T・Pぼん

登録日:2019/05/28 Tue 01:06:40
更新日:2025/04/11 Fri 13:52:09
所要時間:約 22 分で読めます




『T・Pぼん(タイム・パトロールぼん)』1978年に藤子・F・不二雄が発表した漫画作品。
連載誌は『月刊少年ワールド』。

●目次

【概要】

ある日ひょんなことからタイムパトロール隊員に選ばれたぼんが、過去の歴史で不幸な死を遂げてしまった人々を(歴史を変えない範囲で)救助するというもの。
救済対象はマヤ文明の生贄として殺された女性、奴隷制度から逃げ出した黒人男性、平家の落人の少年、漫画家と時代も場所も問わずに幅広い。
その中で一筋縄では助けられなかったり、あっさり助けることができたとしてもまた別の問題が発生したり、
予定外のところでアクシデントが起きたり……様々な目に遭いながらもぼん達は彼ら彼女らを助けようとする。

本作は第1部から第3部までの3部構成で、一度ヒロイン交代があるという藤子作品にしては珍しいことが起こっている
一話完結形式の作品でどの話から読んでも問題ないようにできているが、上記のヒロイン交代など各話の前後関係は緩やかに存在する。

第2部以降は不定期連載で、数か月ごとに一作発表するという季刊に近いペースで執筆されていた。
作者はちゃんとした最終回を描く構想はあったようだが、作者逝去により未完作品となった。
あまり知られていないが、不定期連載の作品であったため全35話しかないにもかかわらず単純な「第1話から最後の執筆話(未完のため最終回ではない)第35話までが描かれた期間(1978年7月号-1986年7月号)」は8年間とドラえもんに次ぐ第2位*1である。

また『エスパー魔美』と同じくSF(すこしふしぎ)の新機軸として今までのものよりも少し対象年齢を上げた作品でもある。

分かりやすく言うと首ちょんぱや血しぶきなど視覚的にエグイシーンがあったり、戦争や奴隷制度など歴史のどうしようもない闇を見せつけられたりとなかなかにブラックな要素がある。
登場人物メイン3人は劇中で少なくとも1度は殺されている。

もっとわかりやすく言うと魔美ほどではないが、女性陣はよく脱ぐしかもヒロイン勢はみんな年齢の割にスタイルがいい。
すごい回だと普通の村娘(ナイスバディ)が魔女裁判にかけられ全裸で床に磔にされ、水責め鞭打ちなどの拷問を受けるというというものがある(あくまで未来視の映像としてだが)。
これを少年漫画という枠組みで出すあたりF先生はなかなかの猛者である。

【あらすじ】

普通の中学生である並平凡はある日ひょんなことからタイムパトロールである少女リーム・ストリームと出会う。
彼女たちは過去の歴史で不幸な死を遂げたものたちを救済することを目的とした組織だった。
タイムパトロールの存在は原則一般人には秘密である。だがリームはうっかり記憶消去装置であるフォゲッターを作動させ忘れてしまい、そのためぼんはタイムパトロールの秘密を守るために消されることになってしまう*2
しかし調査の結果ぼんは第三次世界大戦勃発を阻止するために必要な人物であるということが判明し、やむを得ずタイムパトロールはぼんを隊員として入隊させることとなったのだった。


【タイムパトロールについて】

本作のタイムパトロールは。『ドラえもん』に出てくるような時間犯罪者を取り締まる組織という側面は薄く、あらすじにもあるように「過去の歴史で不幸な死を遂げたものたちを救済すること」を主要な活動目的としている。要するに人命救助を目的とした組織である。タイムパトロールという名前ではあるが、タイムレスキュー隊とでも言った方が実態としては近い。

彼らの活動プロセスは、まずタイムパトロールの調査部が救済対象を調べ、その後指令を受けたぼん達実行部がタイムマシンを使って過去の世界に向かい対象である人々を救助するというのが基本的な流れ。

また隊員は個人的にタイムマシンを使うことができるため、仕事自体は一瞬で済んでしまう(終わった後に仕事を始めた時間に戻ればいいから)。なので勉強中だろうと仕事中だろうと容赦なく仕事の依頼がやってくることになる。

そしてタイムパトロールの仕事のルールが非常に厳しく……

①「救うのは歴史の流れに影響を与えない人物のみである」
タイムパトロールが動くことのできる大前提のルール。
歴史に関わる人物であればタイムパトロールは基本的に介入することは許されない。
このルールにより教科書に載っている偉人は救助するなどもってのほかであるし、近い時代に訪れたとしてもフォゲッターを作動させない限りはコンタクトを取ることすら難しい。
なお、ここでいう歴史とはタイムパトロールの本部がある遠未來から見た歴史のことであり、我々現代人からすれば「これから起こる未来」の中にも、変えてはならない歴史とされるものがある。

またこの世界の歴史はいわゆる風吹けば桶屋が儲かる理論がベースであるため、ただの一般人であったとしても必ず助けられるというわけでもない。
例えば前述のとおりぼんは第三次世界大戦勃発を阻止するのに必要な人物であるがその理由が「ぼんが下校中にムシャクシャして小石をける→通行人のおじさんの頭に当たり怒ってぼんを追いかける→おじさんが追いかけている最中に古井戸に落ちている子供を助ける→助けられた子供が成人後に癌の根治法を開発する→それにより第三次世界大戦の危機を解消する政治家の命を救う」という途方もなくやたらと回りくどいもの。
また、作中では特に明言されなかったがこの流れを作ったのはぼん、おじさん、子供、政治家以外にも多くの人間が関わっている可能性が高い。
なので一般人で歴史の流れに影響を与えないというのは逆にラッキーと言えるかもしれない。
ちなみにこの理論はドラえもんとある回でパロディされたことがある。

