キック(技)

登録日:2019/10/29 Tue 16:10:10
更新日:2025/04/19 Sat 23:34:37
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キック(英語: kick)とは、足を使った打撃である。
日本語では「()り」という。




概要

振り上げる等して脚部を相手にぶつけるシンプルなものだがパンチ同様メジャーな技であり、打撃格闘技には必ずと言っていいほどこれに相当する技が存在し、ムエタイやテコンドーなど派手な蹴りが名物な格闘技もある。(ただしボクシングのように足技が存在しない格闘技も存在するが)
こちらもパンチ同様に体重を乗せなければ意味がなく、ただ足を振り上げただけでは大した威力は出ない。

しかしながら脚力は体重を支える関係上平均して腕力の3倍あると言われ、鍛え上げればさらに増すことになるのは周知のとおりである。
またリーチもこちらの方が長い。
その一方で身体を支える部位を片方減らすことになるため、パンチに比べると体勢を崩しやすく隙も大きくなりがち。

「足技」 と呼ばれることもあるが、柔道においては「足技」とは足を使う投げ技を意味するので注意。

また、サッカーやラグビー、キックベースボールなど格闘技以外のスポーツでも使われる。
これは「技」と言うには少々語弊があるが、攻撃に応用されることもある

キックの種類

大きく分けると
  • 前方に蹴りを放つ基本の前蹴り(フロントキック)
  • 足を横から旋回させて蹴る回し蹴り
  • 跳躍してから空中で放つ飛び蹴り(ジャンプキック)
がある。
また、前蹴りには膝をいったん上げてから足の裏や爪先などを相手に突き刺すように蹴る方式や
膝をいったん上げてから踵で相手の体を踏みつけるように体重を込めて打ち下ろす方式、
足先をいきなり振り上げて下から主に爪先で蹴り上げる方式、
足先ではなく膝をぶつける膝蹴りなど様々な蹴り方があり、状況や相手のどこを狙うかなどで最適な蹴り方は変わってくる。
回し蹴りは主に相手のどこを狙うかで分類され、頭部を狙う場合は上段(ハイキック)、胴体を狙う場合は中段(ミドルキック)、脚部を狙う場合は下段(ローキック)と呼ばれる。
また、回し蹴りは空手では主に足の甲を相手にぶつけ、ムエタイでは主に足の脛をぶつけるという違いがある。
ムエタイやキックボクシングでは膝をぶつける回し蹴りも多用される。
回し蹴りは一般的には横に振り上げた足を前に旋回させるが、後ろ方向に一回転して踵で蹴る後ろ回し蹴り、前に出した足を逆回転させる内回し蹴りなどもある。
飛び蹴りには空中で足や膝を突き出して相手にぶつかっていくもの*1、空中で回し蹴りを繰り出す飛び回し蹴りがある。
特に飛び回し蹴りには空中で複数回蹴りを出すものもありその場合は空中二段蹴りや三段蹴り*2と呼ばれる。

その他に、
  • 蹴りの軌道を途中で変えるブラジリアンキック
  • 胴を捻り上げるような動きで放つ胴回し蹴り
  • プロレス技の倒れた相手を蹴るサッカーボールキック
  • 空中で回転して蹴るローリングソバット
  • 顎先を蹴るスーパーキック
  • 足の裏を見舞うビッグブーツ(プロレス技)
  • 相手の膝を踏み台に膝で顎を蹴るシャイニング・ウィザード(プロレス技)
  • 後ろにバク転しながら相手を蹴るサマーソルトキック
  • 元は骨法の技だった前転しながら蹴る浴びせ蹴り
  • テコンドーの足を高く上げ踵で蹴るネリチャギ(カカト落とし)*3
  • 身体を沈ませ、地を這うように足払いをかける水面蹴り
など、各種格闘技や武道において様々な工夫を凝らした膨大なバリエーションが存在する。

倒れたり膝をついた相手を体重と勢いを乗せて踏みつける、いわゆる「踏みつけ」も足を使った打撃技だが、威力が高すぎて危険なので格闘技の技としてはあまり見ない。
ルールの前提としてダウンを取る、抑え込むなど、踏める状況になったら一本の格闘技が多く、そもそも踏むまでに至らない。
プロレスの技では「フット・スタンプ」などが存在する。

決め技・必殺技としてのキック


単なる格闘家キャラでは多くに該当し、多すぎてキリがないのでここからはキックをメインに使ったり決め技、或いは必殺技にしているキャラを優先してあげていく。
なお、足技でも胴締めなど蹴り上げずに締め上げたりする技は除くとする。

漫画・アニメ


元残虐超人にして現在は正義超人の一人であるラーメンマンモンゴルマンとして活動していた時に使用。
ロープの反動で跳ね返ってきた相手の頭めがけて回し蹴りを放つ。
この技でミスターカーメンをKOした他、スプリングマンを高圧電流の流れるフェンスへ蹴り飛ばして感電死させた。
因みに、現実にある技で、最近は使い手が居ないので忘れられた感があるが元祖は新日本プロレスに所属していた木村健吾の“稲妻”レッグラリアート(ラリアット)。
元祖は本当にラリアットを足でやる技で、身体を横にして飛んでぶつけていくというユーモラスな見た目でファンからは失笑を食らったが、実際には危険な技でアントニオ猪木も受けるのを嫌がったそうである。
木村以降は垣原賢人やK-ness.が使用しており、昇龍脚と名付けられたK-ness.の物はモンゴルマン型の相手の喉元に蹴りを叩き込んでいく形となっている。

超人一〇二芸の代表的な技で、ジャンプして片足で相手を蹴る。
出せば必ず相手に命中することからこの名がついた。
超人一〇二芸にはこのほかにも様々な必殺級の蹴り技があり、一撃必殺の威力を誇る飛び蹴りの烈火太陽脚、爪先を相手の心臓を狙って突き刺す心突釘裂脚、
倒れた相手の頭を勢いよく踏み砕く頭骨粉砕脚などが決め技として使われている。

リゾットの技。
凄まじい速さかつ連続で108発もの蹴りを放つ技。
リゾットの代表的な技でよく多用され、後にバリエーションとして
アニメでは「108マシンガン・プラス」、ゲームでは「108マシンガン・フルバースト」が追加された。

ガンバスター必殺技のひとつ。
脚部の履帯からチェーンソー状の刃を展開後、亜光速で急降下。9800トンの巨体を飛び蹴りでぶつけるという非常にシンプルな必殺技。
トップ世界の宇宙は真空ではなくエーテルに満たされているため、キックの当たった相手だけでなくその衝撃波だけで周辺の宇宙怪獣まで破壊する。

