ヴァイロン(遊戯王OCG)

登録日:2010/08/29 Sun 03:04:56
更新日:2025/04/10 Thu 22:36:16
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DUEL TERMINAL 第9弾「ヴァイロン降臨!!」にて登場したカテゴリー。
モンスターは全て光属性種族は大半が天使族で、少数ながら機械族雷族もいる。

その入り交じりようが示すように、見た目はかなり機械的で、いわゆる「機械天使」をイメージしていると思われる。
ターミナル第9弾の目玉として登場したものの、その割には収録カード数が「ジェム」「ラヴァル」と比べて一番少なく、「大して降臨してねえ」とよく言われる。

大きな特長として、全てのモンスターが「装備カード」に関連した効果を有している。
その性質上、自身を他のモンスターに装備するユニオンモンスターや、それと類似した効果を持つモンスターも見られる。
専用の装備魔法も存在するものの、それらに限らず装備魔法全般のサポートが可能で、汎用的な装備魔法も大いに活用できる。

ただ、高速化した遊戯王OCGにおいては、単にステータスを上げるなどして戦闘を補助するだけの装備は軽視されがちである。
ステータスや耐性面の不安も多く、装備モンスターが除去されれば大きくアドバンテージを失ってしまう点から、ヴァイロンにとって下界はすこぶる住みづらい環境となっている。

闇雲に集めただけでは力不足であることは否めないが、一部のチューナーは高い汎用性から悪夢的な活躍を見せる場合もあり、カードプールの変遷次第でお目にかかる機会もあるだろう。


以下収録カード

【モンスター】

ヴァイロン・ソルジャー

効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1700/守1000
このカードの攻撃宣言時、このカードに装備された装備カードの数まで
相手フィールド上のモンスターを選択し、表示形式を変更できる。

下級ヴァイロンで《ヴァイロン・ハプト》に次いで攻撃力が高く、効果も比較的使いやすい。

ヴァイロン・ヴァンガード

効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1400/守1000
このカードがカードの効果によって破壊され墓地へ送られた時、
このカードに装備されていた装備カードの数だけ
デッキからカードをドローできる。

アド損を回復できるが、戦闘破壊では発動しないのが痛い。

ヴァイロン・チャージャー

効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1000/守1000
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
自分フィールド上の光属性モンスターの攻撃力は、
このカードに装備された装備カードの数×300ポイントアップする。

自軍モンスターの攻撃力の底上げが出来る。
このカードに装備させないと適用されない分、かなり扱いにくい。
むしろ直に他のモンスターを装備魔法で強化した方が手っ取り早い。

ヴァイロン・キューブ

チューナー(効果モンスター)
星3/光属性/機械族/攻 800/守 800
このカードが光属性モンスターのシンクロ召喚に使用され墓地へ送られた場合、
デッキから装備魔法カード1枚を手札に加える事ができる。

ヴァイロンチューナー。また非天使族。
ヴァイロンにおいて最重要なカード。
コンボパーツとして、《旧神ノーデン》先攻ワンキルデッキに組み込まれる例もあり、《ブラック・ガーデン》に対応している事もあり、ポテンシャルは高い。
サーチ方法が少ない為、初手で確実に呼び込みたい場合は、ユニオン基軸に構築して《ギアギガントX》でサーチするか、《サイバー・ドラゴン》の要素を取り入れ、《サイバー・リペア・プラント》を使用するなど、構築に手間をかける必要がある。
昨今では《ユニオン・アクティベーション》により、サーチがかなり容易となった。それにより、悪用が懸念される辺りにこのカードの恐ろしさがある。
《ユニオン・アクティベーション》によってサーチする場合は、コストは《ヴァイロン・テセラクト》しか現状存在しないので注意。

ヴァイロン・スティグマ

効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1600/守1000
1ターンに1度、自分フィールド上の「ヴァイロン」と名のついた装備カード1枚を、
別の正しい対象となるモンスター1体に移し替える事ができる。
この効果は相手ターンでも発動できる。

