ユーマ・ライトニング

登録日:2015/03/24 (火) 22:10:54
更新日:2025/03/23 Sun 11:59:22
所要時間:約 8 分で読めます





あんたは間違いなく「ジョニー・ライデン」だよ
レッド・ウェイライン




ユーマ・ライトニングとは、『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』の登場人物である。


以下、単行本10巻までのネタバレを含みます。


◆乗機

一年戦争末期から一貫してパーソナルカラーであるに塗装された専用のゲルググを乗機としている。
物語の舞台であるUC.0090においては外見こそゲルググだが、装甲にガンダリウム合金を用い、マグネットコーティングまで導入された連邦とジオンの技術のハイブリッド機というゲルググのような何かとしか言いようのない機体に搭乗している。(ちなみに製造はアナハイム・エレクトロニクス)
ゲルググが大破した後はアッガイに搭乗している。


◆人物
外見は20代中盤と思われる、どこかまだ少年らしさを残した青年である。
一年戦争時代はエースパイロットのみを集めて作られた特別編成大隊『キマイラ』に所属しており、UC.0090現在は軍籍を不正に入手したのか連邦の技術試験隊に潜り込んでいる。
パーソナルカラーの青から、“青き雷光”の異名を持つ。

一年戦争当時はまだ10代の少年であったのにもかかわらず、MSのパイロットをしていたのは彼がジオン型の強化人間の試験体であるため。
強化人間と言っても、人工的なニュータイプとしてのものではなく、人的資源に乏しいジオン公国軍がパイロットを確保するため、本来パイロットに適さない老人、女性や子供をパイロットにするためのものである。(彼自身は自分を『強化パイロット』と自称している)
そのため、主に身体強化を施されており、精神面はさほど手を加えられておらず、精神面はやや幼児性が見られるくらいで安定している。


◆作中の活躍
物語の出発点となったルナツーのシミュレーターにメッセージを残した後、陸戦高機動型ザクの試乗調査中のレッドたちの前に姿を現す。
武装勢力の襲撃により混乱した状況の中、ジャコビアス麾下のジム・クゥエル数機をあっという間に撃墜し、レッドと対峙。
機体の性能差と、レッドがジオン製MSに不慣れであったため、とどめを刺す直前まで行くものの土壇場でFCSのモードの切替を行ったレッドに不意を突かれて一撃を受け、さらに基地側の増援が来たため撤退。
この一件で無調整に近い旧型機で自分に一撃を食らわせたことから、レッドが長年探してきた『ジョニー・ライデン』本人であると確信する。

その後、『ミナレット』の捜索のためジャブローに潜入するも、キマイラ隊の同僚であったジャコビアスに発見されそのまま戦闘へ。
一進一退の攻防を繰り広げるものの、上空のガルダ級からミサイルによる攻撃を受けたため撤退。

ジャブローで戦闘中、麾下の機体を失ったことからしばらくはおとなしくしているつもりだったが、「ジョニー・ライデンが撃墜され、環境改善プラントに不時着した」との知らせを受け、ジョニー・ライデンを確保すべくプラントに向かう。
当初は後方で待機していたが、ミノフスキー粒子濃度の上昇から敵部隊の接近を察知したためゲルググで出撃し、部下数人を容易く葬ってのけた敵部隊のヴァースキ隊長の駆るジム・ナイトシーカーと対峙。
お互い一歩も譲らぬハイレベルな戦闘を繰り広げるも、地上戦の経験不足によりできた一瞬の隙を突かれ海ヘビによる高圧電流を受け機体は擱座し、とどめを刺されかけるが、ここでジャコビアスが戦場に介入したことからヴァースキは撤退。トドメは刺されずに済んだものの、今度は付近で発生した火災により機体ごと蒸し焼きにされかかる。
しかし、レッドによりプラントのスプリンクラーが起動されたため、一命を取りとめる。

救出された後はF.S.Sに確保され、様々な調査を受けたが、連邦から引き渡し要請が出される。
ジャブローに行きたいレッドによりこの状況を利用される形で脱走。
ユーマを追いかけるという名目でついてきたレッドたちとともにジャブローへと向かう事になり、利害が一致したため自分の仲間たちを頼り、機材と情報と部隊を提供する。

ジャブロー到着後はアッガイに搭乗し、偵察のためリミアとともに内部に侵入。
レッドたちとは別にジャブローを襲撃したゴップ議長麾下の部隊が、『ミナレット』の位置を割り出すナビシステムが搭載されたザンジバル級機動巡洋艦サングレ・アスル』の位置を突き止めたため、彼らに乗じて基地内部へ侵入する。
アッガイの機動性とトリッキーな動きを活かして守備陣を突破し、『サングレ・アスル』に到達。
ジャブロー内部のネットワークへの結節点を確保しに向かったリミアを下ろし、戦線に復帰した。

















……さて、ここまで読んで気づいた方がおられるかもしれないが、彼は



ジョニー!


