ゲルググの派生機一覧

登録日:2012/07/21 Sat 19:08:32
更新日:2025/05/14 Wed 03:28:01
所要時間:約 4 分で読めます





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「はーいこちら整備班、メイちゃんです♪隊長、新型の調子はどう?」
「ここでは、主にMS-14ゲルググのバリエーション機について明記させてもらいます!」


「については、それぞれの項目を見て下さいね♪」





【一覧】

●ゲルググ先行量産型(YMS-14/MS-14S)

ゲルググシリーズの試作型。
いわゆる「シャア専用ゲルググ」はこのタイプ。
ギャンと次期主力機の座を巡って争った。
量産型に先駆け25機が生産され、シャア・アズナブルに渡された1機を除いてキマイラ隊へと配備された。


●ゲルググ バーニア増設仕様(MS-14A)

量産型ゲルググのリアスカートにスラスターを追加して機動性を向上させたもので、第二期生産分以降のA型はこの仕様が標準とされた。
この改修はゲルググJやゲルググMにも引き継がれた。

またアナベル・ガトーの駆った青と緑の機体は本機であるという説も。(媒体によって型番がコロコロ違うが、近年はこれで統一されている。)

元ネタは1/100マスターグレードの量産型ゲルググ(Ver1.0)。
本キットは先に発売されていたシャア専用ゲルググの単純なカラバリキットではなく、「ビームライフルの代わりにゲルググJのビームマシンガンや高機動型のバックパックが付属する」、「リアスカートがノーマルタイプとスラスター付きの選択式」、「ゲルググキャノンの頭は付属するがキャノンは無い」という微妙にどの仕様とも違う内容となっており、その為か説明書の解説ページで「リアスカートにバーニアを追加した後期生産型」と解説されていた。


●高機動型ゲルググ(MS-14B)

その名の通り機動性能向上型。
背部に大出力バーニア搭載のバックパックを装備し、主に空間戦闘での機動性がアップしている。
エースパイロットに愛用され、キマイラ隊所属の「真紅の稲妻ジョニー・ライデンの機体や「青き雷光ユーマ・ライトニングの機体が有名。

また、一部を簡略化したパックを装備した機体も確認されている。
(→MS IGLOO)

また、MSV-Rにおいて更に機動性能を強化したBR型(別名:ゲルググR)が登場した。


高機動型ゲルググ改(MS-14BR)

キマイラ隊の要求に応えるべく、ツィマット社で改修された機動性向上型。初出は『MSV-R』。
設定されたものが専用機しかなかった為か当初は特定の名前が無く、「キマイラ艦隊所属 ア・バオア・クー戦仕様」とか「ゲルググ高機動型 R型」と呼ばれていたが、『ジョニー・ライデンの帰還』でこの名前に統一された。
キマイラ隊の要望で改修されたという事情もあって殆どがキマイラ隊に配備されたが、遅れて納入された予備の1機が同じキシリア麾下のマルコシアス隊に特別貸与という体で譲渡され、ヴィンセント・グライスナーの専用機となった。

主な改良点は脚部で、脹脛の装甲を外して推進器を大型化することで機動性の更なる強化に成功している。
その分推進剤の消費が激しくなり稼働時間が短くなったものの、エース集団たるキマイラ隊ではその点を問題とするような半端ものはおらず、弱点足りえなかった。
外部に露出した脚部スラスターから高機動型ザクⅡを連想する者が多かったらしく、現場ではその型番「06R」に準えて「ゲルググR」の愛称で呼ばれていたとか。


●ゲルググキャノン

型式番号 MS-14C
全高 19.3m
本体重量 55.8t
全備重量 79.8t
出力 1,440kW
推力 73,900kg
センサー有効半径 6,300m
装甲材質 超鋼スチール合金
武装 RA-2型ビームキャノン
3連装ミサイルランチャー
バックラーシールド
ビームナギナタ
ビームライフル
シールド
ジャイアント・バズ
ロケットバズーカ
主なパイロット ジェラルド・サカイ
ブレニフ・オグス
フレデリック・クランベリー
トーマス・クルツ
ジョニー・ライデン
キマイラ隊隊員
ジオン公国軍一般兵


