サタンビートル(ウルトラ怪獣)

登録日:2017/10/13 Fri 17:21:33
更新日:2024/12/07 Sat 11:27:36
所要時間:約 3 分で読めます





空から毒のゴミがいっぱい降ってくるんだ……

サタンビートルとは、『ウルトラマンレオ』第25話「かぶと虫は宇宙の侵略者!」に登場する怪獣。
その名の通り、カブトムシによく似た姿をしている。
カブトムシといえば、昆虫の王様、子供たちの憧れの的である。
そのため、平成以降の作品に客演したこともない(後述)にもかかわらず、サタンビートルのソフビはかなり売れ筋が良く、毎回ラインナップに乗るらしい。
(実際、『レオ』怪獣でこれほど長くソフビが売られているのは、サタンビートル以外はマグマ星人などの有名どころくらいしかない)
後述する通り、ゲーム作品等でも出番は多めだったりする。

じゃあこの怪獣もさぞかしカッコイイのかと思いきや、一味違った。

別名:宇宙昆虫
身長:54m
体重:3万t
出身:クリーン星(『ウルトラ怪獣大百科』では「クリーン星のすぐ近くのビートル星」と説明)
飛行速度:マッハ8
武器:頭の大きな角(↑で指摘されている通り、角の反り方が普通のカブトムシと逆)、腹部からのロケット弾、そして……


◆関連人物

  • 二郎
「僕のカブトムシが迎えに来てくれたんだ!」

病気がちの少年、動物好きでミドリガメやカブトムシを飼っていたがもういなくなってしまったらしい。
毎夜「のゴミ」が空から降ってくる夢にうなされている。
そんな時に主人公、おおとりゲンと出会い、どこか空気の綺麗な星に連れて行って欲しいとお願いする。
そして、の中にある人物が現れて……

  • 幻想宇宙人 クリーン星人
演:花房徹

「アハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!」

二郎の夢の中に現れる謎の宇宙人。サタンビートルを操っていると思われるが、真相は不明。
紫の全身タイツとマント、レオの頭のような形のヘルメットを着用しているところ以外は地球人と大差ない外見をしている。
ただその姿でハイテンションに高笑いする様はかなり不気味である。
二郎に対して綺麗な星に連れてってあげると語りかけ、不思議なカでクリーン星へ連れて来るが……
ちなみに、クリーン星では地球防衛軍が開発した新型CX137ロケット弾の実験が行われていた。


◆作中での扱い

クリーン星での実験が行われた後、ほどなくして地球へ襲来してきたサタンビートル。
途中宇宙ステーションV9を襲撃しつつ、ロケット戦闘機隊を全滅させマッキー2、3号の攻撃をものともせず遂に東京へ降り立つ。
それを見た二郎は、サタンビートルを自分が飼っていたカブトムシだと思い込み、自分を迎えに来たと思い近づく。
ゲンはそんな彼を守るべく、ウルトラマンレオに変身して戦いを挑む。
その戦いの余波で二郎は気絶、再び夢の世界に迷い込む。

再びクリーン星人と出会った二郎は毒のゴミから逃れるべく白いブランコに乗り「絶対に降りてはいけない」と忠告される。
途中現れたゲンの呼びかけにも耐えて待っていると、クリーン星人から「カブト虫に乗って綺麗な星へ行こう」と誘われる。
言われるがままカブト虫に飛び乗るが、風圧に耐え切れず落下、夢の世界から抜け出た。

駆けつけたダン隊長の呼びかけで目覚めた二郎、そこにあった現実は……











口から「毒のゴミ」を吐き出し、レオを苦しめているサタンビートルの姿だった……

二郎「あ!毒のゴミだ!」
ダン「そうだ、二郎君が恐れていた毒のゴミはあいつが降らせていたんだ」
二郎「誰が、誰が僕のカブトムシを……」

全ての元凶が自分の可愛がっていたカブトムシ……否、あれは自分のカブトムシではない、地上に毒を振りまく害獣だ。
そう理解した二郎は、やっと長い悪夢から抜け出したのだろう。

