登録日:2024/08/18 Sun 16:27:47
更新日:2025/03/01 Sat 02:46:04
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諸兄は、宇宙世紀ガンダムシリーズにおける地球連邦軍の大将と聞かれると誰を浮かべるだろうか。
多くの人は、
一年戦争の英雄と呼ばれ本編中でも出番の多かった
レビル将軍を挙げると思われる。
しかし、
一年戦争の時代には彼の影に隠れたもう一人の英雄がいた。
そう、この項目で紹介する
ゴップである。
この項目では注釈が無い限りアニメ本編での動きを説明する。
【概要】
地球連邦軍参謀本部の所属で階級は大将(提督)。
だが総大将である
レビル将軍と違い、彼は地球連邦軍の総本部「
ジャブロー」の司令部に篭っている。
身分のある人間、それも大将という
将官でも最高位の人間が総本部に構えるのは至極当たり前なのだが、前述のレビル将軍が現場に出たがる上に前線で結果を残した事もあり、ゴップをはじめとしたジャブローに詰めていた人間は
「ジャブローのモグラ」と揶揄されることとなった。
一部作品ではジャブロー務め自体が軍人としては名誉かも知れないが、人としては恥のような扱いをされるほどである。
更にゴップは見た目は恰幅の良い中年男性であり、笑顔が似合うと言えばそれまでだが、おおよそ軍人に似つかわしくない、覇気のない姿をしている。
中身もどこかのんびりした性格であり、ミライに対して「婿さんを世話してやる」と今ならセクハラに該当するような発言をするなど野暮ったいところを見せる。
ORIGINの後付け設定ではコロニー建築や兵器や様々な技術で商売をしていたミライの父親とは昔から付き合いがあり、彼とのコネがゴップの出世に貢献していた。
『1stTV版』でも「世話になった」と言っているため、少なくとも友人関係ではあったようで、彼からしてみれば善意のつもりなのは間違いない。
だが、その友人の娘を危険なホワイトベースから降ろさないどころかそのまま囮任務に使っている。
ORIGIN等ではその後もミライを気遣っている様子がうかがえるが、この時は連邦軍勝利のために非情な決断をしたのだろう。
(ゴップは下船と後方転勤を打診したがミライから断られた、という可能性もある。実際、
小説版では「ミライは後方配置への転換を説得されたが、本人が頑として断った」という記述がある)
しかし、連邦軍の総本山であるジャブロー内部への進入口をジオンに意図せずだが漏らした形になったホワイトベース隊を「永遠の厄介者」扱いした挙げ句、実質的に「囮部隊」として単体で放り出すなど、視聴者目線からしたら「現状を何も知らない、古い官僚主義のおっさん」「主人公達の邪魔をするだけの冷酷な悪人」にしか見えないだろう。
実際、外伝作品などでは
連邦軍兵士からも「戦場を知らない人間」と認識されていた。
しかしよく考えると、
- ホワイトベースの足取りを追ってジャブローに攻め込んできたジオン軍に対して、敵の狙いを瞬時に把握して的確な指示をだす。
- 「囮作戦」もシャア・アズナブルの部隊がもろに引っかかり、結果として主力の第二連合艦隊が無傷で宇宙に進出するという大成果を上げる。
- ホワイトベース隊は単なる「囮部隊」だけではなく、後発の主力艦隊を狙う敵軍が現れた場合、その敵の背後を襲って挟撃する遊撃部隊としても活用できる。現にシャアはこの点に気づき、「囮の木馬を無視して本命の連邦艦隊を討つ」というトクワンの進言も却下している。
- ソロモンが墜ちればジオンは和平交渉に出る事を予測し、事実デギン公王は和平交渉を行おうとしていた。
どっかの眉無しのせいでおじゃんになったが。
など、「大将」としてやる時はやる実力者なのは当時から描かれていた。
だが、付き合いのあるミライからは「口が軽い」とお茶目なおっさんのように見られており、視聴者の意見も概ね同様であった。
