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サイクロン(遊戯王OCG)

登録日:2012/06/07 Thu 10:49:08
更新日:2026/06/23 Tue 21:36:52
所要時間:約 4 分で読めます





《サイクロン》とは、『遊戯王OCG』に存在するカード。

《サイクロン/Mystical Space Typhoon》

速攻魔法
(1):フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。



概要

初めて収録されたのは2000年4月20日に発売された第2期の第1弾パック「Magic Ruler -魔法の支配者-」。
新エキスパートルールで速攻魔法の概念が登場してから初めてのパックで、その中でも速攻魔法の代表格と言えるのがこのカードである。

カードフィールドの魔法・罠カードを1枚破壊するという、シンプルな効果を持つ。
いわゆる「伏せ除去」「バック除去」の代表格であり、魔法・罠除去カードは数多くあれど、以下に挙げるようなメリットがある。

  • LP、手札などの発動コストがない
  • 魔法・罠カードであれば種類を問わない(フィールド魔法やPゾーンのカードも破壊できる)
  • 表・裏側表示も問わない
  • 自分フィールドも対象に取れるため、自身のカードを破壊するコンボにも使用可能
  • 速攻魔法故にスペルスピードが2である(ダメージステップ以外で優先権が自分にある場合なら自由に発動できる。所謂「フリーチェーン」)ため腐りにくい

似たような性能のカードの中でも特に汎用性が高く、「魔法・罠の単体破壊の基準カード」と言っても過言ではない。
特にスペルスピードが2である点が強力。
単にメインフェイズ1で発動して《奈落の落とし穴》や《激流葬》を潰してもいいが、それ以外にも多種多様な使い方がある。

例えば、装備魔法で攻撃力を強化した相手モンスターが攻撃してきた場合、攻撃宣言時に《サイクロン》を発動することで返り討ちにできる。

ブラフとしてとりあえず伏せておくのも有効。
このカードに対する相手の魔法・罠除去を撃ってきたら、それを無駄にしつつ他のカードを破壊できる。

ただし自分が《サイクロン》撃ったら相手も《サイクロン》撃ってきたというのはよくある話で、かつては遊戯王OCGにおける代表的なあるあるネタのひとつであった。

永続カード(装備魔法・永続魔法・フィールド魔法・永続罠)は効果解決時にフィールドに残っていないと効果が処理されない。
そのため発動にチェーンすることで、効果を処理させずに破壊できる。つまり不発にできるのである。
現在こそ禁止カードとなったものの、魔法カードの天敵であった《王宮の勅命》すらも、チェーンする形で発動すれば対処できるのである。
特に第9期以降のフィールド魔法は発動時にデッキサーチを行うものが多いため、その対策にもなる。

このカードの存在から、これらのカードをキーカードとするデッキは、常に除去の危険性に晒されることになる。


また、相手が伏せたフリーチェーンカードをチェーン発動させることなく破壊する「エンドサイク」というプレイングもある。
相手が速攻魔法や罠カードを伏せた時、そのターンのエンドフェイズに《サイクロン》を打つのがポイント。速攻魔法と罠カードの「伏せたターンには発動できない」ルールによって、チェーン発動を許さず破壊できるのである。

エンドフェイズまで待つことによって、相手は手札に他にセットできるカードがあったとしてもメインフェイズは過ぎているのでもうセットはできない。

また破壊対象がそれ以前のターンに伏せられたカードでも、伏せられた他のカウンター罠の発動などを防ぐ、効果がエンドフェイズまでしかないカードを実質無力化させる、といった利点がある。

ちなみにこの使い方は《サイクロン》以外にも、他のフリーチェーン除去カードでも使えるテクニック。
《サンダー・ブレイク》・《鳳翼の爆風》・《ゴッドバードアタック》などで使える。
エンドサイクをする場合は後述の《砂塵の大竜巻》のほうが役に立つことも多いが。

他には、普通ならメリットにはなり得ないが、自分フィールド上のカードを破壊することもできる。
破壊されることによって効果を発動する《歯車街》や、自分フィールド上にも影響を及ぼすロックカードを能動的に破壊する戦術もとれる。
他には自分の《スターダスト・ドラゴン》が破壊以外の効果で除去されそうになった時に、このカードの破壊にチェーンさせてサクリファイス・エスケープするなどの用途がある。
氷結界の龍 トリシューラ》が来た場合?諦めろ。

