ザンジバル級機動巡洋艦

登録日:2012/05/17 Thu 22:15:37
更新日:2025/06/14 Sat 08:55:24
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「我ながらそうは思うよ。このザンジバルがビグロの実戦テストの準備をしていなければ木馬は追い切れなかった」


ザンジバル級機動巡洋艦は、ロボットアニメ群『ガンダムシリーズ』のうち宇宙世紀を舞台にした作品に登場する架空の兵器。


◆諸元

ザンジバル級機動巡洋艦
(Zanzibar-Class Mobil Cruiser)
所属 ジオン公国軍
分類 機動巡洋艦
艦級 ザンジバル級
全長 255m
全幅 221.8m
全高 70.5m
本体重量 22,000t
全備重量 24,000t
推進機関 熱核ジェット/ロケット・エンジン×4
搭載数 MS3~6機、MA2~12機
武装 連装メガ粒子砲(火薬式連装主砲)×1
偏向型メガ粒子砲×4
連装対空砲×5
Jミサイル×2
主な座乗者 ランバ・ラル
マ・クベ
シャア・アズナブル
キシリア・ザビ
など


建造経緯

時は一年戦争
地球に侵攻したジオン公国軍によってあまりにも長大になったサイド3本国との補給線を支えるべく建造されたジオン軍唯一の大気圏内外両用艦、それがザンジバル級である。

一年戦争開戦より以前、ギレン・ザビの思想に基づいてジオン軍の方針が「国防」から「侵攻」に移行したことにつれてより外征軍的な装備の開発が求められるようになっていた。
地球降下用の装備としてはHLVやHOTOL、コムサイのような大気圏往還機が存在していたが、これらはあくまで非武装の輸送艇に過ぎず、予想される地球連邦軍の激しい抵抗の前には不安の残るものであった。
とりあえずはグワジン級を地球侵攻用艦艇として改装するプランが立てられていたものの、そもそも高価で数を揃えられない上に大気圏突入へのノウハウが不足していたこともあって不安視する声も挙がっていた。
そこでサブプランとしてキシリア・ザビがギレンへの対抗心もあって立ち上げたものが、このザンジバル級の建造計画であった。

あくまでサブプランに過ぎなかった本級は当初こそ上層部から重要視されていなかったが、グワジン級2番艦グワメルが大気圏突入実験に失敗して空中分解した一方でこちらは悠々と再突入に成功。
即座に本級の量産が決定され、建造を主導したキシリアは地球侵攻作戦におけるイニシアチブを握ることに成功したのである。

「機動巡洋艦」という区分は架空のものだが、これは宇宙でも重力下でも運用できるという汎用艦としての性能に由来するものか。


解説

艦艇と言うよりは巨大なスペースシャトルのような航空機風の外観が特徴的だが、理由は後述。

武装は艦によって多少の差異があるが、格納された連装主砲に偏向型メガ粒子砲4基、5基設置された連装対空砲など巡洋艦でありながら戦艦クラスにも匹敵する高い火力を持っている。
特に艦の両側面に搭載された「Jミサイル」は戦艦クラスを一撃で沈められるほどの威力がある。

カタパルトなどは備えていないもののモビルスーツ(MS)運用能力も高く、少なくともMS3機にモビルアーマー(MA)2機以上の搭載が可能とされる。MAを抜けばMSはもっと搭載できるだろう。
ハッチは艦底部から投下する方式になっており、艦載機は自力での発進および帰艦になるが、重力下では発進時は投下、帰艦時はワイヤーを投下して引き揚げる方式が基本である。
改修型によってはリリー・マルレーンのように舷側に格納式カタパルトを備えている艦も存在する。

しかしながら高性能なだけあって生産コストも高かったようで、ムサイチベに比べると建造された数はそれほど多くなく、主に一部の特殊部隊などに配備されたという。

艦体色は基本的に濃緑。その他のカラーリングについては各艦の解説にて述べる。

高い性能を持つ大気圏内外汎用艦」という特徴は連邦軍のペガサス級強襲揚陸艦とよく似ており、しばしば対比されることがある。
だが、本級にはペガサス級にいくつかの面で劣る部分がある。

まず第一に火力が前面に集中し過ぎていること。
後方や側面に回られると主砲と対空砲でしか攻撃手段がなくなってしまうのである。
もっとも、これは突撃戦を前提に設計されているようで、武装配置だけではなく正面装甲もかなり強固に造られており、ホワイトベースのミサイルはもちろんのこと大艦巨砲主義時代の産物であるマゼラン級の大口径メガ粒子砲をも弾くことが可能
実際、シャア・アズナブルの艦はワッケインのマゼラン級レナウンと真正面から砲撃戦を行い、明らかに弾幕の密度で劣っていたにもかかわらずこれを撃沈せしめている*1

しかし正面以外の装甲は厚いとは言えず、ホワイトベースの主砲で後方から貫通されたり、サラミスの中口径メガ粒子砲による側面攻撃で撃沈されたりといったケースもあり、やはり正面以外からの攻撃にはめっぽう弱いようだ。
また、正面装甲が厚いとは言っても別の回ではホワイトベースの主砲に正面から貫通されているため、対ビーム処理が優れているとも解釈できる。

MSに任せる形で対空防御を切り捨てて軽巡洋艦らしからぬ後方支援火力に特化したムサイなど、こうした割り切りはジオン軍の戦艦に散見される。
国力差を考えれば総合力を求めては勝負にならないというある種の妥協点なのだろう。