ゲルググにビームキャノン付きバックパックを装備した機体。
頭頂部にサブカメラを追加し、半自動的に敵機のロックオンが可能になっている。
主に「キマイラ隊」の名だたるエースの元に配備された他、一年戦争時のトップエース、「ワンショット・キラー」ことブレニフ・オグス中佐も本機を受領している。
ちなみにこのビームキャノン、水陸両用機のメガ粒子砲を流用したもので、携行型ビームライフルの開発に失敗した場合の保険や繋ぎとして計画されていたもの。*1
そのため技術的に未成熟なのか、バックパックの出力がビームキャノンの方に多く食われてしまい、重量増加も相俟って
バックパックを装備したにもかかわらず推力比が通常型より僅かながら劣る事となってしまったらしい。

一応バックパックの換装は簡単な改造で行えるため、MS-14AやMS-14Bが任務に応じて砲撃戦仕様となることもあった。

MSV-Rにおいては改良型のC-1A型が登場。
脚部タンク増設によって稼働時間が向上している。

PS3ゲーム版の『ガンダム戦記』付録のアバンタイトルで映像化に恵まれた。
ア・バオア・クー攻防戦において、連邦サイドの主人公ユーグ・クーロのジム・コマンドと一瞬だが熾烈な格闘戦を披露した。


ゲルググキャノン1A型

型式番号 MS-14C-1A
全高 19.2m
本体重量 56.2t
武装 ビームライフル
ジャイアント・バズ
4連装ミサイルランチャー
ビームナギナタ
シールド
ラッツリバー3連式ミサイル
主なパイロット ジャコビアス・ノード
ガーニム・ムフタール
クリストバル・ラザフォード

『MSV-R』で新たに設定されたゲルググキャノンの改修機。
こちらも当初はジャコビアス専用機として設定された為に「キマイラ艦隊所属 ア・バオア・クー戦仕様」と表記されていた。

稼働時間の延長を目的とした機体で、脚部にコンフォーマルタンクを増設することで稼働時間を30%程度延ばすことに成功した。
オプションとして高機動型のような増速用ブースターパックがあり、改修前と同じく交換も容易なので作戦によって使い分けられたという。

なお、ブースターパックの側面には携行火器用のマウントラッチがあり、ジャイアントバズやビームライフルをマウントした状態でも使用が可能だった。
これにより、「ゲルググキャノン(キャノン無し)」という状態を見事に回避している。

ジョニー・ライデンの帰還においては、元キマイラ隊でPMCテミス社長、ジャコビアス・ノードの愛機として半身白黒ストライプの機体が登場。
頭部増設カメラとロングレンジライフルを装備した狙撃戦仕様で、ライフルが登場の度に変わる

「撃ち慣れたライフルでないと!」

カッコいい見開きでズゴックEを仕留めたり、ガンペリーを叩き落としてユーマのピンチを救ったりしている。


ゲルググ中距離支援型(MS-14C-2)

PCゲーム『機動戦士ガンダム リターン・オブ・ジオン』に登場。
同作に登場したドム中距離支援型の後継機として開発されたもので、厳密にはゲルググキャノンとは別系統の機体であって型式番号も便宜上のものでしかない。
詳細なデータは不明だが背部に実弾と思しきキャノンを2門背負っており、足には固定用と思われるクローが設けられている。

「MS-14C-2」の型番を持つ機体は『ジョニー・ライデンの帰還』にも登場しているが、こちらは外見が通常のゲルググキャノンと変わらず、且つシミュレーターに隠されていたデータ上の存在なので詳細は不明のまま。


●デザートゲルググ(MS-14D)