レビル将軍がホワイトベース隊を気遣い、また前線で活躍し、最後には壮絶な戦死をする…という「良き将軍」だったのに対し、ゴップは安全なところで指揮している上に、ホワイトベース隊に全く得する事をしていない、そのくせ普通に生き延びる為に視聴者の印象は悪かった。
とはいえ、あくまでアニメ本編では軍人としては
決して無能ではなく、単に若干嫌味だがよく見ると優秀な連邦将軍として描写されていた。
同時に地球連邦自体も非常に冷酷で大人の都合ばかりを優先する組織として描かれていた。戦死した
マチルダさんの扱いに憤る
アムロなどがわかりやすい例だろう。
だが「こんな大人もいる」くらいの名有りのモブくらいの扱いであり、ファーストガンダム放映当時は連邦軍は言うほど腐った組織としては描かれていなかった。
TV本編において主人公の所属するホワイトベース隊に利することを何もしていない…というのも穿ちすぎで
それまでのホワイトベース隊、特にアムロたちは「民間人のくせに連邦軍の重要機密に触れた
犯罪者
」という微妙な立場であり
彼らを重用していた
レビル将軍であっても「戦力として使えるから保護しているが、働かないなら刑務所」と脅す発言をしていたりする中で
「(これまでの事は)
処罰はしない。
これはミライの父上への恩返しと思ってもらいたい」と記録が残るであろう場でホワイトベース隊の罪状を抹消したのはゴップである。
その後、
そのミライが乗艦しているのに襲撃されたジャブローの宇宙港ブロックを見捨てて支援戦力どころか情報も回さなかったのはアレなのだが
ジャブローの中枢部に損害を出すと連邦軍全体が揺らいでしまうため、最悪宇宙港ブロックだけを見捨てるという選択も間違いとは言い切れない。
だが、以降の
機動戦士Ζガンダム以降から段々と連邦軍自体の腐敗が進んでいく中で彼は未登場。
存在感も薄れていき、単なるマイナーなおっさんとして誰もが存在を忘れる…はずだった。
【ゴップの災難】
一年戦争を中心とした本格的シミュレーションゲームとして
セガサターンより発売された「
ギレンの野望」。この作品で彼は一躍名を上げる。
…
無能な連邦大将として。
とにかく一年戦争に登場した人間であればどんなドマイナーなキャラでも登場させるこの
ゲームに、彼は初代のSS版から登場する。
しかし、その能力はなぜか耐久以外全キャラクター中最低クラス。
にもかかわらず、妙に無責任かつ自己中心的な台詞が目立つというものであり、その扱いは非常に酷い。そして言うまでもなく階級は最高の大将なので、他の優秀なキャラクターがリーダーになれない…どころか、同じ戦場に配属してしまうとこの高い階級と低い指揮・魅力が味方部隊を覆ってしまうと、とことん足を引っ張るキャラとなっている。
そのため
ゲームの4コマでは散々な扱いを受ける代表格。
一応突き詰めて育成すれば耐久力だけは高くなっていくため、潜水艦に
隔離座乗させて海マップを占拠させ続け敵部隊を引き付けたり、指揮も低いとはいえいないよりマシのため、他の指揮官が不在の名無し部隊しかいないマップを任せることは出来るのが救いか。
PS2で発売された「ジオン独立戦争記」では戦闘時に有利になる作戦を実行するのに必要なポイントが増える策略の値が高かったり階級が高いおかげで大規模な部隊が編成できたりと「戦いでは無能だが、それ以外では役立つ」キャラクターとなっている。後年の評価を先取りしたのか、外交戦略で有益なものを多数提案してくれるのもプラス要素で、原作通り裏方に徹する事で力を発揮できるだろう。
しかし、なぜかレビルに懐疑的だったり敵対的だったりするセリフまであったりと、まだ扱いの悪さはちらほらと見えていた。
結果、このゲームシリーズのせいで
ゴップは無能というキャラとなってしまい、その印象がガンダムファンからは拭えない状況が長年続いていた…。
フォローしておくと、ギレンの野望は(上記の独立戦争記以外)キャラクターのパラメータが三国志でいうところの「武力」「統率」