また、相手モンスターの直接攻撃時に自分フィールド上のカードを破壊することで、相手が予期しないタイミングで《冥府の使者ゴーズ》を特殊召喚することができる。
この時に、破壊するカードは腐ってしまっているカードを選べばディスアドバンテージが少なくなる。


初心者によくある勘違いだが、永続カード以外の発動に対して《サイクロン》を撃っても、その効果を無効にすることはできない
初心者が《聖なるバリア -ミラーフォース-》などを《サイクロン》で破壊して効果を止めようとすることは多々見られるが、不可能である。

これは、遊戯王OCGのルール上「カードの破壊」と「効果の無効」は別であるため。
破壊はできてもそのカードの発動と効果は無効化できないので意味はない。
初心者がこのカード1枚でなんでも無効にしようとするのはよくあるが、優しく諭してあげよう。
何ならほぼ間違いなくあなたも一度はやったことがあるはずだ。

ちなみに、この勘違いは無効化も内蔵した強すぎる《サイクロン》ということで、「最強サイクロン」と呼ばれる。
発動までが遅くなる罠カードEXデッキを使用する融合モンスターには文字通りの「最強サイクロン」を内蔵したカードも存在する。


歴史

必須級カードであることから現在まで再録回数は30回を越え、現在最も再録回数が多いカードである。
新エキスパートルール導入とこいつの登場で、《魔法除去》はほとんど価値を失ったといえる。
ただしGX終盤~ZEXAL中盤辺りはなかなか再録されず、この時期には準制限カードに指定されたりしたので地味に集めるのは大変だった。

その後、第9期になってから再録回数が激増し、毎年のスターターデッキでは毎年再録され、ブースターSPにおいては6回中3回再録されている。
第9期での再録は 8回*1 であり4期のストラクに毎回入っていた 9回 に次ぐ多さ。
特に「デュエリストエントリーデッキVS」では各デッキに2枚ずつ入っているため 《サイクロン》4枚入り という仕様だったので、大分流通量と価格は落ち着いている。

1枚1枚のアドバンテージの取り合いが重視されていた第5期後半以前の環境では破格の性能をしており、2004年9月1日から制限カードになり、長くその座にいた。

その後、6年もの歳月が流れた2010年9月に準制限カードに緩和、さらにそれから1年後の2011年9月には無制限カードとなった。

現在では、相互互換と呼べるカードの増加や、先攻では役に立ちにくい点、魔法・罠よりも効果モンスターが重視される環境となった結果、魔法・罠除去カードの採用率が激減。
制限復帰した《ハーピィの羽根帚*1ですらメインデッキに投入されないことが普通になるなど環境の変化が現れている。
そうでなくても、「1枚のカードで最大1枚のカードを破壊」という行為自体が既に現在のカードプールでは力不足感が否めなくなってきている。
加えて、近年の魔法・罠カードは墓地からも効果を使えるものも現れている為、《サイクロン》でカードを破壊したらアドバンテージが取れないどころか逆にディスアドバンテージになりかねない自体まで発生。
仕方の無いことなのだが、魔法・罠除去の代名詞であったこのカードもインフレの波に飲み込まれつつあるのだ。

とはいえ、なんの制約もコストも必要なく除去ができるということ自体は今でも強力。
墓地効果がないフィールド魔法や永続魔法・永続罠をコスト無しに効果すら使わせず破壊できる為、今後そういうカードが多用されるデッキが覇権を握るならそのデッキへのカウンターに活躍する日が来る……かもしれない。
また無制限になったことで「今まではとりあえず1枚入れたけど、今は逆に枚数に悩む」という声も上がってきている。


なお、類似する魔法・罠除去カードは多数あり、ここまでで述べてきた戦略は、共通する点があればそれらでも同じように活用できる。
しかし、適当に使うとこのカードの下位互換になってしまうカードもあるので、採用理由はよく考えたい。