もう1つは大気圏内での飛行能力
大気圏内での運用が可能と言ってもミノフスキー・クラフトは搭載されておらず、航空機のように主翼とリフティングボディで生み出される揚力とジェットエンジンによって飛行するため、離着陸には滑走路やそれに準ずる地形が必要。
シャトルのようなデザインはこのところによる部分が大きい。
また、大気圏離脱も専用のブースターを装着する必要があったりと、やはりミノフスキー・クラフトがない点で大きな差をつけられている。
しかし、劇中の描写からVTOL機のような垂直離着陸やホバリングなどは可能なようである(不可能とする説も存在する)。

とはいえ、基本的に輸送力優先で非武装のHLVや、機銃程度しか持たず輸送量も多くないコムサイでは連邦軍の邀撃機相手になぶり殺しにされるしかないことに比べて、ある程度の輸送量を確保しつつ重武装の本級は連邦軍から大きな脅威として大いに警戒され、そして遠く故郷を離れた地球で戦う前線のジオン軍兵士たちからは頼もしい存在として受け入れられた。
地形を問わずに活躍できる本級はランバ・ラル隊やシャアのニュータイプ部隊、ジョニー・ライデンのキマイラ隊のような特務部隊などで運用され、地球・宇宙を問わず連邦軍を苦しめたのである。

なお、旧公国軍の装備をほぼそのまま引き継いだジオン共和国軍にはグワジン級も本級の姿も見られない。
ザビ家のイメージが強いグワジンや、地球との往還が可能な本級はいらぬ誤解を招く恐れがあったからだろう。

また、ジオンの後継者を名乗る組織は数多いが、それらで運用されたのはムサイやグワジンの後継艦ばかり。
大気圏突入や飛行能力についてもバリュートシステムとミノフスキー・クラフトの普及で容易になったためか、本級のコンセプトを受け継いだ艦種が現れることはなかった。


武装

  • 連装主砲
艦体上面に1基格納された連装主砲。資料によってメガ粒子砲だったり火薬式の実弾砲だったりと安定していない。
配置の都合で下方への攻撃はできないが、砲塔は360度旋回できることからあらゆる方向へ攻撃可能。
ザンジバルII級では艦首下部の連装対空砲ともどもメガ粒子砲に置き換えられた。
また、実弾を採用している場合は「曲射できないビーム兵器だと地球の丸さや地形の影響を受けやすいため」という説もある。

  • 偏向式メガ粒子砲
前面の丸い部分に格納された4基の単装メガ粒子砲。
ペガサス級とはまた違った形の偏向式で、こちらは完全な埋め込み式で極めて短い砲身になっているのである程度指向は可能だが正面にしか撃てない。
ランバ・ラル隊が地球に降下した際に搭乗していた艦には装備されておらず、代わりに撹乱用の投光器になっていた。

  • 連装対空砲
艦首下部に3基、エンジン上部に2基備えた対空砲。
設定画や劇中描写では常に船外に露出させているが、大気圏内突入時などは収納されるようだ。

  • Jミサイル
艦首両舷に1発ずつ備えた埋め込み式の大型ミサイル。「J型ミサイル」「Jタイプミサイル」と表記されることもある。
発射時にミサイルが高速回転することで弾道を安定させ、直撃すればサラミスを一撃で撃沈するほどの威力を誇る。
小説版ではこれに相当する超大型熱核ミサイル「フィフ」が搭載されている。


同型艦

ザンジバル

ネームシップだが、艦籍番号CCM-80と宇宙世紀0076年6月の就航時期以外は分かっていない。
下記のように劇中ではただザンジバルとだけ呼ばれる名称不明の同型艦も結構登場しているため、その中の1隻かもしれない。

小説版では映像版と同様にキシリアに拾われたシャアが中佐の階級とともに拝命する形で受領。テキサスコロニーにてペガサスとの交戦の末に相討ちになっている。


ランバ・ラル隊のザンジバル

ドズル・ザビから直々に木馬討伐の命令を受けたランバ・ラル隊が地球に降下する時に搭乗した艦。コムサイ2機が随伴していた。その後はギャロップに乗り換えたのでホワイトベースとは一度戦っただけ。
理由は不明だが宇宙に引き上げてしまったらしく、副官のクランプは継続使用を許されずに艦を取り上げられたことに不満を隠そうともしていない*2
なお、本艦のみ前面のメガ粒子砲の代わりに目くらましの投光器が設置されており、ハモンの「テスト中」という発言もあって1番艦の可能性も高い。
THE ORIGIN』ではマ・クベに届けるために乗ってきたとされている。


キシリアが脱出に使ったザンジバル

シャアのジオングを失い、NフィールドもSフィールドも応答がなくなったことで敗色濃厚になったキシリアが再起をかけるべく、ア・バオア・クーから脱出するために乗り込んだ艦。
しかし、発進直前に彼女を狙ったシャアのバズーカの巻き添えによってブリッジが大破。そのまま発砲しながら発進するが、指揮系統を失ったために要塞を包囲していた連邦艦隊の集中攻撃を受けてあっけなく沈んだ。
劇場版ではブリッジが火を噴き、発砲も少なくなっていることが分かりやすく描かれている。

