イエスマン(DM)

登録日:2014/02/04 Tue 19:57:26
更新日:2025/03/24 Mon 17:47:25
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イエス。
これより完全決闘(パーフェクト・デュエル)を開始する。



イエスマンとはデュエル・マスターズ(漫画)に登場するガルドのデュエリストの一人。ザキラより一つ下のYの称号を持ち、アフターRのトップでもある。


Yの字を模した甲冑とマントを身に纏い、無口無表情な謎の男でギリシャ出身。
甲冑は漫画準拠ではくすんだ銀色に近いが、アニメでは金色になっている。
O(オアシス)曰く「感情」というものが無く、基本的にZ(ザキラ)やX(キサナドゥ)の指示を受けて行動する。

初登場はFE2巻。この時は台詞の中の登場であり、ザキラの台詞の中で姿を見せK(キルミー)の台詞の中で名前が明らかになる。
キサナドゥと共に南極のデュエルマスターを捜しに南極を彷徨っている時に黒城凶死郎に遭遇しデュエルをする。
その後、ガルド全員集合命令が出され本拠地のUFOに戻る。
そしてガルドに反旗を翻し、ザキラに刃向かおうとした白凰とデュエルを始める。激闘の末、窮地に追い込まれたが逆転して白凰を撃墜する。

SXでは偽キサナドゥの分身からA(アッシュ)を守るために戦ったが、死亡してしまう。

彼の正体は作中では明かされていないが、白凰の特技であるシールドを一枚もブレイクさせず勝利する「完全決闘(パーフェクト・デュエル)」の生みの親である事、切り札がアルカディアス関連のクリーチャーである事から、正体は白凰の関係者ではないかと噂されていた。



【実力】

コロコロコミックのガルドメンバー紹介記事に「実力はザキラ級」と書かれていたが、彼の実力は読者の予想を上回るものだった




初めて披露した黒城戦では、《封魔秘宝アバランバ》で山札操作した後、《転生プログラム》でアバランバを生け贄にして《機動聖霊ムゲン・イングマール》を出し、
《バーニング・パワー》でパワーを上げ、黒城のクリーチャーを切り札《悪魔神バロム》諸共全滅させた。

そのまま黒城はなすすべも無くダイレクトアタック……という所で、南極のデュエルマスターの不思議な力によって世界大会会場へ飛ばされデュエルは強制中断。
黒城は難を逃れるも、デュエルの結果としては紛れもなくイエスマンの圧勝であり、ザキラ級と謳われる実力の片鱗を見せつけた。




続く白凰戦。
イエスマンと白凰はともに、シールドを1枚も破らせない「完全決闘(パーフェクト・デュエル)」を宣言し、戦いの幕が上がる。

イエスマンは強力な切り札を墓地に仕込み、白凰は山札を操作した上で《ヘブンズ・ゲート》で《天海の精霊シリウス》を2体出すが、

「対処する、闇の力……。 地獄の門《インフェルノ・ゲート》」

その能力で《キング・アトランティス》をリアニメイトして、シリウス2体をバウンスした。
返しのターンで白凰は《魂と記憶の盾》を唱えてアトランティスをシールド送りにし、双方クリーチャー0体からの巻き返しを図るが、

「阻止する。《ロスト・ソウル》」

ターンが渡ったイエスマンは白凰の手札を全て破壊したのであった。
それに対して白凰は山札に仕込んでいた《キング・アクアカムイ》で墓地のエンジェル・コマンドを全回収し《パルピィ・ゴービー》で再び山札を操作する。

続くイエスマンのターン。《ストーム・クロウラー》でマナの《ロスト・ソウル》を回収して白凰の手札を再び破壊しようと画策する。

白凰のターン。《転生プログラム》を使い、山札操作で仕込んでいた《彗星の精霊リムエル》を出し、《ストーム・クロウラー》をタップ。
続いて《母なる紋章》で、バトルゾーンの《パルピィ・ゴービー》とマナゾーンの白凰の切り札《聖霊王アルカディアス》をチェンジ。*1
これでロスト・ソウルを封じ込めた。そしてアルカディアスでイエスマンのシールドをブレイク。
完全決闘を始めて1000日目にしてイエスマンは久々に、完全決闘の宣言を破られシールドをブレイクされたのであった。