しかなく内政屋が活躍できない、また明らかにジオン贔屓な査定が目立つゲームである。
…が、現在シリーズ最新作である新ギレンの野望では従来シリーズ換算で指揮が12(当
ゲームでは60)・魅力改め求心が15(当
ゲームでは77)相当になり、直接戦闘や主戦場ではともかく、方面司令塔としてはなかなか侮れない数値に上昇した。
こんな扱いになった理由の1つに、上記で触れた「連邦軍&政府の腐敗」もあるだろう。
連邦政府はファーストの小説版の時点でこれでもかと言うぐらいこき下ろされており、
連邦軍も時代が下るにつれて「平和に浸かって堕落する」「やる気がなくなっていく」
と、Ζ以降に描かれた腐った連邦軍にいる、つまりゴップもそんな俗物だ。そんな説得力があったのもまた事実であった。
【ゴップの再来】
『THE ORIGIN』では周囲の将官が懐疑的な中、MSの有用性をいち早く見抜き
テム・レイにMSの本格的な開発を指示するなど、クソ胆力を持つ抜け目のない元帥として描かれている。
だが、『THE ORIGIN』自体が
パラレルワールドじみた世界観というのもあり、無能な印象の払拭はできなかった。
『ORIGIN』側の公式HPでは「
テム・レイはゴップの
弟子
」と書かれているのだが、ORIGIN世界における
テム・レイはミノフスキー博士の弟子であり、軍に出向しているが本職はアナハイムの技術者である。
テム・レイがゴップに重用されていたとか部下だというのならわかるのだが、「弟子」という表現を使っている理由は不明。
さすがにゴップが
テム・レイに指導するほど技術知識があると言うことはないと思われる。
彼は
一年戦争後も生きており、そして底しれぬ老獪さを持つ男だと判明する。
更にあの戦争中、ジャブローの軍上層部では戦いたがるレビルを更迭しようとしていたが、それを止めてV作戦の実行まで導いたのがゴップという事実もわかる。
「ジャブローに訪れた全兵士の声に耳を傾けた」「レビル達とは違い前線に出る事はなかった、政争が私の戦場だった」と自負し、聞いていたヴァースキも「少なくとも戦場で飢えたことはない」と発言している。
そう、
彼は裏方の天才だったのだ。
戦争というのはどうしても前線の部隊がクローズアップされがちだが、それらが万全に戦うためには兵器弾薬や燃料、食糧などの各種物資などの補給や正確な情報提供、政治家たちとの折衝による予算捻出なども必須である。
物資の補給の滞りや偏りが出れば、それだけで戦線への被害は大きなものとなり要衝の陥落や部隊の全滅、最悪の場合は軍としての敗北を招きかねない。
戦場に於いて数少ない娯楽である食事に支障が出れば、兵士達の不満やストレスの蓄積は加速していくのは必定。最悪の場合、餓えた兵士が守るべき一般人に銃を向ける恐れや、餓死や栄養不足による病が発生が発生するリスクも存在する。
更に貴重な補給物資を抱えた輸送部隊を無防備で前線に蹴り出すわけにもいかない。戦場の中で補給を要する部隊と合流可能な時間と場所を正確に見定め、彼らと物資を守るために必要な戦力を慎重かつ的確に試算した上で妥協無く捻出する必要もある。
そして、それらを回すための予算の捻出を譲歩すれば、上述した事態がまとめて起きかねない……と、ゴップが立っていたのは非常にデリケートな扱いを要求され、それを任された者は一切の「妥協」が許されない、文字通り「
後方の見えざる戦場」である。
元々軍では技術畑の出身であるゴップはそれら後方職種を司る
軍官僚として軍政面を担い、一年戦争における連邦の勝利に十分なほどの貢献をしたのである。
上述した『ジャブローの本部勤務はまあまあ恥扱いされた作品』ですら、主人公たちの部隊や同所属の部隊のメンバーたちは基本的に毎食ほぼ決まった時間に・決まった通りのメニューがちゃんと食事として出されている描写がある。現にこの作品で連邦兵として登場した人物たちはみんなこういった「補給・兵站」に大きな不満を抱く描写がない。
さすがゴップだ、なんともないぜ!