ゲルググの砂漠戦仕様。
防塵処理に、砂中活動用スコープや腕部アームドバスターなどが増設されている。

ガンダムUC EP.4にも登場し、ロケットブースターを使いバイアラン・カスタム相手に果敢に空中戦を挑むも敢えなく撃破された。
無茶しやがって…。


●陸戦型ゲルググ(MS-14G)

ゲルググを地上戦用に改修した機体。
一年戦争最末期に投入された為、数は極めて少ないという。
特にオーストラリアにはゲルググタイプ自体がヴィッシュ搭乗の本機一機しか存在しないという超レア機体。
仕様としてはスラスターを地上用に調整、防塵処理を施しただけで量産型ゲルググとほぼ同様の機体。
しかし、劇中に登場した機体は現地改修によって独特の装備を持ち、パイロットの個性が出たものとなっている。

コロニーの落ちた地では「荒野の迅雷」ことヴィッシュ・ドナヒューが搭乗、最終決戦のヒューエンデンHLV基地戦においてラスボスとしてWD隊(プレイヤー)の前に立ちはだかる。
ヴィッシュ機はバックパックの無いノーマルタイプとほぼ同型機だが*2、腕部の予備ジェネレーターをグレネードランチャー(左腕)とアームガトリング(右腕)に換装。
手持ち火器は通常のビームライフルとビームナギナタ、シールド。

ガンダム戦記(漫画版)においてはケン・ビーダーシュタットが搭乗し、デルタチームと激闘を繰り広げた。
ケン機はバックパックを背負っており、こちらも両腕部の予備ジェネレーターをグレネードランチャーに換えている。
手持ち火器は大型の試作ビームライフルとビームナギナタ、腕部固定式の小型シールド。漫画版ではMMP-78ザク・マシンガンも装備した。

小説版だと屍食鬼隊に奪取されるも、最期は金髪巨乳美人秘書の駆るハイゴッグにコクピットをブチ抜かれて撃破されている。


ゲルググG(MS-14GD)

陸戦型ゲルググの砂漠戦仕様。
ややこしい名前をしているが、デザートゲルググがA型ベースでD型なのに対して、こちらはG型ベースのGD型。

本機が開発された時点でキャルフォルニアベースの生産能力が低下していた為に脚部スラスターをオミット。バックパックもザク・デザートタイプから流用しているが、結果的に軽量化されて機動性が向上した。
武装は冷却装置を追加した専用ビームライフル、ジャイアント・バズ、ビームナギナタ、そして通常型シールドを半分にカットしたショートシールド。

キャルフォルニアベースが陥落した為、僅か8機のみの生産となった。


●MS-14H ゲルググ(試作型ビームライフル装備)

ことぶきつかさ氏の漫画「ソロモンの悪夢」に登場。
装備している試作型ビームライフルはゲルググの2倍はあろうかという長大な代物となっている。


●MS-14 ゲルググ(シュトゥッツァー)

ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗の下に』に登場。
ジオン残党がティターンズに対抗する為に既存機を強化・改修した現地改修MS「シュトゥッツァー」シリーズの1機で、ベース機はゲルググM。

本機は推力の強化に主眼が置かれ、上半身を覆うように巨大な追加ユニットを装備しているのが特徴。
このユニットは補助スラスターと推進剤を搭載しており、緊急時には切り離しも可能になっている。


●リゲルグ

型式番号 MS-14J
全高 21.1m
本体重量 43.7t
全備重量 82.6t
出力 1,890kW
推力 150,800kg
センサー有効半径 8,700m
装甲材質 チタン・セラミック複合材
武装 ビーム・ランサー×2
グレネード・ランチャー×2
ミサイル・ポッド
円盤型宇宙機雷×6
ビーム・ライフル(グレネード付属)
主なパイロット イリア・パゾム
オーラフ・デール
ネオ・ジオン(アクシズ)一般兵
「袖付き」一般兵