《サイクロン》の亜種カード

砂塵の大竜巻/Dust Tornado

第2期第3弾パック「Curse of Anubis -アヌビスの呪い-」で登場。

通常罠なので手札から発動できず、自分の場のカードは破壊できない、と除去効果だけ見れば下位互換である。

しかし、このカードには「自分の手札から魔法・罠を1枚セットできる」という効果があり、
  • マインドクラッシュ》に指名された魔法・罠を退避させる
  • 《歯車街》など、破壊を条件とする任意効果のタイミングを逃させる
など、《サイクロン》には出来ない独自の動きができる。
主な活用法などについては個別項目も参照。


《サイクロン》制限時代の下位互換カード群

  • 《ツイスター/Twister》
速攻魔法
500ライフポイントを払って発動できる。
フィールド上に表側表示で存在する魔法・罠カード1枚を選択して破壊する。
  • 《トルネード/Tornado》
速攻魔法
相手の魔法&罠カードゾーンにカードが3枚以上存在する場合に発動できる。
相手の魔法&罠カードゾーンのカード1枚を選択して破壊する。
  • 一陣(いちじん)(かぜ)/Mystical Wind Typhoon》
速攻魔法
チェーン3以降に発動する事ができる。
フィールド上の魔法または罠カード1枚を破壊する。
同一チェーン上に複数回同名カードの効果が
発動されている場合、このカードは発動できない。

《サイクロン》制限時代に登場した調整版シリーズ。
  • 《ツイスター》:「表側限定+500のライフコストが発動に必要」
  • 《トルネード》:「相手の魔法・罠ゾーンにカードが3枚以上存在するときに発動可能」
  • 《一陣の風》:「チェーン3以降に発動可能」
と、「《サイクロン》に発動条件や対象の制限がついただけ」となっている。

《砂塵の大竜巻》の存在もあり採用されにくかったが、それでも《ツイスター》は比較的癖が少なく永続魔法やフィールド魔法、ペンデュラムメタに《サイクロン》をフル投入しても足りない場合には使われることが多かった。
実際、《サイクロン》が実装されていない頃の『デュエルリンクス』では、ある程度の地位にいた時期もあった。

だが他の2つは(限定的に使われることはあったものの)殆ど出番はなかった。
《サイクロン》が無制限に緩和され、その相互互換の速攻魔法も増えたため現在では4枚目以降の《サイクロン》としても採用の余地は殆どない。


《ダブル・サイクロン/Double Cyclone》

速攻魔法
(1):自分フィールドの魔法・罠カード1枚と、
相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。

第7期第1弾パック「DUELIST REVOLUTION」で登場。

相手の場の魔法・罠1枚に加え、自分の場の魔法・罠も1枚破壊する速攻魔法。
普通に使うと1枚の損になってしまうので、何らかのコンボに繋げるのが基本である。

《歯車街》や《ゴブリンのやりくり上手》、「アーティファクト」など自ら破壊することに意味のあるカードとのコンボが強力。
下記の《砂塵の大嵐》の登場により採用を考える場合は速攻魔法である点を活かすことも重要になった。


《サイコロン/Dicephoon》

速攻魔法
(1):サイコロを1回振り、出た目の効果を適用する。
●2・3・4:フィールドの魔法・罠カード1枚を選んで破壊する。
●5:フィールドの魔法・罠カード2枚を選んで破壊する。
●1・6:自分は1000ダメージを受ける。

第7期第7弾パック「ORDER OF CHAOS」で登場。

サイコロを振って出た目によって異なる効果が発生する、ギャンブル系の速攻魔法。
5の目が出れば魔法・罠カードを2枚破壊でき、2・3・4の目が出れば《サイクロン》と同じく1枚破壊
しかし、1・6の目が出た時は1枚も破壊できない上に自分が1000ダメージを受けてしまう。
本家《サイクロン》を使うよりも得する可能性が1/6しかなく、期待値で見れば1枚にも満たないのが痛い。
サイコロの目を操作する永続罠《出たら目》も1か6にしかできないため意味がない。
ギャンブルカードの中でも割に合わず、現状あまり発展性もないのが残念な所。

一応、発動時は「カードを破壊する効果」が確定していないため、《スターダスト・ドラゴン》等に無効化されないという独自の利点もある
対象を取る効果ではなく効果解決時に破壊するカードを選ぶため、1枚破壊の2・3・4の目が出ても《サイクロン》の上位互換の動きはできる。