ガンダムAGE-2との一騎討ち中にハイパードッズライフルとビームバスターの衝突でAGE-2が怯んだ隙に放った。
ただの蹴りのはずだが赤いオーラのようなエフェクトがつき非常に強そうな演出になっている。
ゲームでも必殺技にされており技名は「流星キック」

ネオイタリアのガンダムファイターであるミケロ・チャリオットの必殺技。
生身のときでも銃弾を跳ね返すほどの蹴りを放てるミケロの蹴りはガンダムファイトでも必殺……かと思いきや、ネロスガンダムの同名の必殺技は足に装備されたビーム砲。
デビルガンダム四天王・天剣絶刀ガンダムヘブンズソードとなり復活した際は、進化技の「虹色の脚」を繰り出している。
その時はDG細胞に感染していたとはいえ、ミケロは高層ビルを飛び蹴り一発で真っ二つにしていた。

  • 風雲再起のキック(機動武闘伝Gガンダム)
モビルホース。パイロットも。そして馬の蹴りそのままの必殺技であるが
ドモン・カッシュに別れを告げて去っていったレイン・ミカムラを追う際、ウォルターガンダムを駆りその行く手を邪魔しようとしたウォン・ユンファは昔の格言そのままに「人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られてなんとやら」を体現してくれた。
ちなみに実際に馬のキックの威力は凄まじく、常人が受ければ即死クラスである。

シュウが使う足技を主力とした南斗聖拳。他の南斗聖拳と比べてリーチが長く、手技も組み合わせた変幻自在な攻撃方法が強み。
主な技は、バク転をして蹴りを入れつつ逆立ちの体勢になってそのまま回転しながら連続で蹴りを繰り出す「烈脚空舞」、逆立ちして両脚をそれぞれ振り回すようにして周囲を斬りつける「烈脚斬陣」。

料理人であるためその命とも言える腕を傷つけないために蹴りで戦う。
肉弾戦も十分強いが、他の戦闘員に無い特徴として空気や水を蹴り空中、海中を高速で移動できる技がある。
ただし前者は六式に「月歩」という類似技があり、強豪犇めく新世界ではさほど珍しい技ではない模様。

同作における鉄人28号の痛め技にして決め技のひとつ。
1カメ、2カメ、3カメと入るようなカットインの場合は決め技になる。

日輪の力を借りて放つ必殺のサン・アタックで相手の装甲を劣化させ、そこからドロップキック「ダイターン・クラッシュ」を見舞ってぶち抜くというフィニッシュホールドを持つ。

無敵超人風林寺隼人が誇る超人108秘技が一つ。
「防御しているがゆえに意識の薄い箇所」を雨あられの攻防の中見抜き、一点突破する豪胆な蹴り。
決まりさえすればほぼ防御不可能(というより防御突破)の必殺技で、並ならぬ鍛錬を積んだ武人でさえ一撃でノされかねない威力を誇る。
その豪快さ、捨て身にも通じる全霊の姿勢から、活人拳を基本良しとしない殺人拳の使い手からも「いい技だ」と評価された。
使うにはいくつかの前提条件があり、
  • 認識してはいるがだからこそ意識の薄い箇所である“孤塁”を瞬時に見つける観察・洞察力
  • 薄いとはいえ臨戦の防御を力技でぶち破るだけの強靭な足腰、それを支える大樹のごとき体幹
という2つの要素が求められる。
この技のミソは「意識から完全に外れてはいないが、薄くなってる部分を狙う」点である。
狙われると危険な部分だと危機を感知されて直感や反射神経で回避されてしまうかも知れないが
本人としてはその部分もきっちりガードしているつもりなので「受け止めてしまう」のである。
そうした敵の持つ意識の差を突いてブチ抜くのがこの技。

「膨大な基礎の塊」と評され、徹底的にイジめられ、拷問を受けた鍛え上げられた下半身を持つケンイチだからこそ会得できた。
岬越寺師匠が弟子級ならまず食らって無事な者はいないだろう、と太鼓判を押すほどの代物。ケンちゃんの魂と血と命が滲む修練が、一つの大きな実を成した証拠でもある。
ちなみに元々は長老の技なわけだが、……長老の超人筋力でこれをやられたら、とか想像したくもない……。

「しゃあっ コブラ・ソード!」
ムエタイの達人であるギャルアッド・スワンパクティ必殺技
前蹴りで相手を牽制して注意を下に向けたところで、すかさず本命の膝蹴りを上方の死角から叩き込む。

宮沢尊鷹の得意技で、空中で旋風が巻き起こる程の速度で回し蹴りを繰り出す。

ゲーム


  • 龍尾嵐風脚(旋風脚とも)/爆魔龍神脚(ダブルドラゴンシリーズ)
テクノスジャパンから発売された横スクロール格闘アクションゲームで、近年のベルトアクションゲームの礎における蹴り技の決め技たち。
龍尾嵐風脚は「II」から登場した技で、ジャンプ頂点でタイミングよくコマンド入力すると繰り出すことができ、周囲の敵を蹴散らすことができる。
空中で静止しながら竜巻のように回転蹴りを食らわせるという、後で紹介する竜巻旋風脚系統や、メガクラッシュの走り…と呼べるかもしれない。そんなポジションの技。
敵にしゃがまれて回避されたり、技を繰り出す前にパンチで迎撃されたりもするが、回転時に出るザシュザシュザシュザシュというSEと、ヒット時に出るバァン!というSEが非常に気持ちいい技。

爆魔龍神脚は「II」から登場した技で、空中から着地後にコマンドを入力することで繰り出すことができ、強力なハイパーニーを喰らわせる。
威力もさることながら、シュァキン!という空振り時のSE、バァン!というヒット時の爽快なSE、さらに食らった敵が地面と平行にぶっ飛んでいく様は、数多のプレイヤーを虜にした。

のちにダウンタウン熱血物語や熱血行進曲でも、強烈な技としてプレイヤーに印象を残したのであった。

  • まっはきっく(くにおくんシリーズ)
熱血高校の番長であるくにおくんの得意とする必殺キック。
目にもとまらぬ連続キックを放つ。
・・・が、ダウンタウン熱血物語の説明書にはまっはぱんち共々「はったり」と書かれる始末である。
うん、たしかに「すくりゅう」とか「まっはたたき」のほうが便利ではある。
熱血格闘伝説などでは蹴りの出が早くなるために有能。
時代劇だよくにおくんでは通常のマッハキックに加えて最後に回し蹴りを叩き込むマッハキック2という強化技も登場した。
しかしあまり威力が高くない割に隙が大きいので使い勝手は微妙。