トワニングをして「今となっては脱出こそ至難の技」と絶望視されており、クルーの兵士たちも「外には敵がうようよいるんだ!」「ドム中隊を回せ! いくらなんでもザンシバル1隻じゃ……」「冗談じゃないよ! 死にに行くわけじゃないんだ! 護衛機を回せ! ザクでいいザクで!」と騒いでいたが、キシリアとしては温存してあるグラナダと本国の戦力があれば巻き返せること、何よりザビ家唯一の生き残りとして「私が生き延びねばジオンは失われる」ことを危惧してのものである*3
ただし、兵士たちの士気に関わることや自ら総帥を暗殺してまで指揮権を掌握したにもかかわず一転して敗色濃厚となっては面目も何もないこと、ギレン派のシンパからの報復も懸念してか「他の兵に気取られるな」と脱出は内密に行われたが、それだけに一度は「ザビ家打倒などもうついでのこと」と言ったシャアの裏切りを招く結果になった。
この時、自分に砲口を向けるシャアを確認した時の彼女の表情は驚愕に満ちたものだったが、これはジオングが撃墜されて識別信号が途絶した報告を受けた際に彼が戦死したものと判断していたためとも、彼の殺意に気づいたためともされる。
また、本級は上記の通り指揮官次第ではマゼランと正面からやり合えるほどの性能を持つため、シャアがいなければ脱出に成功できていたのではないかとする見方も存在する。

『THE ORIGIN』ではキシリアの座乗艦であるチベ級パープルウィドウが本艦の役割を担っている。こちらは制御を失った艦が着艦しようとしていたドロスの格納庫に突っ込んで爆発し、そのまま大損害を受けたドロスもア・バオア・クー上部の司令塔を押しつぶしながら崩壊。さらに要塞内部の広範囲が炎上するという致命的な被害を与えてしまう。
しかも彼女に降ったギレン派の要塞司令部首脳の全員が同乗していたため、戦争指導者と現場指揮官を一気に失ったジオン軍は継戦の意志を見せることなく終戦。目前の勝利から一転して敗戦するという結末を迎える。
さらに本作ではモニター越しで大破したジオングを彼女が直接確認していたため、原作以上にシャアの戦死を確信していたようである。

ちなみに、キシリアが狙撃された場面はTV版ではややぼかされているものの、劇場版ではスローで再生してみると彼女の首が吹き飛んで爆発した後、四散した彼女の残骸が船中を漂うというグロテスクな描写になっていることが確認できる。


08小隊』に登場したザンジバル

『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』第7話にて、オデッサから脱出するユーリ・ケラーネの部隊が大気圏離脱を確認した2隻。艦名の言及はなく、マダガスカルと同一艦かどうかも不明。


ジオン残党のザンジバル

ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗の下に』に登場した艦。
T3部隊とは因縁のあるガブリエル・ゾラ元大尉の乗艦。艦長はゾラ大尉の戦友であるカザック・ラーソン元大尉。
後にエゥーゴに参加し、シュトゥッツァー・シリーズの他にリック・ディアスやネモなどを搭載。


マダガスカル

機動戦士ガンダム』に登場。劇中で艦名は呼ばれないが、劇場版のアフレコ台本にその名が記載されている。
オデッサ作戦に敗れたマ・クベが脱出する際に搭乗した艦。艦体色は紫がかったグレー(ブースターは通常艦と同じ)。
TV版では通常のカラーリングで(ブースターは不明)、黒い三連星を地球まで運んできた艦でもある*4

なお、連邦軍のサラミス級にも同名の艦がある。

小説版ではシャアの指揮する2代目のザンジバルとして登場。艦長としてブルース・マーシャル少佐という名前が挙がっており、「宇宙機動戦艦」に区分されているが艦体は卵型とされる。Jミサイルに相当する超大型熱核ミサイル「フィフ」を搭載。
こちらの世界線ではコレヒドール宙域でペガサスジュニアと交戦した際にエンジン部分を大きく損傷。その後はア・バオア・クーに入港したが、以降シャアたちは直接要塞から出撃し、帰還した際は後述するズワメルに集まっていったため、本艦が最終的にどうなったかは不明。
十中八九、ア・バオア・クーがソーラ・レイの照射を浴びた際に破壊されたと思われる。


ラグナレク

『機動戦士ガンダム』に登場。原作では単に「ザンジバル」としか呼ばれておらず、『THE ORIGIN』で名前が設定された。

本来はトクワン率いるMA試験部隊の母艦で、ビグロザクレロを1機ずつとリック・ドム2機を搭載し、フロリダのケープカナベラル宇宙基地から本国に向かって打ち上げられる予定だった。
しかし、ジャブロー攻略作戦から引き上げたシャアが渡りに船とばかりに独断で本艦を徴用*5。ビグロとリック・ドムの実戦テストから一転、急遽彼の指揮下でホワイトベース追撃の任に就くことになる。
第31話ではホワイトベースが囮だと判明しつつも先制攻撃を敢行するもののスレッガー・ロウの砲撃によって被弾し、ビグロごとトクワンも戦死。続く第32話ではかつての部下のドレン率いるキャメル・パトロール隊と協力してホワイトベースを攻撃するが、ガンダムの活躍もあってザクレロともども撃破されてしまう。
その後はホワイトベース隊に追い詰められたコンスコンのチベを救い、サイド6に入港*6ララァ・スンを回収して第35話で出港し、キシリアの指令でソロモンへの援軍に向かう。
第37話ではテキサスコロニーでシャア専用ゲルググエルメスを受領。シャアはゲルググのテストも兼ねてガンダムと一戦交えて艦に戻り、ワッケインのマゼランを撃沈する。
第39話ではシャリア・ブルブラウ・ブロが配属されるもののガンダムとの戦闘で撃墜。続く第40話では連邦軍艦隊と交戦し、Jミサイルでマゼランとサラミスを1隻ずつ撃破するが、バタシャムと部下のリック・ドム隊がエルメス護衛の任務を放棄する場面も見られた。
ニュータイプ部隊(独立第300戦隊)に編入され、キシリア艦隊と合流。グラナダを無視してア・バオア・クーへ進行中の連邦軍左翼の隊に対してムサイ3隻とともに艦隊特攻を敢行し、敵艦2隻を撃破するが、ホワイトベースの集中攻撃を受けて撃沈した。
唯一生還したシャアはグワジンに収容され、ア・バオア・クーへ入港している。