その後、レビルに先立たれた彼は「モグラ」どころか「寄生虫」と自らを表現しながらもジャブローにしがみつき続け、軍を退役するとヤシマグループのバックアップを受けながら政治家に転身。一年戦争後も続く戦乱の中で中立を守り続け、宇宙世紀0090年には地球連邦議会の最大派閥の長になった上に自身は連邦議会議長という立ち位置にまで出世していた。
レビルを始めとした連邦軍のおえらいさんは良くも悪くも前に出たがる悪癖があり、そのほぼ全員が死亡ないし失脚している。
そんな中、ゴップは自らの身の程を弁えて敢えて表舞台には立たず、強かに生き続けていた。
だが影響力はかなりのものであり、個人的にMSを手配し、子飼いの兵士に分け与えられるほど。
しかも内訳は
フルアーマーガンダムMk-Ⅱと近代化改修された
ヘビーガンダム。MSだけでなく装備一式も揃えていた。
更に彼の台詞曰く「早急となるとこれくらいしか用意できなかった」との事なので、時間があればもっと良いMSを手に入れられた可能性も高い。
まぁ、パイロットはそのMk-Ⅱに苦しめられたので苦い顔をしていたが。
と、一時期の悪評を覆すように再評価されたゴップだが、だが結局のところは聖人…完全無欠の正義の味方というわけではないのもまた事実。
人には言えない事を多くこなし、更に「私腹も肥やした」との事であり、元来の印象通りの一面も持ち合わせている。
またゴップ自然公園を代々管理している名家の生まれでもあり、そのせいか
白磁集めという趣味もあるが、そのコレクションにも人には言えない、表には出せないものがいくつかあるらしい。
この事から「ゴップ」というのは名字であると推測される。
もしくは襲名制。
と同時にそんな自分の性分をしっかりと把握しており、ゴップの派閥・軍閥についてくれている人物に対して自嘲することができるくらいには受け止めている。というか、実際にヤザン(ヴァースキ)へ「本当の私はこの程度の男」というニュアンスで語っている。
狸爺という言葉がよく似合う食えないおっさんである。
こうなると冒頭で語った「笑顔の似合う恰幅の良い中年男性」という姿も底知れぬ物に見えるから不思議なものである。
自らを寄生虫と呼ぶが、本体が死ねば寄生虫も死ぬという理屈で、彼は今まで自分を育ててくれた地球に恩返しをすると立ち上がるのであった。
ちなみに本作ではイングリッド0という少女を養子としているが、これが原因で周囲からは「少女趣味な変態」だと見られる事も多い。
しかしゴップ自身はそれに対し、そういう認識を持つ人間は勝手に自分を侮って隙を見せてくれるのだから、むしろ都合が良いとすら思っている様子。
イングリッド自身はゴップにとって優秀な私兵でもあるが、そんな損得勘定だけで世話しているわけではなく、しっかりと親心も持っている。
向こうからは…一見するとあんまり好まれてはいないように見えるが、年頃の娘と父親なんてこんなもんだろう。
実際、話が進んでいく中でゴップを含めた周囲の大人達は特殊な出自を抱えているイングリッドを一人の兵士・人間として真っ当に扱っており、
彼女も彼女なりに大人達からの期待と心配に応えようとするなど、その関係は実のところ極めて良好。
最後の戦いに赴くイングリッドを送り出す最中、眼前に佇む
ヘビーガンダムを見つめて呟いた
「…頼むぞ ガンダム」という言葉は、ガンダムに纏わる様々な厄介事を知っている彼の偽りのない親心から出たものだったのだろう。
なおイングリッド以外の家族構成は不明だが、彼女に自分の事業の跡を継がせようとしていた辺りから、恐らくは孤独な身であったのだろう。
ちなみにその事業の内容というのが、明言こそされてないが
あれとの繋がりを匂わせるものとなっており、もしそうだとしたら
幾星霜もの先の世界にまで影響を与えたことになる。
これ以降、ゴップは「前線に出ることはないが裏方としては優秀」というキャラ付けにされた。
その集大成が劇場版「
機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」での描写だろうか。
自分の非情な判断のせいで地球の都市が焼かれることとなるが、その事から決して逃げず…そして「運良く」焼かれなかったがそれでも安堵を余り外に出さずに進軍を指揮する彼の姿に、最早「無能」と呼ぶファンは皆無であろう。
【余談】
ギレンの野望にてステータスに疑問点が残るキャラクターはゴップ以外にも
グリーン・ワイアットがいる。
彼も主人公目線では嫌なおっさんに見え性格にも難ありだが、実際は頭が切れ、清濁併せ呑む策略家というのも描かれているのがゴップと共通する。
