合」魔法カードは必要としない)。
エンドフェイズ時にこのカードは融合デッキに戻る。
相手フィールド上に表側表示で存在するカード1枚を破壊し、そのカードの種類によりこのカードは以下の効果を得る。
この効果は1ターンに1度だけ自分のメインフェイズ1に使用する事ができる。
モンスターカード:このターン、このカードは戦闘を行えない。
魔法カード:このカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事ができる。
罠カード:このカードは守備表示になる。

相手の表側のカード1枚を破壊し、破壊したカードにより異なる効果を得られるというそれなりに強力な効果
……に見える。
が、よくよくテキストを読むと、相手のモンスター・罠を破壊すると攻撃に参加できない。

普通に考えると相手の場に表側表示で存在する可能性が一番高いのはモンスターカードであり、
コンタクト融合という手間をかけて出てきた大型モンスターが、単体除去だけして攻撃もせずにエンドフェイズには帰ってしまう。
魔法カードを破壊できればそこそこの攻撃力のダイレクトアタッカーになれるが、相手が表側表示の魔法を出していればの話。
コンタクト融合しても相手頼みの運頼みという悲しみ。

それでもコンタクト融合体では数少ない直接除去能力の持ち主なので、コンタクト融合を主題に置いたデッキでは投入される事もあった。
モンスター破壊で攻撃できないのはグローネオスだけなのでチェンジ速攻魔法やコンタクトアウトでの追撃も可能。
…コンタクトアウトしたグローモスで殴ったらモンスター引かれる危険もあるが。


しかし、このモンスターは《NEX》によりエクストラデッキから上位形態になる。
その際名前も変わり、攻撃力と効果も強化される。


(ネオスペーシアン)・ティンクル・モス
星4/光属性/植物族
ATK500 DEF1100
このカード名はルール上「N・グロー・モス」としても扱う。
このカードは「NEX」の効果でのみ特殊召喚できる。
このカードが戦闘を行う場合、自分はカードを1枚ドローする。
この効果でドローしたカードをお互いに確認し、そのカードの種類によりこのカードは以下の効果を得る。
モンスターカード:このターンのバトルフェイズを終了させる。
魔法カード:このカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事ができる。
罠カード:このカードは守備表示になる。

ドローするのが相手から自分に変わり、戦闘を行う度にアドバンテージを稼ぐ事が出来る。

効果の関係上、自分から攻撃する分には一切のデメリットが無いので積極的に攻めて行きたい。
守備の面では蟹さん御用達の「くず鉄のかかし」との相性は非常に良い。

だがルール上名称が「N・グロー・モス」として扱われるので、デッキ構築時で「N・グロー・モス」と合わせて3枚までしか投入出来ないのがネック。

しかし後にエクストラデッキから直接このカードを出せる《インスタント・コンタクト》が登場。
《NEX》や《N・グロー・モス》をメインデッキに入れる必要はなくなったのである。
つまりこのカードをエクストラデッキに3枚積んでも出せることになった。


アニメでの活躍

初出はGX72話の十代vsエックス戦。
この時は「攻撃宣言時に相手はカード一枚ドローするかしないかを選び、ドローしなかった場合コントローラーのデッキを上から2枚墓地に送る」という効果だった。
そしてこの効果によってデッキ破壊に苦しめられる十代を勝利に導いた。

その時のデュエルで通常召喚され、攻撃宣言時に相手が魔法カードをドローするものの、「強制脱出装置」で手札に返されてしまう。

その後「魂の共有-コモンソウル-」によって相手場に特殊召喚され、「E・HERO エリクシーラー」に攻撃を受けるも、エックスは罠カードで戦闘破壊耐性を付与し、更に全てのダメージを無効にした。
が、十代は戦闘ダメージではなくデッキを削る効果*1に着目し、エリクシーラー→融合解除からスパークマン→バブルマン→フェザーマン→バーストレディ→クレイマン→瞬間融合でのエリクシーラーによる計7回の攻撃を受け、効果により相手のデッキを削りきった。
これによりグローモスのお陰で十代は大勝利を収めたのだが、デッキ破壊の間彼は先輩ヒーロー達にフルボッコにされ苦しそうな叫び声を上げ続けていた……

海外放映の際はこの描写がまずいと判断されたらしく、叫び声が全て消されている。

それ以降も「ラーの翼神竜」を戦闘破壊したり、ユベルとの戦いでは「N・ティンクル・モス」に進化し十分な活躍を果たした。

余談

上記したようにこいつの種族は何故か植物族。
一見どこぞのハンバーガー並に不可解な種族だが、海外名での綴りからああ見えておそらくはコケ(moss)、それもヒカリゴケのモンスターなのだと思われる。
カードイラストで足元がドロドロになっている辺り、コケが集まって人型になっているイメージなのだろう。
また、ティンクル・モスが女性型になっているのも、コケ類の多くが雌雄同株の性質を持っているからではないかと推測されている。

「N・ティンクル・モス」は海外版ではイラストが修正され、おっぱいが萎んでいる。なんと惨い……。
また、それに比べると分かりにくいが首元に襟のようなディテールが追加され、全身タイツのような格好になっている。


当時のネオスペーシアンはそれぞれ、制限カードになるほど暴れまわった《N・グラン・モール》、当時は微妙だったが現在の環境で活躍している《N・アクア・ドルフィン》、
ライフ回復系のデッキや鳥獣族でよく用いられた《N・エア・ハミングバード》、シンクロ召喚黎明期に猫シンクロで用いられた《N・ブラック・パンサー》、
これらからははるかに格が落ちるものの「C(コクーン)」を軸にした【ネオスペーシアン】を組む際にはメインアタッカーとなった《N・フレア・スカラベ》と、意外と活躍の場は存在していた。
しかしこのカードは本当に事故要素にしかならないため、その【ネオスペーシアン】からもいさぎよくデッキから抜いてしまう人も多かった。
ただでさえテーマデッキとしては組む人が少なかったデッキの使用者からも見放される。主人公の使ったカードか?これが……
「グローソス」というあだ名はアニメでサンドバッグにされた扱いというより、ただでさえ微妙なネオスペーシアンの中でも群を抜いて弱かったことなどが理由である。
デフレ期を象徴する、そしてそのデフレ期ですら使われなかった非常に使いづらいカードだったのだ。


追記・修正は、ネオスとティンクル・モスとのコンタクト融合体である「E・HERO ティンクル・ネオス」なるモンスターが登場してからお願いします。

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最終更新:2023年11月07日 12:58

*1 相手フィールドに特殊召喚されたグローモスの効果でドローするかどうかは十代が選ぶため、(デッキ枚数がゼロであることもあり)十代は「ドローしない」を選ぶことで、グローモスのコントローラーであるエックスのデッキのカードを墓地へ送ることになる。