劇場版では尺の都合でJミサイル発射シーンや轟沈シーンなどはカットされ、いつの間にか沈んでいた扱いになってしまった。ビグロやザクレロも登場しない。


ズワメル

小説版に登場。こちらではキシリアの座乗艦になっている。
『モビルスーツバリエーション』に同名のグワジン級が存在するが、関係は不明。

……というより、これ実は小説版の設定ブレが原因。
確かに最初はザンジバル級と呼ばれながら出てくるが、途中から「戦艦ズワメル」「鋭角的な船首と剥き出しのタンク類」「ペガサス級とは対照的」などと書かれ始め、どう読んでもグワジン級になってしまったため。
実際ズワメルという名前はグワジン級かムサイ級に近い名前である。


ケルゲレン

『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』に登場。アプサラス開発基地の電力供給源として使用されていた艦で、重力ブロックが設置されている。小説版によると本艦もデギンが手配したものとされている。
アイナ・サハリンが連邦軍に申し出た一時休戦の間に負傷兵を乗せて宇宙への脱出を図るが、その休戦を兄のギニアスが破って連邦軍を攻撃してしまったためにジム・スナイパーの報復狙撃をブースターに受け、上昇中に爆散してしまった。
なお、小説版では無事脱出に成功している。設定画ではブースターが白で塗装されていた。
とある乗組員に妙な人気がある。

勘違いされがちだが劇中でジオン軍がケルゲレンを病院船と呼称したことはなく、事実アイナは「これから基地の傷病兵が脱出します」としか言っていない。
実際の法律に照らし合わせた場合、
  • 船体の塗装 - 船体外面は全て白色にしなければならない。
  • 赤十字標識 - できる限り大きい濃色の赤十字か赤新月を船体の各側面および水平面に表示し、メインマストに白地に赤十字の旗を掲げなければならない。船体や甲板にも標識し、夜間は電飾する。
  • 武装の解除 - 船内の秩序維持、傷病者の護衛のために必要な小火器を除くあらゆる武装の禁止。
  • 軍事的活動の禁止 - 兵員・軍需物資の輸送、軍事情報の発信などには利用してはならない。無線暗号通信の使用も禁止される。
  • 交戦国への事前通知 - 病院船が使用される10日前にその船名および細目が紛争当事国に通告されなければならない。
  • 臨検の義務 - 交戦国からの臨検を受け入れる義務がある。すなわち「本当に兵士や兵器を積んでいないなら確認してもいいよね?」と要求されたら断れず、警告の上で拒否した場合は病院船の資格を喪失する可能性がある。
などの規定があり、それらの観点では確かにケルゲレンは病院船とは認められない*7
後の『ΖΖ』では「赤十字標識の有無」によって「病院船である」と一年戦争への参加経験があるジオン軍将校が認識している場面があり、少なくとも宇宙世紀においても赤十字標識は存在するようである*8
そのために守られる理由のないケルゲレンを脱出させるにあたっては「両軍合意の一時休戦」が前提であり、アプサラスでの威嚇射撃で一時休戦に持ち込む必要があったが*9、実際にはギニアスが独断で先制攻撃を行ってしまったためにこの協定は無効になり、ケルゲレンは撃墜されてしまった。

ただし、連邦軍にしてもこの協定に応じたのは表向きの話である。
ライヤーは「私は何も約束した覚えはない*10先手を打たれた*11といった発言をしており、ケルゲレンを逃す気がなかったことが分かる。結局のところはどちらが先に撃つかに過ぎなかったということだろう。
この際ジム・スナイパーを配置につかせているが、こちらはアプサラスを攻撃するための機体であり、ケルゲレンを撃墜した機体はビッグトレーに鎮座していた。
連邦軍は表向きの休戦協定で時間を稼ぎ、アプサラスの狙撃ポイントまでジム・スナイパーを移動。先制攻撃で報復手段を封じた上で、もう1機のジム・スナイパーでケルゲレンを撃墜する作戦だったとも考えられる。
しかし、実際にはジム・スナイパーの準備が完了する前にアプサラスの暴走によって先手を打たれてしまったため、半ば苦し紛れの形でケルゲレンを撃墜したという展開になっている。これはライヤーの第一声が「奴のコクピットを狙えんのか」で、オぺレーターが「ジム・スナイパー2、移動中!」と返答した後にケルゲレンの撃墜を命令していることから見ても明らかである。