②「タイムパトロールの存在は一般人に知られてはいけない」
ぼんが消されかけた理由。
どこぞのうっかり屋さんな超人と違い、よっぽどのことがない限りは厳格な対応をする。
まあタイムパトロールの存在を知られること自体が歴史の流れに影響を与えることになりかねないため仕方がないことなのであるが……
ただし、秘密を知った者でもタイムパトロールの隊員となることが認められれば、身柄が保護される。TPからすれば「消す」ことはいつでもできるので、とりあえずの機密保持のために隊員という形で管理するということである。

このルールのためにタイムパトロールは対象に自分たちの存在がバレないように出来る限り自然な方法で救助しなければならない。そのためぼんたちはひみつ道具のような便利な道具をいくつも持ちつつ、毎回どのような手を使うのか悩むことになる。

③「誰を救うのかは完全にランダム」
ある意味一番残酷なルール。
人類誕生から数えれば救済対象となる人間はそれなりに存在することになる。それに対してタイムパトロールはほんの一握りしかいない(実際に動けるぼん達実行部はさらに少ない)。
なのでどうしても助けられない人間が出てくることになってしまう。
では助けるかどうかを調査部がどのようにして決めているのかといえばくじ引きである。

救済可能な人間を分類後最後は身分も時代も国籍も関係なく、くじで助けるかどうかを決める。
これについてぼんは「完全に公平にすることはできないのだからくじびきはある意味一番公平」と評している。

そして指令が出ている人間以外を助けることは禁じられている。例えば戦争中で目の前で何人もが殺されていき、自分たちに助ける力があったとしても、実際に助けられるのはたったひとりであるのだ。
とはいえ、それで「助けても問題ない人物」を見捨ててしまっては本末転倒という事もあり、歴史に大きな影響が出ない限りは目こぼししてくれるようだが。

ある回で本部がぼんに言った「T・Pは神ではないのだよ。永遠にして広大な時間の大河のすみずみにまで手をのべることなどできはしない。できるだけのことをする、それで満足するのだ。T・Pとはその程度のものなんだよ」という言葉がそれを端的に表現している。
もっともぼん達はその後この言葉を無視してルール違反をしているが。

これに対してぼんはせめて救える人間は必ず助けようとしリームはその時代に深入りしないようにつとめそしてユミ子はルールの範囲内で出来る限り多くの人間を救おうとしている


この大義を守るためのルールと全てを守りたい個人の感情の間で悩むタイムパトロール隊員の選択が本作のテーマであり、醍醐味であると言えるだろう。

『ドラえもん』にもタイムパトロールは存在しているが、原作および1989年版アニメでは関連性は不明であった。目的もユニフォーム(後述)も違っていることから、『ドラえもん』のタイムパトロールとは別部署なのか、あるいは全く関係のない別世界の物語であるのか、などと予想されていた。

一方の2024年版アニメでは、タイムパトロールに救助課と犯罪捜査課、特異現象処理課が存在するという設定になっている(ぼんたちは救助課所属)。『ドラえもん』と本作が同一世界だと仮定するなら、『ドラえもん』に登場するのは犯罪捜査課ということだろう。互いが同時間で出会い、逆流時間が重なってしまうと時空間の歪みを生み危険であるため、それぞれの課の活動が重なることがないように本部が管理しているとのこと。


【登場人物】

CVは1989年版/2024年版の順

◇主要人物

◆並平凡(なみひら・ぼん)
CV.三ツ矢雄二/若山晃久
主人公の少年。中学2年生。作中ではひらがな表記で「ぼん」と呼ばれる。
名前が示す通り、並で平凡でどこにでもいそうな少年……ということになっているが、作中では母親に「こんな成績で高校に入れると思っているの?」とどやされたり友達には特に何も言っていないのに「勉強なんかでクヨクヨするなよ」と言われてしまうなど落ちこぼれであるような描写が多い。本人も出来が悪いことは自覚している。
だがタイムパトロールとしての仕事のおかげか社会科科目では結構いい点数を取る。

しいて言うなら顔は平凡。おそらくF作品主人公で一番よく使われる顔*3…の次に使われる顔*4、むしろ主人公に一番あるを微妙に外しているあたり、逆に地味。
名前は変わっているじゃねーかと言いたくなるが、藤子漫画ではSF短編に『並平家の一日』というので別の並平さんが登場(ちなみに並平凡子(なみひら なみこ)というのがこっちの一家の母として登場)したり、
『きゃぷてんボン』で丸山ボンという少年がいたりするので、これですら重複者がいるというありさま。

上述のあらすじのとおり、偶然リームと出会いタイムパトロールを知ってしまい、そして入隊することになった。第1部ではタイムパトロール見習い隊員兼リームの助手として働いている。
第2部では正隊員に昇格する。しかし昇格後初の事件でユミ子にタイムパトロールの秘密を知られてしまい、やむを得ず彼女を助手として採用することになった。