レオもそれに応えるかのように反撃を開始、羽を引きちぎり、シューティングビームでダメージを与え、レオキックを叩きこむ。
痛烈な一撃を喰らったサタンビートルは胸のロケット弾が誘爆して火花を散らし、仰向けに倒れ込んで大爆発して果てた。

そして、二郎もすっかり元気になるのだった。

結局クリーン星人は何故二郎の夢に現れたのか、本当にサタンビートルはクリーン星人が報復の為に送り付けたのか?
数々の謎は残るが、もう彼らが二郎の夢に出ることはないだろう。
そんな夢に負けない心の強さを、彼は手に入れたのだから。

二郎「僕もう元気だ、起きるよ」


◆余談

「地球人の実験の犠牲になった怪獣」という事でかつて『ウルトラセブン』が戦ったギエロン星獣を思い出させる事件であった。
だが、実験の話を聞いたセブンことモロボシ・ダンの反応は落ち着いた物だった。
内心では穏やかではなかったのか、変身できなくなって改めて「平和を守るためには力が必要」だと思ったのだろうか。
しかし後に、地球人の攻撃がまさか自分の故郷に向けられるとは、この時の彼は思いもしなかったであろう。
ちなみに、「超兵器R1号」とこの回は脚本家は同じである。

なお現実にも「サタンオオカブト」というカブトムシがボリビアに生息しているがそれとは無関係。
あちらはヘラクレスオオカブトの仲間であり2本の立派な角を持っているが、このサタンビートルは日本のカブトムシがモチーフとなっている。

また、赤く大きな目、でっぷりとした毛むくじゃらの胴体、カブトムシっぽくない口吻などは、「毒のゴミ」という要素からハエが裏モチーフではないかと言う説もある。


◆客演

ウルトラマンZ

「地球人の実験の犠牲になった怪獣」という事で中々出す機会が無かったと思われたが今作品にて画面上にて遂に登場。
ロシア付近の防衛組織の管理下にある休眠怪獣であったが、セレブロによって暴走したウルトロイドゼロに襲撃されて吸収させられてしまい、デストルドス左肩から飛び出した腕を構成するパーツにされてしまう。
変貌直前にウルトロイドゼロの左肩からサタンビートルの腕が飛び出すシーンはSEも相まってかなり不気味。


『セブンガーファイト』

第10話「獅子の瞳が輝く時!」に登場。
アクマニヤに率いられる怪獣軍団の一体として出現、セブンガーを取り囲んで襲撃するも、現れたレオの強力キックで一蹴された。
出現地域はスフラン島なので、上述のデストルドスの素体となった個体とは恐らく別。


DCDゲーム『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS』

第2弾から参戦し、ストーリーモード及び、そのコミカライズの『大怪獣バトル ウルトラアドベンチャー』では辺境惑星に複数個体が登場。
ゲームの方では1戦目も2戦目もメイン・応援怪獣ともにすべての敵がサタンビートルとなっている。
ステータスはアタックがやや低めな以外は高水準のバランス型。
ストーリーモードを収録したDVDでは、ノーヒントで3体のサタンビートルから群れのリーダーを当てるという無茶ぶりを要求される。
外れてもう一度問題をやり直すだけなのだが、その時はヒントとして「右のサタンビートルが怪しいぞ」と、ヒントというよりもはや正解を教えてくれる。

『ウルトラアドベンチャー』ではペダン星人の老兵が乗っていたキングジョーを破壊した張本人であるとされている。もちろん夜行性である。
キングジョーを修復する度に破壊しようとする「権兵衛が種まきゃカラスがほじくる現象」をやっていたが、主人公の駆るゴモラに追い返された。

CGムービー『大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア 2nd season

ラッシュハンターズの討伐対象として名前のみ登場したが、そこにいたのはキングジョーであり、実際には登場しなかった。
ゲーム版にも登場しない。


アトラクションショーでは上位種の「ヘラクレスサタンビートル」が登場することがある。紛らわしい名前。



追記、修正は毒のゴミに打ち勝ってからお願いします。

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最終更新:2024年12月07日 11:27