麻中蓬

登録日:2021/04/16 Fri 00:52:19
更新日:2025/04/21 Mon 11:26:02
所要時間:約 3 分で読めます






守れる者は……守る!



出典:SSSS.DYNAZENON、2話『戦う理由って、なに?』、21年4月2日~6月18日まで放送、TRIGGER、
「DYNAZENON」製作委員会、©円谷プロ ©2021 TRIGGER・雨宮哲/「DYNAZENON」製作委員会

概要

麻中(あさなか)(よもぎ)』とは、『SSSS.DYNAZENON』の登場人物である。

CV:榎木淳弥

本作におけるもう一人の主人公で、青髪で黄色い瞳をしている。あだ名は『よも君』(Byらんか)、『よもさん』(By飛鳥川ちせ)。
フジヨキ台高校に通う高校一年生で、南夢芽とはクラスメイトにあたる。
放課後はスーパー『ゆりマート』でアルバイトをしている。
普段はコンタクトをしているようで、自宅にいる時は眼鏡をかけている。

そんなごく普通の日常を送ってきたが、『怪獣使い』を自称する青年ガウマと出会い、
更に怪獣が現れ、ガウマが召喚した謎のロボットダイナゼノン』の搭乗者となったことで、彼の日常に変化が訪れる事となった。


人物

特に特徴のないごく普通の少年。
ただ日常的に会話する同級生が複数おり、社交性は悪くはない。というかむしろEDではその友人とバスケをしていたり、女子から平然とボディタッチをされたりとリア充っぽい。
その友達である淡木、なずみ、らんか、金石とのLINEグループ名が『kmkrえんそく』であることから、
どうやら4月の鎌倉遠足の際の班分けを契機に仲良くなったようだ。

ただ、ややお人好しすぎる傾向があり、不審者全開だったガウマから逃げる事はせず、空腹だった彼にスペシャルドッグを差し出したり、
「人を呼び出しては放置する」怪しい噂のある同級生・南夢芽に待ち合わせを約束され、それがわかっていても律義に待ち続け、それをすぐに許した。
このように表面上は社会性に富んでいる一方で、脚本の長谷川圭一氏曰く「人に合わせるが、実は壁を作る性格」と答えており、
雑誌の見出しには上記の対応は「柔和な対応は処世術?とまで書かれている。

その反面で壁が無くなった、もしくは「このくらいの対応でいいな」と判断した相手には一気に遠慮が無くなる模様。
10話でガルニクスによって周りの人間が過去に囚われた際、暦が思いの丈を話そうとしたら(急いでる状況とはいえ)名前を威圧的に呼んで黙らせたり、
夢芽と交際を始めた後、「女の子と遊ぶ際には自分にひと声かけてほしい」という約束を破ったことで彼女の逆鱗に触れた時も、
最早慣れっこと言わんばかりに電話越しの夢芽の怒声をスプラでガチマしながらで聞き流していたりと、かなり図太い一面も見せている。*1
また、家族に対しての言葉遣いも現代っ子ぽく割と荒っぽい。

ダイナゼノンに関しては「もっとふさわしい人に任せるべき」と乗り気ではなく、一応悪いとは思いながらも操縦訓練よりもバイトを優先していた。
しかし、夢芽に戦場跡地に連れていかれ「ルールばかり守っていたら守れないものもあるかも」という現状を認識した後は、その考えを改め始めている。

雨宮哲監督直筆によるボイスドラマ1.1回『カシワギルティ』では、
学園祭の出し物について話し合う際、友人である淡木&なずみの男子陣から「カシワギルティ」と評されている。*2
シリーズ開始の前日、バイト中だった蓬がいないことをいいことに、男子陣とらんか&金石の女子二人組が、
蓬の話題で持ちきりだった際にノリで言ってしまうが、当の蓬本人は意味が分からず困惑していた。