一年戦争後にアクシズ(ネオ・ジオン)が、ゲルググをベースに近代化改修した機体。
名前は「リファインド・ゲルググ」の略称。
大半はA型がベースと思われるが、中にはゲルググJがベースの機体や指揮官機・ロイヤルガード機としてわざわざ新造した機体も存在している。
この場合ベース機の違いで性能差があるのかは不明。
『アナハイム・ラボラトリー・ログ』によれば新造した機体と改修した機体の2種類があり、前者が指揮官機、後者が一般機/訓練機と設定された。
イリアのリゲルグや袖付き所属機など映像作品に登場するのはこの指揮官仕様にあたる。


一年戦争後、アクシズに逃げ込んだ部隊によって多数のゲルググが持ち込まれモビルワーカー代わりに用いられていたが、ガザシリーズの登場で予備戦力や作業機としての需要すら失い倉庫の片隅に追いやられていた。
しかし地球圏への帰還が決定したことに伴い、新兵の育成用に死蔵されていたゲルググを改修することが決定した。

訓練機ではあるものの、第2世代MS基準の改修が行われており、主力機にも劣らない性能を持つ。
最大の特徴なのが、オリジナルから2倍以上に延長された巨大なショルダー・アーマー「ウイング・バインダー」である。
キュベレイのフレキシブルバインダーがベースとなっており、3基ずつのバーニアが内蔵され、プロペラントタンクも増設されている。
これにより機動力・運動性は勿論、指揮官が主に使うグレネードランチャー付きの新型ビームライフル、2基繋げることで薙刀としても利用可能なビームランサー、背部ミサイルポッド、
前腕部のグレネードランチャー、ウイング・バインダー内蔵の宇宙機雷を6基ずつ装備するなど武装面も大幅に強化されている。
腕次第ではΖΖとも渡り合えるなど最早魔改造の域である。そのくせ設定では練習機としても運用されたと言う…。

わけがわからないよ

初登場は『ΖΖ』で、マシュマーの副官イリア・パゾムの乗機として登場。
出番は多くないが、ΖΖガンダムと渡り合ったりマシュマーに従わないサトウ隊長の暗殺など印象に残るシーンは多かった。
ちなみにこのリゲルグは元々マシュマーのもので、裏設定ではTV本編外で行われていたエゥーゴのアクシズ攻略作戦をこれで退けたという。*3
マシュマーもお気に入りだったらしく乗り続けるつもりでエンドラⅡに持ち込まれていたが、彼を最新鋭のザクⅢ改に乗せる為にイリアが代わりに乗ることで手打ちにしたされる。

ゲームブック『シャアの帰還』では、チバシティの連邦軍工業基地に侵入してアウドムラを占拠する作戦を実行中のシャアが、
基地内にリック・ディアスギャプランと共に並んでいるのを発見し(戦場で鹵獲されたもの?)、立ちはだかるジムⅢを倒すためにどれかを奪う事になる。
またジオン残党ダンジダン・ポジドン少将が根城とするグワダン級大型戦艦イン・エクセスの艦載機としてもドライセンと共に登場し、
ネオ・ジオン復興の協力を願い出るシャアの力量をテストする際に、ゲームの展開によってはシャアがどちらかを借りる事になる。
またテストのための敵キャラとして、エド軍曹の搭乗する機体が出現する。

『機動戦士ガンダムUC』のOVAに於いても袖付き仕様が物語終盤に登場したが、ナギナタを振り回してただけで一機も落とせぬままメガバズーカで狙撃されて登場から5秒足らずで沈むというあんまりな扱いを受けた。

トリントンのネモⅢといい、スタッフは一部機体に恨みでもあるのだろうか?


