モンスターファームシリーズ

登録日:2020/09/21 Mon 22:15:48
更新日:2025/04/09 Wed 17:42:00
所要時間:約 4 分で読めます





テクモ(現:コーエーテクモゲームス)から発売されているモンスター育成シミュレーションゲームシリーズ。

音楽CDやゲームCDを読み込むことでモンスターが誕生する」というシステムがウリであり、1990年代に人気を博した。

2000年代以降は人気に陰りが見えた事や、ゲーム機のディスクメディアを含む世代交代の影響*1もあってか、2008年発売の「モンスターファームDS2 甦る!マスターブリーダー伝説!」を最後にゲーム機におけるシリーズが途絶えていた。*2
しかし、シリーズ20周年を節目にスマートフォン及びNintendo Switchにて『1』『2』の移植版が発売され電撃的に復活する。
さらに、2021年12月9日には初代と2がセットになり新要素や海外版要素も含めた「モンスターファーム1&2 DXパック」がSwitchとSteamに向けて発売される。


シリーズ一覧

ナンバリングシリーズ

1997年発売。すべてはここから始まった。
2019年には移植版も発売。

1999年発売。バグが非常に多いが、最高傑作と名高い名作。
2020年に移植版が発売。バグの多くも修正されたが、新たなバグや不具合が頻発している

2001年発売。本作からDVDの再生の他、一度読み込んだ円盤石を保存する機能が登場。
グラフィックがトゥーンレンダリングとなり、世界観が大きく変わった。
ナンバリングされてないが、実質3として扱われている。

  • モンスターファーム4
2003年発売。
『1』『2』の路線へ回帰するも、モンスターの複数同時育成やストーリー性が強まった面など、より冒険した要素も多い。
サルゲッチュ』のピポサルも育成モンスターとして登場。

  • モンスターファーム5 サーカスキャラバン
2005年発売。何を血迷ったのかRPGへとジャンル変更。
サーカス団の一員としてモンスターを育てながらダンジョンを探索していく…という流れ。
出来自体はそんなに悪くないのだが、やはりジャンル変更が問題だったのかナンバリングが途絶える羽目に…。
どこでもいっしょ』の井上トロもゲスト出演。

2022年発売。『ウルトラシリーズ』とコラボした25周年記念作品。
タイトル通りウルトラ怪獣を育成できる他、モッチーとスエゾーも登場する。
世界観は『1』『2』と地続き。

携帯機シリーズ

  • モンスターファームアドバンス
2001年発売。育成可能な種族はPS2版準拠だが路線は『1』『2』寄り。
CD再生不可能な携帯機でのリリースのため、円盤石再生は「文字盤(パスワード)」再生に変更された。
新たに引退したモンスターをコーチにする事や2vs2のタッグバトルが追加。
また、「モンスターの死」という要素がオミットされているのも大きな特徴。寿命を迎えるとステータスが伸びなくなり、休養時にも時々疲労してしまうようになる*3が、死んでロストはしないのでコーチや対戦用モンスターとして引き続き頑張ってもらえる。
一方で携帯機ゆえにグラフィックは2Dドット絵となっているほか、モンスターの派生デザインが一部を除いて単なる色変えで済まされてしまっている。ただしその分容量や労力の面で余裕ができたのか、派生種のパターンは非常に多い。

シナリオの難易度やゲームバランスは割と大味かつ荒削り気味。
シリーズ内の他の作品と比べると命中・回避の影響が小さく、かつ丈夫さの影響が大きいので、とりあえずちからorかしこさと丈夫さに特化して育てておけば割とどうにかなる。
命中もあるに越したことはないが、大会勝利時のステータスアップだけで事足りたりもする。どっちかといえば技自体の命中補正の方が大事。
モンスターが死なないことやマスクデータの少なさ、極端なステータスバランスから難易度は低いと評されがち。
ただ寿命延長アイテムや店売りの強力な疲労・ストレス回復アイテムが存在しない関係上、MF2とはまた違うベクトルでカツカツの寿命管理が要求される。
知らず知らずストレスを溜め込ませてしまい、あっという間に寿命が尽きてしまう……という状況にはなりにくい一方で、レジェンド杯制覇を目指す場合、限られた寿命の中で伸ばすべきステータス・習得させるべき技の取捨選択と各大会のスケジュール管理をきっちりと行う必要がある。
また敵のステータスは全体的に高め。計算式の違いなどもあるため一概に同列視はできないが、少なくともステータスだけを見ればラスボスの強さはシリーズでも屈指のものだったりする。