  • 飛龍の拳(飛龍の拳シリーズ)
初代ストリートファイター(1987年)よりも早くにリリースされた(1985年)異種格闘技対戦ゲームにおける決め技の礎の一つ。
攻防の末に力(KOゲージ)を溜めてから放つことが出来る。その動作は旋回しながら高く飛び上がり急降下しつつ必殺の蹴りを放つというもので、見切るのは難しい。
後にファミコン版に移植された時には「舞い上がる龍の姿を思わせる究極の必殺拳」と語られる。一方で奥義書が奪われてしまったという設定で奪ってきた敵対組織・龍のキバや拳法家スタイルの対戦相手も使用する。
続編「ドラゴンの翼」「七人の龍戦士」では変身後の状態で使用すると時には炎を纏い、時には雷を纏いジグザグした軌道で相手を惑わし、時には分身してその隙を突き、巨大な人外の強敵にも果敢に舞ってゆく。

リュウケンが使う技。
文字通り竜巻の如く、空中で高速で回転しながら回し蹴りを放つ。クロスオーバーものだと空中移動手段としての価値を見出される。
二人の師匠である剛拳「竜巻剛螺旋」、同門の豪鬼「竜巻斬空脚」、ケンの弟子にあたるショーンは「トルネード」春日野さくら「春風脚」という同様の技を使う。
また、ガイも似たような技として「武神旋風脚」を使う。

  • 百裂脚(ストリートファイターシリーズ)
春麗の数ある足技の一つにして、同作における女性キャラのキック技の代名詞。
脚が見えないほどの凄まじい速さで連続してキックを放つ。
セスもやや性能は異なるが同じ名前の技を使える。

ガイルの代名詞ともいえる技。通称サマソ、夏塩蹴。
宙返りをしながら蹴り上げる技で、対空技である。
初代ストⅡでは凶悪な対空性能を誇り、必殺技がこれとソニックブームしかないにもかかわらず、ガイルを圧倒的な強キャラに押し上げた。
しゃがんで↓キーと後方キーを入れながら、サマーソルトとソニックを同時に溜める「待ちガイル戦法」は多くのリアルファイトを生んだ……。

この技も現実にある技だが、「コーナーポストにしなだれかかった対戦相手の胸などを蹴ってとんぼ返りをする」という、
ダメージを与えるというより、アピールすることを目的とした技であり、動きが似ている以外はほとんど別物の技といっていい技である。
まあ現実の人間の身体能力や現実の物理法則ではサマーソルトキックで有効な威力を出すことは至難なので仕方がない。

  • 飛燕疾風脚
極限流空手の奥義の一つ。
空中二段蹴りだが、使い手や作品によって形はバラバラ。
ストリートファイターシリーズの火引弾もパク…もといパロディの「断空脚」を使うが、一応は性質の違う技となっている。
本家シリーズでは気力無しで飛ばないカス疾風脚が攻略(脱衣フィニッシュやCOMハメ)に大助かりだった。

  • ジェノサイドカッター
自爆おじさん珍しいオリジナル技にして代名詞。
片足を円を描くように振り回しながら飛び上がる対空系の技。
初登場時の94で、幾らラスボスとはいえ{パワーMAXかつ密着状態なら体力MAXでも即死させる衝撃から格ゲー界に燦然と名前を刻んだ。
一方、98でプレイヤーキャラになった時には調整され過ぎて、まともに当たらない技となり、それはそれで新たな伝説を生んだ。

ちなみに『'94』の中核スタッフだった人物によると、この技の動作の元ネタはシンバルキック(後述)であるとの事。

  • タイガーキック
ムエタイ王者ジョー・ヒガシの必殺技で、所謂“真空飛び膝蹴り”をゲームで再現したもの。
初代は突進技であったが、後には基本的に対空技として調整された。
とてもムエタイ(キックボクシング)らしい技だが、元々はホア・ジャイの「ドラゴンキック」をパクった技という、微妙にセコい設定が付けられていた。(後に、ホアの単なる飛び膝蹴りを参考にジョーがタイガーキックを生み出し、それを今度はホアがパクった……ということにされた。)

  • 鳳凰脚
キム・カッファンの超必殺技。
足技主体のテコンドー使いということで必殺技も蹴り技ばっかりなのだが、中でも超必殺技の鳳凰脚は足技だけの乱舞技ということでも独特の魅力と格好よさがある技として人気を集めた。
また、息子のドンファンとジェイフン兄弟や子孫のキム・スイルもこの技を使う。
更には弟子であるチョイも使用できるが、こっちは鉤爪で切り刻みまくった後に蹴りでフィニッシュするので完全に別物。

森部のじーさんこと森部生士の奥技の一つ。技を受けることで主人公高原日勝も使用できる。
必殺技としては名前が地味だがダメージの高さは本物であり、相手の向きを強制的に変えるという戦闘システム上極めて凶悪な追加効果を持ち、
もう一つの奥技である通打を当てたら後はあびせ蹴りを延々食らわせていれば、能力が減ったまま向き直りでターンを延々と消費させることで、現代編のラスボスすらハメ倒せる。
そのため現代編を始めたら真っ先に森部のじーさんに挑むプレイヤーが後を絶たない。ただし出させるのは難しく、当たれば二発で敗北するのでスピード勝負となる。

  • バベルノンキック(LIVE A LIVE)
近未来編のキーキャラクター、もとい巨大ロボットであるブリキ大王の必殺の蹴り技。
使える4種の技の中では最大の威力を持ち、古代神を彷彿とさせる自重+キック力+重力加速度の乗った上空からの蹴りで相手を押しつぶす。
リメイク版ではスタッフの情熱により決めボイスは勿論、ライダーキックみたいな構図で気合の入ったドットアニメも実装された。

FF6の序盤のザコ敵であるストレイキャットが使う技だが、3の倍数のターンにしか使わない上にタフではないため、普通はお目にかかる前に倒してしまう。
このため専らガウが「あばれる」でストレイキャットを選んだ時に目にすることになる。
その実態は「あばれる」で使える中では最も高い4倍の威力による物理攻撃で、それをガウの高い攻撃力で行えるので凄まじいダメージを叩き出せる。
しかもガウを仲間にして間もない時期から繰り出せるようになる上に、たたかう扱いなので二刀流や乱れ撃ちも乗せられると耐性に目を瞑れば最後まで使えるバランス崩壊必至の技である。