リゲルグ(一般機)

先述のようにこちらは一般兵や訓練生用に既存のゲルググから改修されたもの。
指揮官機との違いは頭部アンテナが無く、カラーリングも量産型ゲルググを踏襲したものとなっている点。
携行火器も360mmロケットバズーカやゲルググM(指揮官機)のシールドなど既存品が中心で、バックパックもゲルググMからの流用。*4
ただし、劇中に登場した装備は長距離作戦向けの偵察部隊用とされ、基本的な性能は新造機と変わらないらしい。

登場作品は『アナハイム・ラボラトリー・ログ』。
デラーズ・フリートの拠点であった「茨の園」の探索中にクワトロ専用のガンダムMk-Ⅲ8号機を移送中のエゥーゴ輸送部隊と遭遇、ガンダムMk-Ⅲに圧倒され自機ごと味方に攻撃させる自爆攻撃を慣行するも、自分だけ盾にされて爆散した。
しかしMk-Ⅲにも大ダメージを与えており、最終的にクワトロに届けられることはなかった。


ゲルググ・ウェルテクス(MS-14J/BR)

機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』に登場する、リゲルグの強化発展機。
コンペイトウ戦で大暴れしたシャア専用ディジェに対抗するために、FSSのリミア・グリンウッドが姉のアマリアのサポートを受けつつ基礎概念及び開発主査を担当。
過去にリック・ディアスなどの設計・開発に携わったアナハイム第2研究事業部が設計・開発・製造を行った。

新規使用部材の検証期間や設計・開発期間を大幅に短縮する都合上、既存のパーツや技術での開発を目指していたチームのために、
主計局次長のフークバルト・サマターが提供した(ハマーン指揮下の)ネオ・ジオンのMSのデータ群から、リゲルグのデータを元に開発が進められた。
なおなぜアナハイムがネオ・ジオンのMSのデータを保有していたのかというと、ハマーンとの取引で先の戦争でネオ・ジオンが勝利した暁には、
アナハイムが軍備の生産を請け負う契約を結んだ際の前払いとして受け取っていたからである。

リゲルグの特徴だったウイング・バインダーをバックパック側面に接続して、基部が柔軟に可動することで高い機動力・運動性を実現している。
これは「アクティブ・バインダー」と呼称され、制御システムにはガンダム開発計画にて似た構造を持つMSの実戦データが流用されている。
機体本体もアナハイムが非公式にキマイラ隊に提供した高機動型ゲルググの先進改修機*5をブラッシュアップし、フレームや装甲材などを強化している。

バリエーションとしては、以下が挙げられる。
○データ検証用の「ゲルググ・ウェルテクス・プラス(MS-14J Plus)」。
完成版の下記の3機とは異なり、バインダーのスラスター数が2基となっている(完成版はリゲルグと同じく3基)。
携行火器はメガ・ガトリングガンを使用(後に同型がヤクト・ドーガ(クェス機)にも採用される)。
クリストバル・ラザフォードがテストパイロットを務めた。

○ジョニー…ではなく、レッド・ウェイライン専用機の「ゲルググ・ウェルテクス・テスタロッサ」。
携行火器はガーベラ・テトラと同型のビーム・マシンガンを使用。

○ユーマ・ライトニングが駆る「ゲルググ・ウェルテクス・キュアノス」。
ユーマがコンペイトウ戦で使用していた、ギャン・エーオースのビーム・ベイオネットを引き続き携行する。

○狙撃戦をメインとしたジャコビアス・ノードの「ゲルググ・ウェルテクス・クサントス」。
頭部にはジャコビアスが愛用するキャノン1A型を踏襲した、3連式多目的カメラモジュールがつけられている。
携行火器はΖガンダムと同型のハイパー・メガ・ランチャーを使用。


ゲルググⅢ(MS-14J.zm)

ネオ・ジオンに協力していた火星独立ジオン軍(ジオンマーズ)がリゲルグを基に開発したMS。

旧ジオン軍の求心力を求めたジオンマーズは近代化改修機のリゲルグでは満足せず、リゲルグをベースとしつつ、正統なゲルググの後継機として新規設計を行ったのがゲルググⅢである。