だが、彼はそれ以上に野望を抱いていたが、そのせいか戦場で果ててしまった。
また、位だけは高いが指揮や戦闘能力が低い連邦軍キャラとしてはジオンに内通するも見破られ拘束されたエルランもいるが、こちらは明確な裏切り行為を働いたためほとんどフォローされておらず、『THE ORIGIN』では現場の人望がほぼないうえに裏切りがバレた際に顔芸全開で
命乞いして泣き叫んだり『
機動戦士ガンダム CROSS DIMENSION 0079』で登場した従弟が部下を置き去りにして逃亡したりといいところまるでなしで、新ギレンの野望ではとうとうゴップとワイアットに指揮方面で後れを取ることになってしまった。
上記で少し触れたが、
ジオンの
マ・クベとも妙に共通点が多い。
軍のかなり上の階級で一見悪辣な知恵者
…と見せかけて彼らなりの人情と意外な胆力がある点がそっくりである。趣味も似通っている。
劇場版「
機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」ではそんな2人のやり取りも描かれており、互いに地球の都市を焼きたくないのにそうせざるを得ない状況が描かれている。
また、今までのイメージを180度ひっくり返し奥深さが出たキャラというのはある意味では
ボッシュショックの先駆けとも言える。
彼はとある組織の出身であった事がたった1つの台詞で明言されたことで散らかり気味だった設定に説明がついたためイメージがひっくり返ったが、
ゴップは本人が『Ζガンダム』以降の時系列で未登場であることを逆手に取りつつ、
一年戦争中は前線の兵士がこと食事面に於いて不満を口にするシーンが正史・外伝問わずあまり見られない事を踏まえ、
「前線に出ることなく、自身の戦場をジャブローと見定めて軍政を担っていた裏方の天才」という設定に落とし込み、それを丁寧に説明し読者に伝える事に成功したため、株が大きく上がることにも繋がった。
また、ボッシュがガンダムを「悪魔の力」と呼んだのとは反対に、イングリッド0を送り出す際に「
頼むぞ ガンダム」と彼女のために用意したガンダムに呟いている。
一年戦争時には厄介者扱いし、そこから
デラーズ紛争、
グリプス戦役、
第一次ネオ・ジオン抗争という動乱期に於いてガンダムによる様々な活躍や惨劇の報告をジャブローで目にしたであろうゴップが、ガンダムを「娘を守る存在」として見ているのは対極的である。
しかし
前線に出て戦っていないのはゲームにも出しにくいらしく、スパロボシリーズやGジェネレーションシリーズでも登場しない。
出すにしてももっとうってつけのが他作品にいるのもあるし。
逆に
ゲームに登場したのがギレンの野望シリーズくらいであり、この辺りもゴップが無能と言われる要因と言えるだろうか。
ククルス・ドアンの島ではゴップ専用艦と呼ばれる航空母艦「ラ・グランパ」が登場した為、今後
ゲームに出るとしたらこの艦に乗るのかもしれない。
アーケードゲーム「
機動戦士ガンダム カードビルダー」にコモンキャラとして登場した。
運用コストが低めで戦艦に乗せると機体の修理や武器の補給速度が上がるが、本人のステータスが低く自分のテンションがMAXのとき
味方のテンションを徐々に下げ、逆にMINだと味方テンションが上がっていくスキル
「ジャブローのもぐら」の扱いずらさもあって使い勝手はよくない。
それよりも気になるのが彼のフルネームがいまだ不明ということかもしれないが。
だがな、追記、修正あっての項目である事は弁えておる。
- ゴップの扱いその他を見ると、富野というか製作班は一年戦争当時はそこまで連邦上層部アンチじゃなかったんだなって思った。ピークはZ~ギレンの野望あたりでそこを越えたら下り坂になっていったイメージ -- 名無しさん (2024-08-18 17:16:55)
- ↑安彦さんも「富野さんも『世の中にはこういう大人もいる』と上層部の人間を出したけど、コアな層には受け入れらなくてジオンに入れ込むようになった」と嘆いていていました。さすがに近年は揺り戻しが起きていますが。 -- 名無しさん (2024-08-18 17:51:09)
- 一時の「悪の連邦と正義のジオン」みたいなのも当時出たゲームに反映されてるのかなあと。現実の方のあれこれでキャラクターの解釈が変わっていくのは長く続くシリーズらしいっちゃらしい。 -- 名無しさん (2024-08-18 18:11:11)