ジョニーが好きすぎる人なのである。

作中の言動を挙げてみると

  • まずパーソナルマークが向かい合っているのユニコーン(ジョニーのパーソナルマークもユニコーンである)
  • ブロイ・リゲラからレッドの話を聞いた途端、彼をジョニーだと直感し、「居てもたってもいられず(本人談)」出撃
  • 寝てる時にみる夢はほぼジョニーの夢
  • 一年戦争から10年が経つのに未だにゲルググに乗り続けるのはジョニーが自分だとわからないから
  • 救出された後にレッドと対面した直後、泣きながら彼に抱きつこうとする
  • 真夜中に病室に侵入した挙句、「ジャブローに逃げろ」と無茶ぶりをしてきたレッドに、疑問質問無しで従う
  • 業務命令無視と業務上横領をやったレッドに対し、「そんな汚れ仕事は俺が!」と嘆く
リミア「なんなのこの会話…」
  • 「ユーマと呼んでくれジョニー」
  • いつまでたっても自分がジョニーだと認めないレッドを見て「やはり記憶喪失に…」と泣く
  • いつ帰ってくるかわからないジョニーのために自分の機体より良い部品で作った専用のゲルググ(のような何か)を用意してある
  • 「最高だろ!あんたにふさわしい機体だ!アナハイムに何度もリテイクを出したんだ!あんたのために!」
なにげにここで機体を製造したのがアナハイムであることをバラす。
ちなみに乗ったレッドの感想は「外見以外は最高」とのこと。
  • 「連邦製のMSしか操縦出来ない」と言ったレッドに対し、内部は最新の連邦製リニアシートだから大丈夫とドヤ顔
リミア「ジョニー・ライデンが連邦のMSしか操縦出来ない辺りに疑問は無いのか…青年」

ちなみにコックピット内部には「ジョニー専用レバー 触ったら殴る」「ジョニー専用ペダル 乗ったら蹴り飛ばす」「ジョニー専用シート 座ったらコロス」などの張り紙が随所に貼ってある。
  • 実際に動いているゲルググを見て涙ぐむ
  • 一年戦争時代、「戦術機動は赤い彗星のほうが上」と言ったイングリッドと取っ組み合いのケンカをする
ユーマ「うるさい!ジョニーは最高だ!あんな……06Rも受領できなかったヤツと一緒にするな!」
ジョニー「お前たちはもっと子供らしい理由でケンカを出来ないのか…」
エイシア「ジョニー窘めるのは…そこじゃないわ」

ちなみにジョニーからは「あいつら片方にだけ会うと怒るんだ」と言われている。


……ご覧の有様である。
ちなみにレッドと一緒にいるリミアのことは「姐さん」と慕っており、ジャブロー潜入時には割と息のあったところを見せている。


いろいろとやり過ぎのような気がしないでもないが、このような行動をするのは訳がある。
一年戦争のラスト、ア・バオア・クー戦後、戦線を離脱したキマイラ隊から飛び出したユーマは、それを追って出たジョニーと交戦。
このような事態になった経緯については不明だが、兎にも角にも交戦した両者は敵味方問わず周囲にいた者を巻き込みながら激しい戦いを繰り広げ、結果としてジョニー機は左腕を失うものの、ユーマ機の両腕を破壊することに成功する。
そしてここから何があったかはわからないが、結果として宇宙空間に出てきたジョニーを、ユーマは拳銃で撃ち、重症を負わせてしまう
その状況で先程の戦闘を観測した連邦の部隊がやってきたため、ジョニーが殿として残り、ユーマは撤退することとなった。
その後ユーマは部隊に辿り着いたものの、ジョニーは行方不明となってしまったのである。
要するに、憧れのエースであり、頼れる上司であったと思われる相手を自らの手で死なせかけた挙句、自分のせいで行方不明にしてしまったわけで、そりゃ血眼になって探すのも無理は無いといえる。

余談だが彼が未だにジョニーを探していることについて、元キマイラの面々からは、「未練だぞ?」とか「これだからケツの青い小僧っ子は…」等と言われている一方で「彼はライデンが大好きなのよ」などとフォローも入っている。
ここらへんからもわかるかもしれないが、キマイラ隊においては年少者であるせいかかわいがられていたようである。
…ちなみに同じ年齢のイングリッドからも「真っ直ぐなとことかかわいいよ」と評されている。



追記、修正はジョニーを見つけてからお願いします。

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最終更新:2025年03月23日 11:59