「ヴァイロン」装備カードの装備先をフリーチェーンで変更できる。
ユニオンモンスターである《ヴァイロン・テセラクト》《ヴァイロン・ペンタクロ》の装備先を変更した場合も、両者の効果はきちんと使える。
戦闘後にそれらの装備先を変えることで、蘇生や除去効果を複数回発動させることも可能。

ヴァイロン・スフィア

チューナー(効果モンスター)
星1/光属性/機械族/攻 400/守 400
このカードがモンスターカードゾーン上から墓地へ送られた場合、
500ライフポイントを払う事で、このカードを装備カード扱いとして
自分フィールド上のモンスター1体に装備する。
また、装備カード扱いとして装備されているこのカードを墓地へ送る事で、
自分の墓地から装備魔法カード1枚を選択してこのカードの装備モンスターに装備する。

レベル1チューナー。
上記の《ヴァイロン・キューブ》を除き、「ヴァイロン」チューナーは場から墓地に送られた場合、ライフを500払うことで自身を装備カードにできる。
装備カード扱いの自身を墓地へ送ることで、自身を装備していたモンスターに墓地の装備魔法を装備させる。
墓地に装備魔法がないと活かしづらいものの、低ステータスのレベル1機械族なので、受けられるサポートが幅広い点が強み。
また、一部の装備魔法が要求する発動コストを踏み倒せるのもポイント。

ヴァイロン・オーム

効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1500/守 200
このカードが召喚に成功した時、
自分の墓地に存在する装備魔法カード1枚を選択し、
ゲームから除外する。
次の自分のスタンバイフェイズ時にそのカードを手札に加える。

召喚時に墓地の装備魔法を除外し、次の自分ターンにそれを手札に回収できる。
召喚権を要するうえにタイムラグもあり、サポートが豊富な《ヴァイロン・スフィア》や、除外状態の装備魔法も即座に回収できる《焔聖騎士-リナルド》と比較すると使い勝手は劣る。
特定の装備魔法を回収して使いまわすよりも、手札に装備魔法がある状態を保つために使うことになるか。

ヴァイロン・テセラクト

ユニオンモンスター
星4/光属性/機械族/攻 800/守 600
1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に装備カード扱いとして
自分フィールド上の「ヴァイロン」と名のついたモンスターに装備、
または装備を解除して表側攻撃表示で特殊召喚できる。
この効果で装備カード扱いになっている場合のみ、
装備モンスターが戦闘によって相手モンスターを破壊した場合、
自分の墓地からレベル4以下の
「ヴァイロン」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚できる。
(1体のモンスターが装備できるユニオンは1枚まで。
装備モンスターが破壊される場合、代わりにこのカードを破壊する。)

自身を「ヴァイロン」モンスターに装備させるユニオンモンスター。装備時の固有効果は下級ヴァイロンの蘇生。
《ユニオン格納庫》に対応する他、《ヴァイロン・キューブ》とは《ブラック・ガーデン》を共有できる。
昨今では、《ユニオン・アクティベーション》による《ヴァイロン・キューブ》をサーチする場合のコストとしても存在価値が生まれ、【ABC】等の【光ユニオン】に《ヴァイロン・キューブ》共々採用するのもアリかもしれない。
結果的に本テーマでは10年以上ぶりにまともな下級モンスターとしての存在感が生じた。

ヴァイロン・ペンタクロ

ユニオンモンスター
星4/光属性/機械族/攻 500/守 400
1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に装備カード扱いとして
自分フィールド上の「ヴァイロン」と名のついたモンスターに装備、
または装備を解除して表側攻撃表示で特殊召喚できる。
この効果で装備カード扱いになっている場合のみ、
装備モンスターが戦闘によって相手モンスターを破壊した場合、
相手フィールド上のカード1枚を選択して破壊できる。
(1体のモンスターが装備できるユニオンは1枚まで。
装備モンスターが破壊される場合、代わりにこのカードを破壊する。)

こちらもヴァイロン専用のユニオンモンスター。装備時の固有効果は相手フィールドのカード1枚を対象に取っての破壊。
《ユニオン格納庫》《機械複製術》に対応するステータスである為、機械族軸の【ヴァイロン】で非チューナーのヴァイロンを採用する場合はこちらが有力になる。

