蕎麦

登録日:2011/12/14(水) 13:57:46
更新日:2019/08/06 Tue 08:22:22
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蕎麦とは、タデ科ソバ属に属する植物及び、それを粉にしたものを調理した料理。ここでは主に、後者を説明する。
生命力が強く、僻地でも植えられるソバは、飢饉の際にも重宝される食材として、日本だけでなく、フランスでも重宝された。
そばの有名な場所は、長野県など山間部などでかつて米や麦の栽培が難しかったとされるケースが多い。「そばの自慢はお里が知れる(=そばくらいしか採れるものがない土地の生まれ)」というイヤなことわざも存在する。
またハチミツの採取花として利用される場合もある。


日本に伝わったのは奈良時代頃だと言われている。
当時は、ソバがきやソバ饅頭として食べられていたが、江戸時代から、うどんに倣い細切りにされて麺状となった蕎麦切りが、現在は一般的に食べられている。

現代においても、寿司、天ぷらうなぎとならび、江戸っ子などが一家言持っている事も多い、歴史の深い食べ物として親しめられている。


■蕎麦切り

前述のように、現在、日本で一般的に蕎麦と呼ばれる食べ物は、麺状にした蕎麦切りである。16世紀末(=江戸時代。5代将軍綱吉の統治する元禄の頃)に発明・世に伝わった。
粉にした蕎麦を、小麦粉や山芋、卵などをつなぎに、またはそれらを使わずに練り、麺状に切ってから、茹でる。
つなぎの割合によってニ八や十割など、粉の状態によって藪そば・田舎そばなど、様々な呼び方がある。
かつては、蒸籠に入れて蒸される蒸し蕎麦も食べられていたが、茹でるのに比べてボソボソとした食感があるため、現在は廃れてしまった。
盛り蕎麦などの容器に蒸籠が使われているのに、その名残がある。

茹でた後のお湯をツユで割ったら蕎麦湯となり、食後のお供になる(お湯にそば粉を入れる場合もある)。
ルチンたっぷりで血液サラサラだ。


■主な蕎麦

◆かけそば
つゆ蕎麦とも呼ばれる、温かい出汁のスープに蕎麦を入れたもの。
「ぶっかけそば」を略したものである。現代では冷やし蕎麦にツユをかけたものをぶっかけそばと呼ぶ。
具としててんかすや天ぷらを乗せれば、たぬきそばや天ぷらそばになる(たぬきそばは地方によって何を指すか異なる)

ちなみに落語の時そばに登場するのは温かいしっぽくそば。

◆ざるそば/盛り蕎麦
茹でたそばを水で洗い、冷やしてから蒸籠に乗せて提供される。
小鉢にツユを絡めて啜る。薬味にはわさびを用いる。

そばにわさびを丁寧に塗ってからツユにつけたり、豪快に音をたてるなど、江戸っ子ごとに拘りがある食べ物。
現在では海苔の有無でかけそばかもりそばと呼び分けられているが、
本当はそば粉の割合やらつゆやら材料の質やらで格差があったらようだ(ざるの方が上等品)。

なおツユは蕎麦本来の香りが飛ばない程度につけてすするのが通とされており、どっぷりとツユの味をつけてしまうのは野暮天。
昭和初期の落語では枕として一度でいいから蕎麦にツユをたっぷりつけて食ってみたかったと言い残して死ぬ江戸っ子などとネタにされた。
同様にそばはのどごしを楽しむために噛まずに飲み込むもの、という説もあるが、こちらは危険な上に歯応えや香りを楽しめないので怪しい。

■その他のそば料理

◆ガレット
フランス・ブルターニュ名産。
飢饉の際にも食べられる作物としてフランスでも重宝されたが、日本と違い、クレープのようにして食べられた。

◆そば粥
粒状あるいは粉状にしてお湯で溶いて熱したもの。こちらもそば切り以前のもの。
フランスでも食べられたが、焼き石にこれをこぼした際、固まり、上記のガレットとなった。

◆そばがき
器に蕎麦粉を入れ、ぐりぐりとかき回して完成する食べ物。
こちらも蕎麦切り以前は主な使い道だった。
現在も、産地のおばあさま方は、蕎麦切りよりこちらを主に食べる。

◆わんこそば
岩手県名物。椀にツユと共に少量入った状態で出されて、食べ終わると次々と新しいそばが追加される。

■蕎麦アレルギー
蕎麦はアレルギー物質を含む食品として食品衛生法施行規則に指定されている。

症状は食後すぐに現れ、軽い頭痛からかぶれ、嘔吐等様々である。
下手すると死ぬ事もあるため、蕎麦アレルギーを持った人は、たとえ好きでも食べてはいけない。
過去に小学校で蕎麦を食べてアレルギー発作を起こした小学生が、吐瀉物が気管に入って窒息死するという事件もあった。

また蕎麦アレルギーを持った人は、蕎麦を食べないだけではなく、蕎麦殻を使用した枕も使用してはならない。
特に旅館に泊まる時には、枕の種類に注意する必要がある。


追記、修正は、蕎麦をすすりながらお願いします。

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