両節棍の使い手だが、無双乱舞をはじめとする決め技はすべて足技であり、武器持ちでありながらキックが決め技なキャラ。
7empやOROCHI3では脚部に装備する武器「飛蹴甲」をメインの武器とし、より足技キャラであることを強調している。

戦国無双 Chronicle 2ndで初登場して以来、一貫して足技で戦う無双武将。
無双奥義はもとより通常技、騎乗時攻撃、チャージ攻撃、神速攻撃に至るまで蹴り技であり、殺陣ではフランケンシュタイナーめいた足での投げ技を披露するなど徹底している。
ちなみに知らない人のために言っておくが女性である。

このゲームでは空中で通常攻撃ボタンを長押しするとダイブアタックが発動するが、弓キャラのそれは垂直降下からのキックとなっている。
蹴りの姿勢も併せてそこはかとなくライダーキックを彷彿とさせる。

  • アリス(Tower of Fantasy)
ミラポリス保安部特殊部隊の新人隊員にして、過去の記憶と人格を永久に失った先代隊長
シューズ型武器「不滅の翼」を獲物とし、特技であるフィギュアスケートの動きを取り入れた華麗な足技が持ち味。
空中での通常攻撃長押しによって上述の『原神』の弓キャラよろしく垂直降下キックを繰り出す。装備していると空中ダッシュも可能になるので、これで目的地まで移動してからキックで素早く降りることで高い機動力を発揮出来る。
アバタークエストのムービーでは、凍らせてから飛び蹴りで打ち砕く必殺技も披露している。
不滅の翼は使い手の精神力を物理的なエネルギーに変換することで高い威力を実現しているが、必然的に使い手の精神にも多大な負担がかかり、そのためにある悲劇が起きることに…

  • スーパーロボット大戦シリーズ
ゲームオリジナルのロボットでキックを得意とするタイプの機体がいくつか登場している。

○究極!ゲシュペンストキック
地球連邦軍の主力機量産型ゲシュペンストMk-Ⅱの開発過程で作られた3つの試作機の1つ、ゲシュペンストMk-Ⅱ・タイプSでのみ放てる必殺技。
何故かキックなのに一級品の威力を誇る。そして整備士は泣く。
だがその真価は叫ぶのが決まりなのでみんな思い思いのセリフで叫ぶことにある。乗せ換えて遊ぼう。
なお某ウルフはゲームのOGSでは叫ばなかったが、アニメとゲームのOG外伝ではマイク殺しな声量でバッチリ「SHOUT NOW!!」*4してくれる。
やはりマイクを2本壊した前歴からOGSでは自重していたのか…。

初出はスーパーロボット大戦Fゲッターチームの特訓に感銘を受けたスーパー系男性主人公・ジェスことレナンジェス・スターロードが閃き習得する。
なお、女性主人公・パットことパトリシア・ハックマンの場合は同じ流れで「必殺!ゲシュペンストパンチ」を習得するが、こちらはOGで類似武装が登場する程度で客演的には不遇。
一応ノリのいい連中ならこちらでも叫び芸は披露してくれる。…よりにもよってその中にFの主人公の一人であるイルムことイルムガルト・カザハラがいるが。
そんなゲシュペンストキックの生みの親であるジェスはOGに未登場、OGキャラであるカイ・キタムラ少佐が「俺の作ったモーションだ!」とゲシュペンストキックを編み出した設定となっている。
ジェス、お前は今泣いていい。

○ヴァイローズ
スーパーロボット大戦64のオリジナル機体。スーパー系男性主人公ブラッド・スカイウィンド選択時のライバルロボットとして登場する。
パイロットはブラッドと同門の流派「武機覇拳流」の使い手カーツ・フォルネウス
2人の師であるヴィロー・スンダは本来ひとつだった自分の機体を上半身と下半身に分断してそれをベースに弟子のロボットを完成させた。
アースゲインは上半身、ヴァイローズは下半身を構成する。そしてこのヴァイローズは主人公機アースゲインとは対照的にあらゆる攻撃を蹴りで行うスタイルで戦う。
「狼」「虎」「竜」といった獣に因んだ漢字を配されたアースゲインの技に対し、ヴァイローズは「剣」「斧」「槍」といった武器に因む漢字が技名に含まれているのが特徴。
戦闘画面でのユニットのグラフィックが固定だった時代ではあるが、片足を大きく振り上げたデフォルトの立ち姿や無数の残像エフェクトで相手を蹴りまくる動作を表現するなど当時にしては工夫が行き届いた絵作りがなされている。

当初は味方だが、ストーリーの途中で思想の違いから自軍とは道を違えてしまう。
カーツも含めてその対立の結末がどうなるかはプレイヤーの選択にかかっており、彼の屍を乗り越えて原型機であるスーパーアースゲインを得て続く困難に立ち向かうか、
和解し、共に戦う道を選んでゆくか…この道ではアースゲインとの合体奥義「招雷・天竜魔滅陣」が解禁され、こちらも往く手を阻むあらゆる敵を悉く粉砕する破壊力。

「64」のオマージュ的な主人公機が登場するスーパーロボット大戦Aでは本機の後継機ともいえるVR-02ヴァイサーガがスーパー系主人公機として選択できるが、
こちらは蹴りではなくエネルギーを実体化させて呼び出す「五大剣」や苦無「烈火刃」といった武装を駆使して戦う機体となっており、デザインに名残がある程度の繋がりとなっている。

○雷鳳
スーパーロボット大戦αシリーズ最終作、第3次スーパーロボット大戦α~終焉の銀河へ~のスーパー系男性主人公機。
主人公トウマ・カノウが偶然乗り込んだことから刻苦鍛錬と試行錯誤を繰り返し、じわじわと強くなっていく泥臭いシナリオが特徴。
プラズマエネルギーを発生・制御することで放つ、距離を選ばぬ攻撃と頑強な脚部を利した蹴り技を駆使して戦う格闘戦を得意とする。
本来はパイロットの癖や習熟度に合わせて、機体の戦闘スタイルそのものを柔軟に変えていくことを主眼に置いた兵員養成のためのマシンという側面も持っており、
蹴り技を主体としたゲーム内の戦法はあくまでもトウマに最適化した結果という設定がある。
カウンターの跳び廻し蹴り「カウンター・ブレイク」や王道のライダーキック「ライトニング・フォール」、稲妻の軌道を描いて相手を宙に蹴り上げていく「ライジング・メテオ」など多彩な技を習得しており、
ストーリー後半で大幅な改修を受けて大雷鳳として復活した際は、スピードとパワーが増大した結果自滅する危険性も増えてしまうが、
それをトウマの見切りで補うことで完璧なタイミングの一撃必殺を可能とした「神雷」の境地に到達した。今見ても力作の戦闘アニメーションであり、是非とどめ演出で堪能してもらいたい。