ヴァイロン・テトラ

チューナー(効果モンスター)
星2/光属性/機械族/攻 900/守 900
このカードがモンスターカードゾーン上から墓地へ送られた場合、
500ライフポイントを払う事で、このカードを装備カード扱いとして
自分フィールド上のモンスター1体に装備する。
このカードを装備したモンスターが破壊される場合、代わりにこのカードを破壊できる。

レベル2チューナー。装備することで破壊の身代わりになれる。
あって嬉しい耐性ではあるが、破壊以外の除去手段も多いため過信はできない。

ヴァイロン・ハプト

効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1800/守 800
1ターンに1度、自分フィールド上の装備カード扱いの
「ヴァイロン」と名のついたモンスターカード1枚を選択し、
表側守備表示で特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚したモンスターは、
フィールド上から離れた場合ゲームから除外される。

装備カードとなったヴァイロン1体を特殊召喚できる。
《ヴァイロン・キューブ》以外のチューナーは緩い条件で自身を装備カードにできるため、このカードで特殊召喚して更に展開を伸ばせる。
また、《ヴァイロン・プリズム》とはレベルが共通しているため、特殊召喚したあちらと共にランク4を出せば除外デメリットを回避できる。

ヴァイロン・ステラ

チューナー(効果モンスター)
星3/光属性/天使族/攻1400/守 200
このカードがモンスターカードゾーン上から墓地へ送られた場合、
500ライフポイントを払う事で、このカードを装備カード扱いとして
自分フィールド上のモンスター1体に装備する。
このカードが装備カード扱いとして装備されている場合、
装備モンスターと戦闘を行った相手モンスターを、
そのダメージステップ終了時に破壊する。

レベル3チューナー。
装備モンスターが戦闘を行ったダメージステップ終了時に、戦闘を行った相手モンスターを破壊する。
発動タイミングの都合上、装備モンスターが戦闘破壊された場合は発動できないため、戦闘破壊耐性持ちか、ステータスで負けている守備表示モンスターを殴りに行ったときぐらいしか使い道がない。
戦闘で除去できるモンスターを増やしたいなら、下記の《ヴァイロン・プリズム》で打点を上げた方が便利だろう。

ヴァイロン・プリズム

チューナー(効果モンスター)
星4/光属性/雷族/攻1500/守1500
このカードがモンスターカードゾーン上から墓地へ送られた場合、
500ライフポイントを払って発動できる。
このカードを装備カード扱いとして
自分フィールド上のモンスター1体に装備する。
このカードが装備カード扱いとして装備されている場合、
装備モンスターが戦闘を行うダメージステップの間、
その攻撃力は1000ポイントアップする。

レベル4チューナーであり、ヴァイロンにおける唯一の雷族モンスター。
天使族・機械族サポートの恩恵を全く受けられないが、ヴァイロンチューナーの大量展開を行う《静寂のロッド-ケースト》軸においては、汎用性の高いランク4エクシーズやレベル8シンクロの素材になれる。
サンダー・ドラゴン】等、雷族デッキのパワーソースとして出張される場合もある。

【シンクロモンスター】

ヴァイロン・アルファ

シンクロ・効果モンスター
星9/光属性/機械族/攻2200/守1100
「ヴァイロン」と名のついたチューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードがシンクロ召喚に成功した時、
自分の墓地の装備魔法カード1枚を選択してこのカードに装備できる。
装備カードを装備したこのカードは、
装備カード以外の魔法・罠カードの効果では破壊されない。

シンクロ召喚成功時に墓地の装備魔法を装備できる。また、装備カードを装備している限り、装備カード以外の魔法・罠では破壊されなくなる。
墓地から装備魔法を釣り上げて装備できる為、自身の耐性で戦う他、《ヴァイロン・キューブ》以外のチューナーでS召喚してもヴァイロン専用の装備魔法を途切れさせない役割も担える。
レベル5の非チューナーと《ヴァイロン・セグメント》を装備した《ヴァイロン・プリズム》でS召喚し、装備カードになる効果を使った上で、《ヴァイロン・セグメント》を墓地から装備し、《ヴァイロン・セグメント》の効果で《ヴァイロン・マテリアル》をサーチ、《ヴァイロン・マテリアル》を装備すれば、対象をとる効果のみだがモンスター効果にも耐性を得られ、攻撃力も3800まで伸びる事で、レベル相応の強耐性高攻撃力モンスターとなる。
ヴァイロンSでは唯一機械族であり、釣り上げる装備は汎用の物でもよく、装備魔法の装備コストを踏み倒せ、装備カード以外の魔法、罠の効果では自身のカードの効果でも破壊されない為、《閃光の双剣-トライス》を釣り上げ、《リミッター解除》を使って、攻撃力3400の2回攻撃、エンドフェイズの自壊を踏み倒すと言った使い方も。