また、劇中ではアプサラスの護衛のために出撃していたグフフライトタイプを発進後に収容するシーンがあり、これをもって「ケルゲレンは軍事的活動の禁止に抵触したことで病院船の規定から外れた」と思われがちであるが、前述の通りジオン軍側から「ケルゲレンは病院船である」と主張するような発言はなく、上記の通り脱出のために一時休戦が持ちかけられていたことから考えても元々ケルゲレンは病院船として認められていなかったと考えるのが妥当だろう。
つまり、一連の流れはジオン軍が持ちかけた休戦協定を自ら破って先制攻撃し、連邦軍は当然の権利として反撃し*12、敵戦艦を撃墜したということである。
休戦を持ちかけたのはアイナ、破ったのはギニアスだが、そんなことは協定を弄ばれた連邦軍にとっては理由にならないだろう。

それでもあえて連邦軍を非難するなら、ライヤーが「病院船を撃墜せよ」と自らケルゲレンを病院船と認定するような発言をしながら撃墜命令を下したことと、可愛らしいケルゲレン娘を知らなかったとはいえ艦ごと撃墜した*13ことであろう。この行為はコジマより「さっき確か病院船を撃墜せよとおっしゃいましたな……?」と諌められている*14
ちなみに劇中で病院船という呼称を用いたのは以上の2人のみで、ライヤーが最初に病院船と発言したことで「病院船と認定した上で撃墜した」とも取れるような描写になっているが*15、上記の通りそもそも病院船の要件に関することは交渉の端にも出ていない。

アイナとしてはもちろん威嚇以上の意思はなく、本心からケルゲレンが脱出するまでの時間稼ぎのための行動に過ぎなかったが、ライヤーからすればジオン軍から言いだした虫のいい休戦協定(という名の恫喝)など到底信用できるものではなっただろう*16
そもそもギニアスの精神状態を知りながら無警戒にコクピットを離れた彼女にも責任は大きい。

本来であれば連邦軍の臨検を受け、重傷者は人道的見地から連邦軍の病院に搬送を依頼するなりし、サイド6のように武装を便宜上だけでも封印状態にし、塗装は無理でも船体各所に赤十字マークを描いて病院船であることを示すというのが妥当なところであろう。
また、南極条約の存在から一応は捕虜の扱いが保証されているため、傷病兵を救いたいのであれば投降も選択肢の1つだったのではないかと言う見方もある。

もちろん、これらはあくまで実際の法律に照らし合わせればおかしいというものであって、宇宙世紀でも同じとは限らないことも忘れてはいけない。
宇宙空間では海賊やスペースデブリなどの危険もあり得るため、自衛程度に最低限のMSや武装積載が許されている可能性も考えられる。

ちなみに実際のルールに則った病院船は『ΖΖ』のネオ・ジオンによるダブリンへのコロニー落としから避難する際に使用されたが、こちらはこちらで赤十字マークを確認し、病院船だと知りながら撃沈されてしまった*17
つくづくジオンと病院船との相性はよくないようだ。


テンペスト・バンパイア・ケルベロス

3隻ともゲーム『機動戦士ガンダム Return of Zion』に登場。
テンペストはリッチー・クラプトン少将率いるアフリカ方面軍の第32独立大隊、バンパイアはカール・ヨハンソン少将率いる第19連隊、ケルベロスはオーキス・レザリー中将率いる第33独立大隊の司令旗艦。


ケラウノス

雑誌企画『ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』に登場。
一年戦争時にソロモンで中破したものを連邦軍が回収・修理して戦後試験的に運用していた艦だが、「スポンサー」によって反ティターンズ組織に引き渡された。そのまま組織の名前にもなっている。
艦首のブリッジが艦橋構造になり、後部エンジンが左右に分かれて元のスペースはMS用ハンガーに改装されている。

各地を転戦するも、ニューギニア基地戦で撃沈。


サングレ・アスル

旧ジオン軍のキマイラ隊に所属していた青いザンジバル。
MSの製造プラント船・ミナレットへの唯一の足がかりである航路検索システムを有していたため、オクスナーとジャコビアスによってジャブローのドックに秘匿されていた。
この艦を巡って複数勢力の乱戦となった末にリミアを乗せたまま打ち上げられてしまい、宇宙でもすったもんだの末にコンペイトウ沖でようやく回収された。


アナスタシア

漫画『機動戦士ガンダム アグレッサー』に登場。
艦長はヤロスラフ中佐。

リリー・マルレーンのような片手・片足接続式開放型カタパルトを備え、後のザンジバルII級に繋がる艦だと思しい。


ザンジバル級のバリエーション

一年戦争後期にはザンジバル級の改良型がいくつか確認されている。
詳しくはリンク先へどうぞ。


立体化

1/2400でプラモデルが販売されている。
着陸状態か飛行状態のいずれかを選択して組み立てる。
大気圏離脱用のロケットブースターは接着するかしないかの選択式。


◆ゲームでの活躍

戦士達の軌跡

設定通り優秀なステータスを持ち、味方でチベが登場しないジオン編では実質的にグワジンに次ぐ性能を誇る。地上戦での運用も可能だが、実際に登場するミッションはない。
ジオン編ではいずれのミッションでも修理・補給コマンドが使用できるので有効に使おう。さらにアイナ編「ハードコア」以外のミッションでは艦砲も使用可能で、これに加えてガトー編「ソロモンの悪夢」以外は自由に移動させることもできる。

