No.102 光天使グローリアス・ヘイロー

登録日:2014/03/29 Sat 01:30:29
更新日:2025/04/07 Mon 07:37:48
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光の使いよ、今、悠久の時を超え、輝きの衣をまといて、かの地に降臨せよ!

No.102 光天使(ホーリー・ライトニング)グローリアス・ヘイロー!



No.(ナンバーズ)102 光天使(ホーリー・ライトニング)グローリアス・ヘイロー》とは
『JUDGMENT OF THE LIGHT』で登場した光属性・天使族のエクシーズモンスターである。


【効果・ステータス】

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/天使族/攻2500/守2000
光属性レベル4モンスター×3
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力は半分になり、効果は無効化される。
(2):フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊される場合、代わりにこのカードのX素材を全て取り除く事ができる。
この効果を適用したターン、自分が受ける戦闘ダメージは半分になる。

【概要】

バリアン七皇ドルベが使うオーバーハンドレッドナンバーズであり、右側の羽に自身のナンバーである「102」が書かれている。

名前にある「ヘイロー」とは「Halo」
即ち、天使の頭上にある光の輪っかの事であり直訳すると「素晴らしき光輪」となる。
このモンスターの頭上には光輪は見当たらないが、待機状態が光のリングを持ったオブジェの形をしているので、そこから取られたのだろう。

余談だが上記の召喚口上はゲームにて初めて判明した。


【評価】

さて、前述の効果を見てもらえば分かるだろうが、このカードはオーバーハンドレッドナンバーズの中では


弱い


のである。

まず第一に、召喚条件が『光属性レベル4モンスター×3』とかなり厳しい。
素材を3体要求するだけである程度専用の構築が必要となるが、さらに光属性縛りが追加され、難易度がかなり上がる。
CNo.を除くオーバーハンドレッドナンバーズの中で唯一素材に縛りがあり素材が3体である。唯一のランク8もいるのだが…
一応、ドルベが使用していた光天使や、フォトンなどで出せない事はない。しかし、手札の消費が激しいためあまりオススメ出来ない。

仮に正規召喚出来たとしても、微妙な効果と言う第二の絶望が待っている。
前半の効果は相手モンスターの攻撃力半減・効果無効化とそれなりに強そうに見える(?)が

《輝光子パラディオス》「オッス」

はっきり言ってこいつの下位互換である。
《No.102 光天使グローリアス・ヘイロー》と比べると
  • 素材が一つ少ない分出しやすい。
  • 効果発動に素材を2つ(全部)使うが、向こうも1ターン1度しか使えないのであまり影響がない。
  • 破壊耐性がないものの、破壊された時にドロー出来るため後続へ繋げやすい。
  • 攻撃力をゼロにするためいくら攻撃力が高くても倒せるし、《オネスト》を使われても相打ちにはできる。
と、全てにおいて劣っていると言っても過言ではない。せめて効果無効が相手ターンにも使えれば…
また3体素材のランク4にも


のように同じ属性・種族でありながら実質的な無効化・弱体化を備えたかなり強力な連中がいるため、《No.102 光天使グローリアス・ヘイロー》出すならこいつら出した方がいい場合がほとんどである。
《RUM-アストラル・フォース》での差別化も厳しく、攻撃力も《ヴァイロン・ディシグマ》と同じため攻撃力での差別化もできない。

オマケ的だが、ついでにいえば全く同じステータスかつ同じ素材指定持ちに遊馬が使う《CNo.39 希望皇ホープレイ》があるが、
  • 『希望皇ホープ』の名を持ち、《No.39 希望皇ホープ》からカオス・エクシーズチェンジできる。ドローブーストカードもある。
  • 効果発動のためにはライフが1000以下でなければならないが、ZWも装備できるし効果もぶっちゃけ《No.102 光天使グローリアス・ヘイロー》より強い。
  • RUMを使えば更なる進化もできるうえ、その進化元も優秀。
進化形態で素材が縛られてるCNo.に互角の勝負すら挑めないって……。

一応、このカードが勝てる3体素材のランク4には《虚構王アンフォームド・ボイド》が存在するが、正直、メリットもデメリットも書かれてないような産廃に勝てたところで何の意味もない。
むしろ、こんな産廃じゃないと勝てない時点で…
下位互換仲間の《隻眼のスキル・ゲイナー》辺りだったらいい勝負ができるかもしれない。
何気に攻撃力と属性も同じだし。

破壊耐性を持っているため《奈落の落とし穴》や《聖なるバリア −ミラーフォース−》などを恐れずに行動出来るものの、
素材を全部使い切るので補充しない限りは一度しか使えず、

No.101 S・H・Ark Knight》「ん?」

こいつなら効果を使わなければ2回、効果使えばモンスター除去しつつ1回耐えられるため使い勝手がいい。
戦闘ダメージ半減効果も残りライフが少なかったら意味がなく、むしろ《No.106 巨岩掌ジャイアント・ハンド》や
上記の《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》で相手の除去手段を封じつつ戦った方が有利に進む場合もある。