ナイト・ショット/Night Beam

第7期第8弾パック「GALACTIC OVERLORD」で登場。

相手のセットされた魔法・罠を1枚破壊できる通常魔法。
対象になったカードをチェーン発動させないという利点があり、《強制脱出装置》のようなフリーチェーンのカードを安全に処理したい場合には有効となる。
ただし、表側になった永続カードを破壊できない・通常魔法なので相手ターンに発動できないという欠点がある。
詳細は個別項目も参照。


《ギャラクシー・サイクロン/Galaxy Cyclone》

通常魔法
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドの裏側表示の魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
(2):このターンに墓地へ送られていないこのカードを墓地から除外し、
フィールドの表側表示の魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。

第9期第4弾パック「クロスオーバー・ソウルズ」で登場。

セットされた魔法・罠を1枚破壊できる通常魔法。
さらに墓地から除外することで、表側表示の魔法・罠を破壊できる。
普通に使うと《ナイト・ショット》の下位互換だが、1枚で2枚分の働きが約束されているという一見高性能なカード。

だが《ナイト・ショット》同様、やはりフリーチェーンで使えない通常魔法という点がネック。
また相手が永続カードを使わなければ基本的に(2)の意味は無く、最近の環境では相手にターンを渡したらこちらのターンが来る前に1ショットキルされることも少なくない。

なので、投入する場合は墓地からも発動できる事を活かしたい。
例えば、墓地肥やしが得意な【ライトロード】との相性は良い。
また名前のおかげで兄さんのデッキのサポートが地味に受けられたりする。

ちなみにどちらの効果も相手だけではなく自分の場のカードも破壊できるので、その手のコンボで使うのもあり。
また自分の場をうっかり埋めてしまった場合に(2)の効果で破壊できる場面もたまにある。
架空デュエルだとたまにこの手のうっかりがある


《タイフーン/Typhoon》

通常罠
相手フィールドに魔法・罠カードが2枚以上存在し、
自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合、
このカードの発動は手札からもできる。
(1):フィールドの表側表示の魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。

「EXTRA PACK 2015」で輸入された海外産《サイクロン》。

罠カードで表側の魔法・罠しか破壊できないが、自分フィールドにセットカードが存在せず相手フィールド上に2枚以上魔法・罠カードが存在すれば手札から発動できる。
つまり後攻の場合は相手の先攻1ターン目に手札から発動することもできる。
手札誘発としても使える罠カードで、ペンデュラムデッキやフィールド魔法、永続魔法を多用するデッキへのメタにもなる。
先攻有利の環境では時たま採用されるケースもあるようだ。


《ツインツイスター/Twin Twisters》

速攻魔法
(1):手札を1枚捨て、フィールドの魔法・罠カードを2枚まで対象として発動できる。
そのカードを破壊する。

第9期第7弾パック「ブレイカーズ・オブ・シャドウ」で登場。

手札1枚を捨てる発動コストがあるが、フィールドの魔法・罠を2枚まで破壊できる速攻魔法。
2:2交換ではあるが、一度に2枚破壊できる速攻魔法であり光る場面は多いだろう。
墓地に送りたいカードが多いデッキならば発動コストも無駄にはならず、むしろデッキの回転を助けることができる。

登場当初はついに《サイクロン》もお役御免かと言われたものの、後述の点から相互互換と言える。
なお、手札1枚というコストは状況にもよるがライフよりも重い場合が多々あり、デッキを深く理解していない場合は軽く投入するのは考えた方がいい。

1枚のみの破壊も可能なのは強みでもあるが、それでも前述の手札コストの影響もありフィールド魔法や永続魔法・罠などをチェーンして破壊するのにはあまり向かない。
また大量破壊メタの《大革命返し》や《スターライト・ロード》等に引っかかってしまう為、こうなると2:2交換どころか2:1交換となりやるだけアド損となるので散々な目にあう。

逆に言えば、手札コストを利用できるデッキでは破壊でアドを取りつつ墓地へ送りたいカードを墓地へ送ってしまうとんでもないアドの塊とも言えるカードになる。
実際登場した当時や直後の環境デッキは手札コストを利用できたデッキの方が多かったがな!


