石動零

登録日:2019/09/16 Mon 19:44:24
更新日:2024/04/29 Mon 21:04:25
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残念だったな。俺は唯の人間じゃない…


石動零(いするぎれい)」とはアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』第6シリーズの登場人物である。


概要

第50話「地獄からの使者 鵺」より登場。
を追う鬼太郎の前に突如現れた青年。(推定男子高生)

その正体は、陰陽道や修験道等を組み合わせた独自の秘術を用いて、平安の世より更に昔から妖怪退治を生業としてきた超能力集団「鬼道衆(きどうしゅう)」の一員にして最後の生き残り。
赤毛混じりの髪と赤い瞳を持つ。耳にはピアスを開け、タンクトップの上から白と黒のパーカーを着ている。
因みに体付きは細マッチョ寄り。
とある理由から鬼太郎と同じく大逆の四将を追っているが、その始末のやり方の違いから彼らとは決して相容れない第三勢力として活動する。

人物像

嘗ては孤児であり、命の危機に瀕していたところを「師匠」に拾われ、以降その師匠や知人達と共に「鬼道衆の里」で暮らしていた*1が、ある日、自分が留守にしていた間に里が何者かの襲撃に合い壊滅。
その中で自分を「零兄ちゃん」と慕う実の妹同然の存在である少女「サヤ」の最期を看取った。
サヤの「襲撃者は鬼道衆、よくも…と言っていた」という最後の言葉を聞き、過去に鬼道衆が四将を退治していたことや、里を焼ける程の実力者という点からか、犯人を四将の内の誰かと睨み、復讐の為にその行方を追っている。

そんな過去故に妖怪に対しては並々ならぬ敵意を向けて蔑視しており、妖怪に情報を吐かせるために守る気のない約束をする、無害な妖怪を能力欲しさに狩ることに何も感じていない冷酷さを持つ。
特に直接・間接を問わずに大なり小なり人間に危害を加えた、または加えようとした妖怪に慈悲をかけることは決してなく、その妖怪が既に戦意を失っていようとも、それに止めを刺すことに一切躊躇わない。
それ故に彼がエリートの事件の際に鬼太郎が言った嫌いな存在である「妖怪を排除する人間*2」そのものである為鬼太郎との関係は最悪で、妖怪の人格を全否定する態度からただでさえ嫌悪感と怒りを抱かれていた上に、第62話で殴り合いながらお互いの相反する主義主張をぶつけ合ったことで余計に認識を悪化させた。

一方で妖怪側に特段の事情や目的があるなら渋々ながら多少なりとも考慮する等、全く話が通じない訳ではない模様。
また、復讐が無意味であることを理解しながらも、他の生き方を知らないがために自分自身を止められなくなっている節も、見受けられる。

妖怪に対して非情を貫く一方で、妖怪に囚われた子供を離すよう迫ったり*3、鵺に取り込んだ人間の魂を開放するよう要求する等、人間に対しては正義感を向けることが多い。
加えて、悪人でも人間である限りは殺さないという徹底的な線引きを自分に課しているようでもあり、そういった輩には必要以上の手は下さないようである。

独自の情報網を持ち、犬山まながゲゲゲの森に出入りしていることも知っており、彼女に「これ以上鬼太郎に関わるな」と警告した。


戦闘能力

鬼により伝授された陰陽の道術を操る鬼道衆。
零はその中でも、禁忌とされる「呪装術」を使って戦う。
それは、倒した妖怪の魂を「怨」の掛け声で吸収し、以後その妖怪の力を自分のものにできるものであり、「妖怪を倒せば倒すほど強くなる」という厄介な性質を持つ。
ただし、妖怪の力を取り込むのは人体にとって極めて有害であり、度が過ぎると増幅して暴走した力に呑み込まれ、その果ては肉体が崩壊し始めるリスクもある。
それ故に鬼道衆の里では「呪装術」を禁忌と定めていたが、石動は復讐の為にその禁を破りこの術を会得した。
互いに出自の最後の生き残りな一方で、仲間達と共に協力して戦う鬼太郎に対し、他者の力を支配して一人で戦いという姿は鬼太郎のアンチテーゼとも言える。