だが次のターン。手札からイエスマンが切り札を出した。それは、

アルカディアスを、超える存在。

キングの能力によって白凰は多色クリーチャー以外召喚できなくなった。

返しのターンに白凰はアルカディアスでイエスマンのキングを攻撃しようとするも、《ストーム・クロウラー》にブロックされる。

イエスマンのターン。《魔龍バベルギヌス》を召喚し能力で自身を破壊。そして第二の切り札《光神龍スペル・デル・フィン》を出した
このキングロックによって、白凰は呪文を唱える事も出来なくなった。

なす術が無くなり動揺していた白凰だったが、己のポジティブ精神と人々の応援で立ち上がる。
白凰のターン《電磁霊樹アカシック・セカンド》と《電脳聖者タージマル》を召喚する。

イエスマンは《鎧亜の紅滅コルンバ》を召喚し、キングとスペル・デル・フィンで白凰のシールドをブレイクした。
ここで白凰の完全決闘も破られたが、目の前にいる圧倒的強者のイエスマンに勝つという一心でもはや意に介さない。

続くターンで白凰は《腐敗聖者ベガ》を召喚し、パルピィ・ゴービーで仕込んだ《スーパー・スパーク》をシールドに追加した。
そして白凰は《無双海王ソウル・ドルジ》でスペル・デル・フィンを、アルカディアスでキングをそれぞれ攻撃。呪文も単色クリーチャーも使えるようになり、ロックを完全に打ち破った。
これで白凰の勝利に思われたが……

白凰がトリガーの事を説明した矢先、イエスマンは《シヴィル・バインド》を唱えた。

これにより白凰は光の呪文(つまりスーパー・スパーク)を唱える事が出来なくなり、イエスマンはコルンバで最後のシールドをブレイクして、《腐敗電脳メルニア》でダイレクトアタックしたのであった。

簡潔にまとめると
  • 後にプレミアム殿堂及び殿堂入りとなる強力なカードを巧みに使いこなす。
  • コスト踏み倒しを利用して重量級の切り札を出す。
  • 相手プレイヤーの行動を封じる。
  • 汎用性の低いカードを銀の弾丸として使う。

このように実戦さながらのガチコンボと上級者でも度肝を抜かれるような一手で高年齢層も含め読者を驚かした。初心者でも使わない汎用性の低いカードをここぞという場面で出すので、そういう意味でも作中最強のデュエリストと言われている。
一応これ以前にバベルもDr.ルート戦にて大地によるcip効果使い回しでルートの場を空にする、ゴーピー→スペル・グレートブルーによる紋章発動でアルグロス・クリューソス召喚と言ったガチコンボを披露していたが、
やはり強力な戦術の応酬の最中に汎用性の低いカードが突如繰り出されるという点でイエスマンの方がより強烈な印象を読者の記憶に刻み込むのだろう。

アニメでは「クロス」では主にスーパーデッキ「エンドレス・オールデリート」をベースにしたデッキを使用しており、白凰の二度に渡るエンジェル・コマンド軍団の猛攻を《蒼神龍チェンジ・ザ・ワールド》のシールド回復や《クリムゾン・メガ・ドラグーン》のブロッカー破壊で防ぐなどその強さは据え置き。
ただし、こちらでは勝舞と3回デュエルしているが、いずれも勝舞が勝っている。


【代表的な切り札】


イエスマンの代名詞とも言える切り札。
多色カード以外の登場を許さぬアルカディアスの王。
後にプレミアム殿堂入りを果たしたクリーチャーであり、下記のスペル・デル・フィンと合わせてその凶悪さを存分に知らしめた。
余程白鳳のトラウマとなったのか、後に彼も使用する。


こちらも名高き呪文封じクリーチャー。
上記のキング・アルカディアスと組み合わせて「多色でないクリーチャー及び全ての呪文を封じる」という凶悪ロックを仕掛けた。

《キング・アトランティス》

全体バウンスを仕掛ける、パワー13000とTブレイカー持ちの超大型クリーチャー。
作中では「インフェルノ・ゲート」によるコスト踏み倒しで場に出すという理想的な使い方を披露した。

《機動聖霊ムゲン・イングマール》

こちらも「転生プログラム」によるコスト踏み倒しで使用。
「無限掌」を内蔵したクリーチャーで、バトルに負けない限り全てを破壊し続ける非情なる鉄騎。
バロム相手には微妙にパワーが足りなかったのだが、それすらも「バーニング・パワー」という最初期のパンプアップカードで補うというプレイングで見事にフォローした。
山札操作からの「転生プログラム」で大型クリーチャーを場に出し、そしてパンプアップした「ムゲン・イングマール」で相手の場を壊滅させるというこの一連の流れの美しさはイエスマンという人物の強さと恐ろしさを見事に描写した。