ユニットとしては下記の通り内部上「2連装主砲」「前面メガ粒子砲」「Jタイプミサイル」「2連装機関砲」が武装として設定されており、このうちメインウェポンの主砲とメガ粒子砲はミッションマップ画面でも確認できるものの、ゲーム中のグラフィックではいずれも展開されておらず、実際の戦闘でも機関砲しか使用しない。そのため、アビリティの「助言」を使わなければ原作とは違ってマゼランどころかサラミスを倒すのもひと苦労ではある。
それでも援護射撃としては十分な火力であり、アイナ編「ハードコア」などミッションによっては恩恵を感じられるかもしれない。

「光る宇宙」のステージ前半に登場。連邦編では唯一の登場ミッションであり、原作を意識してかキシリアのグワジンを差し置いて攻撃目標として設定されている。パイロットは原作通りマリガンでレベルは10、耐久力は346。
ムサイを3隻撃沈するとマップ南東に出現し、ホワイトベースに接近してくる。初期設定ではその場に待機状態であることから追いつかれるのは時間の問題であるため、リック・ドムの攻撃を避けるためにも移動させておくと安心。
あらかじめホワイトベースを動かしていても出現時の位置を基準に近づいてくるが、途中で向きを変更してまで執拗に付け狙ってくることはないので出現を確認次第進路を変えるのも手。

実際の戦闘に登場するのは以上だが、「ジオンの脅威」では戦闘前のタクティカルブリーフィングで画像だけ表示されてはいて、ブライトも「現在、敵の大気圏突入カプセルから、攻撃を受けている。いや…おそらく戦艦だ、火力が大きい」と発言しているため、原作通り地球に降下してきたランバ・ラル隊の艦と接触したことが語られている。
また、「コンスコン強襲」ではアムロのモノローグにて「宇宙に上がった僕たちは、シャアからの追撃を受けた」と発言しており、ホワイトベースの修理のためにペルガミノの浮きドックへ向かったこと、ミッション終了時にブライトが「全機! ザンジバルが来るぞ! サイド6に逃げ込め!」と叫んでいることから、原作通りジャブロー攻略作戦を終えたシャアの母艦になっているようである。
「恐怖!機動ビグ・ザム」でもオープニングでセイラが「ザンジバルさえいなければ……」と言う場面がある。

アムロ編の簡略版ということで「コンスコン強襲」で言及あり。カイ編ではモノローグでも「宇宙に上がったホワイトベースは、再びシャアからの追撃を受けた」と言っているが、ハヤト編では何も言わない。

  • シャア編
原作通りホワイトベース追撃のために本艦に乗って宇宙に上がるというのは上記の通りで、「テキサスの攻防」ではシャア専用ゲルググとエルメスを受領するためにテキサスコロニーへ入港。戦闘前のタクティカルブリーフィングやオープニングでは「ザンジバルを、いつでも発進出来るようにしておかねばならん」「急いでザンジバルへ戻れ。私はガンダムを食い止める」とシャアが発言しており、ミッションクリア時のナレーションによればTV版と同じくワッケインのマゼランを撃破したことが語られている。
「光る宇宙」のオープニングでは艦隊特攻のシーンも描写されており*18、Jミサイルでサラミスを撃沈。この他にもう1隻撃墜したらしく、マリガンが「敵艦隊、2隻撃破! こちらの損害はムサイ2隻です」と解説している。
なお、実際の戦闘ではなぜかパイロットがベテランになっているがLv.12・耐久力368とマリガンよりステータスが高いのは内緒。アムロ編とは違ってキシリアのグワジンが母艦になっているので撃沈しても問題ない。

全てのキャラで全てのミッションをクリアした後に出現する特別ミッション「ハードコア」ではララァ編ともども「光る宇宙」が舞台だが、ミッション開始時のテロップからしてファルメルが母艦のようである。

  • ラル編
「ファーストコンタクト」にて原作通りザンジバルに乗って地球に降下し、幸運にもホワイトベース隊と接触するのは上記の通り。出撃後はハモンが指揮を任されているものの実際の戦闘には登場せず、さらにミッション開始・クリア時のハモンのテロップでは「GALLOP」と表記されるミスがある。
「追撃!ホワイトベース」以降は原作通りギャロップを母艦としているので登場しないが、本作では「ランバ・ラル隊がホワイトベースを倒す」というIFの結末が描かれており、エンディングでは二階級の特進を受けたラルが本艦に乗って本国に帰ったことがうかがえる。

「ソロモンの悪夢」にてソロモンから撤退する艦隊の1隻として登場。パイロットはベテラン艦長でレベルは8。
戦闘前のタクティカルブリーフィングでガトーが「味方最後尾の艦隊は、包囲網突破の際にかなり損傷しているはずだ。追いつかれれば長くは持たん…一隻でも撤退宙域まで逃がす。急ぐぞ!」と言っている通り、耐久力が292/320と他のムサイ3隻ともどもあらかじめ減少した状態でスタートする点に注意。サラミスの侵攻スピードも極めて早く、文字通り追いつかれればすぐにやられてしまう。
全滅したら作戦失敗になってしまうため、クリアするだけなら「助言」を使いながらエスケープエリアまで全機で死守するのがいいだろう。
敵が接近すると艦長が「敵、接近! これより交戦に入ります!」と発言し、ナビゲーションのテロップでも「味方艦隊に敵が接近! 迎撃せよ!」と表示されるのでしっかり迎撃しよう。
万が一全滅してしまった場合、初期装備*19だと「支援を! 支援……うわぁぁぁぁぁっ!」という断末魔が出てしまう。
性質上、このミッションのみルートが設定されていることから上記の通り「前進」「待機」の命令を出すことができない。