本来のモチーフは「忍者」であり、赤いマフラーはキック技を得意とするという設定が決まった後に追加されたアクセサリで仮面ライダーの影響を示唆している。
忍者スタイルの雷鳳については設定を再解釈した別作品でデザインを逆算したうえで「ジンライ」として登場させており、
当初敵だったこの機体を鹵獲・改造したのが雷鳳という形に再設定されている。

パンチ技に比べて少ないが、初代からそれなりにキック技が存在している。
初代からは「メガトンキック」「とびげり」「とびひざげり」「にどげり」「まわしげり」「けたぐり」、第2世代の「トリプルキック」、第3世代ではほのお技「ブレイズキック」、第5世代の「ローキック」、第7世代のくさ技「トロピカルキック」、第八世代の「らいめいげり」とこおり技「トリプルアクセル」が挙げられる。
パンチ技に対応した特性「てつのこぶし」のキック版は存在せず、ゲームシステム上はキックの技に関するカテゴリーは特にない。
パンチ技使いの代表がエビワラーならば勿論キック技使いの代表としてキックポケモンのサワムラーもおり、初代では唯一キック技全てを習得できるポケモンであった。けたぐりはわかりやすくなかったのか覚えなかったようだが。
第2世代ではカポエラーが登場、回転しながら放つトリプルキックを覚える。
第3世代ではバシャーモが専用技としてブレイズキックを習得したが、当時は特殊攻撃だったので高い攻撃力を活かすことはできず、第4世代までお預け気味に。
その第4世代ではこうげきに依存するようになり、専用技ではなくなった*5ので使い手は増えた。
一方でとびひざげりも多くのポケモンが覚えるようになり、第5世代ではなんと威力が130に。外した時の危険は大きいが、主力技として親しまれる性能になった。
第7世代ではサワムラー以来にメガトンキックを自力で覚えられる輓馬モチーフのバンバドロや解説文の怖さに定評のあるキテルグマ、専用技トロピカルキックを持つ上に進化条件に「ふみつけ」の習得があるアマージョなどがいる。
第8世代ではサンダー(ガラルのすがた)が専用技らいめいげりを引っ提げて登場。トリプルアクセルは拡張パス導入後の教え技として登場し、新しいこおりタイプの物理技として盛んに導入された。
実はバンバドロの「10まんばりき」も蹄鉄を伴うエフェクトから蹴り技の可能性があったが…後に蹴りができそうにないキングラーとかにも配られたので、まあイメージなんだろう。

  • エッグキック(半熟英雄シリーズ)
たまごに宿る謎の生命体エッグマンの必殺技だが、決まらないのがデフォ。ゲーム上ではエッグマンが出てしまうようでは大ピンチである。
しかし、SFC版第5話では捨て身の技として成功した…ものの、エッグマンもポーションやバンドエイドがきかぬほどの瀕死の重傷を負った。

  • キック(アラビアン/スーパーアラビアン)
サン電子開発のアーケードゲームの主人公・アラビアンの攻撃手段。
というかドット絵やゲームのパッケージでは刀剣を持っているのに、ゲーム中では勝利ポーズ時に振りかざすのみで終始肉弾戦で戦う事は往年のプレイヤーからのツッコミどころ。

ARMORED CORE Vにて登場したアクションの一つ。任意方向に急加速するハイブーストから派生する攻撃で、蹴りor体当たりをブチかますという物。
ARMORED COREシリーズでは初となる、武器に頼らずACの機体フレームそのものを用いた攻撃で、積載量の関係で多く武器を積めない軽量機の攻撃手段確保や接近戦に弱いタンクの自衛策などで有効。
アセンブリや当て方によっては馬鹿げたダメージを叩き出す。ガキョン!という実に痛そうなSEも小気味よい。
ストーリーミッションのデモシーンでもブーストチャージを仕掛けるシーンがあり、主任が蹴ったり蹴られたりしている。

デモンズソウルからあった盾崩し攻撃だが、ダークソウルからはモーションがキックに統一された。ダメージこそ無いが発生が速いため、咄嗟の迎撃にも役立つ。
ダークソウル2ではまた武器による盾崩しに戻ったが、ダークソウル3で再びキックに。ただし全体的なゲームスピードの上昇に反してキックは鈍化した。
エルデンリングでは盾崩し攻撃そのものが撤廃され、キックは戦技(武器に装備する技)という扱いに変更された。何も武器を装備していない場合もキックが戦技となる。


特撮

  • 仮面ライダーの殆ど
決め技としてのキックであるライダーキックの生みの親である初代仮面ライダーこと仮面ライダー1号を筆頭に、仮面ライダーの代名詞と言ってもいい程使われる。
大体は飛び上がってからの急降下キックなのだが、中には
仮面ライダーギルスのようにかかと落としのような体勢で放つタイプ
仮面ライダーレンゲルのように挟み蹴りするタイプ
仮面ライダーカブトのようにカウンターで回し蹴りするタイプ
などのバリエーションも豊富に存在する。

  • 一部のウルトラ戦士
数多くのウルトラマンが基本として蹴りを使うが中には蹴りを決め技にし、
その技名が存在するウルトラマンも何名かいる。

◇流星キック
帰ってきたウルトラマンことウルトラマンジャックの技。
強固なバリアーを持つキングザウルス三世に必殺光線を悉く弾かれて敗北したジャック=郷秀樹が、怪獣の頭上にはバリアーがないことを見抜き、バリアーを貼るのに必要らしい角を折る技として体得した跳び蹴り。
これ以降ジャックはあまりこの技を使っていないが(『ウルトラファイトオーブ』にて久々に使用)、発展型のウルトラスピンキックを披露した他、メビウスが同様の弱点を持つプロトマケットゼットンに流星キックを放っている。
また、ジャックとゼロの力を借りたオーブハリケーンスラッシュも、この技の名前を取った「流星スラッシュキック」を使っている。