長らくゲームカタログにも単独記事が存在しなかったりと、正直シリーズの中ではマイナーな存在。
しかし2020年代になってもRTA走者が何人か活動しており、日夜世界記録が更新されているなど長く愛されている作品でもある。

  • モンスターファームアドバンス2
2002年発売。シリーズからホリィやコルトも登場する。
前作の正統進化版。

  • かいてしゃべってはじめよう!モンスターファームDS
2007年発売。シリーズ10周年記念作品。
ハードの仕様上、タッチスクリーンを使って絵を描くことでモンスターを再生できる「魔法陣」や音声による再生「呪文」が登場。
本体ダブルスロットを活かしてGBAカートリッジからの「石盤再生」も復活。*4
モンスターグラフィックも3Dポリゴンに戻った。
Wi-Fiコネクションを使ったネット対戦やモンスター合体も登場。

  • モンスターファームDS2 甦る!マスターブリーダー伝説!
2008年発売。新たに文字を描いてモンスターを再生する「魔法文字」が登場。普通に文字盤じゃダメだったのか
「魔法陣」と「呪文」にも大幅に調整が入り、さらに多種多様なモンスターが再生されるようになった。


その他外伝シリーズ

  • モンスターファームバトルカード
かつて展開されたトレーディングカードゲーム。第4弾まで展開された。
ゲームボーイにて第1弾が、プレイステーションにて第3弾までを取り扱ったゲームも発売された。

  • ソロモン
2000年発売。『ソロモンの鍵』のリメイクにあたり、MFシリーズのキャラを使ったスピンオフ作品。
一部のモンスターは本作が初出となる。

  • モンスターファームジャンプ
2001年発売。アクションゲーム。元々は海外先行作品だった。
MF3ではパンドラディスクとして扱われており、円盤石で再生すると様々なモンスターが再生する。
MF2でもコクシムソウが再生されるため、ファンアイテムとしての価値は高め。

  • モンスターファームオンライン
  • モンスターファームラグーン
シリーズ初のオンラインゲーム。前者は2007年、後者は2010年から展開。
どっちもサービス開始から1年持たずで終了してしまっている。

  • モンスターファームトラベル
携帯電話用アプリ。
時間や位置情報からモンスターの再生が可能。

  • モンスターファームPOP
携帯電話用アプリ。
カメラの写真からモンスターの再生が可能。

  • 100万人のモンスターファーム
携帯電話用ソーシャルゲーム。2010年から2014年まで展開。
展開当初はスマホの普及数が少なめだった事もあり、ガラケーが主だった。

2023年展開開始。
スマホ用ソーシャルゲームアプリで上記の『ウルトラ怪獣』を除くと純粋なシリーズ新作は約9年ぶりとなる。

アニメ

1999年から翌2000年にTBS系列で放送された。全48話。
子供向けながら重いストーリーや少し切ない最終回ビターエンドで今尚人気の高い作品。
前期OPが神曲。

前作の続編。2000年に放送。全25話
前作の後味の悪かった部分を補完してハッピーエンドになっているが、1期に思い入れのあるファンの一部からは賛否が分かれる。


余談

本作は先述したとおり、CDを読み込ませることでモンスターを誕生させるのだが、
読み込ませるものによってはネタ的な要素や関連を持つモンスターが生まれてくることがある。
有名なのは

  • オラはにんきもの」から生まれるライガー種のレアモン「シロ」
  • 井上陽水&奥田民生「ありがとう」から生まれるラウー種のレアモン「トガリア」(名前を反対から読むと…)
  • 「DEAD OR ALIVE」から生まれる、主人公をパロディしたピクシー種のレアモン「カスミ
  • JUDY AND MARYの「くじら12号」から再生される、ステータスがALL12のピンクグジラ

辺りだろうか?

移植版ではデータベース化にあたりユーザーの意見を反映させたことによって、当時レアだったモンスターがいくらか再生しやすくなっている他、
ネタにまみれた出現チョイスが増えたり、更に凄い特殊個体が増えたりしているため、探しに行くだけでカオスな気分が味わえる…かもしれない。



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最終更新:2025年04月09日 17:42

*1 ブルーレイの再生が可能になったPlayStation3やCDが再生不可能でダウンロード販売が主流になったPlayStation4など。

*2 一応、ソーシャルゲームである『100万人のモンスターファーム』は2010年から2014年まで展開していた。

*3 疲労時はステータスに下降補正がかかるので、育ち切ったモンスターで大会を荒らすようなことは難しい

*4 ただしハードの仕様上の違いもあり『MF2』の石版再生とは別物である。