「ア・バオア・クー戦」にてキマイラ隊の母艦として登場。パイロットはベテラン艦長でレベルは12、耐久力は320。
クリアすると「エリア内の敵反応なし。今のうちに補給を受け、敵の次の攻撃に備えて下さい」という艦長の指示を受けたライデンが帰艦する場面でミッションが終了するが、撃沈するとガトー編と同様の断末魔が出て作戦失敗になってしまう。お供にトーマス・クルツのゲルググ高機動型が随伴するため、その場から動かさずに「援護」命令を出しておくのが無難だろう。
キャンペーンによって500本限定で製作されたプレミアム版『角川書店連合企画 特別編』ではコマンド入力でトーマスのゲルググ高機動型を機体変更した際、武装の欄が「CANNON」「MEGA PARTICLE CANNON」「J-TYPE MISSILE」「AMMG」になってしまうバグが発生しており、明らかにザンジバルのデータであることが分かる。
この状態で出撃することも一応できるが、バグ武装ということでまともに攻撃できないの旨でやめておいた方が賢明だろう。

「震える山」ではケルゲレンの名前が言及されており、原作通りアイナの望みを叶えるために出航の準備が完了する3分10秒以内に量産ガンタンクの殲滅に挑む。
見事クリアすることで脱出ルートを確保し、原作とは違って宇宙に帰ることに成功した旨がナレーションによって語られている。

  • アイナ編
本作では「アプサラスでジャブローを攻略する」というギニアス歓喜のIFの結末が描かれており、原作とは違ってシローと再会することなく射爆場で08小隊を撃墜するため、必然的にケルゲレンも登場しない。そもそもアプサラスもIIIですらない。
ただし、「ハードコア」では制限時間の間ザンジバルを護衛することが要求されており、言及こそないものの宇宙に脱出したケルゲレンというノリス編の続きと思われる。パイロットはベテラン艦長でレベルは30、耐久力は320。上記の通り艦砲以外のコマンドが使用可能。
高機動試験型ザクに搭乗し、「敵MSの機影をキャッチしたが他に動かせる機体がない」と単独での出撃になる。メインウェポンは120mm ザクマシンガンと880mm ラケーテンバズーカでシールドを装備。
敵は勝ち抜き方式で倒すたびに1体ずつ登場。ジムを中心にエレドアのガンキャノン・ミケルのガンダム・カレンのガンキャノンSPM・サンダースのG-3と08小隊のメンバーも出現し、ラスボスはシロー搭乗ガンダム6号機
レベルにもよるが最大3回使える「助言」のタイミングが鍵になる。ガンダムタイプと正面から戦うのはかなり難しいが、ある程度距離をおくとザンジバルを攻撃するようになり、さらにうまく行けばバーニアで艦に張り付いたまま動かなくなるのでその隙に背後から近づいてバズーカを撃ちまくろう。
もちろんザクの性能からして被弾が命取りなので常にシールドを構え、補給は欠かさないようにしたい。
シローを倒せばSランクだが、勝利条件の関係で実は制限時間の間生き延びるだけでクリアになる。しかし撃沈されるとガトー編と同様の断末魔が出て作戦失敗になってしまう。

なお、上記の通りライデン・アイナ編ではベテラン艦長が搭乗しているが、撃沈時にはパイロットのグラフィックが使用されてしまっている。戦闘中は随時敵味方の通信が画面左右に表示されるようになっているが、一般艦長のみ何も話さず、撃墜されても何も発言せず、ミッションによっては画面上部のテロップに表示される程度とはいえである。
また、各ユニットの耐久力はパイロットの防御力(%)で算出される仕組みになっており、一般兵はレベルを問わず区分ごとに共通。本艦のステータス上の耐久力は上記の通り320であることから、艦長は100%・パイロットは115%と後者の方が高いということになる。


ギレンの野望シリーズ

どのシリーズでもそれまでコムサイやHLVでヒイヒイやりくりしているジオン待望の汎用戦艦として登場する。

但し連邦のペガサス系と比べると耐久力で大きく劣り、しかもあちらはV作戦さえ発動してしまえば技術レベルに関係なく開発できるため、相対的に活躍時期が狭められてしまう。
向こうはガウやドダイザク&ドダイグフやドップ程度ではビクともしない堅牢さを誇るのに対し、こちらの方は既にできてるペガサスやコア・ブースターやGファイターといった運動性や限界が上がっているエース用の航空戦力が結構いるため意外にボコボコにされる点でも連邦編の不沈戦艦であるペガサスシリーズとの地力の差を見せつけられる。

また、後期モデルのザンジバル改も毛が生えた程度に強化された微妙性能で、グレイファントムやアルビオンといったホワイトベースから更に搭載などが強化されたペガサスシリーズと比べると貧相さが目立ってしまう。

更には、アクシズの脅威以降は向こうは母艦としてならエンディングまで使えるアルビオンまで近代改修できるのに対し、ザンジバル改程度にしかならず、エンドラが出るまでしばらくの間万能戦艦のアップグレードが止まってしまう。
しかしそのエンドラも大気圏内では移動がザンジバルより遅く、
上位互換のサダラーンも同じ速度。連邦軍のガルダ級の半分以下である。

ZZアニメ本編でサダラーンがガルダ級アウドムラに手こずっていたが、そんなとこ再現しなくていいから(良心)