うっかりが多くお調子者な性格。タイムパトロール隊員になった直後に嬉しさからフォゲッターを発動させていたとはいえ近所でタイムボートを乗り回したり(フォゲッターがあるとはいえ写真など記録には残るため現代でタイムボートを大っぴらに使うのは非常に危険)、ストーブに油を入れすぎた(2024年アニメ版では、カップラーメンを作ろうとやかんでお湯を沸かしていたところ、ぼんが投げたふきんがコンロのそばに落ち火が燃え移った)結果ボヤ騒ぎを起こしたりと作中でもミスは多い。

そんな性格のためにタイムパトロールの任務中もよくやらかしてしまっている。特に第1部での行動が顕著。
第2部以降は仕事も慣れてきたのか、自分で救助プランを練るなどそこそこ落ち着いた行動も少しずつ増えていった。しかしユミ子の前でいいところを見せようと調子に乗り、ベテランぶった行動をしてミスをすることも*5。またユミ子自身が天才少女であるため先を越されてしまうことも多い。
だが歴史の理不尽さに怒りを見せるユミ子に対し、少しだけ歴史を長く見た先輩として自分なりの言葉をかけるなど要所要所でかっこいい姿を見せている。

特技は意外にも射撃。のび太ほどではないが西部開拓時代で無双するなどなかなか強い。
趣味は漫画執筆であり、漫画研究会に「絵は下手だがギャグのセンスを感じる」と言われるなど創作の才能があることが示唆されている。


◆リーム・ストリーム
CV.佐久間レイ/種﨑敦美
第1部のヒロイン。ぼんの先輩にして初代相棒。
茶髪(ただし後述の奴隷商は「金色の髪」と言ってた)のロングヘアにぼんよりやや高い背が特徴の少女。任務中に奴隷商に売られかけた時は目玉商品にされていたのを見るにかなりの美少女であるようだ。シミひとつない肌らしい。
…ってことは奴隷商はリームの全裸を確認したんだよね…まあ、無意味に商品に疵をつけるようなことはしなかっただろうけど。
実際アニメ版でぼんが「14歳でデートを一度もしたことがない」という言葉に本気で困惑するなど、結構モテることをうかがわせる描写がある。
普段は2016年(2024年版アニメでは2056年)のミドルスクール3年生(現代と同じ意味合いならおそらく中学3年生)として生活している。
長身、ロングヘア、年上、主人公を強く信頼している、と藤子作品のヒロインとしてはかなり異端な少女である。

とある任務でぼんの時代に赴いた際、うっかり彼にタイムパトロールのことを知られてしまい、
しかも歴史の流れに影響を与える人物だったので秘密を守るため彼をタイムパトロール助手とすることになった。

性格は明るくはつらつとしたお姉さんキャラ。面倒見がよく頼りがいのある子であり、序盤のタイムパトロール見習い隊員であるぼんを優しく丁寧に支えていた。
上司としての責任感も強く任務中は出来る限りぼんの成長を促しつつ、どうしてもダメな場合はそれとなくフォローしてあげるなどよく出来た先輩。助手であるぼんのことを非常に大切に想っており、出来るだけ危険な目に遭わないよう守ろうとしている。そのため「超時空の漂流者」(第1部における最終回)でぼん共々現代に帰れなくなったときには責任を感じ泣きかけていた。
だがぼんがうっかりミスで作戦を台無しにしかけた時は、責任を取らせる形で彼が仮死状態になることを前提とした作戦を立てるなどただ甘いだけではなく、ちゃんと分別を働かせている。

その反面、ぼんには出来る限り気が付かれまいとしているが素はかなりのうっかり屋さん。そもそも彼女がぼんと出会った経緯を見れば分かるように、大体リームのミスが原因である。その後もタイムボートのメンテナンスを怠った結果動作不調が起きてうっかり死にかけるなど定期的にやらかしている。

全てを助けることはできないというタイムパトロールの理念から過去の時代には深入りしないようにしている。だが思うところはあるらしく、第二次世界大戦中の世界でぼんがひとりしか助けられないことを嘆き叫んだ時には「どならないでよ!! あたしが平気だとでも思っているの!?」と涙ながらに叫び返していた。

タイムパトロール隊員には時間関係なく指令が来るが、彼女は一応ぼんが見習いであることを考慮してか彼の家で待っていることが多い。ぼんが帰宅するとリームが待っており指令を言い渡すというのが序盤の流れ。リームも待っている間暇なのか大抵は部屋で勝手にぼんの漫画を読むか、ぼんのベッドに寝っ転がったりしている。まったくうらやまけしからん。

第1部最終回にてぼんが正隊員に昇格したことで指導が終了し、コンビを解消した。
原作では、その後名前は偶に出るものの本人は登場しない。

◆安川ユミ子
CV.日髙のり子/黒沢ともよ
第2部と第3部のヒロイン。リームとは逆にぼんの後輩であり、2代目相棒。
13歳の少女でぼんとは同じ時代の近所に住んでいる。ロリ巨乳
リームとは対照的に藤子作品のヒロインらしい要素が多い。髪型は『パーマン』のみっちゃん、『キテレツ』のみよちゃんと同じ(ただし若干色が薄め*6)。
ユミ子もリームと負けず劣らず美少女であるらしい。とある旧石器時代の少年が彼女の裸を見た際には「おれ、妖精を見たと思った。湖の中で陽の光をしたたらせた真っ白な……」と言っていた。