ヴァイロン・シグマ

シンクロ・効果モンスター
星7/光属性/天使族/攻1800/守1000
光属性チューナー+チューナー以外の光属性モンスター1体以上
自分フィールド上にこのカード以外のモンスターが存在しない場合、
このカードの攻撃宣言時に発動できる。
デッキから装備魔法カード1枚を選んでこのカードに装備する。

自身の攻撃宣言時にデッキから任意の装備魔法を装備できる。
元々のステータスが低く、発動条件の都合上、他のモンスターを場に置くこともできないが、攻撃を行う度に自らをどんどん強化できる。
《ヴァイロン・スフィア》《ヴァイロン・アルファ》と同じく発動コストを無視でき、装備魔法を発動するわけではないため、《魔封じの芳香》の影響下でも問題なく効果は適用される。
複数回攻撃できれば都度新たな装備魔法を装備できるため、こちらも《閃光の双剣-トライス》と相性が良い。

ヴァイロン・デルタ

シンクロ・効果モンスター
星7/光属性/天使族/攻1700/守2800
チューナー+チューナー以外の光属性モンスター1体以上
このカードが表側守備表示で存在する場合、
自分のエンドフェイズ時に自分のデッキから
装備魔法カード1枚を選択して手札に加える事ができる。

自分のエンドフェイズ毎にデッキから装備魔法をサーチできる。
場に維持できれば継続的にアドバンテージを稼げるが、サーチした装備魔法を即座に活用することができないのが難点。
また、このカード自身には何の耐性もなく、守備力も2800と心もとないため、出してもあっさり処理されてしまうことが多いだろう。

ヴァイロン・エプシロン

シンクロ・効果モンスター
星8/光属性/天使族/攻2800/守1200
光属性チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードに装備された装備カードは、カードの効果の対象にならない。
また、1ターンに1度、このカードに装備された装備カード1枚を墓地へ送って発動できる。
相手フィールド上のモンスター1体を選択して破壊する。

自身に装備されたカードに対象耐性を与える効果と、自身に装備された自分フィールドの装備カードをコストに、相手フィールドのモンスター1体を対象にとって破壊する効果を持つ。
同じくレベル8のSモンスターである《スクラップ・ドラゴン》や、類似した効果を持つ《エヴォルテクター シュバリエ》と比較すると、出しやすさと除去効果の使い勝手はこちらが数段劣る。
とはいえ利点もないわけではなく、《ヴァイロン・セグメント》《ガーディアンの力》等を装備すれば、1番目の効果により侮れない耐性を付与できる。

ヴァイロン・オメガ

シンクロ・効果モンスター
星10/光属性/天使族/攻3200/守1900
チューナー2体+チューナー以外の「ヴァイロン」と名のついたモンスター1体
このカードがシンクロ召喚に成功した時、
フィールド上に表側表示で存在する通常召喚されたモンスターを全て破壊する。
1ターンに1度、自分の墓地の「ヴァイロン」と名のついたモンスター1体を選択し、
装備カード扱いとしてこのカードに装備できる。
効果モンスターの効果が発動した時、
このカードに装備された装備カード1枚を墓地へ送る事で、その発動を無効にし破壊する。

ヴァイロンの切り札。
ケーストループで出せば装備の効果による強耐性、高攻撃力に複数回のモンスター無効化と現代遊戯王と比肩する性能を得られるが、壊獣や《月の書》、《ハーピィの羽根帚》等の分かりやすい弱点を抱えている。
《ヴァイロン・セグメント》の他、《ダストンのモップ》でリリースや《超融合》に対してメタを張る手もある。
ダブルチューニングなので注意。