- まぁギレンの野望はキャラ、メカ共「何でこうなのよ」と突っ込みたくなる扱いがちらほら見られるからしょうがない。独立戦争記だと扱い悪くないんだけどね。 -- 名無しさん (2024-08-18 18:32:00)
- ギレンの野望スタッフも後々に凄い影響を残したもんだ 誰かが最低クラス枠を引き受けるものとはいえ -- 名無しさん (2024-08-18 18:32:49)
- ゴップとかボッシュとかラクスとか、たまに後年で凄い設定が盛られる事があるな。一体何が製作側にそうさせるのか? -- 名無しさん (2024-08-18 18:50:00)
- ↑ラクスはアストレイとかでちょいちょい伏線っぽいものはあるんだ… -- 名無しさん (2024-08-18 18:56:00)
- 本編で無能扱いされているのを逆手に「内心を一切読ませず着々と策を進めるトリックスター」にしたのはすげぇ解釈だと思った -- 名無しさん (2024-08-18 19:20:14)
- ボッシュは「カラバから」の一言でとっちらかってた設定が一気に繋がった感じで、ゴップは「一年戦争首脳陣の生き残りがなぜか一切表舞台に出てこない」のを逆手に取ったな -- 名無しさん (2024-08-18 19:30:01)
- レビルについて「(ゴップと違って)前線で戦果を残した」ってあるけど、あんまり指揮を執った印象はないな……オデッサじゃあ手を振った場面しか覚えてないし、次は現地に着く前にソーラ・レイだし。小説版でもあんまり「名将」という活躍ではなかった気がする。 -- 名無しさん (2024-08-18 19:36:29)
- ゴッグの項目かと思った、そうじゃなかった -- 名無しさん (2024-08-18 19:51:50)
- まぁ老獪な政治屋って嫌われるよな。 -- 名無しさん (2024-08-18 19:54:59)
- あの世界の歴史にはガッツリ名前が残ってるんだろうな。近作ではオルフェンズのラスタル・エリオンみたいな。 -- 名無しさん (2024-08-18 19:56:48)
- フルネーム不明ってティアンムやエルランの将官クラスも不明だしなぁ。レビルとワッケインもあれは公式扱いでええの? -- 名無しさん (2024-08-18 19:58:52)
- ジオンの系譜では潜水艦長固定&「わ…和平交渉をしないか(ニチャァ)」のセリフ -- 名無しさん (2024-08-18 20:00:21)
- ジョニ帰の最終的な勝者は目的を果たしたコイツだよな -- 名無しさん (2024-08-18 20:09:02)
- てかこれまで項目なかったんだ… -- 名無しさん (2024-08-18 20:35:32)
- 2001年ごろのネットでガンダムキャラの絵を実在の人物に当てはめたネタページがあったけどゴップは森喜朗(当時は前総理)の写真が充てられていたなあ(ギニアスはベートーベンの肖像画) -- 名無しさん (2024-08-18 20:56:30)
- こいついないと連邦軍指揮官は総じて前線勤務志望だからめちゃくちゃ貴重な逸材 -- 名無しさん (2024-08-18 21:13:31)
- ある動画の影響で、信長の野望天翔記のBGM「春濤」がゴップのテーマとして認知されてるらしいね -- 名無しさん (2024-08-18 21:25:48)
- 連邦軍と連邦政府の違いを語るときに見かける印象 -- 名無しさん (2024-08-18 21:38:11)
- 俺はジオンの航空機かと思った>↑ゴッグ -- 名無しさん (2024-08-18 21:39:43)
- レビルって、ルウムで捕虜になったっていう超特大のポカを対抗派閥になんで突っつかれなかったのかってずっと疑問だったけど、裏でもう一人の大将が手を回してたって設定なら説明は付くね。 -- 名無しさん (2024-08-18 22:15:54)
- ギレンの野望だと全女性キャラクターに嫌われてるんだよね -- 名無しさん (2024-08-18 22:23:06)
- 独戦から政治システムが強化されて復権の兆しがあったとはいえ、まだ使いにくいキャラだったしな -- 名無しさん (2024-08-18 22:38:51)
- ↑新ギレンでは従来シリーズで指揮12&魅力(求心)15になり、ワイアット共々それなりに使いやすくなった。残る嫌味将官エルランはほぼ据え置き -- 名無しさん (2024-08-18 23:31:15)
- ひょっとしたら、初期ギレンの野望のゴップの能力が軒並み悲惨なのは、逆シャアの正真正銘の無能キャラのアデナウアー・パラヤが影響してるんではと思えてしまう。 -- 名無しさん (2024-08-18 23:41:04)