◇スワローキック
ウルトラマンタロウの技。空中に飛び上がってから新体操のようなきりもみ回転をしてから放つ。
決め技になることはあまりなかったがよく多用し、中には大ダメージを与えたことも。
その特徴的なキックはタロウの代名詞の一つで、タロウの教え子という設定のメビウスも似た挙動で跳び蹴りをしたことがある他、
その二人の力を借りたオーブのバーンマイトやタロウの息子のタイガも、劇中でスワローキックを放っている。
さらに、彼とマンエースの力を借りたゼットベータスマッシュも、この応用でドロップキックを繰り出す「ベータパワーキック」を繰り出している。

レオキック
ウルトラマンレオの技。空中高く飛び上がり、足を赤く燃え上がらせて放つ。
1話から使用した基本技だが修行を重ねてからは威力も上がり、8話から決め技として使われるようになった。
このほかにも同様の技として、弟のアストラ「アストラキック」、レオに師事したゼロは「ウルトラゼロキック」を使う。
また、ダブルライダーキックよろしく二人で同時に放つなどのバリエーションもある。
ウルトラマンメビウス』の客演回「故郷のない男」では、自分のレオキックを参考に蹴り技を習得したメビウスの「バーニングメビウスピンキック」との同時攻撃でリフレクト星人を貫いて倒している。

ウルトラマンゼアス
出光とのタイアップで生まれたウルトラマン。コミカルなイメージに反し、多数の格闘技を持ち味とするゴリゴリのインファイター。
第1作ではコマのように回転しながら繰り出す「スーパー・ゼアスキック」でベンゼン星人を宇宙の彼方まで蹴り飛ばし、第2作でも特訓で身につけた「ウルトラかかと落とし」でウルトラマンシャドーに大ダメージを与えたりと、クライマックスの見せ場でキックが多用された。
他にも4種類の脚技を連続で喰らわせる「ゼアス・マシンガンキック」や、飛び蹴りの「ゼアス・ドロップキック」など、蹴り技のレパートリーは極めて豊富。

◇ウルトラゼロキック
セブンの息子にしてレオの弟子である、ウルトラマンゼロが繰り出す飛び蹴り。
レオキックほどの威力はないのか決め手になることはなく、主に奇襲をかける時に使われる。
他にも、ゼロスラッガーを蹴りの動きで飛ばす「ウルトラキック戦法」もある。


必殺技は銃撃や斬撃の印象が強いが、一部戦隊ロボはキックの必殺技を持つ。
ターボラガー「スクリューラガーキック」
ランディックゴセイグレート「ランディックストライク」
ゴーバスターオー「エクスプロージョンキック」
◇ディーゼルオーの「ディーゼルオースピンキック」
ジュウオウキング1・4・5「ジュウオウメガトンキック」
ギガントドリラー「ギカントクラッシュ」

キングオージャー王様戦隊キングオージャー
チキューを守るこの守護神は、五人のクセの強い王たちが自由に操縦する。
明確な必殺技ではないが、カマキリオージャー/ヒメノ・ランが主導権を握ると右脚部を構成するゴッドカマキリの両鎌から黄色い斬撃が繰り出され、地帝国バグナラクの巨大怪人を「執刀」する。


5人で一斉に飛び蹴りを喰らわせる合体技
マジレンジャーは例年の戦隊と異なり、所謂必殺バズーカの類は所持していない。その代わりに、超電子バイオマン前半の合体技・バイオエレクトロン以来の5人で繰り出す合体技を持ち味としている。
中でもこの技は使用回数が多く、満月をバックに宙返りして蹴り込むバンクシーンと併せて印象深い。


ゴジラの技といえば口から放射熱線を吐いて戦うイメージだが、それ以外にもたくさんの技を使って戦っており、中にはキック技もある。
1973年の『ゴジラ対メガロ』では、共闘しているジェットジャガーが敵怪獣のメガロを押さえつけているところに助走を付けて繰り出したドロップキックがそれ…なのだが、
気を付けの姿勢で仰向けになっている状態で尻尾を引きずりながら水平に飛んでいくというそのシュールな見てくれから今なおネタにされ続けている。
なお、YouTubeにて公式が無料公開している短編映画ゴジラVSメガロでは、このドロップキックがリファインされ、仰向けに倒れた状態で背びれから熱線エネルギーをロケットエンジンのごとく放射し、その反動で強力なドロップキックを叩き込むという技を披露している。
こちらは非常に迫力があってかっこいい。


モンド島に生息している恐竜アロサウルス)の怪獣。
尻尾を地面に叩きつけた反動で飛び上がり、蹴りを放つカンガルーキックという技を得意としている。
初登場作品ではキングコングにこの蹴りを見舞うも結局はあっさり倒されてしまったが、怪獣総進撃では一転、キングギドラの背後に回ってこれをお見舞いし、地球怪獣の反撃のきっかけを作るというMVPな活躍をしている。


怪奇の事件を引き起こすΣ団に立ち向かう警視庁所属の特命捜査官も、「飛竜三段蹴り」という必殺のキック技を持つ。
常人離れした身体能力から繰り出すその技は、
1.敵に飛びかかり肩を蹴り上げる
2.そのジャンプを利用し反転蹴り
3.更に大回転して飛び蹴りを喰らわせ相手をKOする
というシークエンスで、この技でΣ団の殺人サイボーグを破壊したこともある。
演者の熱演とキレのいいカットの切り替えでインパクトは抜群。


現実

日本のプロレスラー、ジャイアント馬場が繰り出すハイキック。特に馬場が出した場合のみこう呼ばれる。
なお、文というのは長さの単位であり、1文=約2.4cmであり、16文ならば約38.4cmになるはずだが、馬場本人は足のサイズは32cmしかなかった。
これはアメリカ修行時代に穿いていた靴の大きさが「16号」(1号=約2cm)だったため、本来ならば16号キックとなるはずだったが、取材した日本人記者には号というサイズに馴染みがなく、文と勘違いしたため「16文キック」と名付けられたというエピソードがある。

  • 真空飛び膝蹴り(沢村忠)
日本のキックボクサー。彼の半生を描いた漫画やアニメがかの有名な「キックの鬼」である。
真空飛び膝蹴りと命名したのは、YKKキックボクシングアワーの実況をしたTBSアナウンサー石川顯氏。

ちなみに上に挙がっているポケモンのサワムラーの名前は、何を隠そうこのお方が由来である。


  • 長渕キック(長渕剛)
現在はミュージシャンとしての活動が主ではあるが、一時期俳優としてドラマや映画へ出演していた頃があった。
役柄としてはヤクザ等の武闘派な役も多く、結果として時として喧嘩や乱闘のシーンも存在する。
その際に繰り出されるのがこのキック。相手が立っていようが倒れていようがお構いなく勢いづけた蹴りを繰り返すのだが、勢いづきすぎて何度か自身もよろめくのが特徴。
無名時代、流しをやっていた頃に演歌を歌うことを強要されるも断ったことから受けたものがヒントになっているらしい。