【エクシーズモンスター】

ヴァイロン・ディシグマ

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/天使族/攻2500/守2100
レベル4モンスター×3
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
相手フィールド上に表側攻撃表示で存在する効果モンスター1体を選択し、
装備カード扱いとしてこのカードに装備する。
このカードが、この効果で装備したモンスターカードと
同じ属性のモンスターと戦闘を行う場合、
ダメージ計算を行わずそのモンスターを破壊する。

汎用ランク4Xではあるが、素材として3体のモンスターが必要なため、出すのはやや骨が折れる。
攻撃表示限定だが、相手モンスターを装備カードとして自身に装備できる。ターンを跨ぐか複数体出せば、また新たにモンスターを装備可能。
追加効果として、装備モンスターと同属性のモンスターと戦闘を行う場合、ダメージ計算前に相手を破壊できる。
【ヴァイロン】においてはX素材のルールがチューナーの装備カード化効果と相性が悪いものの、破壊を伴わない除去が可能で、1ターンに単独で複数のモンスターを排除できる点が魅力。
しかし激戦区であるランク4には、《No.101 S・H・Ark Knight》や《鳥銃士カステル》など、素材2体から強力な除去が行えるカードも多いのは考慮する必要がある。


【魔法】

装備魔法はいずれも「ヴァイロン」モンスターにのみ装備可能。
また、表側表示で存在する状態でフィールドから墓地へ送られると、同名カードを含む「ヴァイロン」魔法をサーチできる共通効果を持つ。

ヴァイロン・マテリアル

装備魔法
「ヴァイロン」と名のついたモンスターにのみ装備可能。
装備モンスターの攻撃力は600ポイントアップする。
フィールド上に表側表示で存在するこのカードが墓地へ送られた場合、
デッキから「ヴァイロン」と名のついた魔法カード1枚を手札に加える事ができる。

打点を強化する。上昇値は600とそこそこ高い。
ほとんどの場合でサーチ効果が発動でき、アド損しにくい。

ヴァイロン・コンポーネント

装備魔法
「ヴァイロン」と名のついたモンスターにのみ装備可能。
装備モンスターが守備表示モンスターを攻撃した時、
その守備力を攻撃力が超えていれば、
その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
フィールド上に表側表示で存在するこのカードが墓地へ送られた場合、
デッキから「ヴァイロン」と名のついた魔法カード1枚を手札に加える事ができる。

貫通効果を付与する。
使うなら上記の《ヴァイロン・マテリアル》と組み合わせたいが、ヴァイロンは素の打点が控えめなモンスターが多く、活躍の機会は他の装備魔法より少なめ。

ヴァイロン・セグメント

装備魔法
「ヴァイロン」と名のついたモンスターにのみ装備可能。
装備モンスターは相手の罠・効果モンスターの効果の対象にならない。
フィールド上に表側表示で存在するこのカードが墓地へ送られた場合、
デッキから「ヴァイロン」と名のついた魔法カード1枚を手札に加える事ができる。

罠とモンスター効果への対象耐性を付与する。
装備カードを多数活用するヴァイロンにおいて耐性は非常にありがたく、あれこれと装備カードを装備させたモンスターが除去され大損害……なんて事態を回避しやすくなる。
特に《ヴァイロン・アルファ》に装備させれば、モンスターには無力であったあちらの耐性の穴を塞ぐことができる。

ヴァイロン・フィラメント

装備魔法
「ヴァイロン」と名のついたモンスターにのみ装備可能。
装備モンスターが攻撃する場合、
相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠カードを発動する事ができない。
フィールド上に表側表示で存在するこのカードが墓地へ送られた場合、
自分のデッキから「ヴァイロン」と名のついた魔法カード1枚を手札に加える事ができる。

攻撃時に相手の魔法・罠カードの発動を封じる。
恩恵を受けられるのが攻撃宣言からダメージステップ終了時までと狭く、《ヴァイロン・セグメント》と比較すると、装備したとしても過信はできない。