ぼんの正隊員昇格後の初の救助対象の少女だった。本来の歴史では学校からの帰宅中に通り魔に刺殺されている。紆余曲折ありながらもぼんは彼女を助けることに成功する。が、フォゲッターを起動させ忘れるという先輩と同じミスを犯してしまう。その結果ユミ子に脅されてぼんは彼女を助手に任命する羽目になってしまった*7

成績優秀スポーツ万能という何気にとんでもない秀才。性格も明るく朗らかでクラスの人気者である。テニスが趣味であるらしく、プライベートではよく遊んでいる。
ただ「電気炊飯器を使ったことがない」など料理が下手なのではないかと思わされるシーンが多々ある。……ここらへんも藤子作品のヒロインの系譜か。
作中では非常に頭がいいということが強調されている。よく練られた意外な作戦で任務以上の成果を上げることも多い。というか秀才ぶりがすさまじすぎて先輩であるぼんよりもすごい活躍ぶりを見せている。

かなり純粋で正義感の強い性格。それゆえにタイムパトロールのルールをはじめとした歴史のどうしようもない理不尽に対して怒りや涙を見せている。
だがリームやぼんと違い納得できないことに対しては最後まで立ち向かおうとする根性を持っている。実際自分の頭脳を最大限に活用し、タイムパトロールのルールの穴をついて出来る限り多くの人間を救おうと努力している。実際これによって救われた人間も多い。
だがまっすぐすぎるために「出来る限り」の範囲を超えてしまい、後半は「私が処罰を受ければいいから」と腹を括ってルール違反を犯してしまうこともあった。しかし主人公補正歴史の修正力が奇跡的に大きく働いたこともあり、歴史の流れを変えるような大ごとになったことはない。

同世代でかつご近所ということもありぼんとはリームと比較して気さくな付き合いをしている。
ぼんが彼女を家に呼んで一緒に遊んでいたことも。戦国時代あたりのご先祖は共通していることが判明している。

◆ブヨヨン
CV.白石冬美/宮野真守
第1部にのみ登場するゼリー状の超空間生物。リームが任務で超空間を移動している際に偶然タイムボートにひっついてきた。何気にそれ以外の素性はほとんど不明。
片言(ゴンスケなどのようにひらがなとカタカナが反転している)ながらも人間の言葉を話すなど高い知能を持っていることをうかがわせる。そのせいか結構自尊心が高く「リームの相棒」を自称している。もっとも勝手についてきているだけであってタイムパトロールの非公認であるのだが……。
非人間キャラということもあって周りの人間にはあまり重要視されていないという場面が多く、そのおかげでリームたちの陰で何か打開策を打ちピンチを救ったこともしばしばある。
オシッコには消火能力がある。
原作第2部以降はリーム共々登場しないが、2024年版アニメでは引き続き登場。ぼんやユミ子と行動を共にしている。

◇ぼんの同級生

◆白石鉄男
CV.柴本浩行/日笠陽子
ぼんの親友。小太りな外見をしている。明るく穏やかな性格であり出来の悪いぼんをよく慰めている。
こちらははる夫にそっくり。
高層マンションに住んでいるが、それが原因で第1話で転落死した。
それをリームが時間逆行でなかったことにしたことがぼんとタイムパトロールに出会うきっかけとなった。
「命を救われた=彼の存在は歴史の流れに影響はない」と地味に判明している。

◆柳沢
CV.伊藤節生
小柄で眼鏡をかけた少年。どことなくスネ夫に似ている気がする。
知識オタクであり吸血鬼伝説や純粋種のモンシロチョウなど様々な事柄をぼんたちに教えている。それが事件のきっかけになったことも。

◆白木陽子
CV.白砂沙帆
ぼん、鉄男、柳沢とつるんでいる少女。優しく芯が強いなどいわゆるしずかちゃんポジ。ただし外見は『ウメ星デンカ』のみよちゃん風でもみあげが前方にはねている。
初期こそぼんと一緒に遊ぶなど仲が良かったが、ユミ子の登場後はいつの間にか出番が少なくなっていった。
アニメスペシャルではユミ子と役割を統合したために登場しない(ただし髪型は陽子側がベース)。若干不憫。
なお原作だと陽子とユミ子は全然外見が違うのだが、2024年版のアニメでは陽子の髪のはね具合とユミ子の髪のフワフワ感が弱くなっているのでぱっと見紛らわしくなっている。

◇タイムパトロール

◆ゲイラ
CV.玄田哲章/加瀬康之
T・Pに所属するぼんたちの上司であり、監察官。準レギュラーとして時々登場している。
厳格な性格でありタイムパトロールのルールを絶対としておりちょっと融通が利かない。
ただ正隊員に昇格したばかりのぼんに長期休暇を与えたり、ぼんたちが本気でピンチに陥った時には助けに現れたり*8など気遣いを見せる面もある。

◆ジョン・デフォー
CV.平川大輔
タイムパトロール隊員で、銀色の長髪が特徴。23歳の英国人であり、隊員歴は5年。
ゲイラいわく、人一倍勇敢で正義感が強く、優しい男だったそうだが…?
1989年版アニメでは後述の通りルイに役割が置き換えられているため登場しないが、2024年版アニメでは原作通り登場した。