- 一年戦争時大局を見て動いたとはいえ、大半がMSを侮ってた連邦首脳部をよく動かせたもんだ -- 名無しさん (2024-08-18 23:48:27)
- 逆に ギレンの野望で 無能扱いされてなければ -- 名無しさん (2024-08-19 01:51:16)
- なんでゴップ有能ネタでジョニ帰よりも9年前からやってたORIGINの方が後発扱いされてんだ -- 名無しさん (2024-08-19 02:14:37)
- 日本史だと、山県有朋、桂太郎、宇垣秀成みたいな感じか。銀英伝だとキレイなロックウェルみたいな感じ。 -- 名無しさん (2024-08-19 02:26:27)
- 現実の歴史上の人物で言うなら蕭何と劉邦を合わせたような人物(さすがに劉邦ほどのめちゃくちゃな猜疑心はないが) -- 名無しさん (2024-08-19 08:26:41)
- 「いや、無能な人間が大将なんて任命されるわけないだろ」…と言えないのが後世の連邦の腐敗っぷりだしなあ。そういう意味で無能の印象がついてたのもたぶん大きい「連邦の高級将校ならきっと無能なんだ」と -- 名無しさん (2024-08-19 10:27:29)
- ジョニ帰でイングリッドを送り出す時の「頼むぞ ガンダム」が凄く好き。 -- 名無しさん (2024-08-19 12:18:21)
- 確かに一年戦争時のいろんな外伝作品で過酷な戦場も描かれて「備品が足りない」とか「要望している兵器が届かない」はあれど、「軍備糧食が無くて現地調達している連邦兵」は余り見た事がないな。 -- 名無しさん (2024-08-19 12:55:14)
- ↑5 何故その並びに現代の声優が…!? -- 名無しさん (2024-08-19 13:07:50)
- まあ総司令官のレビルが前線で指揮したがるなら、代わりに後方司令部勤めをやる将官がいないとあかんやろってのは当時の子供にはわからん -- 名無しさん (2024-08-19 17:32:54)
- 目が小さくてずんぐり体型なのが如何にも「モグラ」っぽい -- 名無しさん (2024-08-19 18:33:58)
- フルネームはゴッフ・ゴップとか富野作品らしいのだったら面白いよね -- 名無しさん (2024-08-19 18:46:34)
- "野望"はシミュレーションとしては戦術寄りだから、兵站とか根回しの能力を表現できなかったのが痛い。独立戦争記は案の定続かなかったし…… -- 名無しさん (2024-08-19 18:55:15)
- ゴップがいるマップ内の味方ユニットは毎ターン物資がちょっとずつ回復する、みたいなスペシャルスキルでも付けんと難しそうやね -- 名無しさん (2024-08-19 20:34:57)
- スパロボにも終盤の資金源&イングリッド&ヴァースキ参入イベントで出てきて欲しいな。尤もジョニ本編の立場を考えたら序盤から味方のドンでもおかしくないが。 -- 名無しさん (2024-08-19 23:15:39)
- ごめん、間違えた、宇垣一成だった。 -- 名無しさん (2024-08-20 00:28:10)
- ↑10 ガンダム絡みのゴタゴタを色々知ってるであろう彼が娘を守るものとしてガンダムを見てくれるのすごく良い -- 名無しさん (2024-08-20 06:59:44)
- コーエーの歴史シミュレーションゲームの様に「政治」というパラメーターあったら、90台あるだろうな。 -- 名無しさん (2024-08-20 12:52:17)
- シブサワ・コウブランドでギレンの野望が出れば内政関係は取り敢えずこいつに任せとけって感じになるのか -- 名無しさん (2024-08-20 13:48:29)
- 近年の諸々は持ち上げられ過ぎという感が否めない。劇場版ククルス・ドアンでの出番もゴップ自身は何しないでふんぞり返ってるだけだし無能なのをイメージで誤魔化してるだけでは? -- 名無しさん (2024-08-21 15:29:50)
- そもそもからして「作中で何かしている描写がされないなら無能」が幼稚かつ暴論になるんよ。立場的に有能シーンを書きづらいかつぶっちゃけどうでもいいサブキャラなので…「所属組織がつつがなく運営されてるか」ぐらいでしか能力なんて判断できねえ -- 名無しさん (2024-08-21 16:40:51)