ヴァイロン・マター

通常魔法
自分の墓地に存在する装備魔法カード3枚を選択して発動する。
選択したカードをデッキに加えてシャッフルし、
以下の効果から1つを選択して適用する。
●自分のデッキからカードを1枚ドローする。
●相手フィールド上に存在するカード1枚を破壊する。

墓地の装備魔法3枚をデッキに戻し、1枚ドローするか相手フィールドのカードを1枚破壊するか選ぶ。
装備魔法の共通効果によりサーチは容易。あちらのサーチ先を確保しながらアドバンテージを稼げるが、この類の効果の宿命として、墓地が肥えていない序盤は事故要因になりがち。

ヴァイロン・ポリトープ

速攻魔法
自分フィールド上の装備カード扱いの「ヴァイロン」と名のついた
モンスターを任意の枚数選択して発動できる。
選択したカードを表側守備表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは、フィールド上から離れた場合ゲームから除外される。

装備カード扱いのヴァイロンを任意の数だけ特殊召喚する。
自力で装備カードとなれるヴァイロンの多くはチューナーであるため、同様の効果を持つ《ヴァイロン・ハプト》の場合はシンクロやランク4エクシーズが主な使い道だったが、こちらは頭数を一気に増やせるため、リンク展開にも繋がる。

ヴァイロン・エレメント

永続魔法
自分フィールド上に表側表示で存在する
「ヴァイロン」と名のついた装備カードが破壊された時、
破壊された数までデッキから「ヴァイロン」と名のついたチューナーを特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚したモンスターをシンクロ素材とする場合、
「ヴァイロン」と名のついたモンスターのシンクロ召喚にしか使用できない。

ヴァイロン大量展開の鍵。
《ダブル・サイクロン》や《スクラップ・ドラゴン》で破壊すればチューナーをリクルートしつつ破壊が出来る。
《静寂のロッド―ケースト》とは異常に相性が良い。
  1. 適当なヴァイロンに《静寂のロッド―ケースト》装備
  2. 《ヴァイロン・エレメント》発動
  3. ヴァイロン装備を装備
  4. 《静寂のロッド―ケースト》効果で破壊
  5. ヴァイロンチューナーリクルート+ヴァイロン魔法サーチ。
これで1ターンに最大4体のヴァイロンチューナーを呼べる。
最後に《ヴァイロン・マター》をサーチすれば破壊した装備をデッキに戻して破壊とかドローとか出来る。
これでダブルチューニング(笑)だった《ヴァイロン・オメガ》が出しやすくなったよ!やったね!
これを応用すればワンキルとかも出来る。
召喚したチューナーはヴァイロンSモンスターにしか利用できないが、X召喚やL召喚には制限は掛っておらず、L召喚の場合は装備カード化する効果まで利用できる。

相性のよいカード

ヴァイロンは自力での展開力などはほぼ皆無だが、光属性や機械族、天使族、ユニオンといった属性、種族など指定のサポートカードが豊富な為、デッキとして形にする事は可能である。
チューナーやSモンスターは単体で見た場合のポテンシャルは高い為、共通名を持つカードを集めれば戦えるテーマデッキというより、出張カードで下駄を履かせて本命のカードの力を押し通すコンボデッキであると見て構築する方が無難と言える。
光シンクロのカードプールの関係で《ヴァイロン・キューブ》と各種汎用装備魔法の組み合わせで見た場合のロマン砲も多い。

《トライデント・ウォリアー》

攻撃力以外は《切り込み隊長》に劣るが、光属性なのでヴァイロンとの相性はこちらが上。

《魔導師の力》

装備魔法が複数並ぶので爆発的に攻撃力を上げられる。

《エンシェント・ホーリー・ワイバーン》

《ヴァイロン・シグマ》と同じS素材でこちらも呼べるので選択肢の一つとして。
《ダグラの剣》を装備させると手のつけられないほど攻撃力が上がる。

エンシェント・フェアリー・ドラゴン

光属性のレベル7シンクロであり、自身のS召喚をトリガーに《ヴァイロン・キューブ》の効果で装備魔法を呼び込みつつ、ヴァイロンに不足するモンスター展開力を補える。
また、2つめの効果によって使用済みの《チキンレース》等フィールド魔法を破壊しつつ、《ブラック・ガーデン》をサーチして《ヴァイロン・キューブ》の再利用を狙う事も出来る。