そんなわけで、一年戦争期やジオンの系譜だと「ペガサスとかグレイファントムのプランを手に入れてくれるとありがたいんだが」、そしてアクシズの脅威のグリプス戦役時だと「頼むからアルビオンの設計図をパクってきてくれんか?」と諜報部に淡い期待を寄せる&万が一手に入ったら大喜びするなんてことがジオン系列をプレイしているとしばしば発生する。


SDガンダムX・GX・GNEXT・GCENTURY

アクシズではないジオン系の万能戦艦として登場。性能はホワイトベースと大体同じ。
但し、どの戦艦も宇宙地上両方で使えたXを除きジオン系の万能戦艦はこれしかなく、必然的にこれに頼らざるを得ない状態が増える。


GジェネレーションDS

ジオン視点でストーリーが進むためか、しばらくの間ザンジバル二隻がPCたちの拠点となる。そのうち一隻はアインの裏切りで轟沈してロストし、もう一隻はシーマたちの母艦としてしばらくの間使用可能。ライバルルートではグリプス戦役時代相当でかなり無理をしてきたためか、のちにエゥーゴと合流した時にリーンホースJrに乗り換えとなる。


余談

  • 「ザンジバル」はアフリカ東海岸・インド洋上に存在する諸島のこと。
  • 名前が似ているズ・ザンバジルとの関連性はないが、『機動警察パトレイバーシリーズ』の原作者であるゆうきまさみ氏は1980年代に自作パロディ漫画内で「ザンジバルで逃げるザンバジル」というネタを披露していた。
  • メカデザインは富野喜幸監督のラフデザインを大河原邦男氏がクリーンナップしたもの。
    その他作品によってデザイナーは異なり、『08小隊』のケルゲレンは山根公利氏が、『0083』のリリー・マルレーンは河森正治氏が手がけた。



追記・修理は大気圏離脱をしてからお願いします。

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最終更新:2025年06月14日 08:55

*1 正確には戦闘の一部始終は不明。レナウン艦橋に直撃弾が命中したなどの可能性が考えられる。

*2 これに関してクラウレ・ハモンは「まだテスト中のものを実戦に投入できますか? それにランバ・ラルならこの戦力で木馬もモビルスーツも倒せると思っているのでしょ、ドズル中将は」とフォローしているが、一連の彼女の口調からしてあくまで建前に過ぎないこともうかがわせる。

*3 『THE ORIGIN』では連邦軍はほとんどの戦力を損耗し尽くしたのに対し、ジオン軍はドロス(移動要塞として登場)と無傷のグラナダ・本国の戦力が残っており、怯懦な連邦政府のことだから早々に無条件に近い停戦を申し入れてくるだろうと語られている。さらにはデギンやギレンを排除することにも成功した以上、事実上世界の支配者としての立場を得た瞬間だったとも言える。

*4 ナレーションにて「しかし、マ・クベは黒い三連星を運んできた戦艦ザンジバルでいち早く脱出していた」と説明されている。

*5 シャアの「ご苦労だった。キシリア殿はお怒りだったのか?」という問いにトクワンは「はあ」と返答し、シャアの本記事冒頭の発言へと続く。

*6 奇しくもホワイトベースの隣であり、クルーたちも驚きの表情を見せていたが、ハヤトは「リュウさんを殺した敵が目の前にいるんですよ」と今にも殴り込みに行きそうな様子だった。

*7 数十年後の話だが、コスモ・バビロニア戦争の際に巡洋艦スペース・アークがこれに近い状況になり、適切な手順を踏んだ上で難民船としてC.V軍の臨検をパスしている。

*8 ミノフスキー粒子が散布されている宇宙世紀だからこそ視認しやすいマークの重要性はさらに上がっているとも考えられるだろう。

*9 もっとも、連邦軍から見れば恫喝や脅迫同然の行為に他ならず、指揮官のイーサン・ライヤーも当初は「銃を向けておいて休戦などと。我が軍は恫喝などに屈しない」と明確に拒否したが、アイナがコクピットを開けて丸腰で誠意を見せたことで何とか合意を取り付けることができた。

*10 休戦協定に応じた直後の発言。実際彼は「それもよかろう」としか言っておらず、あくまで口約束でしかないということだろう。

*11 攻撃する気がないならばこのような発言にはならない。

*12 休戦協定が破られた時点でそもそも病院船ではないケルゲレンを攻撃しない理由がなく、むしろ見逃したら後々連邦軍の脅威になり得る。

*13 一部のゲーム作品では生存が判明。

*14 条約違反をするように命令すること自体があり得ないため。

*15 発音からしてアクセントをつけているようにも聞こえる。もっとも、連邦軍からすればケルゲレンは「病院船という体で逃げ出そうとしているジオン軍の戦艦」にしか見えないので必ずしも間違いとも言えないし、侮蔑や揶揄を含んだ皮肉という見方もある。

*16 実際、これを聞いたカレン・ジョシュワも「何だよ、彼女の方も筋金入りの甘ちゃんかよ。軍をなめるんじゃないよ……」と呆れていた。

*17 コロニー落としの被害者をできるだけ増やしたかったため。この他にも市街地を狙った攻撃などで数多くの民間人が虐殺されたが、連邦も連邦で口減らしのためにコロニー落としのことをわざて教えておらず、腐敗した描写が強い。

*18 この際ホワイトベースの主砲を被弾しているシーンがあるが、実際の戦闘に影響はない。

*19 試作型ビームライフルとMMP-80 マシンガン。ゲルググに関しては一般機とシャア専用機でも問題なく反映される。