- ↑2 持ち上げられすぎというか、本編の描写と設定のガバガバな部分を辻褄合わせようとすると立場的にこの人超有能になっちゃう、というかならざるを得ないのよ。むしろ本編で無能なシーンがない(そもそもそこまで出番がない)のに無能扱いされてたのがおかしかったのであって。少なくとも立場的にタカ派のレビルに対抗できる人物だから大将って地位なんだろうし。 -- 名無しさん (2024-08-21 18:19:02)
- 実質的に「ちょい役の名有モブキャラ」に「無能な上層部のイメージ」をあてはめてただけだよな。そのリバウンドとおっさんキャラ評価の風潮とジョニ帰で高評価になってるとは思うが。 -- 名無しさん (2024-08-22 09:09:31)
- 裏方を有能に描くって難しいのよね。業務が滞りなく回ってれば何もしてないよう(無能)に見える。 -- 名無しさん (2024-08-22 09:25:48)
- ↑逆に忙しそうにしているシーンを頻繁に入れると、やはり無能と見られる…。 -- 名無しさん (2024-08-22 09:27:07)
- そもそも失脚しないでふんぞり返り続けることはそんなに簡単か?自分自身は無理なのに… -- 名無しさん (2024-08-22 19:53:41)
- よくよく考えてみれば当時はコロニー落としとジオン侵攻のせいでインフラ関係ズタズタなのに補給をきっちりやったってだけでもとんでもないことなんだよな・・・ -- 名無しさん (2024-08-23 08:42:25)
- ゴップを評価しながら、レビルは実は無能みたく言う論調見かけるから「逆張り狙いか」な反発も買って響きにくくなってる感ある。ゴップ上げるのにレビル下げる論理必然性はないんだけどな -- 名無しさん (2024-08-24 09:03:11)
- 前線に立って兵を鼓舞して暴れまわるレビルを始めとした将官と後方から方々に手を回して地固めするゴップ…と言うか連邦司令部と考えると盤石が過ぎるし、それを何度も追い込んだジオン将兵も大概に…なのよね。レビルの悪評は2000年代に出た宝島社の書籍が発端な気がするけど、あれはあれでジオン贔屓が過ぎたやつだし… -- 名無しさん (2024-08-24 09:25:07)
- 無能がこんな高い地位につけるわけがないという理由で逆説的に評価高まったのはコンスコンと同じだな -- 名無しさん (2024-08-27 21:39:28)
- ホワイトベース(主人公)に対する見下したような言動が、一般的に嫌な印象につながってるが、リアタイでは急造未経験部隊そのものではあったからな。この手のは妨害利敵行為までやってくるのに、そこは一切してない(しようともしてない)のが逆に珍しく感情に流されず冷静に判断出来てるとも言えるんだよね -- 名無しさん (2024-08-28 11:04:21)
- 定数外の戦地徴用兵メインの精鋭部隊、「永遠の厄介者」で済ませて物資と人員の補給を手配させてるんだからまあそのぐらいは許してもろて… -- 名無しさん (2024-09-05 09:33:40)
- 正直持ち上げすぎじゃね?って気もするが一時期の極端な無能扱いもまあおかしいのでこの辺のバランスは難しいね。ましてやガンダムなんて政治ものじゃないし… -- 名無しさん (2024-09-05 11:40:47)
- 続編に登場しなかったのが勝ち逃げ的に幸いした感ある。出てたらティターンズにしてやられるか、癒着するか、下げ扱いしかされなさそうだし -- 名無しさん (2024-09-17 02:04:15)
- 清濁併せ呑ツって言葉がぴったんこだな -- 名無しさん (2024-10-14 19:22:23)
- 階級的にも間違いなく有能なんだけどそれはそれとして私腹は肥やすし人に言えない事もまあまあして来たって人だからレビルに嫌われてるのはわかる。いやまあレビルだって別に清廉潔白では無いけど例え有能でも腐敗してるのは好かんかったんかなと -- 名無しさん (2024-10-20 05:19:21)
- ジョニーだとジャバ・ザ・ハットそっくりよね -- 名無しさん (2024-11-30 20:17:34)
- ↑なんか既視感があると思ったらそれだwwww -- 名無しさん (2025-02-28 23:58:16)
- 補足1番で隊長のザクさん内でジャブロー送りは左遷と同義とありますが、彼はジオン軍所属だから最前線送りなだけで、連邦サイドにとってのジャブローは左遷レベルの恥では無いと思います。 -- 名無しさん (2025-03-01 02:46:04)
最終更新:2025年03月01日 02:46