劇場版『グリッドマン ユニバース』では、『SSSS.GRIDMAN』のグリッドマン同盟と初共演することとなったが、
初登場時からして夢芽とデート中にツツジ台に飛ばされているなど、未だ進展のない響裕太宝多六花と対照的に夢芽と一緒にいる場面が多く、
元々落ち着いた性格であることも相俟って、(裕太側の事情が事情とはいえ)本来ならば裕太から見ての続編の主人公なのに「前作の主人公」めいた雰囲気を纏っている。これがリア充か
裕太とも「蓬くん」「裕太くん」と呼び合ってタメ口で話すなど、距離感はかなり近く、「なんで(六花に)告白しないんすか?」とツッコんで彼を慌てさせる場面も。出来たら苦労しねぇよ!
本編後の設定のボイスドラマ『アクセプターは鳴らない』では最早裕太の恋愛的な師匠ポジになっており、妙にテンションの高い彼女共々ノリノリで恋愛相談に応じていた。
ちなみに、『GRIDMAN』と『DYNAZENON』は別次元なのだが何故か電話は普通に通じる*3らしく、そのおかげか、裕太とは名前で呼び合い、タメ口で話すなどさらに仲良くなっている。


家族

小学三年生の頃両親が離婚し、現在は母と祖母との3人暮らし。実家も母方の祖母のもの。
ボイスドラマ2.2回『優しい家で育ったから』によると、蓬自身は別に大変とかはないし、経済的にも問題もなく、
ただ離婚時に苗字が変わってめんどくさくなったり、小学生の頃苗字の方のあだ名で呼ばれていたため、周りに気遣うようなクセがついたとのこと。

母には現在上条さんという恋人がいるが、ボイスドラマ2.2回では(母にも上条さんにも)それとなく気遣われているのが分かり、「俺が単純に嫌なのかもな」と思うと居た堪れないと感じている。
その反発心は、彼から貰った入学祝いを募金箱にこっそり入れている場面も見せている。
そんな感じで家族とはやや距離があり、アルバイトをしているのも速く独立したいからという思いもあるようだ。


ダイナソルジャー



アクセスモード!ダイナソルジャー!!!


出典:SSSS.DYNAZENON、2話『戦う理由って、なに?』、21年4月2日~6月18日まで放送、TRIGGER、
「DYNAZENON」製作委員会、©円谷プロ ©2021 TRIGGER・雨宮哲/「DYNAZENON」製作委員会


ガウマから託された、ダイナゼノンのコアユニットとなる小型の竜人型ロボット
ダイナゼノンおよび変形後のダイナレックスの頭部・胸部を構成し、ダイナレックス時には腕部分にも変形する。
普段は手のひらサイズに縮小されているが、上記の台詞と共にぐんぐんカットで巨大化する。コクピットは頭部にある。

コアユニットなのでダイナゼノン/ダイナレックスになる際には合体の中心になる。
インナースペースは背後以外の視界は良好なため、合体時には自分の周囲に他機が迫ったり、怪獣の顔がアップで映る場面を見る事になる。かなり怖い!

構成メカで唯一四肢が存在し、それを使った格闘戦を得意とすると思われるが、蓬がバイトで訓練をしていないため、序盤はその能力を十全に引き出せていなかった。
実際、人型で操縦が複雑なのか第2話における初の分離戦ではなんと両腕しか動かせなかった。まあ、夢芽のフォローで何とか勝利できたからいいが……。
第4話では蓬が風邪をひいてダウンしていたため、飛鳥川ちせが急遽操縦することに。
しかし、いざ乗ってみると相手とは逆方向に歩いて行ったため、結局蓬に頼る羽目に……さすがにゲームのようにはいかないか。
ただ『誰でも乗れる』という特性の為か、ちせもパイロット補欠として今後の訓練に参加。飲み込みが早いのか、第5話冒頭ではダッシュからのきりもみジャンプを披露している。
……が、ちせがパートナーの怪獣・ゴルドバーンを生み出したため、彼女がダイナソルジャーに乗るのは少なくなりそうである。

なお自宅にいる時は小型化したソルジャーをエアコンの上に隠してある。ボイスドラマ4.4回で堂々と机の上にダイナウイングを置いている南さんとは大違いである。


派生形態

ダイナソルジャー・ウイングコンバイン

初披露は第2話。
夢芽の操縦するダイナウイングと単独で合体することで完成する、高機動形態。
前作における大空合体超人 スカイグリッドマンに該当する形態で、飛行能力も追加されている。
第8話ではこの状態でソルジャーがダイバーを持って飛行する場面も見られた。

ダイナソルジャー・ダイバーコンバイン

初披露は第3話。
ガウマの操縦するダイナダイバーのミサイルハッチから展開した保持グリップを掴むことで水上移動が可能となる。
……が、この形態だと両手がふさがる上にダイナダイバーがバーストミサイルを撃てなくなるのが弱点といえる。