レジオンの登場によるジオンマーズの衰退で量産は進まず、火星での騒乱で大半が失われたが、一部の機体は地球圏に残されていたので新生ネオ・ジオンのMS開発に活かされ、ライフルはサザビーとナイチンゲールに、シールドはメッサーの物の基となった。


●ゲルググ外宇宙用(MS-14U)

「若き彗星の肖像」に登場。
アクシズで運用されていた機体で、外装の換装などが行われている。


●シャア専用ゲルググ改(MS-14S)

破損したシャアのゲルググを改修。
右腕はゲルググMの物を移植し、背中には高機動型のバックパックを増設して機動力をアップさせている。そのせいか、ビームナギナタは装備されていない。
グワジン脱出の陽動として出撃し、多数のジムを撃破したが、バックパックのバーニアがいくつか作動しないというトラブルにも見舞われた。


シャア専用ゲルググ(外宇宙用) (MS-14U)

アクシズに持ち込まれたシャア専用ゲルググ改を大改造した機体。
バックパックの不具合を改善しつつ更なる改良を加えた結果、外見が大幅に変わった。
シャアが搭乗してラカン・ダカランらとの模擬戦を行った他、連邦軍への奇襲などにも運用された。
また、アンディ(後のアポリー)が乗ったこともある。


●ゲルググ(袖付き仕様)(MS-14)

袖付きが運用したゲルググ。
外見上の変化はカラーリングの変更のみであるが、ギラ・ドーガのビームマシンガンを使用している。
本来であれば型落ちもいいところなほど古い機体だが、内部も何かしらの近代化改修が行われたものであると推測できる。


●ゲルググ(MS IGLOO版)

OVA『機動戦士ガンダム MS IGLOO -黙示録0079-』に登場したバージョンのゲルググ。
本体の仕様としては量産型のA型だと思われるが、本作に登場するゲルググは一般機・専用機を問わず全てB型の高機動パックを簡略化したバックパックを装備している。

順当に考えれば機動性が向上しているのだろうが、劇中の描写は本家と同じく「訳もわからず殺られていく学徒兵」のそれであり、バックパック無しと比べて性能にどれ程の差があるのかはうかがい知れない。*6


●ゲルググL (MS-14L)

スマホアプリゲーム『機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE』に登場するゲームオリジナル機体。
「L」はランツィーラー(ドイツ語で槍騎兵の意味)と読む。

要人警護を目的にA型をベースとして開発された親衛隊仕様機で、周囲への被害を抑える為に武装はサブスラスター内蔵の巨大なヒートランスと大型シールドのみ。
背面にゲルググMのバックパック(簡易版らしい)を装備して機動性も強化、推力と運動性を活かした白兵戦による迎撃を得意とした。
また、親衛隊らしく左肩に羽根を模したレリーフが取り付けられている。

ア・バオア・クー戦にも参加したが、熟練兵の機種転換が間に合わず学徒兵を乗せる羽目になったとか。
しかし本機のコンセプトは後のガズアル/ガズエルといったロイヤルガード機に繋がったようだ。


ゲルググLs (MS-14Ls)

ゲルググLの改修機で、「Ls」はランツィーラー・シュッツと読む。
新たに頭部バルカン砲を追加した仕様。
開発はプラント船ミナレットで行われ、ザクⅡFS型や指揮官用ゲルググMのデータを参考にしている。




【パラレルワールドのゲルググ】


●ゲルググ(THE ORIGIN版)

漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』世界線のゲルググ。
機体形状そのものは正史とあまり差はないが、バックパックが常備されてリアスカート表にもスラスターが追加され、ビームライフルのデザインがゲルググJのビームマシンガンそっくりになっている。

出番は正史より早く、ソロモン戦の時点で実戦配備が進んでいたが、シャア専用機以外は活躍しないのは正史と同じ。


●ゲルググ(サンダーボルト版)