◆ルイ
CV.中尾隆聖
1989年版アニメオリジナルキャラクター。ロン毛のイケメン。
リームの兄でありタイムパトロール隊員。同時に生物学者も兼業している。
極めて温厚な性格で動物や自然への愛も強い。アニメ版ではぼんが消されないためにタイムパトロール隊員になることを提案するのが彼の役割になっているなど機転が利き非常に頼れる男として描かれている。ぼん、リーム共にタイムパトロールとして憧れの人間であった。
しかし、後半でとある理由からタイムパトロールに反旗を翻すこととなる。

◆ウィル
CV.左座翔丸
2024年版アニメオリジナルキャラクター。
犯罪捜査課の捜査官で、時空盗賊や密猟者などの時空犯罪者を取り締まっている。
原作でゲイラが行っていた時空犯罪者の連行は彼の役割に置き換わっている。
ぼんたちには優しく接する一方で、時空犯罪者には厳しい。

◆ローザ
CV.斎藤千和
2024年版アニメオリジナルキャラクター。
リームの先輩タイムパトロール隊員で、かつてリームは彼女の助手として救助課で活動していた。
彼女が特異現象処理課に異動してからも仲が良く、リームにとって憧れの先輩であったそうだが…?
正面から見た髪型は魔美に似ているが、後ろ髪がロングヘアーである点が異なる。

◇その他

◆研究者
CV.三木眞一郎
2024年版アニメオリジナルキャラクター。本名不明。
タイムボートやタイムシーバーで使用される波動エネルギーの超次元媒体ディメントロンを人工的に発生させる装置「ディメンションボール」を開発した。これにより時空間の研究を進めようとしていたのだが…
外見のモデルは魔土災炎
ちなみにモデルの人もタイムマシンを偶然作っているが、偶然が重なりパーマンが介入した結果、タイムマシンだけどこかに行ってしまうオチになった*9

【タイムパトロールの道具】

本部から隊員に支給されるひみつ道具のようなもの。
しかし前述のとおりタイムパトロールの救助活動は出来るだけ自然に見えるようにやらなければいけないため使えるものは限られてくる。

◆タイムボート
タイムパトロール隊員に個人支給されるタイムマシン。流線型の近未来を連想させるバイクであり、跨って操縦する。操縦方法は非常に簡素でありレバーを握るだけでコンピューターが脳内信号を読み取り自動で行動してくれる。もっともブレーキペダルのようなものもよく使われているが。普通に空を飛ぶこともできる。
デリケートな機械であるため、メンテナンスを怠ると故障してしまう。
「自動かくれんぼ機能」なるものが搭載されており、一定時間放置されると自動的に超空間に隠れる。その後は持ち主の声が聞こえるまで出てこない。

原作第3部からはモデルが変更され、1989年版アニメでは新型のみが登場した。
2024年版アニメでは課によって外見が異なり、救助課のタイムボートは原作の旧型、犯罪捜査課のタイムボートは原作の新型に類似した外見、特異現象処理課のタイムボートは全く別の外見になっている。

◆圧縮学習装置
正確にはタイムボートに搭載された機能のひとつ。
中に覚えたい情報の載った本などのメディアを入れ、端子を頭につけることによってその情報を覚えることができる。これによって救助に必要な時代や土地の情報を頭に叩き込む。
ぼんはこれを使って宿題を片付けるというセコイ使い方をしていた。なお、この装置で記憶した情報は反復利用しなければ完全に忘却してしまうため、これがあれば学校の勉強が必要なくなるというわけではない。

◆制服
タイムパトロール隊員が任務の際に着用するユニフォーム。
簡単なバリヤーが貼られており、ちょっとしたことからなら隊員の体を守ってくれる。実際ユミ子は煮えたぎるお湯の中に入っても無傷であった。
デザインが第1部では男性がタイツのようなぴっちりした服、女性が少し生地の厚い袖なしワンピースのような服、さらに男女共用でゴーグルとヘルメットというアバンギャルドな恰好。
デザイン的にいろいろ不評が多かったのか第2部以降は男女ともに見栄えのするユニフォームに変更となった。

◆フォゲッター
腕時計型の機械である意味タイムパトロール隊員が最も重宝するアイテム。
これのスイッチを入れている間は、効果範囲内にいる人間はT・P隊員と接触した記憶だけを自動的に失ってしまう。前述のとおり隊員は一般人にタイムパトロールのことを知られてはいけないので任務中はこれの使用が前提となる。単純な操作かついつもやることであるためうっかりスイッチを入れ忘れる者も多い。
実は使いどころが難しく、例えばぼんたちが救助対象を生かすためアドバイスを送ったところ、フォゲッターのせいでアドバイスをしたこと自体忘れられていたということもあった。
当然だが写真や動画などの他の媒体で記録された場合は「証拠」として残ってしまうので効果が無いが、基本的に過去に行くので19世紀以前ならほぼ問題とならない。

◆チェックカード
対象物にカードをかざすと歴史に関わる影響の大きさに比例して強く光る。
隊員が何らかの理由で救助対象以外の者とコンタクトを取らなくてはならなくなった際にまず使われる。当然光らなければ相手は歴史に影響を与えない人間ということになるので接触しても大丈夫ということになる。逆に強く光った場合はよほどのことがない限り干渉は許されない。
凡は上述の「助けられる者は助ける」と言うスタンスもあり、このカードを使って頻繁にチェックを行っていた。