ダイナソルジャー・ストライカーコンバイン

初披露は第5話。
ちせの提案を受け渋々山中暦が操縦するダイナストライカーと合体した姿。
前作における剛力合体超人 マックスグリッドマンを思わせる巨腕が目を引く。
右から「ストライカーストームα」、左から「ストライカーストームβ」という超高熱火炎を放出する。
バランスに問題があるため初合体時にはバランスを崩して後ろに転倒してしまった。

ダイナミックキャノン

初披露は第8話
ナイトが変身したグリッドナイトに適応反応するかのように、ダイナソルジャーが大型バズーカ砲に変形した姿。
グリッドナイトがターゲットをロックした後、インナースペース内の蓬がトリガーを引くことで必殺の火炎「ダイナミックファイヤー」で怪獣を焼き尽くす。
ダイナゼノングリッドナイトの合体形態であるカイゼルグリッドナイトでも使用可能。
この時は「レックスグリッドファイヤー」という超強力な光線を発射する。


余談

  • 演じる榎木氏は、前作『SSSS.GRIDMAN』でYouTuber『Arcadia』のタカト役で出演していた。
    オーディション時は「前作の出演者は受けられない」という噂があり、それを聞いた榎木氏は愕然としたが、特に何事もなくオーディションを受けられ、蓬役に選ばれたという。
    ちなみに榎木氏は飛鳥川ちせ役の安済知佳氏とはリアル従兄妹である。

  • 名前の由来は故事成語の1つ「麻の中の蓬」だと思われる。
    意味は「まっすぐに伸びる麻の中に生えれば、曲がりやすい蓬も影響を受けてまっすぐに伸びるように、善人と交われば、自然に感化されて善人になる」ということ。

  • キャラクターコンセプトは「器用に上手くやってる奴」。男子化した六花の要素も加えられている。

  • ダイナソルジャーのぐんぐんカットは背部に浮かぶサイン*4と共にロボット玩具サイズのものが巨大化するものであり、長谷川氏がシリーズ構成を務めた『ウルトラマンギンガ』のウルトライブ*5を思わせる。
    実際、ガウマ役の濱野大輝氏も4月9日にて自身のtwitterで「ギンガ味もある。根岸さん*6に観て欲しい」というコメントを残している。
    また、左拳を突き上げるポーズも原点である『電光超人グリッドマン』のグリッドマンを意識している模様。

  • 『電光超人グリッドマン』の時からグリッドマンを演じた緑川光氏は、榎木氏の演じる蓬役について「演技なのか素なのか分からないほど自然に(蓬を)演じている」と評価しており、
    それを緑川氏に直接言われた榎木氏は「そこが拘ったポイントなので嬉しいです」と返したという。
    ラジオ「よもゆめインパーフェクト」でも、夢芽を演じている時と声が割と違う若山詩音氏に対し、榎木氏は蓬を演じている時とほぼ同じ声で話していることが多い。


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最終更新:2025年04月21日 11:26

*1 ついでに言えば、この場面では蓬の声こそ入っていないのだが、夢芽のリアクションからすると、溜息を吐いたり、「こんなこと言いたくない」という夢芽の言葉に「じゃあやめれば?」的なことを言い返したりと、遠慮のない対応をしている。

*2 ぶっちゃけて言うと、第1話冒頭部にて水門の上にいる夢芽が気になってだんまり状態だったたためこう言われている。蓬本人は彼女を「気になるわけじゃないけど嫌いでもない」と評するが、その後好みのタイプは年上か?とかおっぱいは大きければ誰でもいいのか?といろいろイジられており、最終的に『カシワギルティ』『ヨモギルティ』と認定されてしまうのだった……早い話、年相応にムッツリスケベ?といったところか。

*3 次元間の移動は流石に二代目のサポートが必要だが、割と大変そうなのに「裕太が彼女を怒らせた」という理由でも次元移動させてくれたりしている。

*4 そのデザインは、グリッドマンの胸部中央にある『クリスタルコンバーター』とその周囲に施された三つの青いパーツ『トライジャスター』に酷似している。

*5 スパークドールズを使いウルトラ怪獣/ウルトラヒーローに変身すること。特にデザインが似ているブラックキングへの変身が近い

*6 『ギンガ』シリーズで主役の礼堂ヒカルを演じた根岸拓哉氏