宇宙世紀のパラレルワールドを描いた漫画『機動戦士ガンダム サンダーボルト』に登場したゲルググのリ・デザインVer。

基本的な設定は従来のゲルググと同様だが、TB版独自の設定として関節部へのシーリング処理と両腕部にサブアームが追加され、シールドを保持させることが出来る。
また、背面にはビッグガンのジェネレーターを改造したスラスター一体のプロペラントタンクが4本付いたバックパックが常備され、ここからケーブルを通してビームライフルにエネルギーを供給している。

劇中ではセイレーン機動艦隊の所属機が多数登場。
ア・バオア・クー戦ではダリルも搭乗したが、リユース・P・デバイスに慣れすぎていた為に健常者用の操縦系をすぐさま扱うことが出来ず、危うく撃墜されかけていた。

また、僅かな出番だがゲルググキャノンも存在しており、ア・バオア・クー戦に登場している。


連邦製ゲルググ(MS-14)

『サンダーボルト』第2部に登場。
一年戦争後に連邦軍が接収したゲルググの設計図を使って生産した新たなゲルググである。
ゲルググの名残を強く残しながらも顔がジム・カスタムのようなゴーグルアイになっており、ゲルググよりも角張っているイメージを覚えさせる。

このようなゲルググを出した理由として「性能的にはガンダムに匹敵するとも言われて、ビーム兵器を使えるゲルググはザクより圧倒的に戦力になるので連邦が利用しない理由がないから」とのこと。


●ゲルググR「リベリオン」

『0083』のリブート漫画『機動戦士ガンダム0083 REBELLION』に登場。

ジオン共和国のファームバンチ・アマテラスの領主で元公国軍技術者だったジュウゾウ・アマトが私財を投げ売ってゲルググMを強襲機動型仕様として改修した機体。
名前が被っているが上記のゲルググRとは無関係。

ジュウゾウの死後テロ組織ネオ・デラーズ・フリートに流出し、その首領である「自称」アナベル・ガトーの乗機として組織のフラッグシップ機となっていた。

ゲルググとイフリートをミックスしたような刺々しい見た目が特徴で、武装はゲルググ系のものの他にイフリート・ナハトのコールドブレードとコールドクナイ、3連装35㎜ガトリング砲を装備する。


●ゲルググメナース

型式番号 ZGMF-2025/F
全高 19.5m
重量 73.51t
武装 MAM-602 マグヌスグラディウス 特斬槍
MMI-M635D ビームライフル
MMI-M6336E 強化ビームライフル
試製35式改レールガン
MMI-MD95/A レフルジェンス ビームシールド
換装システム

機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』に登場。
ザフトが開発したザクウォーリア/ザクファントムの後継機で、シリーズ恒例の旧作オマージュ。


●SDガンダム外伝シリーズのキャラクター

ザビロニア帝国の呪騎士(カースナイト)リゲルグ、ネオジオン族の戦士リゲルグ、ジオン族の弓道士リゲルグ、ザビロニア帝国の魔術士ゲルググキャノン、ブリザーデスのスケルトン魔法使いゲルググキャノン(ゲルググキャノン(トーマス・クルツ機))、ザビロニア帝国の邪騎士(エビルナイト)ゲルベグ(ジョニー・ライデン専用高機動型ゲルググ)、ヘルアクシズ団の戦士デザートゲルググ、フランデッドの邪鬼騎士ディザートゲルググが登場している。




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最終更新:2025年05月14日 03:28

*1 ロールアウト順で見ると、開発が難航していたゲルググのビームライフルより先に完成している

*2 元々はA型という設定だった為

*3 旧キットの箱絵はこれを再現したもの。

*4 という設定だが、公開されたデザインではプロペラントタンクのみゲルググMのものでバックパック自体はリゲルグと同じになっている。

*5 見た目こそ高機動型だが、UC0090の連邦系の技術・資材によって建造されている(ユーマ機やジョニー…もといレッド機など)。

*6 この世界のゲルググはこの装備がスタンダードとも考えられる。