ゼーベイア(FE)

登録日:2012/04/16(月) 09:02:51
更新日:2024/04/23 Tue 09:20:08
所要時間:約 4 分で読めます






○初期値と成長率
ジェネラル LV6
HP-38(50)
力-13(40)
魔力-3(45)
技-9(55)
速さ-6(50)
運-3(70)
守備-17(15)
体格-15(10)
移動-6(1)
武器LV-CEAA
スキル-突撃・大盾・怒り
指揮-★
追撃必殺係数-1

初登場は第18章「王都解放」
タイトルが示すとおりレンスターを解放するためリーフ軍がレンスター城を攻めるというシナリオ。

ゼーベイアはレンスターの重鎮。つまり、リーフの家臣なのだが、民を守るためフリージの軍門に下っている。

そして、FEにおいてこういうキャラ設定を持っている奴は大体仲間になる。つまり仲間になる。

しかし、登場するのが全25章のうちの18章。他のキャラも十分育っている頃である。
また下馬システムがある本作においてアーマー系は唯一屋内で槍を使える兵種なのだが…肝心の槍レベルがE。
地槍ゲイボルグを有するレンスターの重鎮のはずなのに何故か槍E。
マスターランスは大量に入手できるのにマスターアクスは貴重品と言う点も含めて製作者の悪意を感じざるを得ない。

本作はハンマー持ちの敵が多いのも辛く、終章でもハンマー持ちのバーサーカー達がずらり。

何より男重鎮だけあっておっさんである。
そして、クラスはジェネラル。つまりクラスチェンジ済み。
成長に関しては殆ど期待が持てないのではないか?

仲間にしたところで簡易預かり所にしかならない…と思いきや、

見た目に反し成長率はオルエンイリオスと同等。
特にジェネラルなのに魔力の成長率が高めでマージ相手にも引けをとらないほど。
トラキアでは魔力=魔防のためうまく育ててれば、物理にも魔法にも強い壁が出来上がる。
が、初期値がかなり低いので最初にマジックリングを使ったおいた方が良いだろう。

スキルも相手の攻撃を確率で無効化する「大盾」と反撃が必ず必殺になる「怒り」、戦闘をもう一度行う「突撃」とかなり優秀。
特に本作の大盾は兵種スキル扱いではないため同じアーマー系のダルシンには使えず、自軍でこのスキルを持つのはゼーベイアのみ。
そして指揮レベル☆(3%)まで付いている。

初期装備もマスターアクスとキラーボウと強力なため、そのまま第一線に投入できるのも魅力。
普通に育てたダルシンより使えるので、ダルシンの存在意義がかなり霞む。

そして終章は屋内マップなので、どうにか槍レベルを上げれば貴重な槍使いとして活躍できる。

以上のことからどれほど有能なおっさんなのかはわかってもらえたことだろう。
後は仲間にするだけだ。仲間にする方法はなんであろうか?

レンスターの王子であるリーフの説得?
同じレンスターの家臣であるフィン

とりあえず全キャラで隣接してみるといい
会話コマンドなんてでないから

実はゼーベイアはFE史上最も仲間にするのが難しいキャラと言われている。
反論しようと別のキャラの名前を出せば、間違いなくその反論が言い伏せられる。それくらい別格。他作品で仲間にするのが難しいキャラの難易度がSだとすれば、こいつはSSSSSくらい。
ゼーベイアと言われてプレイヤーの脳裏をよぎるのは、Lv6のジェネラルではなくゼーベイアを仲間にするための七面倒な説得の方。ユニットの話しようぜと振っても絶対に説得の話になる。

さすがに発売から20年以上が経過したことや、各種動画サイトなどで攻略情報が共有されるようになっている。その上でなお
  • 攻略方法が分かっていても面倒くさすぎてやりたくない
  • SSSランククリアや全員生存RTAをやってみたいがこいつが壁になるのでやりたくない
  • トラキア776はプレイしたことがあるが仲間にしたことがない
という意見が当たり前のように出てくる。

端的に言うと「8人の副官(顔グラありのアーマーナイト)に対応するNPC同盟軍の市民を隣接させて説得させ、全員をNPC同盟軍化してからリーフでゼーベイアと会話する」のが条件となる。
こう書くと簡単そうに見えるが
「戦闘能力がない市民を敵軍のど真ん中に突っ込ませてそのうちの1人と隣接させなければならない」
「市民の誰と誰が対応するかはノーヒント*1
「この8人の副官が待ち受けている場所には彼ら以外に敵兵が存在し、さらに増援も次から次へと出てくる」
「このマップにはほかにもメンバーカードを入手するために殺してはいけないユニットが多数存在する」
という要素のおかげで、ぶっちゃけこの会話にこぎつけるまでが結構大変。これを8セット。

さらに説得後の副官は同盟軍扱いなので、まだ説得が終わっていない副官に襲われる。
しかも副官の装備武器はハンマー(アーマー特効)かキラーランス(必殺率高)という、当たれば即死もありうるというとんでもないもの。
すでにNPC化している副官が死ぬのは問題ないのだが、説得が終わっていない副官が死んでしまうとゼーベイアはもう仲間にならない。

さらにトラキア776は敵の体格と移動力がランダムに決定される。体格が高いと邪魔なNPCをかついでどかすことができなくなり、移動が高いと行動順にも影響を及ぼす。
こちらの出撃ユニットも出撃位置を自由に決めることができず、さらに疲労度システムなどもあって連れていきたいオーシンやラルフといったユニットを出撃させることができないこともある。
このようにまったく思い通りにならない要素が非常に多く存在するため、