◆生体コントローラー
動物に電極を打ち込むことによって相手を自由自在に動かすことができる。
ドラえもんにもほぼ同名の道具が登場している。

◆タイムコントローラー
杖のような道具であり、周囲の時間を操る(加速、減速、停止、巻き戻しなど)ことができる。
時空に与える影響が大きいために正隊員しか使用は認められない。
特に巻き戻しは何度も行うと時間そのものが破けてしまうので慎重に行わなければならない。
実際本編中では基本的にメインキャラクターが死亡したときくらいにしか使われなかった。まあぼんがドジでボヤ騒ぎを起こした時にも使ったが。


【アニメ版】

1989年版

日本テレビ系で単発のテレビスペシャルとして放送された。
アニメーション制作は『キテレツ大百科』などでおなじみのスタジオぎゃろっぷ。
心なしかキャラクターデザインはキテレツ大百科のものと似ている。

登場人物欄を見れば分かるように声優陣はやたらと豪華。
オリジナル敵キャラクターの声優も大塚周夫や肝付兼太など濃ゆいメンツ。

脚本は雪室俊一氏。構成は原作の「消されてたまるか」「バカンスは恐竜に乗って」「ピラミッドの秘密」「通り魔殺人事件」「T・P隊員の犯罪」の5話のリミックスになっている。
ただし、藤子・F・不二雄がインタビューで今作に触れた際「三つぐらいの話がメインになってまとめられています」と言っているので、
密猟者ぐらいしか要素がない「バカンスは恐竜に乗って」と、ユミ子がTPを知り加入だけの「通り魔殺人事件」は原作として使用したうちに入れてないようである。

原作でも度々描かれていた「歴史を守るために罪のない動物や人々を見捨ててもいいのか?」という命題が直接的なテーマとして描かれている。

そして原作との一番大きな違いがリームとぼんの関係。リームが彼のことを原作ではせいぜい「かわいい弟分」くらいにしか見ていなかったのに対して、こちらでは彼に対して好意を抱いている。
中盤ぼんと共に密閉空間に閉じ込められた際には「私の酸素、全部あげる」と彼にキスする*10というどっかで見たことのあることをした。かわいい。
原作の頼れるお姉さんなリームもかわいいがアニメ版の恋するリームもなかなかかわいい。

ユミ子登場後であり、かつアニメ版の最終エピソードである「T・P隊員の犯罪」(原作では当然リームは出てこない)において重要キャラとして扱われるなど実質的なメインヒロインとなっている。
まあ原作の「T・P隊員の犯罪*11」に登場するタイムパトロール隊員であるジョン・デフォーがこちらでは前述のリームの兄であるルイに置き換わっているため当然ともいえるが。

ただその反面、しわ寄せが来たのかそれ以外のメインキャラクターがイマイチパッとしない。ヘタレ面が強調されたぼん(声優の同じトンガリっぽい)や直情型の面が強くなったユミ子、杓子定規すぎるゲイラさんなど。

特にラストシーンのユミ子の行動は原作から結構かけ離れたもの*12

要するに原作版が「歴史を守るために罪のない人を見捨てていいのだろうか?」であり、アニメ版が「歴史を守るためでも罪のない人を見捨ててはいけない」ということ。
まあ良くも悪くも原作版とは別物の作品であると言えるだろう。

2024年版

藤子・F・不二雄生誕90周年記念事業として、Netflixオリジナルアニメとして配信された。
『ドラえもん』以外の藤子・F・不二雄原作の新作アニメとしては2004年の劇場版『Pa-Pa-Pa ザ★ムービー パーマン タコDEポン!アシHAポン!』以来、シリーズものでは1995年から1997年にかけて放送された『モジャ公』以来である。
アニメーション制作はぼんだけにスタジオボンズで、2シーズン24話が制作された。

2024年5月2日にシーズン1として原作第1部から12話が、7月17日にシーズン2として第2部から7話、第3部から3話、オリジナルストーリー2話が配信された。シーズン2のOPとED曲はシーズン1と同じだが、映像が一部変更されている。
タイトルロゴは原作第1部のものをそのまま使用。

ぼんたちがスマートフォンを持っていたり、SNS炎上の話が出るなど、時代設定は現代になっている。
ユミ子はぼんたちと同じ学校同学年の違うクラスで陽子の友達という設定に変更されており、シーズン1の時点でぼんたちと会話するシーンが追加されている。また、先述の通りブヨヨンがシーズン2にも登場する点や、タイムパトロールの組織設定も異なる。

表情がとても豊かで、さらに声優の熱演もあってキャラクターが生き生きとしている。特にヒロイン2人の魅力が増したと評判である。タイムボートでの移動シーンや合戦のシーンなど、随所に3DCGが用いられている。

各話に新規シーンが追加され、近年の歴史研究によって間違いと判明している内容については矛盾が出ないように改変されている*13。また、1989年版を意識したと思われる場面も。レーティングが16歳以上推奨ということもあり、原作の残虐的な場面の多くが再現されている(改変された場面も存在する)。