  • シンバルキック
長身で高い身体能力を誇ることと、アニヲタ諸氏にはWのおやっさんとしても知られる、歌手の吉川晃司の定番のライブパフォーマンス。
身長182cmの吉川に対して、2mもの高さに据えられたシンバルを勢いよくキックで鳴らすというパフォーマンスで、50の坂を越えた現在でも続けられている。
蹴りの形は、最もド派手な回転回し蹴りから、足を綺麗に伸ばしての踵落としやフロントハイキックだったりと様々で、勢いが付きすぎて転倒することもある。
尚、固いものを勢いよく鳴らす位に蹴るという都合上、過去に幾度も骨折していたことを近年になって告白している。

なお上記したおやっさんこと鳴海荘吉の変身する「仮面ライダースカル」のライダーキックにも、空中に射出した髑髏状のエネルギー弾にシンバルキックよろしく飛び回し蹴りを放ち、敵に向けて蹴り飛ばすタイプのバリエーションが存在する。


  • デストロイギター
平沢進がよくやっている、演奏中にギターを蹴る技。
独特な音が出るのだが、膝が痛くなる。


  • トンファーキック

      ∧_∧  トンファーキ~ック!
     _(  ´Д`)
    /      )     ドゴォォォ _  /
∩  / ,イ 、  ノ/    ∧ ∧―= ̄ `ヽ, _
| | / / |   ( 〈 ∵. ・(   〈__ >  ゛ 、_
| | | |  ヽ  ー=- ̄ ̄=_、  (/ , ´ノ \
| | | |   `iー__=―_ ;, / / /
| |ニ(!、)   =_二__ ̄_=;, / / ,'
∪     /  /       /  /|  |
     /  /       !、_/ /   〉
    / _/             |_/
    ヽ、_ヽ)

トンファーを構えた体勢からトンファー無視で中段蹴りを放つ奇襲攻撃。
「トンファー使えよ」というツッコミを禁じ得ない有名なネタ……と思いきや、なんとれっきとした実在する技だったりする。
まあ別にトンファー持ってるからと言ってトンファーしか使っちゃいけない訳ではないしね…


  • 一部の偶蹄目、奇蹄目
は人間にとっても馴染み深い動物だが、時々後ろ脚を勢いよく後方に突き出したりする。
体重約300kg以上なうえ、時速60kmものスピードを出すその脚で蹴られようものならタダで済むはずがなく、実際に何度も事故が起きている。
また、ライオンに襲われてばかりいるイメージが強いシマウマや、細身で戦いに向いてなさそうなキリンも、その強烈な蹴りで捕食者を返り討ちにすることもある。
というか、大型肉食獣の群れでも余程切羽詰まっていない限りキリンの成獣は狙わない。

ちなみに、実際の馬は後ろ足を勢いよく後方に突き出す蹴りはあまりせず、後ろ足を横に突き出す蹴りをすることが多い。
それを知らない人がうっかり馬の横を通った際にこの蹴りを喰らってしまう事故が牧場などでは時々発生する。
後方蹴りほどの威力はないもののそれでも骨折するほどの威力はあるので、馬と接する時は注意しよう。
上に挙がっているポケモンのバンバドロはこれが設定に取り入れられており、その威力は大型トラックを容易に破壊できるとされる。


ヒクイドリやダチョウなどは空を飛べない代わりに脚力を発達させ、凄まじいスピードで走ることができるようになっている。
当然ながらキック力も凄まじく、実際にキックを武器にして天敵と戦うこともある。


あまり飛行せず、地上でほとんどを過ごす猛禽類としては珍しい種類。
猛禽類どころか他の鳥と比較しても目を引く程長い脚を持っているが、これで蛇を蹴り殺して食べてしまうのだ。


  • カンガルー
オーストラリアに棲息する有名な有袋類の一種。
歩くことができず、飛び跳ねながら移動をするのだがそのジャンプ力から放たれるキックは凄まじく、オス同士で喧嘩になると蹴りを使って争うのだ。
しかも人間がモロに喰らえば、最悪内臓破裂で死亡しかねないほどの威力だから恐ろしい。
プロレスで後方に放つドロップキックはカンガルーキックと名付けられているが、カンガルーのキックとは体の上下が正反対である。


格闘技におけるキック

ボクシングなど全く使わない(≒ルールで禁止)のものもあるが、多くの格闘技で基本的な技の一つとして存在している。

  • 空手
元は唐手と呼ばれ、琉球に上陸した中国拳法から発展した技術が、後に本土で薩摩示現流や夕雲流といった剣術で知られる流派の技術をも加えて発展した打撃を主体として日本で根付いていったとされる、武道、格闘技である。
尚、中国拳法を発祥とするとする説については現在では疑問視されており、寧ろ琉球や本土に渡ってから発展した部分が多く、主要な技術体系に近いものは中国大陸では見つからなかったとも言われる。
本来は打撃を基本とするというだけで組み技や武器の型も豊富だったが、本州に空手として広まった際には競技化されて組み技や武器術は省略されてしまったために打撃格闘技としての形式が定着することとなった。
なお現在でも沖縄では打撃格闘技化する前の本来のスタイルの唐手*6が伝承されており、そちらではサイやトンファーなどの武器術も伝承されている。
流派や寸止め空手やフルコンタクト空手かによって重要視される技に違いが出るが、多彩で強力な蹴り技の名手も多い。


  • テコンドー
前述の通り、蹴り技が重視される格闘技。
日本の松濤館空手がベースとなっており、松濤館空手は蹴り技がダイナミックかつバリエーションも豊富だったこともあってその流れを組むテコンドーの蹴り技もダイナミックなものが多い。
競技組手としてのテコンドーは頭か胴に打撃を与えることでポイントを得られるが頭は蹴り技のみ認められている。
また通常の蹴りより回し蹴りのほうがポイントが高い。
前蹴り、回し蹴り、踵落とし、飛び蹴りなど有効な技のバリエーションも豊富。ただし膝蹴りのみ禁止されている。


  • ムエタイ
「実際、現在のほとんどの武術が、試合でのヒジヒザ使用は禁止している……」
「なぜですか?」「はい!へたに当たると死ぬからだよ!」
「そうだ。だが、ムエタイではむしろこの2つをむしろ重点的に練習する」
「な……なぜです?」「はい!うまく当てると死ぬからだよ!」