全ての副官を説得すれば晴れてゼーベイアを仲間にできる……と思いがちだが、実は最後に罠がある。説得が完了するとゼーベイアが突然動き出すのだ。
マスターアクスだのキラーボウだのという危険な武器を持ったユニットが突然動き出すため、最後の最後で事故が怖い。ゼーベイアに話しかけるまでがゼーベイア説得なのである。
ぶっちゃけたった1人の仲間のためにここまでしたいか?と言われるとほとんどの人は首を横に振ることだろう。
とにかく仕様を含めておっそろしく複雑であり、副官のステータス吟味すら行わないで説得するのは熟練のプレイヤーでも避けて通るほど。いったい何を思ってこんな仕様にしたのだろうか。
このまったく融通がきかない8人の副官を、熟練のエムブレマーは憎悪と愛情をこめて「8バカ」と呼ぶ。こいつらがもっと賢ければ難易度が下がったのになぁ……。

最近は各種動画サイトでゼーベイアを説得しているプレイ動画が珍しくないため、一度見てみるといいだろう。
副官の顔の対応が分かりやすくなったことや、バケツリレーのほかに「寝言作戦」と呼ばれるスリープの剣を用いた説得方法が編み出されたことで、以前に比べると非常に難易度が下がった。
他にも「体格を増強しておいたリフィスやラーラを送り込んで相手の武器を奪う」「ワープやシーフの杖をふんだんに使う」など、様々な攻略方法がある。
そうやって難易度を下げたところでなおブッチギリの難易度なのだから本当にやってられない。

このゼーベイアとメンバーカード入手のせいで、18章は難易度が非常に高い。トラキア776の縛りプレイは大体18章をこえると燃え尽きたように更新が停滞する
逆に言えばゼーベイアを見殺しにできるandメンバーカードが要らない人にとっては楽な章で、1~2ターンクリアも狙える。
8バカに業を煮やしてゼーベイアともども殺害した人も多いだろう。
解放してやったぜ……くくくく。王都からな


ユニットとしてのゼーベイアの特徴は先述の通りで、使ってみると「攻めには使いづらいが守りでは本当に頼りになる」というキャラ。橋や通路のように敵の数を絞れる場所に置いておくととても頼りになる。
また上記の通り成長率は高く、聖戦士の書で補強すれば固い・強い・速い万能キャラに育てることも難しくない。
しかしぶっちゃけ
  • レイピアやハンマーを装備している敵が多いのでダメージを受けやすい。
  • そもそもマップが広く、一箇所食い止めればいいという状況が少ない=ジェネラル(アーマー系)が強いゲームではない。
  • そこまでして屋内で槍を使いたいかどうか。使うとしてもここまで苦労して仲間にしておきながら槍Eから上げなければいけない。
  • 物理壁にしろ物理アタッカーにしろオーシンをはじめとした叩き上げでも十分代役がつとまる。
  • 初期値では魔力や速さが低いので育つ前に魔法系に狙われたら大被害。
  • そのせいもあってスキル「突撃」も能力が上がるまでは足を引っ張りがち。
  • 状態異常杖に狙われたらおしまい。
  • この仲間にする条件に見合う能力とは言えない。
  • 顔がオッサン。
という賛否両論要素があり、そのユニット評価には大変な議論を呼ぶので性能についてあえて話したいと思わないというキャラ。

製作者に唯一良心があると評価できる点はゼーベイアが渋いオッサンということ。これがセシリアセライナのような美女だったら殺すのも後味が悪いという史上最悪の壁として君臨していただろう。


さて、ゼーベイアを殺すなり仲間にするなりしてからこの章をクリアすると、当時歴代最弱ロードと呼ばれていたリーフが晴れてクラスチェンジする。
やっとクラスチェンジだ!全部の武器種を使えるマスターナイトになるんだ!長かったなぁ、つらかったなぁ!
と思っているプレイヤーの目の前で行われるクラスチェンジは、

ロード(下級職)→プリンス(下級職)

というもの。
下級職扱いなのでもりもり経験値が手に入り、疲労知らずのリーフをより活躍させやすくなるぞ!やったね!

名称が格下げになっている感があるが、王都を取り戻したこと、『聖戦』における初登場時のクラスがプリンスであること、聖戦初登場時直前の段階であることなどからあえてプリンスと名付けたのだろう。

ゼーベイアを仲間にした場合、その苦労と相まって感慨深いかもしれない。


余談

当時のFEのお約束には「仲間にするのが面倒な敵ジェネラル」というのが存在した。それぞれ
  • 特定のユニットを殺さないで話しかける
  • 先に別の城を攻略して制圧し、そこで仲間になるユニットを使って説得にいく
  • その章では何をやっても仲間にならないが、殺さないことで次の章で仲間になる
といったもの。ゼーベイアはそういった系譜に属するキャラなのだが、その中でも圧倒的に面倒くさい

ゼーベイアの綴りは「Xavier」というもの。Xからはじまる珍しい名前である。
多くの人には耳慣れない響きだと思うが、「ザビエル」と同じ綴りと言えば日本人的には親しみ深く感じるのではないだろうか。



追記・修正は各8人のアーマーナイトと市民をバケツリレーしながらお願いします。

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最終更新:2024年04月23日 09:20

*1 一応ユニットの並び順で確認はできるが、この情報はインターネットの発展とともに共有されるようになったものである。