総じて原作に近いアニメだといえる。


【他作品での客演】

タイムパトロールということで他の藤子作品に登場する例もある。

ドラえもん 新・のび太の日本誕生

本作の終盤、ドラえもん達の活躍によってギガゾンビの装置が破壊されたことによってついにタイムパトロールが7万年前の世界に到着する。
……と、ここまでなら(ドラえもんがギガゾンビにとどめを刺す等かなりアレンジされているが)原作や旧作と同じ流れなのだが、なんと登場した隊員たちがどう見てもぼん、ユミ子、そしてリームであった。

完全なサプライズであったため、T・Pぼんを知るファンの度肝を抜くことになった。
ちなみに『ドラえもん』で女性タイムパトロール隊員が登場するのは何気に本作が初である。

描写から見るにリームが隊長、ぼんとユミ子が一般隊員であるようだ。
ぼん、ユミ子はあまりセリフがなく、のび太たちに話しかけたのはリームのみ。なお本作でのリームの声優は久川綾
外見は『T・Pぼん』時代に比べて少し成長しているように見える。
特にリームは大人っぽくなっており非常に色気がある

前述のとおりこのふたつの作品のタイムパトロールは目的・外見共に異なるが、本作では3人とも『ドラえもん』準拠*14である。まあ当たり前だが。
3人まとめて異動されたのか、それともスターシステムで『ドラえもん』世界のリーム達であるのかは不明。
ただゲーム版及びテレビ放送版の字幕では「凡」「ユミ子」「リーム隊長」とわざわざ記されていたため限りなく本人たちに近い人物であることが察せられる。

ギガゾンビ事件の終結後に喜ぶのび太たちの前に現れ、彼の創ったペットであるペガ、グリ、ドラコたちを「空想動物サファリパーク」に引き取らなければならないと告げた。

ちなみにこれを聞きユミ子は目を逸らし、ぼんは帽子を目深にかぶりなおすなど芸が細かい。

のび太は最初こそ拒むが、リームの「歴史を守るため架空の動物はどんな時代にも存在してはいけない」という言葉やドラえもんの「ペガたちにとって何が一番幸せか考えなきゃ」という言葉を聞き、涙を見せつつもペガたちを彼らに託すのだった。
……というかよりによってリームがこれを言うといろいろ重い。

泣きながらペガたちの個性やしつけ方を話す姿を見て、リームはそこで初めてサングラスを外し*15、やわらかい笑顔を浮かべ、
わかったわ。しっかり伝えておきます」と優しくのび太の頭を撫でるのだった。

なぜ彼女たちなのかの理由を監督はインタビューにて
「お話をのび太の成長の物語とするにあたって、それを見届ける役が必要だったんです。でもストーリー上、のび太のママが七万年前にいるわけがない。」
「そこで、あそこにのび太のママに代わる、物語全体を見渡している女性を配したかったんです。タイム・パトロールって、いつもはヒゲを生やしたおじさんなんですが、それだとのび太のママの代役にはならないから、というところで、そういえば『T・Pぼん』に女性キャラクターがいたな、と思い出したんです。」
ちなみに本作の公開年がリームの活躍年度と同じ2016年については「その設定、知らなかったんですよね(笑)」と答えている。


『ドラえもん&Fキャラオールスターズ 「月面レースで大ピンチ!?」』

藤子・F・不二雄ミュージアムのFシアターで上映される短編アニメ作品。
月面で行われた「第1回月面レース」に、ぼん、リーム、ブヨヨンが参加している。
ぼんのみセリフがあり、声優はテレビアニメ版同様に三ツ矢雄二が担当している。


『ドラえもん のび太の新恐竜』

後期白亜紀へとやってきたドラえもんたちを監視する男ジルと、ジルと通信する女ナタリー。
その怪しげな行動から、二人が本作の悪役ではないかと推測された。

しかしコロコロコミック連載の映画ストーリー(大長編)第5回で、『T・Pぼん』を知るファンに激震が走る。
ジルに睡眠銃で眠らされてしまうジャイアンとスネ夫。スネ夫が恐竜ハンターではと推測したとおり、やはり本作における悪役なのかと思いきや…。
眠らされた二人に対し、なんとジルがチェックカードをかざしたのである*16

そして物語も終盤にさしかかり、二人の正体が判明する。
恐竜絶滅を回避するため逆時計を使おうとするのび太とそれを止めようとするドラえもん一行の前に、タイムパトロール隊が現れる。
隊を指揮するのはナタリー。そしてその隊員達の中にはジルの姿もあった。
ジルは猿に変装し後期白亜紀を監視していたタイムパトロール隊員で、ナタリーは長官だったのである。
歴史を変えようとするのび太の行動は、当然タイムパトロールとして見過ごすわけにはいかない。
ジルとナタリーはのび太を諭すが、新恐竜のキューとミューを見捨てることが出来なかったのび太は、強行を試みる。
ナタリーの指示によりすぐさまのび太は拘束され、ドラえもんたちにも連行命令が下される。
ドラえもんたちがタイムパトロールと対立してしまう、これまでに類を見ない事態が発生してしまったのである。

このまま全員捕まってしまうのか。そう思われた。
しかし再びジルがチェックカードを取り出し、のび太とキューにかざすとカードが発光し、最大の反応を示したのである。
カードが反応した者に対しては、よほどのことがない限り干渉は許されない。
ジルたちはのび太たちの行動を見守る立場となる*17