《コズミック・サイクロン/Cosmic Cyclone》

速攻魔法
(1):1000LPを払い、フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを除外する。

第9期第9弾パック「ザ・ダーク・イリュージョン」で登場。

1000LPの発動コストと引き換えに、フィールドの魔法・罠カード1枚を除外できる速攻魔法。
「破壊を介さずに除外」できるというのが最大の強みで、破壊耐性を持つカード、破壊された時に効果を発動するカードを安全に処理すると同時に、(近年増えている)墓地へ送られた場合に効果が発動するカード、墓地から除外して使える魔法・罠や、自己サルベージ効果を持つカード、破壊されても再利用の容易なペンデュラムモンスターへのメタになる。
特に、【Sin】・【地縛神】・【呪眼】・【神碑】といった永続カードをキーカードとするデッキが相手であれば、これ1枚だけでも大損害を与えられる。

ただし、1000LPを払うのは意外と重い。
環境が高速化している現在では勝敗を分ける事もあり、LPが少ない時に引くと腐ってしまう。
さらに、除外するという点も場合によってはデメリットとなる。
例えば、【M∀LICE】のように除外によってアドバンテージを稼ぐデッキが環境で活躍している場合、それを封じる《アーティファクト-ロンギヌス》・《王宮の鉄壁》といった除外メタを相手が投入している可能性があり、もしこれらを使われたら(チェーンしない限り)発動すらできなくなってしまう。

また、自分の場のカードを破壊するコンボができない点もデッキによっては影響する。
魔法・罠はモンスターに比べれば除外する意味があるものは少なく、意味もなく投入すると「高コストな《サイクロン》」にもなる。
あくまで相互互換と考え、環境・仮想敵によって他サイクロンシリーズと使い分けるのが重要になる。
ただ、第9・10期以降はペンデュラムモンスターの普及や、上記の破壊をトリガー・墓地から再利用する魔法・罠が増えたため、こちらが優先されることが多くなった。


ちなみに、『デュエルリンクス』では本家《サイクロン》よりも先に登場。
あちらでは初期LPがOCGの半分の4000という事や、当時カードプールがまだ狭かったという事情も考慮した上での実装と思われる。
しかし蓋を開けてみれば、単なる除去目的のみならず、「LPが特定数値以下の場合」に発動できるスキルを目当てにLP調整もできるカードとして大活躍。
後にこうしたスキルの発動条件が厳しくなるなどの修正を受けたが、それでも全カード中トップクラスの採用率を誇り、「LIMIT3」*2の枠が導入されると同時にこの制限を受けた最初のカードとなった。
その後、インフレが進んだのもあるが「環境の変化促進」を目的として制限解除され現在に至っている。


砂塵(さじん)大嵐(おおあらし)/Heavy Storm Duster》

通常罠
このカードを発動するターン、自分はバトルフェイズを行えない。
(1):フィールドの魔法・罠カードを2枚まで対象として発動できる。
そのカードを破壊する。

第10期第1弾パック「CODE OF THE DUELIST」で登場。

魔法・罠カードを2枚まで破壊できる罠カード。
デメリットとして発動ターンはバトルフェイズが行えない。

罠カードでありセットしてから発動までのラグはあるもののノーコストで魔法・罠カードを2枚まで破壊できるため破格の1:2交換を実現できる。
発動ターンバトルフェイズが行えないデメリットは、相手ターンで発動する分には問題はない。
とはいえ、環境が高速化した現在では罠カードでは遅すぎたり、(自分ターンで使用する場合は)バトルフェイズが行えないデメリットが響く場合もあるので注意が必要。

速効性がある分《ツインツイスター》の方が使い勝手は良いが、タイムラグが気にならない低速なデッキならばこちらが優先される。
相手のターン中に自分のカードを破壊できるため、こちらも【アーティファクト】とは相性が良い。


その他

この他にも、《サイクロン》と名の付くカードには魔法・罠の除去能力を持つものが多い。

しかもこいつモンスターにもなったらしいですよ。

竜巻竜(トルネードラゴン)/Tornado Dragon》

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/風属性/幻竜族/攻2100/守2000
レベル4モンスター×2
(1):自分・相手ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、
フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。