つまり、ほとんどの状況に於いてこのカードを優先する必要がない、と言う事である。
これでも上記に挙げたほとんどのXモンスターより後に出てるんだぜ…


ダメ押しでもあるが、他のオーバーハンドレッドナンバーズは

101…縛り無しレベル4×2で最凶クラスの除去+破壊耐性
103…縛り無しレベル4×2で能力変化したモンスター除去+1ドロー
104…縛り無しレベル4×3でバトルフェイズ中のモンスター効果無効+デッキ破壊(相手の墓地肥やしとも言えるが)
105…縛り無しレベル4×3で相手モンスターの効果無効+戦闘耐性つける+ダメージ押し付け
106…縛り無しレベル4×2で相手モンスター効果無効+表示変更不可
107…縛り無しレベル8×2で自身以外のモンスター効果無効+ステータス戻す+バトルフェイズに相手カード発動すると攻撃力アップして二回攻撃

と、効果も使い易かったり強力だったりするにもかかわらず素材縛りがない
何のイジメだ。

さらに、このカードは光天使でありながら、一緒に出た他の光天使の効果が手札にしか及ばないので
光天使のサポートを受けられなかった
なぁにこれぇ。
今は一応《光天使スローネ》のトリガーにはなるので光天使と言う名前を持っているのも無駄ではない…はず。

とここまでまるでいい所無しでこいつを使う理由が特にないため、こいつを素材に必要とするランクアップ先のOCG化が待ち望まれていた。
そしてPRIMAL ORIGINにてランクアップ先の《CNo.102 光堕天使ノーブル・デーモン》がOCG化されどうなったかというと…結末は該当記事をご覧ください。

擁護するならレアなので入手自体はしやすい。
まあ収録パックにコイツよりも出しやすい104が同じレアリティでいるのだけれども。

アニメ版では共通耐性に加えて前半の効果に回数制限がついておらず、破壊される代わりに素材を取り除くのではなく、破壊される時に素材を使って発動する誘発効果であった。

攻撃名は「ライトニング・クラスター」 102「しゅっ!」


【OCGでの活用法】

上で散々言われているが、
一応、差別化出来る点として
  • 《CNo.102 光堕天使ノーブル・デーモン》の素材にすれば《輝光子パラディオス》と同じ効果を素材一つで使用できる。
  • 弱体化効果使用後に《ストイック・チャレンジ》装備して攻撃すれば大ダメージを狙える。
と、言ったところか。

特に《ストイック・チャレンジ》は正規召喚して効果使用後なら
2500+600×2=3700なので相手の攻撃力にもよるが、それなりのダメージが期待出来る。

相手の攻撃力が5400以下なら
《輝光子パラディオス》で弱体化してから攻撃した場合のダメージ2000を上回る。

ちなみに、《ストイック・チャレンジ》の効果で破壊されそうになった時には素材を身代わりに出来るが、
自身に対する除去に対して破壊耐性効果を使うと、素材が全てなくなるので《ストイック・チャレンジ》が自壊し、巻き添えになるので注意。

とは言え、ライバル達と差別化して使用するのは、これだけでは難しい。そもそも正規召喚の難易度が高すぎる。

そこで、このカードをエクシーズするのではなく、ランクアップによる召喚方法がとある者たちによって研究された。

ほとんどのRUMにはCNo.かCXを指定するため、《RUM-アストラル・フォース》を使用するしかないが、
ちょうど光属性・天使族のエクシーズにランク2の《聖光の宣告者》がいるため、《RUM-アストラル・フォース》を使えば《No.102 光天使グローリアス・ヘイロー》を出せ、
それにRUMを使えば《CNo.102 光堕天使ノーブル・デーモン》の無効化効果も使えるようになる。
《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》や《ヴァイロン・ディシグマ》も出せるけどな!

【代行天使】や【ガエル】【おジャマ】などのランク2を揃えられるデッキに《RUM-アストラル・フォース》を組み込んでみよう。

ついでに、素材縛りなしのランク2にはガチムチ《ガチガチガンテツ》や《ゴーストリック・サキュバス》が存在し、同じ種族・属性のランク4に《No.106 巨岩掌ジャイアント・ハンド》、《ダウナード・マジシャン》や《アルケミック・マジシャン》がいるためそっちを出すのもありである。


聖光の宣告者を使えば《RUM-七皇の剣》をうっかり引いてしまってもデッキに戻せるので安心である。
また、組み込むデッキによっても差別化出来る。

代行天使ならチューナー絡めてシンクロも状況に応じて可能に出来る上、天使族という点でドルベのイメージにも合う。
ガエルや素早いシリーズなら展開力があるため、帝などアドバンス召喚を利用して戦線維持すればエクストラを圧迫しないで済む。
おジャマデッキならおジャマジックなどによるデッキ圧縮でRUMをドローしやすく出来るし、
《RUM-アストラル・フォース》で《No.64 古狸三太夫》から《恐牙狼 ダイヤウルフ》を出せるぞ!