《インフェルノ・ゲート》

デュエマにおけるリアニメイトの元祖にしてプレミアム殿堂入りを果たしたカード。
実は直前のデュエルで白鳳が使用し勝利に繋げていたのだが、続くイエスマンとのデュエルでは彼に使用され、上記のキング・アトランティスをリアニメイトされて窮地に陥った。

《シヴィル・バインド》

次の自分のターンまでの間、選んだ文明一つの呪文を封じるカード。
当時は誰もが見向きもしなかったのだが、上記の通り劇的にして効果的な使い方を披露。
場には光文明以外の呪文を封じるアルカディアスが場に出ていたこともあり、光文明の呪文であるこのカードを使用し、逆に相手の光文明の呪文を封じるという見事としか言いようがない場面を見せつけた。
この漫画のワンシーンによりこのカードが再び注目されるようになるなど、イエスマンの功績の一つとしても名高い。

《光神龍ザ・イエス》

漫画・アニメには使用していないが名前からして明らかにイエスマンを意識したカード。
攻撃する度にデッキトップをシールドの下に重ねる「シールドプラス」を内蔵している。
「ザ・プレイス」では少し強化され、普通にシールド追加能力としてかなり使いやすくなった。

《蒼神龍チェンジ・ザ・ワールド》

こちらはアニメの白鳳戦で使用。
上記の通り、シールド回復能力で大逆転に繋げる活躍を見せた。

《インフェルノ・サイン》

蘇生対象が少し狭まった代わりにSトリガーが付いたリアニメイトカード。
上記のインフェルノ・ゲートの使用法が余程響いたのか、ヒーローズカードでは金ぴかの鎧を着こんだイエスマンがデカデカと描かれたヒーローズカードが存在する。

以下ネタバレ↓

















彼の正体は先代デュエルマスター・ヤエサル。
作中では世界大会の時に自身が持っていたデュエルマスターの証を世界中に放った後、消息不明になっていた。
原作では描写されていないが、アニメ「クロス」ではザキラの洗脳術によってイエスマンとして生まれ変わったシーンがある。また、こちらでは勝舞との幾度もの激闘を経て洗脳が解けて元のヤエサルに戻り、改めて世界大会を開催している。

いくつか伏線も張られており、
  • 完全決闘(パーフェクト・デュエル)」を破られたのは「Y」の称号を授かってからおよそ1000日目(約3年)=作中で前回の世界大会が開催されたのも3年前。
  • 両者とも名前のイニシャルが「Y」から始まる。
  • 後述の扉絵にて、ガルドメンバーに混じってヤエサルがいるがイエスマンの姿はない。
  • イエスマンのヒーローズ・カードの一つである《光神龍ザ・イエス》の意味深なフレーバーテキスト。
などが挙げられる。

漫画の中で正体が判明したのはSX最終9巻の構想予定を書いたおまけページから。
本編では所在不明なまま話が進んだDMの証だったが構想段階では偽キサナドゥに殺されたかに見えたイエスマン=かつてのデュエルマスターヤエサルの元に戻る予定だった。
また、証の所在をめぐり偽キサナドゥとザキラがデュエルしザキラが敗死するところを妹の幽が目撃、ヤエサルも来る予定があったという。

最終回の扉絵でも本編未登場の“U”を除く不亞家のデュエリストが全員描かれてる中、イエスマンはおらずヤエサルはいるため間接的にイエスマン=ヤエサルが描写されてると言えなくもない。*2



「イエス。これより完全追記・修正(パーフェクトエディット)を始める。」

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最終更新:2025年03月24日 17:47

*1 ※制作側のミスでこのような描写になっているが、母なる紋章は同じ文明のクリーチャーしか出し入れできないので実際には不可能な挙動である。仮に、前後の展開を極力変えずに実現可能な方法へ変更するとしたら、母なる紋章の代わりに緊急再誕を使い、パルピィ・ゴービーを破壊してマナゾーンの代わりに手札からアルカディアスに進化だろうか。

*2 2021年に発売されたクロニクルデッキ「ボルシャック・デュエル」収録の「強敵カード」において“U”は不亞幽の事だと明言されたため不亞家のデュエリストは一応26人全員が勢揃いしてることになる。