《トルネード》ではなく《サイクロン》を2発分内蔵した幻竜族の新顔。
こいつ自体がモンスターであるため、特殊召喚メタやモンスター効果メタには弱いが、《サイクロン》を積みづらいフルモンやパーミッションタイプのデッキには採用を検討できる。

仮にコイツ自身が《奈落の落とし穴》に引っかかっても、別のカードを割れれば最低限の仕事は出来る。
ちなみに同じ効果は《超量機獣グランパルス》が既に持っているが、向こうは《超量士ブルーレイヤー》が素材にないと相手ターンに使えないため、効果のみならこちらが上である。


まさかの再注目

そして2025年、なんと《サイクロン》を名指しで指定するテーマ、【絢嵐(けんらん)】が登場。

  • 墓地に《サイクロン》があるか相手の魔法・罠ゾーンが空なら特殊召喚できる下級モンスター
  • 速攻魔法が発動したら特殊召喚できる上級・最上級モンスター
  • 《サイクロン》の効果で破壊されたら再セットできる速攻魔法・罠カード。速攻魔法は発動時に固有効果を使うか《サイクロン》のサーチ・サルベージをするか選べる
という共通効果を持っており、
《サイクロン》で相手の魔法・罠を破壊しつつ展開
→相手の場に魔法・罠がなくてもテーマの魔法・罠をセットしてから《サイクロン》で自ら破壊する
→上級・最上級モンスターを展開。破壊したカードは即座に再セットされる
という流れが想定された《サイクロン》を徹底的に動きの中核に据えているテーマである為にわかに《サイクロン》が注目されることに。

中にはこんなカードも。

絢嵐(けんらん)たる権能(けんのう)/Radiant Typhoon Mandate》

永続罠
(1):1ターンに1度、「絢嵐」カードを含む自分の墓地の速攻魔法カード3枚を対象として発動できる。
以下を適用する。
●そのカードをデッキに戻す。
その後、自分は1枚ドローする。
●このターン中、自分フィールドの風属性モンスターの攻撃力・守備力は300アップする。
(2):「サイクロン」が発動した時、相手フィールドの表側表示カード1枚を対象として発動できる(同一チェーン上では1度まで)。
そのカードの効果を無効にする。
(3):このカードが「サイクロン」の効果で破壊された場合に発動できる。
このカードを自分フィールドにセットする。

特に注目を集めたのは(2)の効果。《サイクロン》発動時に相手の表側のカード1枚の効果を無効化。
つまり、
  1. 相手が魔法・罠カードを発動した際にそのカードに対して《サイクロン》を発動
  2. 更にこのカードをチェーンし、相手が発動して場に表側でいる魔法・罠カードの効果を無効化する
という流れで上述した「最強サイクロン」を再現するという、まさかの効果なのである。

原作漫画やアニメなどを再現するカードは多くあれど、誰もがやりがちとは言えまさかルールの誤解から産まれた「決闘者あるあるネタ」を再現するとは誰も予想しておらず、往年の決闘者を驚愕の渦に叩き込んだ。

更に言うとこのカードで無効にするカードと《サイクロン》で破壊するカードは別でも構わないので、《サイクロン》で別のカードを破壊しつつ相手の魔法・罠を無効にしたり、なんなら魔法・罠を破壊しつつこのカードでモンスター効果を無効にしたりなどもできるため、「最強サイクロン」の上位互換と言える。「真・最強サイクロン」とでも言えば良いのだろうか

余談だが、【絢嵐】の登場により《サイクロン》の価値が高騰し、更にこれまで事あるごとに再録されてきた経緯もあってか流通量やテキストのフォーマット、レアリティ仕様の違いなどから大小様々な値段がつけられると言った具合に《サイクロン》バブルとでも言うべき現象が起こる事となった。




追記・修正は、エンドサイクで《サイクロン》を破壊してからお願いします。

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最終更新:2026年06月23日 21:36

*1 詳しくない人向けに説明すると、「相手フィールドの魔法・罠カードをすべて破壊する」という、魔法・罠除去カードの中では最高クラスの性能を持つ。サイドデッキはおろか、メインデッキ自体への投入率も高い。

*2 OCGのリミットレギュレーションとは異なり、「LIMIT3」枠に指定された全てのカードの中から合計3枚までデッキに入れられる、というものである。