パワー・ツール・ドラゴン

装備魔法をサーチ出来るので、《ヴァイロン・マター》で戻した装備を手札に持って来たり出来る。

《月華竜 ブラック・ローズ》

レベル7の光属性シンクロであり、こちらは単体バウンスが出来る。
《シンクロキャンセル》を利用して、モンスター展開力に乏しいヴァイロンで《ヴァイロン・キューブ》の効果発動を複数回狙いつつ、上記Sモンスター等で《ヴァイロン・シグマ》など本命のSモンスターと入れ替える戦術もありうる。

サイコ・エンド・パニッシャー

光属性のレベル11汎用シンクロ。
3500と言う高打点に加え自分のライフが相手以下だと相手が発動した効果を受けないという場持ちの良さ、更にバトルフェイズの度にライフの差分だけ火力が永続的にアップする効果を持つ。
このライフ参照の効果が地味ながら《ヴァイロン・テトラ》《ヴァイロン・ステラ》《ヴァイロン・プリズム》とライフコストを支払う事が多いヴァイロンとは相性が良いと言えよう。
互いにライフ8000の場合にS召喚し、《サイコ・ブレイド》を装備する事で自身の効果と合わせて攻撃力4000のバフを得て、7500もの攻撃力を持つモンスターが完成する。

ヴァレルソード・ドラゴン

リンク4のLモンスター。
基本の3000打点に加え攻撃力吸収効果、二回攻撃も持つアタッカー。
リンク素材の縛りが緩く、ケーストループから容易にL素材を確保出来る。

マナドゥム・プライムハート

レベル10の光属性Sモンスター。
使用したチューナーの数だけ攻撃出来る3000打点。
ケーストループからは直接はS召喚出来ないが、レベル10Sモンスターからの《シンクロ・キャンセル》や、L召喚からの《ヴァイロン・ポリトープ》などで情報をリセットする事も一考。


《団結の力》

自分の場のモンスター×800攻撃力が上がるぶっ飛び装備。
《ヴァイロン・エレメント》でチューナー呼びまくってこれを出せば一気に4000上昇とか出来る。

《閃光の双剣-トライス》《焔聖剣-オートクレール》

2回攻撃を与える装備魔法。
前者は手札コストが必要だが《ヴァイロン・シグマ》ならコストが不要で《魔道師の力》で総ダメージが伸びる。
後者は使いきりで、《魔道師の力》と相性が悪いが、S素材に装備する事でモンスター破壊としても使用でき、発動時には手札コストが不要な為、汎用性は勝る。

フォトン】【ギャラクシー

テーマ内のカードだけでは基礎的な意味での展開力に乏しく、テーマ外非チューナーに依存する事はどの型のヴァイロンでも変わらない。
召喚権を使わない《フォトン・スラッシャー》《銀河戦士》等と《ヴァイロン・キューブ》を素材として光シンクロをS召喚し、《ヴァイロン・キューブ》の効果で《銀河零式》をサーチすれば、《銀河零式》が「フォトン」「ギャラクシー」両方のモンスターに対応する蘇生装備である為それなりに粘り強い展開力を得られる。
《銀河戦士》は自己サーチ効果を持つ他、「ケーストループ」型においては手札で腐ってるチューナーを召喚コストに使用する事も出来、特殊召喚回数には制限はないので《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》に繋げてもいい。

「蘇生系装備魔法」

《リビング・フォッシル》《やりすぎた埋葬》は《ヴァイロン・キューブ》でサーチできるが、前者はチューナーとアンチシナジーであり、後者はチューナーの効果は妨げないものの、手札コストが発生する。
上記《銀河零式》より範囲は広いものの、依存しきらないよう採用枚数を考えるべきである。