タイ式キックボクシングで、禁じ手とされていない危険な肘や膝と共に、高速でムチの様に叩きつけるキックが特に重要視され、キックの応酬が基本的な試合展開となる等、ムエタイが通常のキックボクシングとは区別される要因でもある。
それよりも重要なのは首相撲と呼ばれるクリンチからの膝蹴りではあるのだが。
ムエタイ選手の余りのキックの威力の高さは驚異的で“立ち技格闘技最強”とも呼ばれていた。

毎年末に超一流ムエタイ選手が披露しているが、当然だがあれは手加減してやってくれている。
おっさん芸人の尻で本気のタイキックは間違いなく耐えられない、まあ蹴る側も田中と同じぐらいの年齢だが。


  • カポエラ(カポエイラ)
手を封じられた黒人奴隷が生み出したとの伝説を持つ、ブラジル発祥(異説あり)の、舞踏の要素も持つ独特なリズムと動きが特徴の格闘技。
踊っているような構えから様々な体勢に移行しつつ繰り出される変則的な回し蹴りや、強烈な前蹴り等が特徴。
日本では逆立ちしたまま戦うといった誤解がされていたり、一時期は現地でも格闘技というよりは演舞的な意味合いが強くなっていた時期もあったものの、近年までにブラジルにも空手やテコンドー、ムエタイといった他国の格闘技が入り込んだこともあり、パンチを含む実戦的な格闘技としても発展している。
総合格闘技でもカポエイラ仕込みの変則的な蹴り技を実践する選手も居り、ド派手ながら予想もつかない角度から決まる一撃は文字どおりの必殺技といった所。
ニンジャも使う。


その他、概要の説明に該当しないキック

18話「危うし! シャボン玉の恋」に登場した、黒ひげ党の用心棒アメリカンフットボールの名手の死神サミーとのキック対決で使用。
早川健が アメフトのボールをバレーのスパイクする と、地面に堕ちたボールが土の中を掘り進み、飛び出してサミーの顔に直撃する。

ハスタ・エクステルミで連続突き攻撃(ピヨ&麻痺判定)。

  • しっぽキック
モンスターファーム2ワーム種の命中重視技で、尻尾振り回しを回し蹴りに見立てた攻撃。


参考:技でないキック

  • キック(ネット用語)
あるグループから強制的に排除されること、オンラインゲームにて野良パーティーから問題児が「蹴り出される」等。
アカBANなども広義ではこれに当たる。
編集している君も見ている君もキックされるような行為はやめようね!

  • キック(音楽用語)
バスドラムのこと。足で踏んで演奏するからキック。
普通のミュージシャンはギターやシンバルを蹴ったりはしない。

  • キック感、キックがある
度数が高いとか、ニコチンが多いとか、要するに喉にキツい刺激があること。

  • イシュキック(マヤ神話)
『ポポル・ヴフ』に登場する女神の一柱。
ペルソナ2 罪』『サイボーグ009』や『超時空世紀オーガス』など、彼女が由来と思われる名が登場する創作作品も多い。

第6話「沿岸警備命令」に登場した宝石密輸団。
逃げた人質へ発砲し、偶々同じ港に紛れ込んでいたゲスラが暴れ出す原因を作るが、敢え無くハヤタ・シンに逮捕される。

  • キックバック
謝礼名目で授受される金銭・割戻金のこと。
なお『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』に登場する同名のインセクトロンは、バッタに変形するので、「後ろ蹴り」が由来と思われる。

サラブレッド部隊の生き残りで、本編では途中参加のベテラン兵士。お調子者だが根は良いヤツ。
ニンジャレッドでも黒騎士でもない。
個室は西部劇の小屋のイメージ。壁にかかった二丁のマスケット銃にテンガロンハット、家庭用サボテンに干草の布団がチャームポイント。
一応ビースト形態では後ろ蹴りの「サラブレッドキック」を使う。
玩具の変形難易度が歴代トップクラスに難しい事でも有名。

ディセプティコンのシャッターの部下。ヘリ、スポーツカーに変形するトリプルチェンジャー
地球人やオートボットをやたらと殺したがる狂戦士であり、よくシャッターに窘められている。

  • ホワイトキック
昭和のギャル語のひとつで俗に「白ける」の意味で用いられる。
ダジャレであり死語。

  • サイキック
もしかして:超能力

  • キックスターター(kickstarter)
足踏みペダルにより人力でエンジンを始動させる装置。
オートバイによく用いられる。
なお米国には同名のクラウドファンディング会社がある。野心的なアイデアを実現したい人に「初動用の資金集めの場」を提供するよ!、という事。

  • サイドキック
横向きに脚を振り上げる蹴りではなく、ヒーローと行動を共にする相棒を指す。
ヒーローと対等の立場でなく、一歩引いた立場からヒーローのサポートをする立ち位置の者がそう呼ばれる。
有名なサイドキックはバットマンに対するロビンシャーロック・ホームズに対するジョン・ワトソンなど。
記録されている最古のサイドキックは、ギルガメシュ叙事詩に登場するエンキドゥであるとされている。*7

  • リグルキック
東方永夜抄 ~ Imperishable Night.の1面中ボスとボスを兼任するリグル・ナイトバグの必殺キック……ではなく、彼女との接触事故を比喩した言葉。
雑魚敵集団を一掃してアイテムを回収しようと画面上部に移動するも、中ボスとして画面上から登場するリグルと接触してミスしてしまう…という事案が、初見プレイ時や初心者を中心に多発。
雑魚敵の一掃とリグルの登場タイミングが噛み合い、まるでリグルの足に当たりに行くような構図であったため、いつしかリグルキックと呼ばれるようになった。
二次創作ではライダーキックめいた必殺技として描かれる事が多い。どちらも虫モチーフだしね?

ところで、中ボスの出現タイミングと画面上部に移動するタイミングが噛み合った事による事故なら、他の中ボスとも接触する事が多いのでは?と思うかも知れないが…




追記・修正は女の子のハイキックでパンツを拝めた方にお願いします。
え、男の?

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最終更新:2025年04月19日 23:34

*1 両足を前に突き出す飛び蹴りはドロップキックと呼ばれる。

*2 蹴る回数+段

*3 その原型は松濤館空手の内回し蹴り

*4 とコクピットのモニターに表示される。

*5 レベル技でサワムラーが、遺伝でルカリオ、ゴウカザルも習得する

*6 琉球唐手、沖縄空手、古流空手などとも呼称されている。

*7 なんならギルガメシュ叙事詩は人類最古の文学作品でもある。