のび太とキューに対しカードが光った理由。
それはキューが恐竜から鳥へと進化するために重要な存在だからであった。
かつて恐竜は滑空飛行から羽ばたきによる飛行に移行することで鳥へと進化していった。
ミューやほかの新恐竜のように滑空飛行ができなかったキューだが、羽ばたきによって飛行することに成功し、鳥への第一歩を踏み出したのである。
そしてそのキューを守るのび太たちがいなければ、歴史は変わっていたかもしれないのだ。
小説ではジルが「今起こっていること。これこそが正しい歴史なのだ」と発言しており、ナタリーものび太たちを捕まえることでタイムパトロールが歴史の改変を起こす可能性があったことに触れている。

以前より「ドラえもんたちは散々歴史を変えているのになぜタイムパトロールにしょっ引かれないのか*18」という疑問やツッコミがあった。
本作によって、ドラえもんがのび太の元へやってくること自体が既に正史という一つの回答がなされたのである。


ドラえもん のび太の絵世界物語

劇中、タイムボートを使用するタイムパトロール隊員が登場。
ドラえもん恒例の時空犯罪者の対処だけでなく、歴史を変えない範囲内でのタイムトリッパーの救助というT・Pぼん的な業務も行っていることが明らかとなった。


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最終更新:2025年04月11日 13:52

*1 ただし「発表期間の長さ」のみでカウントすると、『パーマン』の小学四年生版は旧連載が66年12月号-68年8月号、新連載が83年4月号-86年3月号なので連載開始から最終的な終了まで20年間とさらに長い(空白期間が15年もあることと、新連載は旧連載の続編というわけではないので『T・Pぼん』と同列に語っていいのか微妙だが)。ちなみに中断や休載期間を引いて二番目に長いのは『ポコニャン』(70年7月号-74年1月号、75年4月号-78年5月号)で、雑誌移行の中断期以外休載はないが合併号が1回あったため80か月分になる。

*2 過去の凡の両親に介入して出生を阻害するという方法

*3 頭髪が短めで前髪を切りそろえているもの、『ウメ星デンカ』の中村太郎、『モジャ公』の天野空男、『ポコニャン』の太郎、『バケルくん』の須方カワル、『ジャングル黒べえ』のしし夫など多数該当、知名度の高いのび太・キテレツもこれに眼鏡をかけさせたもの。

*4 前髪が少しギザギザしているもの、『ベラボー』の浦島一郎、『パジャママン』の山田タツ夫、『ミラ・クル・1』の未来、そしてこの並平凡などが該当。

*5 難病の少女に適当に薬を注射して仕事を終わらせようとするなど。「救助活動は出来る限り自然に」というルールがあるので難病がアッサリ治るのは不自然

*6 みっちゃん・みよちゃんは原作だと髪が黒ベタだが、ユミ子はトーン。

*7 なおユミ子は救助対象=歴史の流れに影響を与えない人物であるためリームにやられかけたように過去に介入してかの彼女の出生を阻むことも可能だった。やらないのは単にぼんの性格のためだと思われる

*8 もっとも「救うことが目的のタイムパトロールが救われようと思うな」と厳しい言葉をかけているが

*9 『パーマン』の「タイムマシン」より

*10 ちなみにこのシーン「リーム側からぼんに」やっているのだが、なぜか終盤で「酸素の事、一生忘れないわ。」とまるでお礼のように言っている。序盤でリームがおぼれてぼんが助ける展開があるので、ぼん側から人工呼吸する場面が本来あったのがカットされたのだろうか?

*11 タイムパトロール隊員がセミクジラやホッキョククジラ等を守るため歴史上クジラ狩りの原因となった男を暗殺しようとし、ぼんたちがそれを防ごうとするストーリー

*12 原作の「T・P隊員の犯罪」ではジョンが連行されるもユミ子がセミクジラ等に関する救いがあるニュースを教えるというもの。対してアニメ版ではルイがリームの兄ということもあり「私たちはロボットではありません!」「命令を聞くだけなら機械にも出来る」と言ってタイムパトロールの命令を無視する。確かにユミ子は曲がったことが嫌いだが同時にクレバーであるためこんな明確に組織に喧嘩を売るか?と言われると微妙なものがある

*13 例えばマヤ文明のいけにえの慣習を扱った『チャク・モールのいけにえ』では、原作では「神聖な競技を行い、"勝った人"がいけにえにされた。いけにえにされた者たちはそれを光栄なものとして受け入れていた」とぼんがユミ子に説明していたが、2024アニメ版では最新の歴史研究に基づき「神聖な競技を行い、"負けた人"がいけにえにされた。この勝敗は出来レースで決められており、いけにえにされるのは戦争で負けた捕虜たちであった」と内容がほぼ真逆になっている

*14 あの警察の制服をモチーフにしたユニフォーム。

*15 ここまでのシーンでは他のふたりと違いタイムパトロール特有のサングラスをかけており、表情が読めなかった

*16 カードは発光せず反応なし。ちなみに小説では一連の流れの中でチェックカードをかざすくだりのみ書かれていない。

*17 小説では逃亡したドラえもんたちを追跡しようとした瞬間、ジルの懐にあったカードが光ったことでナタリーが隊員達に追跡の中止を言い渡すのと同時に、一切の干渉を禁じるという流れになっている

*18 そもそもドラえもんがやってくる理由がのび太の未来を変えることである