《ユニオン・アクティベーション》

ユニオンモンスター1体をコストとして墓地へ送り、光属性・機械族モンスター1体をサーチできる通常魔法。
《ヴァイロン・キューブ》をサーチする場合、《ヴァイロン・テセラクト》をコストに使用でき、《ヴァイロン・キューブ》共々《ブラック・ガーデン》に対応するので相性がいい。
コストは手札のみならずデッキからもモンスターを墓地に送れるので、《ブラック・ガーデン》《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》で《ヴァイロン・テセラクト》の蘇生も狙える。
ヴァイロンは意外なタイミングと形で最も欲しい類のサポートを手に入れた事になる。

ジャックナイツ

「ジャックナイツ」の共通効果として、縦軸2枚を要求するが、それをヴァイロンチューナーからの「リンク1Lモンスター」のL召喚から、ライフ500払って装備化する効果で縦軸2枚のジャックナイツの特殊召喚条件を満たす動きの【ヴァイロンジャックナイツ】デッキが、大会で結果を出した実績がある。
ジャックナイツも光属性であり、装備魔法も縦軸条件確保に使える為、テーマ単位でヴァイロンを出張させたデッキであった。

戦術

【理想】

下級ヴァイロンを装備魔法で強化して戦線を維持。
準備が整ったら切り札のヴァイロン・エプシロンをS召喚する。
その効果で相手の場に風穴を開けて一気に制圧する。
まさに「神にも等しき存在」というキャッチコピーに相応しい堂々とした戦い方である。



――――――――――【現実】

《ジェネクス・ニュートロン》《混沌球体(スフィア・オブ・カオス )》などを使い《ヴァイロン・キューブ》を素早くサーチ。
《ヴァイロン・シグマ》をS召喚する。
あとは魔導師の力魔導師の力トライスオネストオラァでワンキルする。
必要なヴァイロンは《ヴァイロン・キューブ》と《ヴァイロン・シグマ》だけ。

どうしてこうなった……。

しかし現状ではこれが一番勝率が高いんだから仕方がない。

オメガの裁きにて新カードが出たが、結局オネストオラァが一番強かったりする。



《静寂のロッド-ケースト》と《ヴァイロン・エレメント》を組み合わせたワンキルも存在する。
こちらはエクシーズの所為でそれなりに強化された。
また、L召喚の登場も、ヴァイロンチューナーの効果を活かせる事もあり、爆発力の向上に貢献するだろう。



上記のようなあまり見栄えのしないデッキになってしまうが、
ストーリーにおいては、神だとか、「インヴェルズ」を封印したとか、
「ジェム」「ラヴァル」「ガスタ」「リチュア」を傘下におさめたりとか、かなり優遇されている。

……筈が、12弾にて地上世界の種族に喧嘩を売った挙げ句フルボッコにされる。
あくまで「星の観測者(スター・ゲイザー)」であり、感情に流されて争いに明け暮れる地上種族とは根本的に相容れない存在だったようだ。


13弾では収録無し。

ストーリーでは「撃退された」と明かされ、光種族には新たにセイクリッドが登場。
ヴァイロンはお役御免となったが、争いの調停者として登場したヴァイロンとの比較で、
救済のために光臨したセイクリッドの印象は良い。

人気も登場早々(最も収録数が少ないにも関わらず)枠泥棒扱いされたヴァイロンとはえらい違いである。

そして第2期最終章において、インヴェルズに汚染されて撃退されたことが発覚した。
お前らほんと何しに出てきたの……。

一応、結果だけを見れば《イビリチュア・テトラオーグル》を介した内部からの侵喰を防ぎきれずに暴走したが、
他と違い最後までヴェルズ化することがなかったヴァイロンは曲がりなりにもその特性を発揮していたと言える。

創造主であるセイクリッドにもヴェルズ化したものがいたので、ここら辺は評価すべきだが……やはり……
お前らほんと何しに出てきたの……。


さらに役割を本来インヴェルズであるに取られた。


と、散々な評価をしてきたが、幅広い装備魔法をサポートする以上、カードプールの変遷によって9期には《ヴァイロン・キューブ》の頭を抱えるような活躍が見られたのも事実であり、「ジャックナイツ」のひとつの型においても半分は「ヴァイロン」と言える程力を発揮した事例もある為、テーマとしてはこれで良かったのかもしれない。


追記修正はしっかりと降臨出来たときにお願いします。



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最終更新:2025年04月10日 22:36