「呪装術」以外にも音波攻撃を最新のノイズキャンセリング機能付きのイヤホンで防いだり、鵺との戦いではその弱点である源頼政の「雷上動」の写し(コピー)を札から召喚して使う等の時代を問わぬ文明の利器も積極的に使用する。
また、ラ・セーヌを倒され怒り狂った巨漢マンモスを飛び蹴り一撃で吹き飛ばすなど、素の身体能力も常人離れしている。

総合的な戦闘力は並み居る強敵を打倒してきた鬼太郎と互角に渡り合える程だが、流石に四将レベルとなると苦戦することが多く、唯一討ち取った鵺も鬼太郎が仕留めるのを横取りした形になっている。
また、黒坊主の弱点は知れどその本体については知らなかったり、鬼道の本家たる鬼の伊吹丸には術が全く通用せず、返り討ちに遭ってしまったこともある。

技一覧

発動の際には片腕をもう片方でなぞり、漢字一文字を浮かび上がらせる。
尚腕が変化する術の際にはパーカーを脱ぎ捨てる。

  • 鬼神招来
」の文字で発動。
両腕を怪力を宿した漆黒の巨腕「鬼神の腕」に変える。
そのパワーは鵺の体を容易に貫通するほどで、零の主力技になっている。

  • 化け火招来
」の文字で発動。
周囲の炎を吸収して身にまとい、敵に突撃する。
戦意を失っていたラ・セーヌはなすすべもなくマンモスの目の前で焼き尽くされた。

  • 鵺招来(正式名称不明)
「鵺」の文字で発動。鵺を取り込んだことで使用可能になった。
右腕を鵺の頭に変え、その咆哮で攻撃する。
鵺の頭には瞳がなく、鵺自身の自我は入っていない。ぶっちゃけパペマペに見える

  • 一つ目招来(正式名称不明)
非攻撃技。一つ目坊を取り込んだことで使用可能になった。
両目を閉じる、又はフードを被ることで額に第三の目を出し、遠方を見る超視力や水中も観察できる透視能力を得る。

  • むじな招来(正式名称不明)
「狢」の文字で発動。むじなを取り込んだことで使用可能になった。
他者に変身できる。尚この技のみ額に文字が浮かぶ。


これらの他にもラ・セーヌの「結界」製造能力を取り込んだが、彼の力は行使していない。

余談

  • バトルシーンがほぼ毎回あるとはいえ、風刺の味が強い本作において、ガチガチの戦闘員キャラクターというのは中々に異彩を放っており、「別作品の登場人物みたい」という声が多い。

  • 鬼太郎シリーズにて鬼道衆の設定が出てきたのは、三期および80年代の原作以来となる。三期版の鬼道衆は「鬼巫女の鬼太郎抹殺作戦」に詳しいが、あちらも天童ユメコが中心となり、極めて重要かつ優良なエピソードとなっている。

  • 上記の通り、石動に吸収された妖怪の中には化け火も含まれているが、78話には化け火が登場している。この個体が石動から解放されたものなのか、別個体なのかは不明。

  • アニメ誌のインタビューで公開された裏設定によると、石動は16歳の高校生。鬼道衆の里は奈良県に在ったためかつてはそちらで暮らしていたが、里の壊滅を受けて東京に移住し、そちらの高校に通いつつ里を壊滅させた妖怪を追っていた。
    75話にて、現役高校生の身で武者修行の旅に出た石動の、出席数や内申点や如何に……

  • 90話ではG鬼太郎のコンサートの観客席に、ねずみ男、ぬりかべ、一反もめん、花子さん、笹の精・星華、まな、雅、綾と共に、何故か石動の姿が確認できる。だけど



追記・修正は復讐を成し遂げてからお願いします。

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最終更新:2024年04月29日 21:04

*1 このことから分かる様に零自身は純然たる鬼道衆の人間ではない

*2 同時に、人間を排除する妖怪も嫌いと言っている。

*3 その子供が自身が嫌う妖怪である小さくなった猫娘だと知ったとたん、「助ける価値もなかった」と吐き捨てているが