え?「《No.102 光天使グローリアス・ヘイロー》要らねぇじゃん」……?
「どっちかって言うとギラグデッキになってるじゃん」?
…………気にするな。



そして、デュエリストアドベントにてまさかの新規光天使が収録された。
しかも、3枚も

⚫︎《光天使セプター》…光天使版《E・HERO エアーマン》。さらに素材3体以上のエクシーズに使用すると破壊と1ドローが出来る。
⚫︎《光天使スローネ》…光天使の召喚・特殊召喚時に特殊召喚して1ドローし、それが光天使なら特殊召喚可能。
ただし、素材3体以上のエクシーズしか出来ない。
⚫︎《光天使スケール》…特殊召喚時に手札から光天使特殊召喚し、墓地の光属性をデッキトップに。また、素材3体以上のエクシーズに使用すると自分or相手の特殊召喚時に1ドロー。

元々光天使にあった展開力をさらに強化しつつ後続を連れてこれるようになった上、《光天使スローネ》の特殊召喚のトリガーになったり、《光天使セプター》《光天使スケール》で効果を持たせる事が可能になったりと、《No.102 光天使グローリアス・ヘイロー》を出す意義も出来た。
また
  • 優勢や先攻時の制圧には《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》(2021年7月ルールの大会では使用禁止)
  • 劣勢時の反撃に《ヴァイロン・ディシグマ》
  • 更なる展開の起点に《No.102 光天使グローリアス・ヘイロー》
と、これまで比較され続けてきた連中とも使い分けが出来るようになった。
光天使始まったな!

新規組がテラナイトに出張したりと早速暗雲が立ち込めてるけどな



そんなこんなで登場からパッしない状況が続いていたが、2024年の《時空の七皇》の登場により転機が訪れる。
《時空の七皇》はエクストラデッキからオーバーハンドレッドナンバーズを見せて、見せたカードとランクとレベルが同じかつ、属性か種族が一致しているモンスターをデッキからサーチできるというもの。
つまり《No.102 光天使グローリアス・ヘイロー》を見せるとレベル4の光属性か天使族をサーチできる。
とはいえ光属性をサーチしたいだけなら《No.104 仮面魔踏士シャイニング》があり、天使族をサーチしたい場合は《No.103 神葬零嬢ラグナ・ゼロ》が存在しており、この2枚は素材縛りがないためフィールドに出すことも考えやすいため、この時点ではまだ不遇な立ち位置。

《時空の七皇》は後に登場した環境デッキの【ライゼオル】と相性が良く、光属性ライゼオルをサーチするために使われたが、最初の頃は一応出すことができて、【天盃龍】のメタにもなる《No.104 仮面魔踏士シャイニング》が優先されていた。
とはいえ、《No.104 仮面魔踏士シャイニング》ですらフィールドに出すことは稀だった上に、まともな再録がなく高騰していたため、チラ見せ要員としては大差がない動きができる《No.102 光天使グローリアス・ヘイロー》は廉価版としての需要はあったのだが。
しかし、《アーティファクト・デスサイズ》が流行し始め、その対策として速攻魔法で効果を無効にできる《共界神淵体》が使用されるようになった。
その場合に《アーティファクト・デスサイズ》と同じ光属性かつ天使族という要素が重要となったため、こちらが採用されることが増えるようになり、まさかの形で環境デッキで使用されるようになった。
似たような理由で採用されている《CNo.102 光堕天使ノーブル・デーモン》共々場に出たとしても効果が使われることはないのだが。



【作中の活躍(?)】

アニメZEXALⅡの「凌牙vsドルベ」戦で初登場し、光天使のウィングス・ブックス!・ソードをX素材にX召喚された。

自身の効果で《No.32 海咬龍シャーク・ドレイク》を弱体化させて戦闘破壊に成功したが、デュエルが中断されたため決着はつかなかった。
間をおいて次に登場した「ドロワ vsドルベ」戦では、苦戦を強いられたドロワ相手に《RUM-七皇の剣》によって
こっそりとCNo.102 光堕天使ノーブル・デーモン》にカオスエクシーズ・チェンジし、勝負を決めた。

「ドルベ・メラグ vsベクター」戦では、自身の効果でNo.96の攻撃力を半減させ、《No.103 神葬零嬢ラグナ・ゼロ》の効果の発動トリガーとなった。
また、このデュエルでドルベが使用した速攻魔法の《ラス・オブ・ホーリーライトニング》のイラストに描かれている。




追記・修正は尻丸出しな格好をしながら流暢な発音で「ブックス!」と叫びながらお願いします。


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最終更新:2025年04月07日 07:37